DEX(分散型取引所)とは?仕組み・CEXとの違い・主要DEXの比較と税金を忖度なく解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!


  • DEX(分散型取引所)はブロックチェーン上で動く「仲介者なしの取引所」
    • スマートコントラクトが取引を自動処理。ウォレット接続だけで本人確認(KYC)不要で売買できる
    • 2025年のDEXスポット取引量は約4.9兆ドル。CEX対比の市場シェアは2年で約2倍に拡大(2026年7月時点)
  • 仕組みの核はAMM(自動マーケットメーカー)。流動性プールで価格が決まる
    • 「x × y = k」の定積関数で自動的に価格を算出。板取引の相手を待つ必要がない
    • 流動性を預けて手数料報酬を得られる一方、インパーマネントロス(変動損失)のリスクがある
  • CEX(中央集権型取引所)との違いは「資産の管理者」と「取引の仕組み」
    • DEXは自分のウォレットで資産を管理(ノンカストディアル)。CEXは取引所が預かる
    • DEXは上場審査なしで銘柄が極めて多い反面、詐欺トークンやサポート不在のリスクがある
  • 日本の税金|DEXでの利益は総合課税(最大約55%)。分離課税の対象外
    • 2026年度税制改正で暗号資産の分離課税が決定したが、DEX取引は対象外で引き続き総合課税
    • 金融庁はDEXの直接規制を「当面見送り」としつつ、UI提供事業者への規制を検討中
木田 陽介

DEXは「取引所に預けずに自分のウォレットから直接トレードできる」のが最大の特徴です。CEX(Bitgetなど)と比べて自由度が高い反面、操作ミスや詐欺トークンのリスクは全部自分持ち。仕組み・メリット・リスク・税金までセットで理解してから触るのが、この記事の狙いです。

木田 陽介
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

目次

DEX(分散型取引所)とは?基本情報

DEX(Decentralized Exchange/分散型取引所)とは、ブロックチェーン上のスマートコントラクトによって運営される、仲介者のいない暗号資産取引所です。Binance(バイナンス)やBitget(ビットゲット)のような企業が運営するCEX(中央集権型取引所)と異なり、取引のマッチング・決済がすべてプログラムで自動処理されます。

ユーザーはMetaMaskなどのウォレットを接続するだけで取引を開始でき、本人確認(KYC)やアカウント登録が不要です。自分のウォレットで資産を管理したまま取引できる「ノンカストディアル」方式のため、取引所の破綻リスクを回避できる一方、操作ミスや秘密鍵の紛失は完全に自己責任になります。

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項目内容(2026年7月時点)
正式名称Decentralized Exchange(分散型取引所)
略称DEX(デックス)
主な取引方式AMM(自動マーケットメーカー)型が主流
代表的なプロトコルUniswap/PancakeSwap/Curve/Raydium/dYdX
2025年スポット取引量約4.9兆ドル(CoinGeckoレポート)
CEX対比市場シェア約13.6%(2026年1月時点、2年で約2倍に拡大)
KYC(本人確認)原則不要(ウォレット接続のみ)
日本での法的位置づけ利用自体は違法ではないが、利益は暗号資産の総合課税(雑所得)

数値は日々変動します。最新のDEX取引量・TVL(総ロック資産量)はDeFiLlama等でご確認ください。次の章から、DEXの核心である「AMM(自動マーケットメーカー)」の仕組みを掘り下げます。

DEXの仕組み|AMM(自動マーケットメーカー)で取引が成立する理由

CEXでは「売りたい人」と「買いたい人」の注文を板(オーダーブック)でマッチングします。一方、多くのDEXはAMM(Automated Market Maker/自動マーケットメーカー)という仕組みを使い、プールに預けられたトークンの比率から自動的に価格を決定します。相手を待たずに即座にスワップ(交換)できるのは、この仕組みのおかげです。

この章の内容
  • AMMの基本|「x × y = k」の定積関数とは
  • 流動性プールと流動性提供者(LP)の役割
  • インパーマネントロス(変動損失)とは何か

