メタプラネットのオプション取引とは?プットオプション戦略の仕組み・収益・リスクを徹底解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!


  • メタプラネットは「現金担保付きプットオプション売却」でBTC保有を増やしながら稼ぐ
    • BTC価格が行使価格を上回ればプレミアムが丸ごと利益、下回ればBTCを割安に取得
    • FY2025通期のプレミアム収入は約79.8億円、営業利益62.9億円を記録
  • BTC保有量43,000枚で上場企業世界3位、2027年末に21万BTC目標
    • 「日本版Strategy(旧MicroStrategy)」と呼ばれるが、オプション戦略の有無が最大の違い
    • Siiibo証券を買収し「メタプラネット証券」としてBTC金融プラットフォーム構築へ
  • オプション収益はBTCボラティリティ次第|Q2 2026は前期比▲41%
    • ボラティリティが低下するとプレミアムが縮小し、収益は大きく減少する
    • BTC暴落時には行使義務で含み損を抱えるリスクもある
  • 個人投資家への示唆|メタプラネット株でBTC連動+インカム戦略に間接投資
    • メタプラネット株はBTCとの相関約0.9でレバレッジ的な値動きをする
    • 自分でBTCオプションを売りたいならDeribit等の海外デリバティブ取引所を利用
木田 陽介

メタプラネットのオプション戦略は、BTC市場が荒れれば荒れるほどプレミアムが増える「ボラティリティを収益化する」仕組みです。ただし2026年Q2のように相場が落ち着くと収益が急減するし、暴落局面ではBTCを高値で買い取る義務が発生します。「万能の錬金術」ではなく、BTC強気を大前提にした攻めの戦略だという点は押さえておきましょう。

木田 陽介
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

目次

メタプラネットのオプション取引とは?基本情報

メタプラネット(東証スタンダード・証券コード3350)は、ビットコイン(BTC)のプットオプションを売却することで「プレミアム収入」を得る独自のインカム事業を展開している上場企業です。もともとはホテル事業を運営していた企業ですが、2024年以降ビットコインを財務戦略の中核に据え、「日本版Strategy(旧MicroStrategy)」として注目を集めています。

メタプラネットが行うオプション取引は「ビットコイン・インカム事業」と呼ばれ、BTC保有量の拡大とプレミアム収入の獲得を同時に狙う点が特徴です。2026年7月時点で同社のBTC保有量は43,000枚を超え、上場企業としてはStrategy、Twenty One Capitalに次ぐ世界第3位の規模に達しています(※1)。

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項目内容(2026年7月時点)
企業名株式会社メタプラネット(Metaplanet Inc.)
証券コード3350(東証スタンダード)
主な事業ビットコイン・トレジャリー事業 / ビットコイン・インカム事業(オプション)
BTC保有量43,000 BTC(上場企業世界3位)
オプション戦略現金担保付きプットオプション売却
FY2025 プレミアム収入約79.8億円
FY2026 通期見通し売上約160億円 / 営業利益約114億円
BTC保有目標2026年末: 10万BTC / 2027年末: 21万BTC
メタプラネットメタプラネット3350早わかり
オプション戦略現金担保付きプット売り
BTC保有量B43,000枚(上場企業 世界3位)
FY2025 プレミアム収入約79.8億円
mNAV約0.63倍(2026年7月)
BTC保有目標B2027年末 21万BTC
証券コード3350(東証スタンダード)

なぜメタプラネットはプットオプションを売るのか?戦略の狙い

メタプラネットがプットオプションを売却する狙いは「BTC価格がどう動いても利益か保有増のどちらかを得られる」構造を作ることにあります。具体的には「現金担保付きプットオプションの売却(Cash-Secured Put Selling)」という手法を、毎月繰り返し実施しています(※2)。

この戦略が合理的とされる理由は大きく3つあります。第一に、BTC価格が行使価格を上回った場合はプレミアム(オプション料)がそのまま利益になる点です。オプションは行使されずに消滅し、メタプラネットはプレミアムだけを受け取ります。

第二に、BTC価格が行使価格を下回った場合は、行使価格でBTCを購入する義務が発生しますが、メタプラネットはもともとBTCを買い増したい企業です。つまり「買いたかった資産を割引価格(行使価格−受取プレミアム分)で取得できる」という見方ができます。

