野村證券のオプション取引|取扱商品・手数料・始め方とネット証券との違いを徹底解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!
- 野村證券は日経225オプション・ミニオプション・株券オプションを取り扱う老舗証券
- 対面型の大手総合証券として、専門スタッフによる相談サポートが強み
- オンラインサービスでも日経225オプションの注文・建玉確認が可能
- 手数料はネット証券より割高|対面相談や情報力とのトレードオフ
- ネット証券(SBI・楽天・松井)は1枚数十〜数百円台だが、野村は対面型の料金体系
- 手数料の安さ重視ならネット証券、サポート重視なら野村という棲み分け
- 口座開設には審査あり|先物・オプション取引口座を別途申し込む
- 証券総合口座を開設後、先物・オプション取引口座を追加申請(審査に約1週間)
- 投資経験・資産状況・リスク理解の審査があり、初心者は通過しにくい場合がある
- オプション取引を本格的に学びたいなら証券会社選びの前に仕組みの理解が重要
- コール・プットの基本から、OI(建玉)やIV(インプライド・ボラティリティ)まで理解すると判断の質が変わる
- 野村に限らず、オプションの売り手には「元本超過の損失リスク」がある点は必ず押さえる
木田 陽介野村でオプションをやるかどうかの判断は、結局「対面サポートに価値を感じるか」です。手数料だけ見ればネット証券が有利なのは明らかですが、大きなポジションを持つときに専門スタッフと相談できる安心感は、コストに見合う場面もあります。ただしオプションの仕組み自体を理解しないまま始めると、どの証券会社を使っても結果は同じ。まずは基本を押さえましょう。


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。
野村證券のオプション取引とは?基本情報
野村證券は、日本最大手の総合証券会社として日経225オプションをはじめとする複数のオプション商品を取り扱っています。国内証券会社のなかでも長い歴史と実績を持ち、対面型の手厚いサポートが特徴です。
オプション取引とは、ある原資産(日経平均株価や個別株など)を、将来の特定の期日に、あらかじめ決められた価格(権利行使価格)で「買う権利(コール)」または「売る権利(プット)」を売買する取引です(※1)。買い手はプレミアム(オプション料)を支払って権利を取得し、売り手はプレミアムを受け取る代わりに義務を負います。
| 項目 | 内容(2026年7月時点) |
|---|---|
| 証券会社名 | 野村證券(野村ホールディングス傘下) |
| 種別 | 総合証券(対面+オンライン) |
| 設立 | 1925年(創業) |
| オプション取扱商品 | 日経225オプション・日経225ミニオプション・株券オプション(有価証券オプション) |
| 取引チャネル | 店頭(対面)・オンラインサービス |
| 口座開設 | 証券総合口座+先物・オプション取引口座(審査あり) |
| 取引時間 | 日中8:45〜15:45/夜間17:00〜翌6:00(大阪取引所) |
| 証拠金 | VaR方式により計算(SPAN証拠金ベース) |
野村證券の強みは対面での相談体制と情報提供力にあります。全国に店舗を構え、先物・オプション取引に精通した担当者から直接アドバイスを受けられる点は、オンライン完結型のネット証券にはない特徴です。
野村證券で取引できるオプション商品
野村證券では主に3種類のオプション商品を取り扱っています。それぞれ対象となる原資産や取引単位が異なるため、資金規模や投資目的に合わせて選ぶことが重要です。
- 日経225オプション(標準)
- 日経225ミニオプション
- 株券オプション(有価証券オプション)
日経225オプション(標準)
日経225オプションは、日経平均株価を原資産とする指数オプションで、国内で最も取引量の多いオプション商品です。大阪取引所に上場しており、取引単位は「オプション価格×1,000円」。たとえばプレミアムが500円のオプションを1枚買うと、必要資金は500×1,000=50万円になります。