AMMの基本|「x × y = k」の定積関数

AMMの代表的なアルゴリズムは定積関数(Constant Product Formula)です。プール内の2つのトークン量をx・yとしたとき、「x × y = k(一定値)」を常に保つようにプログラムされています。Uniswapが採用したこのモデルが、DEXの標準となりました。

たとえばETH/USDCのプールで、ユーザーがETHを買う(USDCを入れてETHを引き出す)と、プール内のETHが減りUSDCが増えます。するとx × y = kを維持するためにETHの価格が自動的に上がります。この仕組みで、需給に応じた価格形成がプログラムだけで成立するのです。板取引のように相手の注文を待つ必要はありません。

流動性プールと流動性提供者(LP)

AMMで取引が成り立つためには、プールに十分な量のトークンが入っている必要があります。このトークンを預ける人が「流動性提供者(Liquidity Provider/LP)」です。LPはトークンペア(例:ETHとUSDC)を一定の比率でプールに預け、その見返りとしてスワップが発生するたびに取引手数料の一部を報酬として受け取ります。

預けたトークンは引き出し自由で、ロック期間がない場合がほとんどです。LPはDEXに流動性を供給する「裏方」であり、LPがいなければDEXは機能しません。一方で、LPには後述するインパーマネントロスという独自のリスクがあり、手数料収入とリスクのバランスを理解して預ける必要があります。

インパーマネントロス(変動損失)とは

インパーマネントロス(Impermanent Loss/IL)とは、LPがプールにトークンを預けた後、トークン間の価格比率が変動することで生じる一時的な損失です。単にウォレットで同じトークンを持ち続けた場合と比べて、資産の合計額が減ることを指します。

発生のメカニズムはシンプルです。一方のトークン(たとえばETH)が値上がりすると、アービトラージャー(裁定者)がプール内の割安なETHを引き出すため、LP側は値上がりしたトークンの保有比率が自動的に減ってしまいます。価格変動が大きいほど損失も大きくなり、2倍の価格変動で約5.7%の損失とされています。ステーブルコインペア(USDC/USDTなど)は価格比がほぼ変わらないため、ILは極めて小さくなります。

DEXとCEX(中央集権型取引所)の違い

DEXとCEXは「暗号資産を売買する」という機能は共通ですが、資産の管理方法・取引の仕組み・リスクの所在がまったく異なります。どちらが優れているという話ではなく、それぞれの特性を理解して使い分けることが重要です。

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比較項目DEX(分散型取引所)CEX(中央集権型取引所)
運営主体なし(スマートコントラクト)企業(Bitget、Bybitなど)
資産管理ユーザー自身のウォレット(ノンカストディアル)取引所が預かる(カストディアル)
KYC(本人確認)原則不要必要(法令義務)
取引方式AMM(流動性プール)が主流オーダーブック(板取引)が主流
手数料ガス代+スワップ手数料(0.01〜1%)取引手数料(0.1%前後が一般的)
取扱銘柄上場審査なし→極めて多い審査済み→限定的だが安全性が高い
大口取引スリッページが大きくなりやすい板の厚みで安定約定しやすい
セキュリティリスクスマートコントラクトの脆弱性、詐欺トークン取引所ハッキング、経営破綻リスク
サポートなし(自己責任)カスタマーサポートあり
レバレッジ一部DEX(dYdX等)で対応最大125倍など幅広く対応

「資産を預けないのがDEX、預けるのがCEX」と覚えるのが一番分かりやすいでしょう。DEXは自分のウォレットから直接取引するため取引所の破綻リスクを避けられますが、操作ミスや秘密鍵の紛失は誰も助けてくれません。CEXはサポートや操作のわかりやすさで優れる一方、FTX破綻のように取引所自体がリスク要因になりえます。

