Pi Network(PI/パイネットワーク)とは?スマホ無料マイニングの正体|新しいPiは1枚も生まれていない・最高値から約97%下落・国内取扱いゼロを忖度なく解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!


  • Pi Networkは、スマホアプリのボタンを1日1回押すだけで「マイニング」ができるとして世界へ広まった暗号資産です
    • 創設したのはスタンフォード大学の博士号を持つNicolas Kokkalis氏とChengdiao Fan氏。ティッカーはPI
    • 2025年2月20日にOpen Networkへ移行し、外部の取引所で売買できるようになった
  • その「マイニング」で新しいPiは1枚も生まれていません。当メディアがチェーンへ直接照会して確認しました
    • チェーン上の発行総量は1,000億PIのまま、2020年12月のジェネシス以来ずっと変わっていない
    • 中身はStellar Consensus Protocol。計算競争は行われておらず、実態は用意済みのプールからの「配布」
  • 価格は最高値から約97.3%下落し、過去最安値を2026年7月14日に更新したばかりです
    • 価格は約0.081ドル(約13円)・時価総額は約8億8,300万ドル(約1,432億円)で72位
    • 天井は2025年2月26日の2.99ドル。直近30日で約40%、1年で約82%下げている
  • 国内取引所での取扱いはゼロ。世界最大のBinanceにも上場していません
    • JVCEAの取扱一覧(2026年7月15日版)を全文検索したところ、PIもPi Networkも0件だった
    • 買えるのはOKX・Bitget・Gate・MEXC・Kraken等。Binance・Bybit・Coinbaseには上場していない
木田 陽介

Pi Networkは「スマホで無料マイニング」という一点で、暗号資産に触れたことのない層まで巻き込んだ稀有なプロジェクトです。忖度なく言うと、日本語の解説の多くは「タップすればPiが採掘できる」という説明のまま止まっています。当メディアがPiのチェーンへ直接照会したところ、1,000億PIはジェネシスの時点で全量が存在しており、マイニングで増えた形跡は一切ありませんでした。この記事では、実測値と公式ホワイトペーパーの一次情報だけで、Pi Networkの現在地を示します。

木田 陽介
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

目次

Pi Network(PI)とは?基本情報

Pi Network(パイネットワーク)は、スマホアプリのボタンを1日1回押すだけで「マイニング」ができるとうたい、独自ブロックチェーンを持つ暗号資産です。ティッカーはPIです。電気代のかかる専用機材も、初期投資も不要という一点で、暗号資産に縁のなかった層まで一気に取り込みました

成り立ちを押さえると、性格がはっきりします。創設したのはスタンフォード大学で博士号を取得したNicolas Kokkalis氏(Head of Technology)とChengdiao Fan氏(Head of Product)の2人です(※1)。Kokkalis氏は2018年にスタンフォードで同大初の分散型アプリ講座「CS359B」を担当した人物であり、経歴そのものは実在します。ホワイトペーパーが公開されたのは円周率にちなむ2019年3月14日(Pi Day)で、そこから6年以上が経過したプロジェクトになります。

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項目内容(2026年7月時点)
名称Pi Network(パイネットワーク)/ティッカーはPI
ジャンルスマホアプリで「マイニング」ができるとうたう暗号資産/独自チェーン
ブロックチェーンPi Network(stellar-coreをベースにした独自チェーン。当メディアがノードへ直接照会して確認)
コンセンサスStellar Consensus Protocol(SCP)/PoW(計算競争)ではない
創設者Nicolas Kokkalis(Head of Technology)・Chengdiao Fan(Head of Product)/ともにスタンフォード大学の博士
ホワイトペーパー公開2019年3月14日(Pi Day)
Open Network移行2025年2月20日
価格約0.081ドル(約13円)
時価総額約8億8,300万ドル(約1,432億円)/暗号資産全体で72位
24時間出来高約2,204万ドル(時価総額の約2.5%)
循環供給量約109億4,174万PI(最大供給量の10.94%)
最大供給量1,000億PI
チェーン上の発行総量100,000,000,000PI(当メディアがチェーンへ直接照会。2020年12月のジェネシス以来ずっと同じ)
過去最高値(ATH)2.99ドル(2025年2月26日)/現在は約97.3%下落
過去最安値(ATL)0.070979ドル(2026年7月14日)/現在はATLから約14%上
国内取引所での取扱いなし(2026年7月時点で1社も取り扱っていない)
日本での税務上の扱い暗号資産(原則として雑所得・総合課税)

価格・時価総額・順位・出来高・循環供給量・最高値・最安値はCoinGeckoの2026年7月16日時点のデータです(※2)。チェーン上の発行総量・配分アドレスの残高・コンセンサスの実装は、当メディアがPiのメインネットへ直接問い合わせて取得した実測値になります(確認日:2026年7月16日)。数値は日々変動するため、最新値はご自身でもご確認ください。

「スマホで無料マイニング」の正体|新しいPiは1枚も生まれていない

ここが、この記事で最もお伝えしたい部分です。Pi Networkの「マイニング」では、新しいPiは1枚も生まれていません。1,000億PIはすでに全量がチェーン上に存在しており、アプリの操作はその配布を受け取る手続きにすぎません。この点を押さえることが、Piの価格と供給を正しく読む出発点になります。

この章の内容
  • 発行|チェーン上の総量は1,000億PIのまま。当メディアが確認できた最古のレジャーから一度も増えていない
  • 仕組み|中身はStellar Consensus Protocol(SCP)。計算競争は行われておらず、電気も消費しない
  • 実態|「採掘」ではなく、650億PIの配布プールから受け取る「配布」。原資は有限で、減り続けている