限月は各月の第2金曜日が満期日(SQ日)で、ヨーロピアンタイプ(満期日のみ権利行使可能)です。権利行使価格は125円刻みで設定され、日経平均の上下に多数の行使価格が存在します。機関投資家のヘッジ手段として広く使われており、個人投資家にとっても流動性が高い市場です。
日経225ミニオプション
2023年5月に取引が開始された比較的新しい商品です。取引単位は「オプション価格×100円」で、標準の日経225オプションの10分の1の資金で取引できます。少額からオプション取引を始めたい方や、細かいヘッジ調整をしたい方に適しています。
満期日は毎週の水曜日と金曜日に設定されており、より短期の取引戦略にも対応可能です。ただし標準オプションと比べると取引量(流動性)が限定的な場合がある点には注意が必要でしょう。
株券オプション(有価証券オプション)
個別株式を原資産とするオプション取引です。1997年に取引が開始され、大阪取引所に上場しています。対象銘柄は流動性の高い大型株が中心で、特定の銘柄に対するヘッジや方向性のある取引に利用されています。
日経225オプションが「市場全体」に対するポジションであるのに対し、株券オプションは「個別企業」に対するポジションを取れる点が違いです。ただし日経225オプションに比べると流動性が低く、スプレッド(売値と買値の差)が広がりやすいため、銘柄選びには注意しましょう。
野村證券のオプション取引の手数料
野村證券のオプション取引手数料は、公式サイト上では具体的な料率が公開されていません(2026年7月時点)。対面型の総合証券会社であるため、手数料は店舗窓口での確認、またはオンラインサービスの利用規約で提示される形式をとっています。
一般に、対面型の大手証券会社はネット証券と比較してオプション取引の手数料が割高になる傾向があります。これは対面での相談サポートや専門スタッフの人件費が含まれるためです。手数料の具体的な金額は口座開設前に野村證券の担当窓口へ確認することをおすすめします。
野村證券でオプション取引を始める手順
野村證券でオプション取引を始めるには、以下のステップを踏む必要があります。
- 証券総合口座を開設する:野村證券の口座を持っていない場合、まず総合口座を開設します。「かんたん口座開設」(スマホ完結)と「スピード口座開設」(店頭)の2つの方法があります
- 先物・オプション取引口座を申し込む:総合口座の開設後、別途「先物・オプション取引口座」の開設を申請します。オンラインサービスまたは店頭で手続きが可能です
- 審査を受ける:投資経験・金融資産・年収・オプション取引のリスク理解度などについて審査が行われます。審査には約1週間かかります(※2)
- 委託証拠金を入金する:口座開設が完了したら、取引に必要な委託証拠金を入金します。証拠金額はVaR方式(SPAN証拠金ベース)で計算され、相場状況によって変動します
- 取引を開始する:オンラインサービスまたは店頭で注文を出します。日経225オプションの場合、限月・権利行使価格・コール/プットの別・売り/買いの別・枚数を指定して発注します
審査では、先物・オプション取引のリスク(元本超過の損失可能性)を十分に理解しているかが重視されます。株式取引の経験が浅い場合や、金融資産が少ない場合は審査に通りにくい傾向があるため、事前に投資経験を積んでおくとスムーズです。
野村證券 vs ネット証券|オプション取引の比較
オプション取引を始める際、野村證券のような対面型総合証券と、SBI証券・楽天証券・松井証券などのネット証券のどちらを選ぶかは、多くの方が迷うポイントです。それぞれに明確な強みと弱みがあるため、自分の投資スタイルに合わせて選びましょう。
| 比較項目 | 野村證券 | 主要ネット証券(SBI・楽天・松井等) |
|---|---|---|
| 手数料 | 対面型の料金体系(非公開・要確認) | 1枚あたり数十〜数百円台(例:楽天は売買代金の0.198%・最低198円) |
| 取扱商品 | 日経225OP・ミニOP・株券OP | 日経225OP・ミニOP(SBI・楽天・松井等)。一部は株券OPも |
| 取引チャネル | 店頭(対面)+オンライン | オンライン完結 |
| サポート | 専門スタッフによる対面相談可能 | 電話・チャット中心 |
| 情報・ツール | 野村独自のレポート・セミナー | 高機能トレーディングツール(SBI: HYPER SBI等) |
