金融庁の無登録暗号資産交換業者一覧|警告された海外取引所と最新のIZAKA-YA【2026年10月】

「忙しい人向け」ニュース要約
- 金融庁の無登録業者一覧は、海外所在22件・国内3件(2026年10月時点で確認)
- 最新の掲載は2026年9月のIZAKA-YA(運営Izakaya Limited・香港)。代表者は「不明」
- Bybit・MEXC・Bitget・BitForex・Binanceは複数回掲載。警告が一度で終わらない業者がある
- 一覧に載っていない=安全ではない。使う前に「登録業者」かどうかを確認したい
※相場やニュースの日々の見方は、水野のX(@mizuno_ichizen)で発信中です。
水野 倫太郎金融庁の一覧は、海外取引所を選ぶ前の最低限のチェック先です。
どんな業者が、いつ載ったのかを一覧で整理します。


監修 水野 倫太郎
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
慶應義塾大学経済学部。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。
金融庁の「無登録で暗号資産交換業を行う者」一覧とは
日本で暗号資産(仮想通貨)の売買や交換を事業として行うには、金融庁(財務局)への「暗号資産交換業」の登録が必要です。根拠は資金決済法第63条の2です。
登録を受けずに日本の居住者へ営業している業者には、金融庁が警告書を出します。警告を出した業者は、公式サイトの「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」に掲載されます。これが今回取り上げる一覧です。
一覧は、所在地で2つに分かれています。2026年10月時点の件数は次のとおりです。
| 区分 | 件数 | 最終更新 |
|---|---|---|
| 海外所在業者(所在不明含む) | 22件 | 令和8年(2026年)9月 |
| 国内業者 | 3件 | 令和5年(2023年)4月 |
動いているのは海外所在業者の側です。国内業者のほうは、2023年4月から更新が止まっています(国内の一覧は後ほど画面でも確認できます)。
最新の掲載は「IZAKA-YA」(2026年9月)
2026年9月に新しく載ったのは、「IZAKA-YA」を運営するIzakaya Limited(香港)です。金融庁は、日本居住者を相手に無登録で暗号資産交換業を行っていたとして警告しました。
| 項目 | 一覧の記載 |
|---|---|
| 商号 | Izakaya Limited |
| 代表者 | 不明 |
| 所在地 | Room 1701, 17/F, Wai Fung Plaza, 664 Nathan Road, Mongkok, Kowloon, Hong Kong |
| 内容 | インターネットを通じて、日本居住者を相手方として、暗号資産交換業を行っていたもの |
| 備考 | 「IZAKA-YA」を運営している |
| 掲載 | 令和8年9月 |
注目したいのは、代表者の欄が「不明」である点です。LBankやVANLANCLEなど、過去にも代表者が「不明」とされた業者はあります。それでも、責任者が分からないまま日本居住者に営業していたという事実は重いものです。
その後、IZAKA-YAは2026年9月17日に日本居住者向けサービスの終了を発表しました。新規登録とレンディングは即日停止し、日本語サイトは9月30日に閉鎖されます。出金がいつ完了するかは示されていません。経緯はIZAKA-YAで出金できない件の解説記事にまとめています。
なお、本記事は詐欺と断定するものではありません。確認できる事実は、金融庁が無登録営業として警告し、一覧に掲載したことです。
海外所在業者の一覧(スクリーンショット)
金融庁の一覧の実際の画面です。最新の掲載であるIzakaya Limitedに赤枠を付けています。上から新しい順に並びます。




一覧に載る内容は、商号・代表者・所在地・営業の内容・掲載年月です。なお、金融庁は「掲載内容は現在の営業状況を示すとは限らず、名称や所在地も現時点のものでない場合がある」と注記しています。
国内業者の一覧(スクリーンショット)
国内に所在する業者も3件載っています。いずれも海外取引所ではなく、日本国内で無登録のまま暗号資産交換業を行っていたとされる業者です。
| 掲載時期 | 件数 | 金融庁の記載(要旨) |
|---|---|---|
| 2023年4月 | 2 | オンラインセミナー等を通じて暗号資産交換業を行っていた。当時上場予定の暗号資産「ジャスミー」を購入したとの情報が寄せられている |
| 2022年3月 | 1 | SNS等を通じて暗号資産交換業を行っていた。専用サイトなどを通じて暗号資産を販売しているとの情報が寄せられている |