チェーンに聞くと、発行総量は6年間ずっと1,000億PIのまま

まず、事実から確認します。当メディアがPiのメインネット(api.mainnet.minepi.com)へ直接照会したところ、チェーン上の発行総量(total_coins)は100,000,000,000PIちょうどでした(※3)。そして、この数字は当メディアが確認できた最古のレジャー(2020年12月31日)の時点ですでに1,000億PIであり、現在の最新レジャーまで1PIも変わっていません

途中の時点も抜き打ちで確認しました。2022年10月・2024年6月・2026年6月のレジャーをそれぞれ取得しても、発行総量はすべて100,000,000,000PIで一致します(※3)。もしアプリの操作が本当に「採掘」であれば、この数字は年々増えていなければおかしいのです。増えていないという事実は、Piが新規発行を伴わない仕組みであることを示しています

ビットコインと比べると違いが際立ちます。ビットコインのマイニングは、計算競争に勝った採掘者へ「新しく発行されたBTC」が報酬として渡る仕組みで、発行上限2,100万BTCへ向けて総量は今も増え続けています。一方のPiは、全量が最初から存在し、あとは配るだけという設計です。同じ「マイニング」という言葉を使っていても、中身はまったく別物だと言えるでしょう

中身はStellar Consensus Protocol|計算競争は存在しない

では、Piのチェーンは何で動いているのでしょうか。当メディアがノードのバージョン情報を取得したところ、応答は「stellar-core 24.1.0」でした(※3)。Pi Networkの実体は、ステラ(XLM)と同じソフトウェアをベースにした独自チェーンだということです。ネットワーク識別子も「Pi Network」と明示されており、ステラ本体とは別のチェーンとして動いています。

この事実は公式ホワイトペーパーの記述とも一致します。ホワイトペーパーは、Piが採用するのはStellar Consensus Protocol(SCP)であり、設計者はスタンフォード大学の David Mazières 教授だと明記しています(※4)。SCPはFederated Byzantine Agreementという仕組みで合意を取るもので、計算量を競って正解を探すPoWとは根本的に異なりますつまり、Piには「採掘者が電気を使って計算する」という工程が最初から存在しません

「スマホでマイニングできる」という説明が誤解を生むのは、この点です。スマホの中で計算が行われているわけでも、端末が取引を検証しているわけでもありません。アプリのボタンは「今日も参加している」という意思表示のためのものであり、それに応じて配布量が積み上がる設計になっています。実際にチェーンの取引を検証しているのは、別途動いているノードです。

木田 陽介

「スマホでマイニング」という言葉に反応する前に、チェーンの発行総量を見てほしいというのが正直なところです。6年間1,000億PIから動いていない以上、そこで起きているのは採掘ではなく配布です。良い悪いの話ではなく、原資が有限である以上、配布ペースが落ちれば受け取れる量も減るという構造だけは理解しておく必要があります。

Pi Networkの現在地|最高値から約97.3%下落し、最安値は2日前

次に、価格の現在地を事実だけで押さえます。PIは2025年2月26日に2.99ドルの最高値を付けたあと下げ続け、2026年7月14日には過去最安値0.070979ドルを更新しました。最安値の更新は、この記事の執筆時点でわずか2日前の出来事です。

価格は約37分の1|下げ止まりは数字に出ていない

数字を並べます。2026年7月時点の価格は約0.081ドル(約13円)で、最高値2.99ドルからの下落率は約97.3%です(※2)。最高値で買った場合、資産はおよそ37分の1になっているという水準になります。時価総額は約8億8,300万ドル(約1,432億円)で、暗号資産全体では72位につけています。

問題は、下落が過去の話ではない点です。直近30日で約40.3%、直近1年で約81.6%下げており、下落は今も進行しています(※2)。過去最安値を付けたのが2026年7月14日で、現在価格はそこから約14%上にすぎません「底を打って反発した」と読める材料は、まだ数字に出ていないのが実情です。

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期間・指標数値(2026年7月時点)
現在価格約0.081ドル(約13円)
過去最高値(2025年2月26日)2.99ドル/約97.3%下落・約37分の1
過去最安値(2026年7月14日)0.070979ドル/現在は約14%上
直近30日約40.3%下落
直近1年約81.6%下落
24時間出来高/時価総額約2,204万ドル/約8億8,300万ドル(出来高は時価総額の約2.5%)

価格の水準そのものより注目したいのは、最高値を付けた時期です。2.99ドルを記録した2025年2月26日は、Open Networkへ移行した2025年2月20日のわずか6日後にあたります。外部の取引所で売買できるようになった直後が天井で、以降は一度もその水準へ戻っていないという推移になります。

プロジェクト自体は止まっていない

一方で、価格とプロジェクトの動きは分けて見る必要があります。公式ブログを確認すると、開発は2026年7月時点でも継続して発表が続いています(※5)。2026年7月15日には、7月22日にProtocol v25へアップグレードすると告知されましたBN254暗号とPoseidonハッシュを導入し、ゼロ知識証明を使うアプリを開発できるようにするという内容です。

直近の動きも押さえておきましょう。2026年6月28日の「Pi2Day 2026」では、ローカルAIを動かす枠組み「SoloHost」と、Piのアカウントで外部サイトへログインできる「Pi Sign-in」が発表されています(※6)。価格が最安値圏にあることと、開発が止まっていることは別の話です。数字は厳しい一方で、プロジェクトが放置されているわけではないという点は公平に記しておきます。

Pi Networkのトークノミクス|1,000億PIの内訳と配布の進捗

Piを理解するうえで避けて通れないのが供給の設計です。Piの最大供給量は1,000億PIで、公式ホワイトペーパーはその配分先のアドレスまで公開しています。公開されている以上、残高はチェーンで検証できます。当メディアが実際に照会しました。