| 口座開設の手軽さ | 審査に約1週間 | 最短翌営業日(ネット完結) |
手数料だけを比較すれば、ネット証券が圧倒的に有利です。たとえば楽天証券の日経225オプション手数料は売買代金の0.198%(税込・最低198円)で、頻繁に取引する方ほどコスト差は大きくなります。一方で野村證券は、大口取引や複雑な戦略を組む際に対面で相談できる点が強みです。
オプション取引に慣れている経験者がコスト効率を重視するならネット証券が適しています。逆に「初めてオプションに触れるが、大きな資金を動かす」「専門家の意見を聞きながら進めたい」という場合は、野村證券の対面サポートに価値があるでしょう。
野村證券でオプション取引をするメリット・デメリット
- 対面で専門スタッフに相談できる(複雑な戦略の相談に有利)
- 野村グループの調査レポートやセミナーで情報収集できる
- 大手総合証券の信頼性・財務基盤の安定性
- 日経225オプション・ミニオプション・株券オプションと選択肢が広い
- 全国に店舗があり、地方在住でもアクセスしやすい
- 手数料がネット証券より高い(コスト面で不利)
- 手数料が公式サイトで明示されていない(事前の確認が必要)
- 口座開設の審査に時間がかかる(約1週間)
- オンラインツールの機能はネット証券専業に比べると限定的
- 米国株オプションなど海外オプションは取り扱っていない
メリット・デメリットを総合すると、野村證券のオプション取引は「コストよりもサポートと信頼性を優先する投資家」に向いています。頻繁に売買する短期トレーダーにはコスト面で不利ですが、年に数回の大きなヘッジ取引や、退職金運用の一環としてオプションを活用するような場合には、対面での丁寧な説明が安心材料になるでしょう。



正直なところ、オプション取引で「手数料が非公開」というのは投資家にとって不親切です。ネット証券であれば公式サイトで料率が明確にわかるので、取引前にコストを計算できます。野村を使うなら、口座開設前に必ず手数料を確認しておきましょう。
ICHIZEN Capitalの視点|オプション取引は証券会社選びの前に「仕組みの理解」が9割
ここまで野村證券のオプション取引サービスを解説してきましたが、ICHIZEN Capitalとして強調したいのは「どの証券会社を使うか」よりも「オプションの仕組みをどこまで理解しているか」が結果を左右するという事実です。
オプション取引は、株式の現物売買とはまったく異なる損益構造を持っています。買い手の損失はプレミアム(支払った代金)に限定されますが、売り手の損失は理論上無限大になり得ます(コールの売りの場合)。この非対称性を理解せずに取引を始めると、想定外の損失に直面するリスクがあります。
ICHIZEN Capitalでは、暗号資産のオプション市場で日常的にOI(建玉)やGEX(ガンマ・エクスポージャー)、IV(インプライド・ボラティリティ)を分析しています。この経験から言えることは、オプションは「方向を当てる」だけの取引ではなく、市場参加者のポジション配置とヘッジフローを読むことで初めて優位性が生まれる取引であるということです。
たとえば2025年10月のBTC市場では、最高値更新の直前にコールショートの圧力とプット建玉の増加を観測し、下落シナリオを事前に提示した事例があります(※3)。こうした分析は日経225オプションでも同様に応用でき、満期前のOI集中帯やMax Pain(最大痛点)の把握が方向判断の手がかりになります。
証券会社選びはあくまで「手段」の選択です。野村でもSBIでも楽天でも、オプションの本質を理解しないまま取引すればリスクは同じ。まずはコール・プットの損益図、プレミアムの構成要素(本源的価値+時間的価値)、そしてGreeks(デルタ・ガンマ・セータ・ベガ)の基本を学ぶことを強くおすすめします。
よくある質問
野村證券でオプション取引はできますか?
はい、できます。野村證券では日経225オプション、日経225ミニオプション、株券オプション(有価証券オプション)を取り扱っています。取引には証券総合口座に加え、先物・オプション取引口座の開設(審査あり)が必要です。
野村證券のオプション取引の手数料はいくらですか?
