ビットコインのオプション取引は日本でできる?国内・海外の選択肢と規制・税金を忖度なく解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!


  • ビットコインのオプション取引は日本でも可能、ただし選択肢は極めて限られる
    • 国内はSBI VCトレードのみ(カバードコール・ターゲットバイイングの2商品)
    • 海外はOKX・Binance等が利用可。Deribitは日本制限済み、Bybitは2026年7月に撤退
  • 日本の規制環境は大きな転換期にある(2026年7月時点)
    • 金商法改正案が2026年4月に国会提出済み。暗号資産が金融商品に再分類される見通し
    • 改正が実現すれば国内取引所のオプション商品が拡充される可能性がある
  • 税金は「雑所得」で最大55%、ただし制度変更の可能性あり
    • 国内・海外問わず暗号資産オプションの利益は総合課税(雑所得)が原則
    • 金商法改正後は分離課税20%が適用される可能性あり(施行時期は未確定)
  • 初心者はSBIで基本を掴み、本格派は海外取引所も選択肢
    • 国内で仕組みを理解してから、海外取引所で本格的なオプション取引に進むのが安全な順序
    • 海外を使う場合は大金を置かず、利益はこまめに国内へ移すのが鉄則
木田 陽介

ビットコインのオプション取引を日本でやりたいなら、まず知っておくべきは「国内の選択肢がまだ非常に少ない」という現実です。SBI VCトレードの2商品か、海外取引所か。金商法改正で今後は国内も充実する可能性がありますが、2026年7月時点では海外取引所のほうが圧倒的に自由度が高い。ただし金融庁無登録のリスクは理解しておいてください。

木田 陽介
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

目次

ビットコインのオプション取引は日本でできる?結論と現状

結論から言えば、ビットコインのオプション取引は日本でも可能です。ただし国内取引所で対応しているのは2026年7月時点でSBI VCトレードの1社のみであり、海外取引所を併用しないと本格的なオプション取引は難しいのが現状です。

日本における暗号資産のオプション取引を取り巻く環境は、大きく3つのポイントに整理できます。第一に、国内取引所の商品ラインナップが極めて限定的であること。第二に、海外取引所は自由度が高い反面、金融庁の登録を受けていないこと。第三に、金商法改正によって今後この状況が大きく変わる可能性があることです。

以下では、日本から利用できる取引所の比較、規制環境の最新動向、税金の扱い、そしてリスクまで、ビットコインオプション取引を日本で始めるために必要な情報を網羅的に解説します。

日本から利用できる取引所の全体像

結論として、日本居住者がビットコインのオプションを取引する経路は「国内の暗号資産交換業者」と「海外取引所」の2つしかありません。国内は金融庁登録業者として法的な保護が及ぶ一方で扱える商品が限られ、海外は商品性・流動性で勝るものの日本の投資者保護制度の外側にあります。どちらを選ぶかは「保護を取るか、選択肢の広さを取るか」のトレードオフです。

各取引所の手数料・取扱銘柄・流動性を並べた比較や、Deribit・OKXなど個別の特徴と選び方はビットコインのオプション取引ができる取引所は?で詳しく解説しています。本記事では以降、日本の規制上どこまで許されるのか、税金はどう扱われるのかという制度面に絞って整理します。

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取引所区分日本からの利用法的な位置づけ
SBI VCトレード国内(金融庁登録)◎ 合法・日本円対応国内唯一。投資者保護の枠内で取引できる
OKX海外(金融庁無登録)△ 自己責任同上。日本語は限定的
Binance海外(金融庁警告あり)△ 自己責任無登録業者として警告を受けた経緯がある
Deribit海外✕ 利用不可日本居住者は制限済み
Bybit海外✕ 撤退済み2026年7月に日本居住者向けサービス終了