公式の配分|コミュニティ80%・コアチーム20%

ホワイトペーパーの記述はこうです。最大供給量1,000億PIのうち、コミュニティが80%(800億PI)、Pi Core Teamが20%(200億PI)を受け取ります(※4)。コアチームの取り分は、コミュニティの採掘が進むのと同じペースで解放されると説明されています。さらにコミュニティ分の80%は、次の3つに分けられています。

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配分先割当公式が公開するアドレス
採掘報酬(過去・将来の全マイニング)65%=650億PIGBQQRIQK…5CHHJI25
財団・エコシステム構築10%=100億PIGDPDSLFV…S5SJ6MGMS
流動性プール5%=50億PIGB7HLN74…4KC5CUXEV
Pi Core Team20%=200億PI公開されていない

ここで1点、指摘しておくべきことがあります。ホワイトペーパーがアドレスを公開しているのは、コミュニティ分の80%にあたる3つだけです(※4)。コアチームの取り分である200億PI(総供給の20%)については、保管先のアドレスが記載されていませんそのため、コアチーム分が現在どこにいくら残っているのかを外部から検証する手段はないのが実情です。

当メディアの実測|3アドレスに626億PI(総供給の62.65%)が残っている

公開されている3つのアドレスを、実際にチェーンへ照会しました。まず配布の起点を確認したところ、3つのアドレスはいずれも2021年12月28日に作成され、それぞれ650億PI・100億PI・50億PIちょうどを受け取って始まっています(※3)。ホワイトペーパーの記載どおりの金額が、実際にチェーン上で配分されていたことになります。ここは評価できる点です。

そのうえで、現在の残高が配布の進捗を語ります。

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配分先受領額(2021/12/28)現在の残高放出済み測定日
採掘報酬 65%650億PI約491億4,890万PI約158億5,110万PI(24.39%2026/07/16
財団 10%100億PI約95億PI約5億PI(5.00%)2026/07/16
流動性 5%50億PI約40億PI約10億PI(20.00%)2026/07/16
3アドレス合計800億PI約626億4,890万PI2026/07/16

この表から読み取れる事実は2つあります。1つ目は、採掘報酬プール650億PIのうち、6年以上かけて配布されたのは約158億5,110万PI=24.39%にとどまるという点です(※3)。裏を返せば、原資の75.61%はまだ配られていませんこれから配布される分は、そのまま将来の供給増として市場に出てくることになります。

2つ目は、3つのアドレスの合計残高が約626億4,890万PIで、総供給1,000億PIの62.65%にあたるという点です。現在価格で換算すると約50億7,000万ドル(約8,226億円)相当が、この3つのアドレスに置かれている計算になります。さらに当メディアが各アドレスの署名者を確認したところ、いずれも署名者は自分自身の鍵1つだけで、複数署名(マルチシグ)は設定されていませんでした(※3)。

循環しているのは最大供給の10.94%だけ

供給の話は、時価総額の読み方にも直結します。現在の循環供給量は約109億4,174万PIで、最大供給量1,000億PIの10.94%にすぎません(※2)。時価総額約8億8,300万ドルという数字は、この10.94%だけを価格に掛けたものです(当メディアが検算したところ、循環供給量×価格は表示されている時価総額と一致しました)。

ここに注意点があります。仮に1,000億PIすべてが市場に出た場合、同じ価格なら約81億ドル規模の時価総額に相当しますつまり現在の時価総額の約9倍の供給が、まだ市場の外側に控えているという構造です。配布が進むほど売り圧力になり得る一方、Piには一定期間ロックすると配布量が増える仕組みもあるため、放出がそのまま売却になるとは限りません両方の力が働く点は公平に押さえておく必要があるでしょう

配布済みと循環の差にも触れておきます。採掘報酬プールから出た約158億5,110万PIに対し、実際に循環しているのは約109億4,174万PIで、差は約49億PIありますこの差の大半は、ロック中の残高や未移行分と考えられますが、内訳を外部から一件ずつ特定することはできず、当メディアとしては「未測定」とするのが正確です。推測で埋めることはしません。

コアチームの20%は、いつまで経っても薄まらない設計

ここからは、日本語の解説でほとんど触れられていない論点です。Piの配分は、コミュニティの移行が進むと、コアチームの20%も自動的に同じペースで解放される設計になっています。つまりコアチームの取り分は、時間が経っても比率として薄まりません

公式の説明を確認します。Piの公式ブログは、すべての配分がコミュニティの「移行済み採掘報酬(Migrated Mining Rewards)」の発行ペースに連動するため、総供給に占める各配分の比率は常に一定に保たれると明記しています(※11)。そのうえで「実効総供給量(Effective Total Supply)は、メインネット上の移行済み採掘報酬を65%で割ることで計算できる」と説明しています(※11)。

この式は実データで検算できます。当メディアがCoinGeckoの数値で確かめたところ、循環供給量109億4,174万PI ÷ 総供給量168億3,344万PI は、ちょうど0.65(65%)でした(誤差は0.00001未満)。公式が説明する計算式が、実際の表示数値とぴたりと一致していることになります。裏を返せば、CoinGeckoが「総供給量」として表示している168億PIは、Pi自身が「実効総供給量」と呼ぶ数字だという意味です。

そして公式ブログには、当メディアのチェーン実測を裏づける一文もありました。「ブロックチェーンのプロトコル上の技術的必要性から、すべてのトークンがジェネシスで発行済みであるという事実にかかわらず、これは当てはまる」と明記されています(※11)。1,000億PIが最初から全量存在しているという当メディアの実測は、運営自身も認めている事実だということです。