野村證券のオプション取引手数料は公式サイト上では明示されていません(2026年7月時点)。対面型総合証券のため、ネット証券(楽天証券の0.198%等)よりは割高と見られます。口座開設前に店頭窓口またはコールセンター(0120-566-166)で確認してください。
野村證券で日経225オプションは取引できますか?
はい。日経225オプション(標準・取引単位はオプション価格×1,000円)と、2023年5月に上場した日経225ミニオプション(取引単位はオプション価格×100円)の両方が取引可能です。オンラインサービスでも注文・建玉確認ができます。
野村證券のオプション取引の口座開設条件は?
証券総合口座の保有に加え、先物・オプション取引口座の審査に通る必要があります。審査では投資経験、金融資産の状況、取引リスクの理解度などが問われます。審査期間は約1週間です。投資経験が浅い場合は通過しにくい傾向があります。
野村證券とSBI証券のオプション手数料はどちらが安い?
一般的にSBI証券をはじめとするネット証券のほうが手数料は安い傾向にあります。野村證券は対面型の料金体系であるため、取引頻度が高い方ほどコスト差が大きくなります。ただし野村には対面相談のメリットがあるため、手数料だけで判断せず総合的に比較しましょう。
野村證券でオプション取引を始めるにはいくら必要?
最低必要額は取引内容によって異なります。オプションの買い手はプレミアム分の資金があれば取引可能ですが、売り手は委託証拠金(SPAN証拠金ベース)の差し入れが必要です。日経225オプションの場合、相場状況にもよりますが数十万円〜数百万円程度の証拠金が目安になります。
野村證券のオプション取引はオンラインでできますか?
はい、野村證券のオンラインサービスで日経225オプションの注文発注や建玉確認が可能です。ただし、高機能なトレーディングツールはネット証券のほうが充実している傾向があります。大口注文や複雑な戦略は店頭で相談することもできます。
オプション取引初心者に野村證券は向いていますか?
対面で専門スタッフに相談できる点は初心者にとって安心材料です。ただし、そもそもオプション取引自体が元本超過の損失リスクを伴う上級者向けの金融商品であり、初心者がいきなり始めるのは推奨されません。まずはオプションの仕組みを十分に学んでから口座開設を検討しましょう。
まとめ|野村證券のオプション取引は「対面サポート重視」の方に
野村證券のオプション取引は、日経225オプション・ミニオプション・株券オプションの3商品を取り扱い、対面型の手厚いサポートが最大の特徴です。全国の店舗で専門スタッフに相談でき、野村グループの調査レポートやセミナーも活用できます。
一方で、手数料はネット証券と比べて割高であり、公式サイトで料率が明示されていない点は不透明さが残ります。取引頻度が高い方やコスト重視の方は、SBI証券・楽天証券・松井証券などのネット証券が有力な選択肢です。
どの証券会社を選ぶにしても、オプション取引は「仕組みの理解」が結果を左右します。コール・プットの損益構造、プレミアムの仕組み、そしてOIやIVといった市場指標の読み方を学んでから始めることで、リスクを適切にコントロールできるようになるでしょう。オプション取引についてさらに詳しく知りたい方は「オプション取引とは?」の記事もあわせてご覧ください。
また、オプション取引におすすめの証券会社比較では、手数料・取扱商品・ツールの観点から各社を横断比較しています。野村證券以外の選択肢も含めて検討したい方は参考にしてください。
参考文献
※1 野村證券「オプション取引」証券用語解説集 https://www.nomura.co.jp/terms/japan/o/option_tori.html
※2 野村證券 口座開設のご案内 https://www.nomura.co.jp/apply/
※3 ICHIZEN Capital note「BTCオプション分析+重要価格帯」(2025年10月2日公開)
※4 日本取引所グループ 日経225オプション商品概要 https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/domestic/225options/index.html
※5 楽天証券 日経225オプション取引手数料 https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fop/option/commission/
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