表のとおり、「日本から合法に使える」と言い切れるのはSBI VCトレードだけです。ただし提供されるのはカバードコールとターゲットバイイングの2商品に限られ、権利行使価格や満期を自由に選ぶことはできません。コール買い・プット買いという損失限定の基本戦略も扱えず、実態は本格的なオプション取引というより利回りを上乗せする仕組預金に近い設計です。それでも金融庁登録済みで法的保護が期待できる唯一の選択肢であり、日本円のまま取引・損益計算できる点は確定申告の負担軽減につながります。

DeribitやBybitのように日本居住者が締め出された事例が実際に起きている点も、海外取引所を選ぶ際の判断材料です。撤退時にはポジションの強制決済が行われるため、長期の建玉を持つほど制度リスクを負うことになります。

日本の規制環境と金商法改正の最新動向(2026年7月時点)

この章の内容
  • 現行の暗号資産規制(資金決済法ベース)
  • 金商法改正案の概要と国内オプション市場への影響
  • 海外取引所に対する金融庁のスタンス

現行の規制:暗号資産は「金融商品」ではない

2026年7月時点の日本の法制度では、暗号資産は「資金決済法」の下で規制されており、「金融商品取引法(金商法)」の対象にはなっていません。これが意味するのは、暗号資産のデリバティブ(先物・オプション)を国内の取引所で本格的に提供するための法的枠組みが十分に整っていないということです。

SBI VCトレードのオプションは資金決済法の枠内で設計されており、そのため商品設計が限定的になっています。海外取引所のように自由度の高いオプション(任意の行使価格・満期の組み合わせ)を国内で提供するには、金商法の改正が必要とされてきました。

金商法改正案の提出(2026年4月)と今後の見通し

2026年4月、暗号資産を金融商品取引法の対象に再分類する改正案が国会に提出されました(※3)。この改正が成立すれば、暗号資産のデリバティブ取引(先物・オプション含む)が金商法の枠組みで正式に規制・監督されることになります。

改正の主なポイントは次のとおりです。

  1. 暗号資産の金融商品への再分類:資金決済法から金商法へ規制の軸が移る
  2. デリバティブ取引の制度整備:国内取引所が本格的なオプション・先物を提供できる法的根拠が生まれる
  3. 税制の見直しの可能性:現行の雑所得(最大55%)から、申告分離課税20%への移行が期待されている
  4. 大阪取引所でのビットコイン先物上場計画:2028年にかけてBTC先物の上場が検討されている(※4)

ただし、改正案の成立時期・施行時期はまだ確定していません。法案が成立しても、政省令の整備や各取引所の対応には時間がかかるため、国内のオプション商品が充実するのは早くても2027年以降と見るのが現実的です。

海外取引所に対する金融庁のスタンス

金融庁は、日本居住者にサービスを提供しながら金融庁の登録を受けていない海外取引所に対して「無登録業者」として警告を出しています(※5)。Binanceはこの警告リストに掲載されていますが、OKXは2026年7月時点で個別の名指し警告は確認されていません(ただし無登録であること自体は変わりません)。

重要なのは、日本居住者が海外取引所を利用すること自体は「違法」ではないという点です。違法なのは「無登録で日本居住者に勧誘すること」であり、利用者側が自ら海外取引所を使う行為を罰する規定はありません。ただし、トラブル時に日本の法的保護は及びにくく、利用は完全に自己責任です。

海外取引所でビットコインオプションを取引するリスクと注意点

国内のオプション商品が限られている以上、本格的なオプション取引には海外取引所を使わざるを得ないのが実情です。しかし、海外取引所の利用にはリスクがあります。忖度なく整理しておきましょう。

海外取引所のリスク・注意点
  • 金融庁無登録のため、トラブル時に日本の利用者保護が及ばない
  • 突然の日本撤退リスク(Bybitの事例:2026年7月に全ポジション強制決済)
  • 日本のアプリストアから削除済み(APKやWebブラウザでの利用が前提)
  • 日本円での直接入出金ができない(国内取引所から暗号資産を送金する必要がある)
  • オプション取引自体のリスク(売り手側は理論上の損失が無限大になりうる)