この設計の評価は分かれます。公式は「移行速度に影響する立場の者が中立でいられるようにするための設計であり、すべての関係者の利害を一致させる意図がある」と説明しています(※11)。移行を早く進めるほど全員の取り分が同時に解放されるため、運営が移行を遅らせる動機を持たないという理屈です。

一方で、同じ構造は裏側からも読めます。コミュニティが移行を進めるほど、運営側の200億PIも自動的に解放されていくということでもあります。一般的な暗号資産では、運営分に数年単位のロック期間や段階的な解除条件を設けて、売却圧力を抑える設計が採られることが多いのが実情です。Piの場合、運営分の解放はコミュニティの移行という運営自身が推進する活動に連動しますこの点を「利害の一致」と見るか「利益相反」と見るかは、投資判断の分かれ目になるでしょう

Pi Network(PI)は日本で買える?|国内取扱いはゼロ

結論から答えます。2026年7月時点で、PIを取り扱う国内の暗号資産交換業者は1社もありません。日本円で直接買うことはできません。当メディアが一次資料を全文検索して確認した結果です。

JVCEAの取扱一覧にPi Networkは1件もない(ステラはある)

根拠を示します。日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)が公開する「取扱暗号資産一覧」の2026年7月15日版を当メディアが取得し、全128シートを全文検索しました(※7)。結果は、セルの内容が「PI」「PINETWORK」「PI NETWORK」と完全一致するもの0件、「Pi Network」「パイネットワーク」「パイコイン」といった名称での検索も0件でした。

検索そのものが機能しているかも検証しています。同じ条件でBTCは5件、ETHは32件、SOLは4件、DOGEは2件ヒットしました(※7)。検索漏れではなく、本当に記載がないという意味です。PIは2文字のティッカーのため部分一致だと無関係な語を大量に拾ってしまいますが、完全一致でも銘柄名でも0件という結果になります。

皮肉な事実も添えておきます。同じ一覧を検索すると、ステラ(XLM)は3件ヒットし、国内で取り扱われています(※7)。Piはそのステラと同じstellar-coreをベースにしたチェーンでありながら、日本では買えません土台のソフトウェアが同じでも、国内で扱われるかどうかはまったく別の審査の話だということが分かります。

実際に買える取引所(実測)|Binance・Bybit・Coinbaseには上場していない

海外に目を向けると状況は変わります。当メディアが主要取引所の公開APIを直接取得し、ティッカー「PI」「PINETWORK」の両方で照合しました(※8)。結果は次のとおりです。

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取引所PIの現物取扱いペア(2026/07/16 実測)
OKXあり(最多)PI/USDT・PI/USDC・PI/USD・PI/EUR・PI/TRY・PI/BRL
BitgetありPI/USDT
GateありPI/USDT
MEXCありPI/USDT・PI/USDC・PI/USDE・PI/USD1
KrakenありPI/USD・PI/EUR
Binanceなし
Bybitなし
Coinbaseなし
国内取引所(全社)なし

この表で最も重要なのはBinanceの欄です。時価総額72位という規模でありながら、世界最大のBinanceにも、Bybitにも、米国のCoinbaseにも上場していません(※8)。Piの利用者数の多さを考えると、これは異例の状態だと言えるでしょう。取引の中心はOKXで、当メディアがCoinGeckoの取引所別出来高を確認したところ、OKXのPI/USDTだけで全体の約32%を占めています(※2)。

PIの買い方|基本の3ステップ

国内で直接買えない以上、入手の流れは次の3ステップになります。

  1. 国内取引所で暗号資産を購入|日本円でビットコイン(BTC)やUSDTなど、送金しやすい銘柄を買う
  2. 海外取引所へ送金|PIを扱う海外取引所の自分の口座へ送る(初回は必ず少額でテスト)
  3. PIへ交換|PI/USDTなどのペアで購入する

送金に使うUSDTの基礎はUSDT(テザー)とはで解説しています。PIを自分のウォレットで保管する場合、送り先のネットワーク選択には特に注意が必要ですPIはPi Networkの独自チェーン上の通貨であり、イーサリアムなど他のチェーンへ送ると資産を失います。海外取引所の比較は海外取引所の比較記事で詳しく扱っています。

海外取引所Bitgetの紹介画像

取引所選びについて、当メディアの立場を正直に記しておきます。当メディアが送客先として挙げているBitgetは、PI/USDTの現物を実際に取り扱っています(当メディアがAPIで確認。2026年7月16日)。ただしPI単体の板の厚さや通貨ペアの多さで選ぶなら、6ペアを揃え出来高シェアでも約32%を占めるOKXのほうが条件は良いでしょう。優先度の都合で事実を曲げては、実測で語る意味がありません。そのうえでBitgetを候補として残す理由は、PI単体ではなく複数銘柄を扱う拠点としての総合力にあります。

\複数銘柄を扱う拠点として総合力No.1/

公式サイトはこちら

Pi Network(PI)のリスク・注意点(忖度なし)

PIのリスクは価格変動だけではありません。「無料で配る」という設計そのものが抱える弱点まで含めて整理しておきましょう。

PIの主なリスク
  • 価格リスク|最高値2.99ドルから約97.3%下落。直近30日でも約40.3%下げ、最安値は2026年7月14日と直近
  • 供給リスク|循環しているのは最大供給の10.94%だけ。採掘プール650億PIの75.61%が未配布で、将来の供給増が控えている
  • 集中リスク|公開3アドレスに総供給の62.65%(約626億PI)が残り、いずれもマルチシグではなく単一の鍵で管理されている(当メディア実測)
  • 検証不能リスク|コアチーム分20%(200億PI)は保管アドレスが公開されておらず、外部から残高を検証できない
  • 換金リスク|国内取引所での取扱いはゼロ。Binance・Bybit・Coinbaseにも上場しておらず、売買の場が限られる
  • 税務リスク|国内未上場のため、2026年の税制改正で創設された申告分離課税の対象から外れる公算が大きい(後述)