海外のCEXを探している方は、海外取引所おすすめランキングも参考にしてください。

DEXのメリット・デメリット

DEXの特性を「メリット」と「デメリット」に整理します。CEXとの比較表と重なる部分もありますが、ここでは「使う側の視点」で実務的な利点とリスクを明確に分けます

DEXのメリット
  • 自分のウォレットで資産を管理|取引所の破綻・出金停止リスクを回避できる
  • KYC不要でウォレット接続だけで始められる|登録の手間がない
  • 上場審査がなく取扱銘柄が極めて多い|新規トークンにいち早くアクセスできる
  • 流動性を預けて手数料報酬を得られる(LP)|保有トークンを運用に回せる
  • 24時間365日稼働|メンテナンス停止がない
DEXのデメリット・リスク
  • 操作ミス・秘密鍵紛失は自己責任|カスタマーサポートがない
  • 詐欺トークン・ラグプル(資金持ち逃げ)のリスク|審査がない裏返し
  • スマートコントラクトの脆弱性|ハッキングで資金が流出した事例あり
  • ガス代(ネットワーク手数料)が高騰することがある|特にEthereum上
  • 大口取引ではスリッページが大きくなりやすい|流動性の薄いプールは特に注意
  • インパーマネントロス|流動性提供にはLP独自のリスクがある

メリットもデメリットも「自分で管理する」ことの表裏です。DEXの自由度はCEXにはない魅力ですが、その分すべてのリスクをユーザー自身が負うという構造を理解したうえで使うことが前提です。

主要DEX比較|Uniswap・PancakeSwap・Raydium・Curve・dYdX

DEXは数百以上存在しますが、取引量・TVL・信頼性の面で実際に使われている主要プロトコルは限られます。目的に応じた使い分けが重要です。以下は2026年7月時点の主要DEXを比較した表です。

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DEX主要チェーンTVL(概算)強み適した用途
UniswapEthereum+L2(Base, Arbitrum等)+39チェーン約10.7億ドル最大の流動性。v4のHooks機能で拡張性が高いETH系トークンの売買、大口スワップ
PancakeSwapBSC, Ethereum他約20億ドル低ガス代。Infinity CLMMで資本効率が高いBSCユーザー、低コスト志向
RaydiumSolana約9.2億ドルSolana上で最速級の約定。エコシステムの中核Solanaトークンの売買
Curve FinanceEthereum他約13億ドルステーブルコイン間の超低スリッページステーブルコイン/LST間の大口交換
dYdX v4dYdX Chain(Cosmos系)オンチェーンのパーペチュアル(無期限先物)デリバティブ・レバレッジ取引

TVL・取引量は常に変動するため、最新値はDeFiLlamaで確認してください。初めてDEXを使うなら、流動性が最も厚いUniswap(Ethereum系)かRaydium(Solana系)が比較的安心です。ステーブルコイン同士の交換に特化するならCurve、BSCメインならPancakeSwapが選択肢になります。

木田 陽介

2026年のDEXで注目すべきはパーペチュアル(無期限先物)領域です。DEXパーペチュアルの市場シェアは2年でCEX対比2.0%→10.2%へ急伸しており、Hyperliquidはこの分野で建玉シェアの大半を占めています。スポットだけでなくデリバティブでもDEXの存在感が増している点は押さえておきましょう。

DEXの始め方・使い方|3ステップで取引開始

DEXでの取引は、ウォレットの準備→資金の入金→スワップ(交換)の3ステップで始められます。CEXのような口座開設の審査待ちがなく、数分で取引を開始できるのが特徴です。

  1. ウォレットを用意する|MetaMask(Ethereum/L2系)やPhantom(Solana系)など、使いたいチェーンに対応したウォレットをインストールし、秘密鍵(シードフレーズ)を安全に保管する
  2. ウォレットに暗号資産を入金する|国内取引所でETHやSOLを購入し、自分のウォレットアドレスへ送金する。送金時はチェーンの選択を間違えないよう注意。初回は必ず少額でテスト送金する
  3. DEXに接続してスワップする|Uniswap等のDEXサイトにアクセスし、ウォレットを接続。交換したいトークンと数量を入力して「スワップ」を実行する。ガス代(ネットワーク手数料)が別途かかる