第三に、ボラティリティ(価格変動幅)が大きいほどプレミアムが高くなる点です。BTCは株式と比べてボラティリティが高い資産であり、オプション売りのプレミアム水準も相対的に高くなります。メタプラネットは2024年実績でプレミアム利回り10.75%(年率換算45.63%)を記録しています(※2)。このプレミアムの厚みを左右する予想変動率については「IV(インプライド・ボラティリティ)とは?」で詳しく解説しています。

BTC価格がどちらに動いても、メタプラネットは損しにくい
BBTCが上昇・横ばい
プットは行使されず消滅。受け取ったプレミアムがそのまま利益になる。
BBTCが下落
行使価格でBTCを買い取る義務。ただし買いたい資産を割安(行使価格−プレミアム)で取得できる。
※ただしBTCが大きく暴落すると含み損が膨らむため、「BTC長期強気」が大前提。

現金担保付きプットオプション売却の仕組み

この章の内容
  • プットオプション売却の基本的な流れ
  • BTC価格が上がった場合・下がった場合の損益
  • メタプラネットにとっての「現金担保」の意味

プットオプション売却の基本的な流れ

プットオプションとは「ある資産を決められた価格(行使価格)で売る権利」です。この権利を買った側は、資産価格が下がったときに行使価格で売却して利益を得られます。逆にプットオプションを「売る」側は、買い手が権利を行使した場合に行使価格で資産を買い取る義務を負います。その対価として受け取るのがプレミアムです。

「現金担保付き」とは、行使価格でBTCを買い取るために必要な現金をあらかじめ用意しておくことを意味します。担保を持たずにプットを売る「ネイキッド・プット」と異なり、資金不足で履行できないリスクがないのが特徴です。メタプラネットは社債や新株予約権で調達した資金を担保として積んでいます。

この現金担保付きプット売り(CSP)は、企業だけでなく個人でも使える代表的なオプション戦略です。手法そのものの詳しいやり方は「CSP(キャッシュ・セキュアード・プット)とは?」、受け取るプレミアムがどう決まるかは「オプションのプレミアムとは?」で解説しています。

BTC価格が行使価格を上回った場合(プレミアム獲得)

たとえばBTC価格が1,500万円のときに、行使価格1,400万円のプットオプションを売り、プレミアムとして50万円を受け取ったとします。満期時にBTC価格が1,400万円を上回っていれば、オプションは行使されずに消滅します。メタプラネットの利益はプレミアムの50万円です。BTCを買い取る義務は発生しません。

BTC価格が行使価格を下回った場合(BTC取得)

同じ条件で、満期時にBTC価格が1,300万円に下落した場合、オプションは行使され、メタプラネットは1,400万円でBTCを買い取る義務が発生します。市場価格より100万円高く買うことになりますが、事前に受け取ったプレミアム50万円を差し引けば、実質的な取得コストは1,350万円です。

メタプラネットはBTCの長期保有・積み増しを経営方針としているため、たとえ行使されても「予定より安くBTCを仕入れられた」と捉える戦略的前提があります。この点が、投機目的のオプション売りとは根本的に異なります。

損益0 行使価格 損益分岐 プレミアム=利益の上限 BTC下落で含み損 (ただしBTCを割安取得できる) 損益 満期のBTC価格 →
現金担保付きプット売却(ショートプット)の損益イメージ。メタプラネットは値下がり時もBTCを積み増したい企業のため、行使されても「割安に取得できた」と捉える戦略です。

メタプラネットのオプション収益実績【2024〜2026年】

メタプラネットのオプション収益はBTCのボラティリティに大きく左右され、四半期ごとの変動が激しい点が特徴です。以下の表は公開決算情報に基づく実績推移です(※3)。

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期間プレミアム収入備考
FY2025 通期約79.8億円営業利益62.9億円
FY2025 Q4約42.4億円ピーク四半期
FY2026 Q1約29.7億円
FY2026 Q2約17.5億円前期比▲41%(ボラティリティ低下)
FY2026 通期見通し売上約160億円営業利益約114億円(前年比+81%)
オプション収益(プレミアム)の四半期推移
FY2025 Q442.4億円
FY2026 Q129.7億円
FY2026 Q217.5億円 ▲41%
ボラティリティ(IV)の低下でQ2は前期比▲41%に縮小。相場が荒れればプレミアムは再び拡大する。

FY2025 Q4は42.4億円のプレミアム収入を記録しましたが、FY2026 Q2は17.5億円と約6割に縮小しました。この急減の原因はBTCのインプライド・ボラティリティ(IV)の低下です。オプションのプレミアムはIVが高いほど大きくなり、相場が安定するとプレミアムは薄くなります。