一方で、公平に評価できる点も挙げておきます。事実を一方向にだけ並べては、実測で語る意味がありません

公平に評価できる点
  • 配分の透明性|ホワイトペーパーが公開する3アドレスは、記載どおり650億・100億・50億PIちょうどで開始していた(当メディア実測)
  • 発行の規律|チェーン上の総量は6年間1,000億PIのまま。青天井の追加発行は行われていない
  • 開発の継続|2026年7月22日にProtocol v25へのアップグレードを予定。ゼロ知識証明の基盤を追加する
  • 創設者の実在|スタンフォード大学の博士2名が実名で顔を出しており、匿名運営ではない

Pi Networkは詐欺?|批判の論点を出典で確認する

「Pi Network 詐欺」「パイネットワーク 怪しい」は、この銘柄で最も多く調べられている疑問の1つです。結論として、当メディアは「詐欺である」と断定できる材料を確認できていません。一方で、公的機関から警告が出ているのも事実です。賛否の両方を、出典に当たって整理します。

中国では「無料マイニングは詐欺」と報じられている

批判の根拠として最もよく引用されるのが、中国での報道です。2023年10月15日、経済日報の記事(人民網が転載)が「銀行で”π币”を両替できる」という噂を否定する形で、Pi Networkを取り上げました(※12)。記事は「各地のネット警察がリスク注意を発表しており、”π币”の無料マイニングは、ユーザーの個人情報を転売して金銭を騙し取る詐欺である」と明記しています(※12)。

正確を期すために補足します。この記事は人民日報の本紙ではなく、経済日報の記事が人民網に転載されたものです(※12)。「人民日報がPiを詐欺と断定した」という形で紹介されることがありますが、出所としては不正確になります。記事はまた、Pi Networkを「独自のマイニング方式と集中化されたネットワーク構造を採用している」とも評しています(※12)。

Bybitは「詐欺だから上場しない」と表明し、実際に上場していない

取引所の側からも明確な批判があります。2025年2月、大手取引所BybitのCEOであるBen Zhou氏が、Pi Networkを名指しで「詐欺だと考えている。Bybitは詐欺を上場しない」と述べました(※13)。同氏は根拠として、2023年に中国の警察が出した「高齢者を標的にした詐欺」という警告を挙げています(※13)。報道は、紹介制の仕組みとトークンのロックアップの提供が、過去の問題事例と似ていると指摘しました(※13)。

注目したいのは、その後の実際の行動です。当メディアがBybitの公開APIを確認したところ、2026年7月時点でもPIの現物ペアは存在しませんでした(※8)。発言から1年5か月が経っても、上場していないという事実は変わっていないということになります。

一方で、詐欺と断じるには噛み合わない事実もある

公平に、反対側の材料も並べます。まず、運営が匿名ではありません創設者2名はスタンフォード大学の博士として実名・顔出しで公表されており、経歴も検証可能です(※1)。また当メディアの実測では、ホワイトペーパーが公開する3つの配分アドレスは、記載どおりの金額ちょうどで開始していました(※3)。配分を公開し、そのとおりに実行している点は、詐欺の一般的な挙動とは噛み合いません

取引所の評価も一枚岩ではありません。2026年3月13日、米国の規制下にある大手取引所Krakenが、PIの取扱いを開始しました(※14)。Bybitが「詐欺だから上場しない」と表明した一方で、Krakenは上場審査を通したことになります。取引所によって判断が割れているというのが、2026年7月時点の実情だと言えるでしょう。

当メディアの立場を記します。「詐欺」と断定できる証拠は確認できませんでしたただし「無料」の対価として、氏名や身分証を含む本人確認情報を運営へ預けている点は、利用者が正しく認識しておくべき事実です。そして、詐欺かどうかという問いとは別に、価格が最高値から約97.3%下落し、2日前に最安値を更新したという事実は動きません「詐欺ではない」ことと「投資して報われる」ことは、まったく別の話になります。

ICHIZEN Capitalの視点|「無料で手に入れたPi」にこそ税金の落とし穴がある

ここからは、事業者として税務と実務を見てきた立場から、他ではあまり触れられない論点を記します。Pi Networkで最も見落とされているのは、「無料でもらったPiにも税金がかかる」という点です。取得原価がゼロに近いほど、売ったときの課税所得は大きくなります。

水野 倫太郎

「タダでもらったものだから税金は関係ない」という誤解が、この銘柄では特に多いと感じています。実際は逆で、取得価額がほぼゼロだと、売却額のほぼ全額が所得として乗ってきます。しかもPIは国内で扱いがないため、話題の20%課税の枠からも外れる公算が大きい。ここは制度の条文を読んで判断する必要がある部分です。

水野 倫太郎
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

慶應義塾大学経済学部卒。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年、仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

監修 水野 倫太郎
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

慶應義塾大学経済学部。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

20%の申告分離課税は、PIには届かない公算が大きい

暗号資産の税制は、2026年に大きく動きました。令和8年度税制改正で、特定暗号資産の譲渡による所得に対する申告分離課税(所得税15%)が創設されています(※9)。住民税と合わせて約20%となるため、「暗号資産も株と同じ20%になる」と報じられた制度です。

ただし、当メディアが財務省の解説を原文で確認したところ、対象は限定されていました。適用対象となる「特定暗号資産」は、その名称が金融商品取引業者登録簿に登録されているものに限られます(措法38の2①)(※9)。さらに対象となる「譲渡」も、暗号資産取引業者への売委託により行うもの、または暗号資産取引業者に対するものに限られます(※9)。要件は2つあり、銘柄と譲渡先の両方が国内の登録業者に紐づいている必要があるということです。