特に注意すべきは突然の日本撤退リスクです。Bybitは2026年に日本居住者向けサービスを停止し、期限までにポジションのクローズと資金引き出しを求めました。Deribitも以前から日本居住者の新規登録を制限しています。現在利用できているOKXなどでも、同様の対応が将来行われる可能性はゼロではありません。

海外取引所を使う場合の基本方針は「大金を置きっぱなしにしない」こと。利益が出たらこまめに国内取引所や自身のウォレットへ移し、ポジションも必要最小限にとどめるのが鉄則です。撤退リスクに備え、複数の取引所を使い分けておくことも有効です。

ビットコインオプション取引の税金|日本居住者が知るべきポイント

日本居住者がビットコインのオプション取引で得た利益は、原則として「雑所得」に分類され、総合課税の対象です(※6)。給与所得など他の所得と合算され、所得税+住民税で最大約55%の税率が適用される可能性があります。

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項目内容(2026年7月時点)
所得区分雑所得(総合課税)
最大税率所得税45%+住民税10%=約55%
確定申告の要否会社員は年間利益20万円超で原則必要
損益通算暗号資産同士の損益は通算可。株式・FXとは通算不可
損失の繰越控除認められていない
国内 vs 海外取引所の所在地に関係なく、同じ雑所得扱い

オプション取引で発生する損益は、権利行使時の差額、プレミアム(オプション料)の受取・支払、そして権利放棄時の損失の3パターンに分かれます。いずれも雑所得として計算する必要があり、特に海外取引所の場合はUSDT建て取引を日本円に換算する手間がかかります。

前述の金商法改正が実現すれば、暗号資産デリバティブの利益に対して申告分離課税(一律約20%)が適用される可能性があります。これが実現すれば税負担が大幅に軽減されるだけでなく、損失の繰越控除や他のデリバティブとの損益通算も可能になる見込みです。ただし施行時期は未定のため、現時点では雑所得として申告する必要があります。

税金の詳細については、当メディアの「仮想通貨の税金はいくらから?税率・計算方法・確定申告と2028年の分離課税改正まで解説」で詳しく解説しています。

ICHIZEN Capitalの視点|日本のBTCオプション市場は「夜明け前」

日本のビットコインオプション市場を一言で表すなら、「夜明け前」です。国内で使える商品はSBI VCトレードの限定的な2商品のみ。本格的なオプション取引をするには海外取引所を使うしかなく、そこには金融庁無登録・撤退リスクという壁があります。

しかし金商法改正が進めば状況は一変する可能性があります。暗号資産が金融商品に再分類されれば、国内取引所がフルスペックのオプション商品を提供できるようになり、大阪取引所でのBTC先物上場も現実味を帯びてきます。税制面でも分離課税20%が実現すれば、現在のような「利益の半分以上が税金で消える」という状況から解放されます。

事業者として暗号資産市場を見てきた立場で言えば、「金商法改正を待ってから始める」のが最も安全で合理的な判断です。ただし、待っている間にオプションの基本(コール・プットの仕組み、プレミアムの考え方、ギリシャ指標の読み方)を学んでおくことは強く勧めます。制度が整ったとき、すぐに動ける準備をしておくことが、この市場で先行者利益を得るための条件です。

木田 陽介

正直なところ、2026年7月時点で日本のBTCオプション環境は「まだ不便」です。ただ金商法改正の方向性は明確で、国内市場が整備されるのは時間の問題だと見ています。今はSBIで仕組みを理解しつつ、海外を使うなら資金管理を徹底する。この「二段構え」が一番現実的です。

よくある質問

ビットコインのオプション取引は日本で合法ですか?

はい、合法です。国内ではSBI VCトレードが金融庁登録済みの取引所としてオプションサービスを提供しています。海外取引所の利用も利用者側が違法になるわけではありませんが、金融庁無登録のためトラブル時の法的保護が及びにくい点は理解しておく必要があります。

日本でビットコインオプションができる取引所はどこですか?