2026年前半はBTC価格が高値圏で比較的安定した推移を見せたため、オプション売りの「旨み」が減少しました。逆に言えば、暴落や急騰でBTC市場が荒れればプレミアムは跳ね上がるため、ボラティリティの回復がメタプラネットの収益にとって追い風になります。

Strategy社との違い|メタプラネット独自のインカム戦略

メタプラネットはしばしば「日本版Strategy(旧MicroStrategy)」と呼ばれますが、両社のBTC戦略には本質的な違いがあります。その最大の差がオプション取引の有無です。

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比較項目メタプラネットStrategy(旧MicroStrategy)
BTC取得方法市場購入+プットオプション行使市場購入のみ
インカム収入あり(プレミアム収入)なし
資金調達社債・新株予約権・プレミアム再投資転換社債・ATM増資
BTC保有量43,000 BTC(2026年7月時点)約58万BTC
株価連動BTCとの相関約0.9BTCとの相関約0.9
mNAV約0.63倍(2026年7月時点)概ね1倍以上

Strategy社はBTCを「買って持つ」に特化しており、オプション取引は行っていません。一方のメタプラネットはBTCの保有に加えてオプション売りによるインカム収入を得ることで、BTC以外の収益源を確保しています。BTC価格が横ばいでもプレミアム収入が入るため、純粋なBTC保有企業よりもキャッシュフローの安定性で優位とされています。

ただし、メタプラネットのmNAV(1株あたり純資産に対するBTC時価の倍率)は2026年7月時点で約0.63倍と1倍を割り込んでおり、「BTC時価に対して株価が割安」な状態です(※4)。株式の大量発行(希薄化)によってmNAVが圧迫されていることが一因で、この点はStrategy社のmNAV水準と対照的です。

メタプラネットのオプション戦略に潜むリスク・注意点

⚠ メタプラネット戦略の主なリスク
1
BTC暴落時の行使リスク行使価格でBTCを買い取る義務が発生。50%級の暴落では含み損が膨らみ、財務上の純資産が毀損する。
2
ボラティリティ低下で収益急減IV(予想変動率)が下がるとプレミアムが薄くなる。FY2026 Q2は前期比▲41%と実証済み。
3
株式の希薄化BTC購入資金のための新株予約権(5.55億株枠)発行で、1株あたりの価値が薄まる。
このほか、BTCと連動する株価自体の高ボラティリティ、日本の規制・会計基準変更の不透明さにも注意が必要です。

BTC暴落時の行使リスク

メタプラネットのオプション戦略は「BTC長期強気」が大前提です。BTC価格が行使価格を大きく下回った場合、メタプラネットは市場価格よりも高い価格でBTCを買い取る義務が発生します。たとえばBTCが50%暴落するような局面では、取得したBTCの含み損が膨らみ、財務諸表上の純資産が大幅に毀損する可能性があります。

もちろん「長期的にBTC価格が回復する」と見るなら損失は一時的ですが、その間に追加の資金調達が困難になるリスクや、株価の急落が連鎖するリスクは無視できません。

ボラティリティ低下と収益の不安定性

FY2026 Q2の収益減少が示すとおり、BTCのボラティリティが下がるとプレミアム収入は大幅に縮小します。オプション売りはボラティリティが高い環境で最も収益性が高く、BTCが安定した値動きをする局面では「プレミアムは薄いのにリスクだけ背負う」状態になりかねません。

株式の希薄化リスク

メタプラネットはBTCの購入資金を社債や新株予約権で調達しています。2026年6月の株主総会では5億5,500万株の新株予約権発行枠が承認されており、既存株主にとっては1株あたりの価値が薄まる「希薄化」のリスクがあります。BTC保有量は増えても、発行済み株式数も増えるため、1株あたりのBTC保有量は必ずしも比例して増えるわけではありません。

ICHIZEN Capitalの視点|メタプラネットのオプション戦略をどう見るか

メタプラネットのオプション戦略は「BTC保有の副産物としてインカムを得る」合理的な仕組みですが、万能ではありません。ICHIZEN Capitalとして注目しているポイントを整理します。

まず、この戦略の核心は「どちらに転んでもメタプラネットにとって悪くない」構造にあります。BTCが上がればプレミアム獲得、下がればBTC取得。これは「BTCを長期的に集めたい企業」にとっては論理的に筋が通った戦略です。

