Hyperliquidで米国株は取引できる?銘柄・レバレッジ・24時間取引と証券会社との税率差を解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!
- Hyperliquidでは米国株のperpを24時間365日、ロング・ショート両方向で取引できる
- 取引しているのは差金決済のperpで、現物株を保有するわけではない。配当も議決権もない
- NYSEが閉まっている日本時間の日中や週末でも売買できる
- 最大レバレッジは銘柄で異なる。大型テックが20倍、それ以外は10倍が中心
- NVDA・TSLA・AAPL・GOOGL・META・MSFTが20倍、SNDK・MU・INTC・AMDなどが10倍(2026年8月17日 実測)
- 米国株の指数SP500は50倍まで設定できる
- 出来高はメモリ・半導体に偏っている。銘柄一覧の広さと流動性は別物
- SNDKが約1億5,009万ドルで突出。MU・INTCが続き、大型テックは意外と薄い
- 出来高ゼロの銘柄も並んでいるため、発注前に必ず出来高と建玉を確認する
- 税率は証券会社と大きく違う。国内証券20.315%に対し、原則は雑所得で最大約55%
- 特定口座のような源泉徴収も年間報告書もなく、損益計算は自己管理になる
- 長期保有なら証券会社の現物株、機動的な売買ならperpと使い分けるのが現実的
木田 陽介「日本の夜中に決算が出たのに、証券会社の口座では朝まで動けない」——この不満を解決するのがperpです。ただ税率は証券会社と比べてかなり不利になります。そこを知らずに常用すると、手取りで泣くことになります。
▼完全版


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。
Hyperliquidで米国株は取引できる?結論と仕組み
結論から言うと、Hyperliquidでは米国株のperp(無期限先物)を24時間365日、ロング・ショートの両方向で取引できます。ただし取引しているのは差金決済のポジションであり、現物の株式を保有するわけではありません。配当も議決権もなく、値動きに連動する損益だけが発生します。
これを提供しているのは、Hyperliquid本体ではなくtrade.xyzというビルダーです。HyperliquidのHIP-3という仕組みを使って市場を開設しており、取引画面ではxyz:NVDAやxyz:TSLAのように「xyz」のプレフィックスが付いた銘柄として表示されます。perpそのものの基礎は無期限先物とはの記事で解説しています。
| 項目 | 内容(2026年8月時点) |
|---|---|
| 取引できるもの | 米国株のperp。差金決済で現物株は保有しない |
| 提供主体 | trade.xyz(HIP-3で開設されたビルダー主導の市場) |
| 取引時間 | 24時間365日。米国市場の休場中も動く |
| 方向 | ロング・ショートの両方 |
| 担保 | USDC。暗号資産のperpと同じ証拠金で扱える |
| 最大レバレッジ | 銘柄ごとに設定。大型テック20倍・その他10倍が中心 |
| 口座開設・KYC | 不要。ウォレット接続で取引開始 |
| 配当・議決権 | なし |
| 日本での扱い | 金融庁の登録を受けた事業ではない。利用は自己責任 |
取引できる米国株の銘柄とレバレッジを実測
銘柄とレバレッジ倍率は公式サイトの表記だけでは掴みにくいため、編集部でHyperliquidの公開APIから直接取得しました。24時間出来高の大きい順に主要な米国株を並べると、次のとおりです。
| 銘柄 | 企業 | 最大レバレッジ | 24時間出来高 | 測定日 |
|---|---|---|---|---|
| SNDK | サンディスク | 10倍 | 約1億5,009万ドル | 2026/08/17 |
| MU | マイクロン・テクノロジー | 10倍 | 約2,637万ドル | 2026/08/17 |
| INTC | インテル | 10倍 | 約1,254万ドル | 2026/08/17 |