ウォレットへの入金は国内取引所からの送金が必要です。送金元の国内取引所選びや送金手順は、海外取引所おすすめランキングの送金方法セクションも参考になります。

DEXパーペチュアル(無期限先物)に興味がある方は、Hyperliquidが選択肢です。CEXに匹敵する約定速度と流動性を持ち、KYC不要で使えます。詳しくはHyperliquid(HYPE)とは?の記事で解説しています。

分散型取引所Hyperliquidの紹介画像

\DEXパーペチュアルで建玉シェアNo.1/

公式サイトはこちら

DEXの注意点・リスク管理

DEXは自由度が高い分、CEXにはないリスクが複数あります。特に初心者が見落としやすいポイントを整理します。

この章の内容
  • 詐欺トークン・ラグプルの見分け方
  • スマートコントラクトのリスクと監査の見方
  • ウォレット接続時のフィッシング対策
  • ガス代の高騰と対策

詐欺トークン・ラグプルに警戒する

DEXには上場審査がないため、誰でもトークンを発行してプールを作れます。これは新しいプロジェクトにいち早くアクセスできるメリットである一方、価値のない詐欺トークンや、開発者が流動性を引き抜いて逃げる「ラグプル」のリスクを意味します。

対策としては、①コントラクトアドレスを公式サイトで確認する(検索で見つけたトークンを鵜呑みにしない)、②流動性がロックされているか確認する(ロック期間が短い・未ロックは危険信号)、③監査レポートの有無を確認する(CertiK・Halborn等の監査を通過しているか)の3点が基本です。見知らぬトークンには手を出さないのが最も確実なリスク回避策です。

スマートコントラクトの脆弱性

DEXの取引はスマートコントラクト(プログラム)で実行されます。このプログラムにバグや脆弱性があると、ハッカーに資金を抜かれる可能性があります。実際に、過去にはDeFiプロトコルのスマートコントラクトが攻撃されて数億ドル規模の資金が流出した事例が複数あります。

リスクを下げるために、利用するDEXが複数の監査法人による監査を受けているかを確認しましょう。UniswapやCurveなど主要プロトコルは複数回の監査を通過していますが、それでもリスクはゼロではありません。全資金を1つのDEX・1つのプールに集中させない分散も重要です。

フィッシング詐欺への対策

DEXを利用する際に最も多い被害がフィッシング詐欺です。偽のDEXサイトにウォレットを接続し、悪意のあるトランザクションを承認してしまうと、ウォレット内の資産を丸ごと抜かれる恐れがあります。

対策は、①URLをブックマークからアクセスする(検索結果の広告リンクは踏まない)、②トランザクションの内容を承認前に必ず確認する(身に覚えのないApprove要求は拒否)、③ウォレットの「承認済みコントラクト」を定期的に見直す(不要な承認は取り消す)の3点です。

ガス代の高騰と対策

Ethereum上のDEXでは、ネットワークの混雑時にガス代(トランザクション手数料)が数十ドル以上に跳ね上がることがあります。少額の取引ではガス代が取引額を上回ることすらあり、コスト効率が悪化します。

対策としては、①L2(Arbitrum、Base、Optimism等)上のDEXを使う(ガス代が10分の1以下になることが多い)、②Solana上のDEX(Raydium等)を使う(ガス代が1円未満の水準)、③ネットワークが混雑していない時間帯を狙うの3つが有効です。

ICHIZEN Capitalの視点|DEXの税金と日本の規制動向

多くのDEX解説記事は「使い方」で終わりますが、日本の居住者がDEXを使う場合、税金と規制は避けて通れない論点です。ここは上位記事が最も手薄な領域なので、事業者・税務の視点で正確に整理します。

DEXでの利益は総合課税(最大約55%)|分離課税の対象外

2026年度税制改正大綱で暗号資産への申告分離課税(一律20.315%)が認められましたが、対象は「特定暗号資産」の現物取引・デリバティブ・ETFに限定される見込みです。DEXでの取引や海外無登録取引所での取引は、引き続き総合課税(最大約55%)のままとされています(※1)。