国内の3件は、セミナーやSNSで勧誘する形が中心です。海外の取引所とは違い、身近な投資セミナーやSNSの投稿から入る点が特徴です。「上場予定」とうたう暗号資産の購入を持ちかけられたら、まず登録の有無を確認してください。
掲載の推移|2024年11月に5件、その後は2026年9月まで空いた
掲載年月ごとの件数を整理すると、動きが見えてきます。
| 掲載時期 | 件数 | 掲載された業者 |
|---|---|---|
| 2026年9月 | 1 | Izakaya Limited(IZAKA-YA) |
| 2024年11月 | 5 | KuCoin、bitcastle、Bybit、MEXC、Bitget |
| 2024年6月 | 1 | LBank |
| 2023年3月 | 4 | Bitget、MEXC、Bybit、BitForex |
| 2022年2月 | 1 | VANLANCLE |
| 2021年 | 2 | Binance(2021年6月)、Bybit(2021年5月) |
| 2020年 | 3 | BitForex、AMANPURI(いずれも6月)、CBASE FINTECH LAB(1月) |
| 2019年以前 | 5 | BtcNext、Cielo EX、SB101、Binance(2018年)、Blockchain Laboratory |
2024年11月に主要な海外取引所へまとめて警告が出たあと、2025年から2026年8月までは新規の掲載がありません。そして2026年9月に、IZAKA-YAを運営するIzakaya Limitedが加わりました。
警告は一度で終わらない|複数回載った業者
一覧を業者名で見直すと、同じ業者が何度も載っています。警告を受けても営業を続け、のちに再度警告された業者がいることを意味します。
| 業者 | 掲載回数 | 掲載時期 |
|---|---|---|
| Bybit | 3回 | 2021年5月・2023年3月・2024年11月 |
| MEXC | 2回 | 2023年3月・2024年11月 |
| Bitget | 2回 | 2023年3月・2024年11月 |
| BitForex | 2回 | 2020年6月・2023年3月 |
| Binance | 2回 | 2018年3月・2021年6月 |
ここで押さえたいのは、警告は営業の停止命令ではないことです。警告を受けた後も日本向けの営業を続けた例があるため、利用者が「警告されたけれど、まだ使えているから大丈夫」と受け取るのは危険です。
一方で、警告のあとに環境が変わった例もあります。Bitgetは2026年8月に日本居住者向けサービスの終了を発表しました(詳細はBitgetの日本撤退に関する記事)。MEXCについてはMEXCの解説記事で整理しています。
なお、Binanceは国内で登録を受けて運営するBinance Japanとは別の会社です。一覧に載っているのは、海外のBinanceグループ側に対する警告です。