| GOOGL | アルファベット | 20倍 | 約633万ドル | 2026/08/17 |
| NVDA | エヌビディア | 20倍 | 約511万ドル | 2026/08/17 |
| TSLA | テスラ | 20倍 | 約420万ドル | 2026/08/17 |
| AAPL | アップル | 20倍 | 約345万ドル | 2026/08/17 |
| META | メタ・プラットフォームズ | 20倍 | 約321万ドル | 2026/08/17 |
| MRVL | マーベル・テクノロジー | 10倍 | 約320万ドル | 2026/08/17 |
| AMD | AMD | 10倍 | 約301万ドル | 2026/08/17 |
| MSFT | マイクロソフト | 20倍 | 約269万ドル | 2026/08/17 |
| MSTR | ストラテジー | 10倍 | 約228万ドル | 2026/08/17 |
2026年8月17日、編集部がHyperliquidの公開API(infoエンドポイント)へリクエストし、dex=xyzのmetaAndAssetCtxsから全114銘柄の最大レバレッジ・マーク価格・24時間出来高・建玉を取得しました。本表は米国株のみを抽出し、24時間出来高の大きい順に並べたものです。数値は市況により大きく変動します。
この表から読み取れることが2つあります。1つはレバレッジ倍率の階層です。NVDA・TSLA・AAPL・GOOGL・META・MSFTといった大型テックは20倍、SNDK・MU・INTC・AMD・MSTRなどは10倍と、時価総額と流動性に応じて上限が分けられています。株価指数のSP500に至っては50倍まで設定できます。
もう1つは出来高の偏りです。首位のSNDK(サンディスク)が約1億5,009万ドルと突出しており、エヌビディアやアップルの30倍以上を回しています。「米国株が取引できる」と聞いて多くの人が思い浮かべる大型テックより、メモリ関連のほうが圧倒的に厚い——これが実際の姿です。
※2026年8月17日 Hyperliquid公開APIから編集部が取得
背景にあるのはメモリ市況への関心の高さでしょう。SNDKだけでなく、SKHX(SKハイニックス)が約5,292万ドル、DRAMという市況連動の指数が約2,689万ドル、CXMTが約1,851万ドルと、関連銘柄がまとめて上位に並んでいます。個別企業への投資というより、テーマ全体の方向に賭ける使われ方が中心になっていると読めます。
証券会社で米国株を買う場合との違い
同じ「米国株の値動きを取る」でも、証券会社の現物株とHyperliquidのperpでは性質がまったく違います。どちらが優れているかではなく、目的に応じて選ぶべき別の道具です。
| 比較項目 | 証券会社の米国株(現物) | Hyperliquidの米国株perp |
|---|---|---|
| 保有するもの | 現物の株式 | 差金決済のポジション |
| 配当・議決権 | あり | なし |
| 取引時間 | 米国市場の取引時間が中心 | 24時間365日 |
| ショート | 信用取引などに制約あり | 同じ操作で可能 |
| レバレッジ | 現物は1倍 | 10〜20倍が中心 |
| 税率 | 申告分離課税20.315% | 原則、雑所得の総合課税で最大約55% |
| 源泉徴収・年間報告書 | 特定口座なら対応 | なし。損益計算は自己管理 |
| 利用者保護 | 国内の制度の枠内 | 期待できない |
| 向いている用途 | 長期の資産形成 | 機動的な売買・ヘッジ |
差が最も大きいのは税金です。国内証券の特定口座であれば申告分離課税20.315%で源泉徴収まで完結しますが、Hyperliquidのperpは暗号資産の証拠金取引として原則「雑所得」の総合課税(最大約55%)と考えるのが自然です。同じ100万円の利益でも、手元に残る額は大きく変わります。証券会社経由の米国株デリバティブの税制は米国株オプション取引の税金の記事、暗号資産側の扱いは仮想通貨の税金の記事で解説しています。