PIをこの要件に当てはめます。PIは国内で1社も取り扱いがないため、名称が登録簿に登録される余地がありません売買の場も海外取引所であり、譲渡先も国内の暗号資産取引業者ではありませんしたがって2つの要件をどちらも満たさず、従来どおり雑所得・総合課税(最大約55%)の対象になる公算が大きいと考えられます。同じ暗号資産でも、国内で扱われているかどうかで税率が2倍以上変わり得るという点は、見落とされがちです。

損失の扱いにも差が出ます。特定暗号資産の譲渡損失は、他の特定暗号資産の譲渡による所得との間でのみ通算できると定められています(※9)。PIが対象外であれば、この通算の枠にも入りません

開始時期についても、正確に記しておきます。「2027年から」「2028年から」と紹介されることがありますが、開始年は現時点で確定していません財務省の解説によれば、この改正が適用されるのは「金商法等改正法の施行の日の属する年の翌年の1月1日以後」に行う譲渡からです(改正法附則39①)(※9)。そしてその施行日自体が「公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日」とされており、まだ政令待ちになります(※9)。起点が決まっていない以上、開始年を断定するのは誤りだと言えるでしょう。

「無料でもらった時点」で課税される|Pi特有の落とし穴

もう1つ、配布特有の論点があります。国税庁のFAQは、マイニング等により暗号資産を取得した場合、その取得に伴い生ずる利益は課税対象になると明記しています(※10)。具体的には、取得した暗号資産の「取得時点の価額(時価)」が総収入金額に算入されます(FAQ 1-7)。つまり売却していなくても、受け取った時点で課税関係が生じ得るということです。

よくある誤解も正しておきます。「タダでもらったから取得価額はゼロ」ではありません国税庁のFAQは、マイニング(採掘)などにより取得した暗号資産の取得価額は「取得時点の価額(時価)」になると定めています(FAQ 1-5⑤)(※10)。受け取った時点の時価が収入として課税され、同時にその金額がその後の取得価額になるという建て付けです。

ここでPi固有の難問が生じます。「取得時点」がいつを指すのかが、Piでは一義的に決まりませんアプリ内で貯まった残高は、Open Networkへ移行する2025年2月20日より前は送金も売却もできず、そもそも市場価格が存在しませんでしたアプリ内で積み上がった時点と読むのか、メインネットへ移行して動かせるようになった時点と読むのかで、課税される年分も金額も変わってきます

そして、この論点は最悪の場合に深刻な結果を招きます。仮に移行時点の時価で課税されるとすると、その時期はPIが2〜3ドル付近にあった2025年2月前後にあたります現在の価格は約0.081ドルで、そこから約97%下落しています高い時価で課税所得が確定し、その後の暴落で手元の資産価値が税額を下回るという事態が、理屈のうえでは起こり得ます

しかも救済手段が限られます。雑所得の金額の計算上生じた損失は、他の所得との損益通算が認められていません(※9)。値下がりした分を給与所得などから差し引いて取り戻すことはできないという意味です。当メディアは、Pi固有の配布形態について国税庁が個別の見解を示した資料を確認できていませんしたがって、どの時点で課税されるかを当メディアが断定することは避けます実際にPiを保有・売却した方は、税理士等の専門家へ必ず確認することが大切です。暗号資産の税金全般は仮想通貨の税金の記事で解説しています。

当メディアが実測して分かったこと|626億PIは「1本の鍵」の下にある

最後に、今回の実測で最も引っかかった点を記します。公開されている3つのアドレスには合計約626億4,890万PI、現在価格で約50億7,000万ドル(約8,226億円)相当が残っています(※3)。そして当メディアが各アドレスの署名者設定を確認したところ、いずれも署名者は自分自身の鍵1つのみで、複数署名は設定されていませんでした

この事実の評価は慎重に行う必要があります。単一署名であること自体は、ステラ系チェーンの初期設定のままという意味でしかなく、直ちに不正を示すものではありません鍵がハードウェアや分散保管で厳重に守られている可能性も十分にあります当メディアが確認できるのはチェーン上の設定だけであり、運用実態は未測定です。

そのうえで、事実として言えることがあります。総供給の62.65%にあたる資産が、外部から見る限り単一の鍵で動かせる設定に置かれているという点です。ビットコインのように誰も止められない仕組みで発行が進むのとは、性質がまったく異なりますPiを評価するなら、価格チャートよりも先に、この供給構造を見るべきだと当メディアは考えます。

よくある質問

Pi Network(パイネットワーク)は詐欺ですか?怪しいのでしょうか?

当メディアは「詐欺である」と断定できる材料を確認できていません。ただし公的な警告は実在します。2023年10月15日の経済日報の記事(人民網が転載)は、各地のネット警察がリスク注意を発表しており「”π币”の無料マイニングは、ユーザーの個人情報を転売して金銭を騙し取る詐欺」だと明記しました。2025年2月にはBybitのCEOが「詐欺だと考える。Bybitは上場しない」と表明し、2026年7月時点でも実際に上場していません。一方で創設者2名はスタンフォード大学の博士として実名で公表され、ホワイトペーパーが公開する配分アドレスは記載どおりの金額で開始していたことを当メディアがチェーンで確認しています。2026年3月13日には米Krakenが上場しており、取引所の判断も割れています。

パイネットワークは日本の取引所で買えますか?

買えません。日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)が公開する取扱暗号資産一覧(2026年7月15日版)を当メディアが取得し、全128シートを全文検索しました。その結果、「PI」「PINETWORK」と完全一致するセルは0件です。「Pi Network」「パイネットワーク」といった名称でも0件でした。同じ条件でBTCは5件、ETHは32件、SOLは4件ヒットしているため、検索漏れではなく本当に記載がないという意味です。国内の暗号資産交換業者で日本円から直接PIを買う方法は、2026年7月時点で存在しません。

貯めたPiはどうやって換金しますか?買い方は?