ただし注意すべきは、この「どちらでもOK」は無限ではないという点です。BTC価格が行使価格を大幅に下回る暴落局面では、取得したBTCの含み損が資金繰りを圧迫する可能性があります。実際、暗号資産市場では過去に50%超の暴落が複数回起きており、そのシナリオを想定した財務余力があるかどうかが重要です。

また、個人投資家がメタプラネット株を通じて「間接的にBTCオプション戦略に参加する」という見方もできますが、株価のボラティリティはBTC以上に高い(BTC相関0.9かつレバレッジ的な値動き)ため、株式投資としてのリスクはBTC現物を直接保有するよりも大きくなる場面がある点は覚えておく必要があります。

木田 陽介

2026年の証券子会社化(Project Nova)でメタプラネットが個人向けにBTC連動商品を提供できるようになれば、オプション戦略は「機関投資家だけの話」から大きく変わる可能性があります。ただし現時点では構想段階で、実現時期は未定です。ニュースに期待しすぎず、まずは現状の財務実績で判断するのが堅実です。

メタプラネットと同じ「プット売り」を個人で学ぶには

ICHIZEN Capital 天底のわかるトレードスクール(無料)

メタプラネットが行っている現金担保付きプット売り(CSP)は、企業だけの特別な手法ではなく、個人でも原理的には再現できる戦略です。ただし実際にやるとなると、どの行使価格でプットを売るか、IV(予想変動率)が高い局面をどう見極めるか、そして「BTCが荒れるほどプレミアムが増える一方、暴落時には含み損を抱える」というこの記事で見た構造をどう管理するかが、成果を分けます。

ICHIZEN Capitalが運営する「天底のわかるトレードスクール」では、まさにこのボラティリティと需給の読み方を基礎から学べます。具体的には、次のような内容を扱っています。

無料スクールで学べること
  • 建玉(OI)や過熱感を示すIV、ガンマの節目といったオプションデータから、相場がどのあたりで天井や底をつけやすいのかの目星をつけ、プット売りの行使価格やタイミングを判断する分析を学べます。
  • コール・プットの基礎からプレミアム(本質的価値と時間的価値)、損益図の読み方、そして建玉や満期から天底を見立てるところまで、4つのステップで段階的に積み上げる構成なので、初めての方でも順を追って無理なく進められます。
  • メタプラネットのリスクと同じく、予想が外れて相場が急落したときに損失をどう限定するかというリスク管理の考え方まで含めて学べます。
  • 受講料は0円(メールアドレスの登録のみ)で、無料のウェビナーも用意されています。

企業がやっている戦略の中身を理解したうえで、自分でも小さく試してみたい方に向いています。無料なので、まずは中身をひととおり見て、自分に合いそうかを確かめてから続けるかどうかを決めれば大丈夫です。

よくある質問

メタプラネットのオプション取引とは具体的に何をしていますか?

メタプラネットは「現金担保付きプットオプションの売却」を行っています。BTC価格が行使価格を上回ればプレミアム(手数料)が利益になり、下回った場合は行使価格でBTCを買い取ります。毎月繰り返し実施する継続的な収益事業です。

メタプラネットはオプション取引でどのくらい稼いでいますか?

FY2025通期のプレミアム収入は約79.8億円、営業利益は62.9億円でした。FY2026の通期見通しは売上約160億円・営業利益約114億円と前年比+81%を予想しています。ただしQ2 2026はボラティリティ低下で前期比41%減の17.5億円に縮小しました。

メタプラネットのビットコイン保有量は現在いくらですか?

2026年7月時点で43,000 BTCを保有しており、上場企業としてはStrategy、Twenty One Capitalに次ぐ世界第3位です。2027年末までに21万BTCまで積み増す計画を発表しています。

メタプラネットは日本版マイクロストラテジーと呼ばれていますが何が違いますか?

最大の違いはオプション取引の有無です。Strategy社はBTCを「買って持つ」に特化していますが、メタプラネットはプットオプション売却によるインカム収入も得ています。BTC価格が横ばいでもプレミアム収入が入る点が独自の強みです。

メタプラネットのオプション戦略にはどんなリスクがありますか?