一方で、perpにしかできないこともあります。米国市場が閉まっている週末にニュースが出たとき、証券会社の口座では月曜まで動けません。perpならその場でポジションを取ることも、既存の現物株のヘッジとしてショートを建てることもできます。選択肢の比較は米国株オプションの記事もあわせてご覧ください。
取引するときの注意点
米国株perpを扱ううえで、実務上つまずきやすいポイントを整理します。特に「休場中の流動性」と「出来高ゼロの銘柄」は、実測からも裏づけられる具体的なリスクです。
- 休場中は流動性が薄い|週末や祝日は板が薄くなり、不利な価格で約定しやすい
- 出来高ゼロの銘柄がある|一覧に載っていても売買が成立しない銘柄が実在する
- オラクル価格に依存する|どの価格を正とするかはビルダーが決めており、参照元に問題が起きれば歪む
- 資金調達率がかかる|1時間ごとに発生し、長く持つほどコストが積み上がる
- 清算リスク|レバレッジ20倍なら5%の逆行で証拠金が消える計算になる
- 決算・株式分割などのイベント|現物株と同じ扱いになるとは限らず、仕様は事前に確認が必要
レバレッジの怖さは数字で捉えると明確です。証拠金が全額なくなるまでに必要な逆行率はおおむね「1÷レバレッジ倍率」で、20倍なら5%、10倍なら10%です。米国の半導体株が決算をまたいで1日で10%動くことは珍しくありません。「最大レバレッジ=推奨レバレッジではない」を、ここでも徹底してください。
実際の入金から発注までの操作手順はHyperliquidの使い方の記事で解説しています。


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ICHIZEN Capitalの視点|「24時間取引できる」の本当の使いどころ
米国株perpの利点として真っ先に挙げられるのは「24時間取引できる」ことです。ただしこれを「いつでも売買できて便利」と受け取ると、使い方を誤ります。実務で価値が出るのは、次の3つの場面に絞られます。
- 決算・重要指標の直後|日本時間の深夜に出た材料に、その場で反応できる
- 週末に出たニュースへの対応|月曜の寄り付きを待たずにヘッジや利確ができる
- 保有中の現物株のヘッジ|市場が閉じている間に下落リスクだけを一時的に打ち消せる
逆に言えば、「なんとなく24時間見ていられるから」という理由で常時ポジションを持つのは、最も避けたい使い方です。資金調達率は1時間ごとに発生し、保有期間が延びるほどコストが積み上がります。さらに休場中は板が薄く、価格が飛びやすい。市場が閉じている時間帯は「取引しやすい時間」ではなく「不利になりやすい時間」だと捉えるほうが実態に近いはずです。
もう一点、実測から見えた使いどころがあります。出来高がメモリ・半導体に集中しているということは、その領域なら板が厚く、まともな価格で売買できるということです。流動性の薄い銘柄でスリッページを払うより、厚い板がある銘柄に絞って戦うほうが期待値は高くなります。銘柄数の多さに惹かれるのではなく、出来高で選ぶ。これがperpを扱ううえでの基本姿勢です。



現物株とperpを同じ土俵で比べる必要はありません。長期で積み上げるのは証券会社、決算をまたぐ場面や週末のヘッジだけperpを使う、という併用が一番現実的だと思います。
よくある質問
Hyperliquidで米国株は買えますか?
米国株のperp(無期限先物)を取引できます。ただし差金決済であり、現物の株式を保有するわけではありません。配当も議決権もなく、株価に連動する損益だけが発生します。提供しているのはHyperliquid本体ではなくtrade.xyzというビルダーです。
Hyperliquidの米国株は何倍までレバレッジをかけられますか?
銘柄ごとに異なります。2026年8月17日時点の実測では、NVDA・TSLA・AAPL・GOOGL・META・MSFTなどの大型テックが20倍、SNDK・MU・INTC・AMDなどが10倍でした。株価指数のSP500は50倍まで設定できます。
米国市場が閉まっている時間でも取引できますか?