アプリ内の残高は、KYC(本人確認)を済ませてメインネットへ移行しないと動かせません。移行後に自分のPiウォレットへ引き出し、PIを扱う海外取引所へ送って売却する流れになります。新たに買う場合は、国内取引所で日本円をBTCやUSDTに替え、海外取引所へ送金してPI/USDTなどで購入する3ステップです。当メディアが各取引所の公開APIで確認したところ、OKX・Bitget・Gate・MEXC・Krakenで現物取引ができました(2026年7月16日確認)。ペアが最も多いのはOKXの6ペアです。PIは独自チェーンの通貨のため、送金時のネットワーク選択を誤ると資産を失います。初回は必ず少額でテスト送金してください。

Pi Networkは稼げますか?1 PIは今いくらですか?

2026年7月時点で1 PIは約0.081ドル(約13円)です。時価総額は約8億8,300万ドル(約1,432億円)で、暗号資産全体では72位になります。「稼げるか」については、当メディアは価格予想を示しませんが、数字は厳しい状況です。最高値は2025年2月26日の2.99ドルで、現在は約97.3%下落しておよそ37分の1になっています。直近30日で約40.3%、直近1年で約81.6%下げており、過去最安値0.070979ドルを付けたのは2026年7月14日と直近です。現在価格はその最安値から約14%上にすぎません。

Pi Networkのマイニングは本当に無料ですか?電池は減りますか?

金銭的な費用はかからず、端末の計算資源もほとんど使いません。Piの「マイニング」は計算競争(PoW)ではないためです。当メディアがPiのノードへ照会したところ、チェーンはstellar-coreをベースにしており、公式ホワイトペーパーもStellar Consensus Protocol(SCP)を採用すると明記しています。スマホの中で計算が行われているわけではなく、ボタンは「参加している」という記録にすぎないため、採掘によって電池が激しく消耗することはありません。ただし無料の対価として、KYCで氏名や身分証などの本人確認情報を運営へ提供する点は理解しておく必要があります。

Pi Networkの発行枚数は?1,000億PIは全部発行済みなのですか?

最大供給量は1,000億PIで、すでに全量がチェーン上に存在しています。当メディアがPiのメインネットへ直接照会したところ、チェーン上の発行総量は100,000,000,000PIちょうどで、確認できた最古のレジャー(2020年12月31日)から現在まで1PIも変わっていませんでした。公式ブログも「ブロックチェーンのプロトコル上の技術的必要性から、すべてのトークンがジェネシスで発行済みである」と認めています。つまりマイニングで新しいPiが生まれているのではなく、用意済みのプールから配布されているという構造です。一方で循環供給量は約109億4,174万PIで、最大供給量の10.94%にとどまります。

Piの税金はどうなりますか?20%の申告分離課税の対象ですか?

対象にならない公算が大きく、従来どおり雑所得・総合課税(最大約55%)のままと考えられます。令和8年度税制改正で特定暗号資産の譲渡による所得への申告分離課税(所得税15%)が創設されましたが、財務省の解説によれば、対象は名称が金融商品取引業者登録簿に登録されている暗号資産に限られ、譲渡先も暗号資産取引業者に限定されています(措法38の2①)。PIは国内で1社も取り扱いがなく、売買の場も海外取引所のため、どちらの要件も満たしません。なお開始年は確定していません。適用は「金商法等改正法の施行の日の属する年の翌年の1月1日以後」の譲渡からで、その施行日自体が政令待ちのためです。また国税庁FAQは、マイニング等で取得した暗号資産は取得時点の時価が総収入金額に算入されると定めています(1-7)。具体的な判断は税理士へご確認ください。

Pi NetworkのKYCが承認されない・終わらないのはなぜですか?

当メディアは、承認されない個別の理由についてPi運営が公表した一次資料を確認できていません。そのため断定は避けます。一般論として、KYCはメインネットへ残高を移行するための前提となっており、審査が完了しない限りアプリ内の残高は動かせない設計です。運営はKYC完了者数や移行者数を随時公表していますが、これらはいずれも運営側の自己申告であり、第三者が検証できる数値ではない点は押さえておく必要があります。審査状況についてはアプリ内の案内と公式の告知を確認してください。

パイネットワークはもう終わった?上場廃止になりますか?

プロジェクトは終わっていません。当メディアが確認した時点で、チェーンは約5秒ごとにレジャーを生成して正常に稼働しており、公式ブログでは2026年7月22日にProtocol v25へアップグレードすると告知されています。ゼロ知識証明の基盤を追加する内容で、開発は継続しています。上場廃止についても、当メディアがOKX・Bitget・Gate・MEXC・Krakenの公開APIを確認したところ、いずれもPIの現物ペアが存在していました(2026年7月16日確認)。ただし出来高はOKX1社で全体の約32%を占めており、流動性が一部の取引所に集中している点はリスクとして認識しておく必要があるでしょう。

Pi Networkはイーロン・マスク氏が関与している?ビットコインを超えると聞きましたが本当ですか?