つまり、国内の登録取引所で取引すれば分離課税(約20%)が適用される一方、DEXで同じ取引をしても総合課税のまま、という「取引場所によって税率が変わる」状況が生まれる可能性があります。適用開始は金融商品取引法等の改正施行翌年の1月1日以降で、2028年1月が有力とされていますが、国会審議の進捗次第で変動する可能性があります(※2)。

金融庁のDEX規制動向|直接規制は「当面見送り」

金融庁は2026年4月に暗号資産規制を資金決済法から金融商品取引法(FIEA)へ移行する法改正案を国会に提出しています。しかし、DEXそのものへの直接規制は「各国動向を注視しつつ継続検討」として当面見送りとされました(※3)。

ただし、DEXに接続するUI(フロントエンド)を提供する事業者への一定の行為規制(説明義務・本人確認義務)は検討対象に入っています。将来的に、DEXのフロントエンド利用にKYCが求められる可能性はあります。利用者に対しては「DEXや海外無登録業者での取引に損害リスクがある」旨の周知が予定されています。

DEXの利益も確定申告が必要|記録を残すのが鉄則

DEXでの取引も日本では暗号資産取引として課税対象です。トークンAをトークンBにスワップした時点で、損益が発生していれば課税イベントになります。「円に換えていないから非課税」は誤解です。

DEXはCEXのように取引履歴をCSVで簡単にダウンロードできない場合が多いため、自分でウォレットのトランザクション履歴を管理する必要があります。Etherscan等のブロックチェーンエクスプローラーや、クリプタクト等の損益計算ツールを活用して、取引ごとの損益を記録しておきましょう。暗号資産の税金の全体像は、仮想通貨の税金の記事で詳しく解説しています。

木田 陽介

DEXの最大の落とし穴は税務です。CEXは取引履歴が取れますが、DEXは自分でオンチェーンの記録を追わないと確定申告できません。「KYCがないから税務署にバレない」は完全な誤解で、ブロックチェーンの記録は永久に残ります。DEXを使うなら、取引の都度メモを取る習慣をつけるのが結局いちばん楽です。

よくある質問

DEX(分散型取引所)とCEX(中央集権型取引所)の違いは何ですか?

最大の違いは資産の管理方法です。DEXは自分のウォレットで資産を管理したまま取引でき(ノンカストディアル)、KYC不要で使えます。CEXは取引所が資産を預かり、サポートやレバレッジ取引など充実した機能を提供します。DEXは取引所破綻のリスクを避けられる反面、操作ミスは自己責任です。

DEXは日本人でも利用できますか?日本語対応はありますか?

DEXの利用自体は日本の法律で禁止されていません。ただし利益は暗号資産として課税されます。日本語UIは主要DEXでは対応が限られており、UniswapやPancakeSwapは部分的に日本語化されていますが、基本的には英語が中心です。

DEXを使うのにKYC(本人確認)は必要ですか?

原則不要です。ウォレットを接続するだけで取引を開始できます。ただし、今後金融庁がDEXのフロントエンド提供事業者に本人確認義務を課す規制が検討されているため、将来的には変わる可能性があります。なお、KYC不要でも税務申告義務はあります。

DEXで取引した利益に税金はかかりますか?確定申告は必要?

かかります。DEXでの取引も日本では暗号資産取引として課税対象です。トークン同士のスワップで利益が出れば、その時点で課税イベントになります。雑所得として総合課税(最大約55%)が適用されます。給与所得者は暗号資産を含む雑所得が年20万円を超えると確定申告が必要です。

DEXのガス代(手数料)はいくらかかりますか?

チェーンによって大きく異なります。Ethereum上のDEXでは混雑時に数十ドルかかることがありますが、L2(Arbitrum、Base等)では数セント〜数十セント、Solana上では1円未満が一般的です。ガス代とは別にスワップ手数料(0.01〜1%程度)もかかります。

DEXにはどんなリスクがありますか?ハッキングされることは?