できます。24時間365日動いており、週末や祝日でも売買が可能です。ただし現物市場が閉じている時間帯は板が薄くなりやすく、不利な価格で約定するリスクが高まる点に注意してください。
どの銘柄の出来高が多いですか?
編集部の実測では、SNDK(サンディスク)が約1億5,009万ドルで突出しており、MU・INTCが続きました。エヌビディアやアップルなどの大型テックは銘柄としてはあるものの、出来高はメモリ関連に大きく劣ります。
Hyperliquidの米国株perpに税金はかかりますか?
かかります。暗号資産の証拠金取引として原則「雑所得」の総合課税(住民税を含め最大約55%)と考えるのが自然です。国内証券の特定口座で米国株を取引した場合の申告分離課税20.315%とは扱いが大きく異なります。判断に迷う場合は税理士にご相談ください。
配当はもらえますか?
もらえません。保有しているのは差金決済のポジションであり、株主ではないためです。配当を受け取りたい場合や長期で企業に投資したい場合は、証券会社で現物株を購入する必要があります。
証券会社の米国株とどちらがいいですか?
目的によります。長期の資産形成なら、配当と議決権があり税率も20.315%と軽い証券会社の現物株が合理的です。決算直後や週末に機動的に動きたい場合、あるいは保有株のヘッジをしたい場合はperpに利点があります。併用が現実的です。
本人確認(KYC)は必要ですか?
取引所としてのKYC手続きはありません。ウォレットを接続すれば取引を始められます。ただし本人確認がないことは利用者保護があることを意味せず、鍵の管理も損益計算もすべて自己責任になります。
出来高がゼロの銘柄でも注文できますか?
実質的に取引は成立しません。編集部の実測でも、銘柄一覧に載っていながら24時間出来高も建玉もゼロの銘柄が確認されました。一覧にあることと売買できることは別なので、発注前に必ず出来高と建玉を確認してください。
まとめ|米国株perpは「決算と週末」に効く道具
- 米国株のperpを24時間365日、両方向で取引できる
- 現物株ではないため配当も議決権もない
- 大型テック20倍・その他10倍が中心
- 出来高はメモリ・半導体に集中
- 税率は原則、雑所得で最大約55%
Hyperliquidでは、trade.xyzが開設した市場を通じて米国株のperpを24時間365日取引できます。ただし現物株ではなく差金決済のポジションで、配当も議決権もありません。最大レバレッジは大型テックが20倍、それ以外は10倍が中心で、株価指数のSP500は50倍まで設定できます。
編集部の実測で見えたのは出来高の強い偏りでした。SNDK(サンディスク)が約1億5,009万ドルで突出し、MU・INTCが続く一方、エヌビディアやアップルの出来高はその数十分の一です。銘柄一覧の広さと、実際に売買できる厚みは別物だと考えてください。
証券会社の現物株との最大の違いは税率です。特定口座の20.315%に対し、perpは原則として雑所得の総合課税で最大約55%になります。長期の資産形成は証券会社、決算直後や週末の機動的な売買・ヘッジはperp——この使い分けが、コストとリスクの両面から見て現実的な結論です。
参考文献
1. Hyperliquid 公開API(infoエンドポイント/dex=xyz の metaAndAssetCtxs、2026年8月17日 編集部取得) https://api.hyperliquid.xyz/info
2. Hyperliquid 公式ドキュメント「HIP-3: Builder-Deployed Perpetuals」 https://hyperliquid.gitbook.io/
3. trade.xyz 公式サイト https://trade.xyz/
4. 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」 https://www.nta.go.jp/
※本記事は2026年8月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産・サービスへの投資や利用を勧誘するものではありません。差金決済のperpには、相場変動により証拠金を超える損失が生じるリスクがあります。Hyperliquidおよびtrade.xyzは金融庁の登録を受けた事業ではなく、利用は自己責任です。仕様・手数料・取扱銘柄・日本居住者の利用可否は変更される場合があるため、最新の情報は各公式情報でご確認ください。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。