国内はSBI VCトレードのみです(2026年7月時点)。海外取引所ではOKX・Binanceなどがヨーロピアン型のBTCオプションに対応しています。世界最大のDeribitは日本居住者の利用を制限しており、Bybitは2026年7月に日本から撤退済みです。

ビットコインオプション取引の利益に税金はかかりますか?

はい。日本居住者であれば、国内・海外どちらの取引所を使っても利益は「雑所得」として総合課税の対象です。所得税+住民税で最大約55%の税率が適用されます。会社員の場合、年間20万円を超える利益は原則として確定申告が必要です。

Deribitは日本から使えないのですか?

Deribitは世界最大のBTCオプション取引所(OIシェア80%超)ですが、日本居住者の利用を制限しています。新規登録ができず、既存アカウントも制限対象となっています。日本から本格的なBTCオプションを取引するなら、OKXなどが代替候補です。

金商法改正で日本のオプション取引はどう変わりますか?

2026年4月に国会提出された金商法改正案が成立すれば、暗号資産が金融商品に再分類されます。これにより国内取引所が本格的なオプション商品を提供できるようになり、税制も分離課税20%に移行する可能性があります。ただし施行時期は未確定で、実際の商品拡充は2027年以降になる見通しです。

ビットコインオプション取引はいくらから始められますか?

SBI VCトレードでは数万円程度から始められます。海外取引所ではオプションのプレミアム(オプション料)の支払いが最低取引額となり、銘柄や行使価格により異なりますが、数十ドル相当から取引可能なケースもあります。ただし、オプション取引はプレミアムが全額失われるリスクがあるため、余裕資金の範囲内で始めるのが鉄則です。

ビットコインオプション取引の損失は他の所得と損益通算できますか?

現行制度では、暗号資産のオプション取引で発生した損失は暗号資産同士の利益とは通算できますが、株式やFXの利益とは損益通算できません。また、損失の繰越控除も認められていません。金商法改正後は他のデリバティブとの通算や繰越控除が可能になる見込みですが、施行時期は未定です。

海外取引所が突然日本から撤退したらどうなりますか?

Bybitの事例では、撤退発表から期限までにポジションのクローズと資金引き出しが求められました。期限を過ぎると全ポジションが強制決済されます。このリスクに備えるには、大きな資産を一つの海外取引所に集中させず、利益はこまめに国内取引所や自身のウォレットへ移しておくことが重要です。

まとめ|日本のBTCオプション取引は選択肢を理解して臨む

ビットコインのオプション取引は日本でも可能ですが、国内はSBI VCトレードの限定的な2商品のみ、海外は金融庁無登録のリスクを伴うという状況です。2026年7月時点では、この2つの選択肢のどちらかを理解したうえで使い分けるしかありません。

金商法改正の方向性は明確で、国内のオプション市場が充実するのは時間の問題です。今すぐ始めたいならSBI VCトレードで基本を学び、本格的に取り組むなら日本語対応のある海外取引所を資金管理を徹底したうえで併用するのが、現時点で最も現実的なアプローチです。

参考文献

※1 Deribit 公式サイト(日本居住者の利用制限に関する情報、2026年7月確認)https://www.deribit.com/
※2 SBI VCトレード「SBI暗号資産オプション」サービス紹介(2026年7月時点)https://www.sbivc.co.jp/columns/content/lre5ypjzp
※3 金融庁「資金決済法等の一部を改正する法律案」(2026年4月国会提出)https://www.fsa.go.jp/
※4 大阪取引所のビットコイン先物上場計画(2028年予定)Bitget News https://www.bitget.com/amp/news/detail/12560605454459
※5 金融庁「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」https://www.fsa.go.jp/
※6 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて」https://www.nta.go.jp/

※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の取引所・暗号資産への投資を勧誘するものではありません。暗号資産のオプション取引にはリスクが伴い、特にオプションの売り手は理論上損失が無限大になる可能性があります。海外取引所は金融庁の登録を受けておらず、日本の利用者保護が及びにくい点を理解したうえでご利用ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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