同じ業者の再掲載が目立つのが、この一覧の特徴です。
「一度警告されたら終わり」ではなく、繰り返される前提で見るほうが現実的です。
一覧を読むときの注意|「載っていない」は安全の証明ではない
金融庁自身が、一覧の見方について注意を出しています。要点は3つです。
- 載っているのは、警告書を出した時点で無登録営業が確認できた業者だけ
- 載っていない業者でも、無登録で営業している可能性がある
- 掲載内容は現在の状況とは限らず、名称や所在地が古い場合もある
つまり、一覧は「ここに載っていたら要注意」を知る道具であって、「載っていなければ安心」を保証するものではありません。確認の本命は、反対側の「登録業者の一覧」です。
また、金融庁には別の一覧として、店頭デリバティブ取引などを無登録で勧誘した業者を載せる「無登録で金融商品取引業を行う者」のページもあります。暗号資産の現物売買を対象にした今回の一覧とは、根拠となる法律も対象も異なります。
取引所を使う前の3ステップ|登録の有無を確認する方法
難しい作業は要りません。次の3つを順に見るだけで、リスクの高いサービスはかなり避けられます。
- 金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」に、運営会社の名前があるかを見る
- 今回の「無登録業者の一覧」に、サービス名や運営会社が載っていないかを見る
- 運営会社の所在地と代表者が公開されているかを、公式サイトで見る
得をするのは、トラブルのときです。登録業者であれば、顧客資産の分別管理や、当局による監督・行政処分の仕組みの中にあります。無登録業者には、その保護が及びにくくなります。
国内で登録を受けた取引所を比較したい方は、取引所比較の記事もあわせてご覧ください。
すでに一覧の業者を使っている場合は
あわてて操作する必要はありません。ただ、次の点は確認しておくと安心です。
- 運営の公式発表や金融庁の一次情報で、サービスの状況を確認する
- 預けている資産は必要な分に絞り、余剰は計画的に出金する
- 「補填します」「出金を再開します」をかたる偽メール・偽DMに注意する
- 困ったときは、消費者ホットライン(188)や金融庁 金融サービス利用者相談室に相談する
よくある質問
金融庁の無登録業者一覧とは何ですか?
登録を受けずに日本の居住者へ暗号資産交換業を行っていた業者に、金融庁が警告書を出し、その名称等を公表したものです。2026年10月時点で、海外所在業者が22件、国内業者が3件掲載されています。
一覧に載っていない取引所は安全ですか?
いいえ、安全とは言えません。金融庁も、載っていない業者が無登録営業をしている可能性があると注意しています。安全性の確認は、登録業者の一覧に名前があるかで行ってください。
一覧の最新の掲載は誰ですか?
2026年9月に載ったIzakaya Limited(香港)です。「IZAKA-YA」を運営しており、代表者は「不明」と記載されています。9月17日には日本居住者向けサービスの終了が発表されました。
一覧に載っている取引所を使うと罰せられますか?
登録が必要な営業を無登録で行った責任は、原則として事業者側にあります。利用した個人が直ちに罰せられるという性質のものではありません。ただし、トラブル時の救済は受けにくくなります。
一覧に載った取引所に預けた資産は戻りますか?
警告は資産を取り戻すための手続きではありません。戻るかどうかは、運営の対応と資産の状況しだいで、一覧からは分かりません。出金できるうちに、公式発表を確認しながら計画的に対応してください。
Bybit・MEXC・Bitgetは金融庁の一覧に載っていますか?
はい。Bybitは2021年5月・2023年3月・2024年11月、MEXCとBitgetは2023年3月・2024年11月に掲載されています。いずれも「日本居住者を相手方として暗号資産交換業を行っていたもの」とされています。
金融庁に登録済みの暗号資産交換業者はどこで確認できますか?
金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」(PDF・Excel)と、「金融事業者検索」で確認できます。サービス名ではなく、運営会社の名前で探すのがコツです。
金融庁の「警告」と「行政処分」はどう違いますか?
警告は、登録が必要な行為を無登録で行っている業者への注意喚起です。行政処分(業務改善命令など)や刑事事件とは段階が異なります。ただし、警告が出た事実は取引所を選ぶうえで重要な判断材料です。
まとめ|一覧は「避けるための道具」、確認の本命は登録一覧
- 金融庁の無登録業者一覧は、海外22件・国内3件
- 最新の掲載は2026年9月のIZAKA-YA(Izakaya Limited・香港)
- Bybitは3回など、複数回載った業者がある
- 載っていない=安全ではない。登録一覧で名前を確認する
金融庁の一覧は、海外の無登録業者を避けるための道具です。ただし、載っていない業者が安全とは限りません。取引所を選ぶときは、この一覧で「要注意」を除き、登録一覧で「登録済み」を確かめる、という二段構えにしてください。
一覧は不定期に更新されます。最新の状況は、金融庁の公式ページで確認してください。


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※1 金融庁「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」(https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/angoushisan_mutouroku.html)。海外所在業者は令和8年9月更新、国内業者は令和5年4月更新(2026年10月に確認)
※2 金融庁「無登録で暗号資産交換業を行う者について(Izakaya Limited)」令和8年9月1日
※3 IZAKA-YAのサービス終了の発表内容(2026年9月17日)=あたらしい経済・NADA NEWSほか報道
※本記事は特定業者の違法性を確定的に断じるものではなく、公表された事実と一般的な注意喚起を目的としています。相談先=金融庁 金融サービス利用者相談室、消費者ホットライン(188)
※当サイトの情報は投資判断の参考となる一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)への投資を勧誘するものではありません。暗号資産取引にはリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。