主なリスクは3つです。BTC暴落時にプットが行使され含み損を抱えること、ボラティリティ低下でプレミアム収入が急減すること、そしてBTC購入資金のための新株予約権発行による株式の希薄化です。特にBTCが50%以上暴落する局面では財務への影響が大きくなります。

メタプラネットのmNAVとは何ですか?1倍割れは危険ですか?

mNAVは「保有BTCの時価÷株式時価総額」で、メタプラネット株がBTC保有価値に対して割高か割安かを示す指標です。2026年7月時点では約0.63倍で、株価がBTC保有価値より37%ほど割安な状態です。1倍割れ自体が即座に危険というわけではありませんが、希薄化の進行が一因であり注視が必要です。

個人投資家がメタプラネットと同じオプション戦略を再現できますか?

原理的には可能です。Deribitなどの海外デリバティブ取引所でBTCのプットオプションを売ることで類似の戦略を実行できます。具体的な手法は「CSPとは?」、取引できる場所は「ビットコインのオプション取引ができる取引所」を参照してください。ただし個人で「現金担保付き」を維持するには相応の資金が必要で、海外取引所の利用には税務申告やプラットフォームリスクの理解も求められます。

メタプラネット証券(旧Siiibo証券)の買収でオプション事業はどう変わりますか?

メタプラネットは2026年6月にSiiibo証券を21億円で買収し、「メタプラネット証券」への商号変更を予定しています。第一種金融商品取引業のライセンスを活用し、BTC連動債やトークン化証券など個人投資家向けのBTC金融商品を開発する構想(Project Nova)を発表しています。ただし具体的な商品提供時期は未定です。

メタプラネットのオプション収益はなぜ減っているのですか?

主因はBTCのIV(インプライド・ボラティリティ)の低下です。オプションのプレミアムはIVが高いほど厚くなるため、2026年前半のように相場が高値圏で安定するとプレミアムが薄くなります。実際にQ2 2026は前期比41%減の約17.5億円に縮小しました。逆に暴落や急騰でボラティリティが回復すれば、収益は再び拡大します。

メタプラネット株を買えばビットコインを持つのと同じですか?

完全に同じではありません。株価はBTCと相関約0.9で連動しますが、mNAV(2026年7月時点で約0.63倍)の変動や新株予約権による希薄化、株式市場特有のボラティリティが上乗せされるため、BTC現物とは値動きが乖離します。BTCへ間接的にレバレッジ気味に連動する株式投資、と捉えるのが適切です。

まとめ|メタプラネットのオプション取引は「BTC強気前提のインカム戦略」

メタプラネットのオプション取引は、現金担保付きプットオプションの売却を繰り返すことで、BTC保有量の拡大とプレミアム収入の獲得を同時に実現する戦略です。FY2025は79.8億円のプレミアム収入を上げ、FY2026は売上160億円・営業利益114億円の見通しを立てています。

一方で、ボラティリティ低下による収益変動、BTC暴落時の行使リスク、株式の希薄化という3つの構造的リスクを常に内包しています。「BTCが長期的に上昇する」という前提が崩れた場合、戦略全体が厳しくなる点は理解しておく必要があります。

メタプラネット株への投資を検討する場合は、BTC価格の見通しに加えて、mNAVの推移や希薄化ペース、四半期ごとのプレミアム収入の変動にも注目しましょう。暗号資産の直接取引に関心がある方は、実測データに基づく取引所おすすめ比較もあわせてご確認ください。また、暗号資産の税金の仕組みも投資判断の前に押さえておくことをおすすめします。

参考文献

※1 CoinPost「メタプラネット、BTC保有量43,000枚に到達」https://coinpost.jp/?p=721703
※2 あたらしい経済「メタプラネットのプットオプション戦略とプレミアム利回り」https://www.neweconomy.jp/posts/422072
※3 CryptoTimes「Metaplanet Reports 41% Drop in Q2 Bitcoin Options Income」https://www.cryptotimes.io/2026/07/02/metaplanet-reports-41-drop-in-q2-bitcoin-options-income/
※4 JinaCoin「メタプラネットのmNAV推移」https://jinacoin.ne.jp/metaplanet-bitcoin-20260702/
※5 CoinDesk「Metaplanet Operating Profit to Rise 81% in 2026」https://www.coindesk.com/business/2026/02/16/metaplanet-operating-profit-to-rise-81-in-2026-after-soaring-17-fold-last-year-on-options-writing
※6 ITmedia「メタプラネット、Siiibo証券を21億円で買収」https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2606/12/news126.html

※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の銘柄・暗号資産への投資を勧誘するものではありません。メタプラネット株の株価・BTC保有量・オプション収益は日々変動するため、最新の情報は同社のIR資料および東京証券取引所の開示情報でご確認ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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