主なリスクは、スマートコントラクトの脆弱性によるハッキング、詐欺トークンやラグプル、フィッシング詐欺、インパーマネントロス(流動性提供時)です。実際に過去にDeFiプロトコルがハッキングされ数億ドル規模の資金が流出した事例があります。主要DEX(Uniswap等)は複数回の監査を受けていますが、リスクはゼロではありません。

AMM(自動マーケットメーカー)とは何ですか?

AMMはスマートコントラクトが流動性プール内のトークン比率に基づいて自動的に価格を算出する仕組みです。代表的なアルゴリズムは「x × y = k」の定積関数で、板取引のように相手の注文を待たずに即座にスワップできます。Uniswapが採用し、DEXの標準的な取引方式となりました。

インパーマネントロス(変動損失)とは何ですか?

流動性提供者がAMMプールにトークンを預けた後、トークン間の価格比率が変動することで生じる一時的な損失です。単にウォレットで保有し続けた場合と比べて資産価値が目減りします。価格変動が大きいほど損失も大きく、2倍の変動で約5.7%の損失とされています。ステーブルコインペアでは極めて小さくなります。

DEXで取引を始めるには何が必要ですか?

必要なのは①対応チェーンのウォレット(MetaMask、Phantom等)、②ガス代に使う暗号資産(ETH、SOL等)、③交換したいトークンの3つです。国内取引所でETH等を購入し、ウォレットに送金すれば準備完了です。KYCや口座開設審査は不要で、数分で始められます。

初心者におすすめのDEXはどれですか?

初心者には流動性が厚くユーザー数の多いUniswap(Ethereum/L2系)またはRaydium(Solana系)が比較的安心です。ステーブルコイン同士の交換ならCurve、BSCメインならPancakeSwapも選択肢です。いずれも少額から試し、操作に慣れてから本格的に使うことをおすすめします。

まとめ|DEXは自由と自己責任の取引所

DEX(分散型取引所)は、スマートコントラクトが取引を自動処理する、仲介者のいない暗号資産取引所です。自分のウォレットで資産を管理したまま取引でき、KYC不要・上場審査なしの自由度がCEXにはない魅力です。2025年のDEXスポット取引量は約4.9兆ドルに達し、CEX対比の市場シェアは2年で約2倍に拡大しています。

一方で、詐欺トークン・スマートコントラクトの脆弱性・フィッシング詐欺・インパーマネントロスといったCEXにはないリスクがあり、操作ミスは完全に自己責任です。日本の税制面では、DEXでの利益は総合課税(最大約55%)のままで、2026年度改正の分離課税の対象外とされています。取引記録の管理も自分で行う必要があります。

DEXの自由度を活かすには、仕組み・リスク・税金までセットで理解することが前提です。「KYCがないから気軽に使える」のは事実ですが、その裏側にあるリスクと責任を把握したうえで、CEXとの使い分けを考えるのが賢い選択でしょう。

参考文献

1. 令和8年度税制改正大綱/暗号資産の申告分離課税(分離課税の対象範囲)https://www.cryptact.com/blog/crypto-tax-rivision-2026-points
2. 暗号資産の分離課税はいつから?2028年1月が有力 https://taxlabor.com/crypto-tax-reform-2026-55-to-20-percent/
3. 金融庁 暗号資産制度ワーキング・グループ資料(2025年10月22日)https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/angoshisanseido_wg/gijishidai/20251022/04.pdf
4. CoinGecko「CEX & DEX Trading Activity Report 2026」https://www.coingecko.com/research/publications/cex-dex-trading-activity-report-2026
5. DEX to CEX Volume Ratios(CoinGecko) https://www.coingecko.com/research/publications/dex-to-cex-ratio
6. DeFiLlama DEX Volume Rankings https://defillama.com/dexs
7. 金融庁「暗号資産に関する事務局説明資料」(2025年9月29日)https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/angoshisanseido_wg/gijishidai/20250929/04.pdf

※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)・取引所への投資を勧誘するものではありません。DEXの税制・規制は今後変更される可能性があるため、最新の情報は金融庁・国税庁の公式発表でご確認ください。税務の具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

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