どちらも根拠が確認できません。イーロン・マスク氏がPi Networkに関与しているという公式情報は、当メディアが確認した範囲では存在しませんでした。「1 Piが数百ドル・数千ドルになる」「ビットコインを超える」といった話も同様で、公式が示した根拠はありません。中国での報道も、こうした虚偽の高額約束が勧誘に使われていると指摘しています。数字で見れば、PIは最高値2.99ドルから約97.3%下落し、2026年7月14日に過去最安値を更新したところです。著名人の名前や根拠のない価格予想を判断材料にしないことが大切です。

まとめ|Pi Networkは「採掘」ではなく「配布」の仕組み

Pi Networkは、スマホアプリのボタンを1日1回押すだけで「マイニング」ができるとして世界へ広まった暗号資産です。創設したのはスタンフォード大学で博士号を取得したNicolas Kokkalis氏とChengdiao Fan氏で、ホワイトペーパーの公開は2019年3月14日でした。暗号資産に縁のなかった層を大量に取り込んだ点は、この銘柄の歴史的な意味だと言えるでしょう。

ただし、出回っている説明の核心部分が事実と食い違っています。当メディアがPiのメインネットへ直接照会したところ、チェーン上の発行総量は1,000億PIちょうどで、確認できた最古のレジャー(2020年12月31日)から現在まで1PIも増えていませんでした公式ブログ自身も「すべてのトークンはジェネシスで発行済み」と認めています「マイニングで新しいPiが生まれる」という説明は、2026年7月時点のPi Networkには当てはまりません中身はStellar Consensus Protocolで、計算競争は存在せず、実態は用意済みのプールからの配布です。

数字の現在地も整理しておきます。価格は約0.081ドル(約13円)、時価総額は約8億8,300万ドル(約1,432億円)で72位、最高値2.99ドルからは約97.3%の下落でおよそ37分の1です(2026年7月時点)。過去最安値0.070979ドルを付けたのが2026年7月14日と直近で、現在価格はそこから約14%上にとどまります下げ止まった形跡は、まだ数字に出ていないのが実情です。一方で2026年7月22日にProtocol v25へのアップグレードが予定されており、開発自体は継続しています

供給構造については、当メディアの実測で見えたことがあります。ホワイトペーパーが公開する3つの配分アドレスは、2021年12月28日に650億・100億・50億PIちょうどで開始しており、記載どおりに実行されていましたそのうえで現在、3アドレスには合計約626億4,890万PI=総供給の62.65%(約8,226億円相当)が残っています採掘報酬プール650億PIのうち配布済みは24.39%にとどまり、残る75.61%は将来の供給として控えていますさらにコアチーム分20%は、コミュニティの移行に連動して自動的に解放される設計で、比率として薄まりません

日本での扱いも押さえておきましょう。国内取引所での取扱いはゼロで、JVCEAの一覧にPi Networkの記載は1件もありませんでした世界最大のBinanceにも、Bybitにも、Coinbaseにも上場していません税金については、PIは国内未上場のため20%の申告分離課税の対象から外れ、雑所得・総合課税のままとなる公算が大きいと考えられます。「詐欺かどうか」については断定できる材料を確認できませんでしたが、公的機関の警告が実在することと、取引所の判断が割れていることは事実です。

Pi Networkは、暗号資産の裾野を広げた功績と、「無料で配る」という設計が抱える構造的な弱さを、同時に体現している銘柄だと言えます。検討するなら、価格チャートよりも先に「その解説はマイニングを採掘だと説明していないか」を確かめる価値があるのではないでしょうか。

参考文献

1. Pi Network 公式「The Founders」(Nicolas Kokkalis=Head of Technology・”Stanford PhD and instructor of Stanford’s first decentralized applications class, CS359B, in 2018″/Chengdiao Fan=Head of Product・”Stanford PhD in Anthropological Sciences”。2026年7月16日に確認)https://minepi.com/team/
2. CoinGecko「Pi Network (PI)」価格・時価総額・順位・24時間出来高・循環供給量・総供給量・最大供給量・ATH/ATL・価格変化率・取引所別出来高(価格 $0.080956/時価総額 $885,842,351・71〜72位(取得時点により変動)/FDV $1,362,834,386/24時間出来高 $22,115,954/循環供給量 10,941,741,023.61 PI/総供給量 16,833,447,728.64 PI/最大供給量 100,000,000,000 PI/ATH $2.99・2025年2月26日・−97.29%/ATL $0.070979・2026年7月14日・+13.88%/30日 −40.32%・1年 −81.59%/取引所別出来高はOKX PI/USDT が約32.12%・Gate 約15.03%・Bitget 約6.86%。出来高シェアはticker合計 $23,491,656 を分母に当メディアが算出。2026年7月16日取得)https://www.coingecko.com/en/coins/pi-network
3. Pi Network メインネットへ当メディアが直接照会(公式Horizon API:api.mainnet.minepi.com)。ルート応答の core_version=「stellar-core 24.1.0」・horizon_version=24.0.0・network_passphrase=「Pi Network」/最新レジャーの total_coins=100,000,000,000.0000000 PI/レジャー2(2020年12月31日22:47:31Z・当メディアが取得できた最古のレジャー。レジャー1は before_history として410応答)・レジャー1000・5,000,000・15,000,000・27,000,000 のいずれも total_coins=100,000,000,000.0000000 で一致/レジャー生成間隔は実測で平均約5.2秒。ホワイトペーパー記載の3アドレスの実測:採掘報酬65% GBQQRIQKS7XLMWTTRM2EPMTRLPUGQJDLEKCGNDIFGTBZG4GL5CHHJI25=残高 49,148,899,925.7660065 PI(2021年12月28日に starting_balance 65,000,000,000 PI で作成)/財団10% GDPDSLFVGEPX6FJKGZXSTJCPTSKKAI4KBHBAQCCKQDXISW3S5SJ6MGMS=残高 9,500,000,004.7229729 PI(同日 10,000,000,000 PI で作成)/流動性5% GB7HLN74IIY6PENSHHBBJJXWV6IZQDELTBZNXXORDGTL75O4KC5CUXEV=残高 4,000,000,252.3741617 PI(同日 5,000,000,000 PI で作成)。3アドレスとも signers は自身の鍵1つ(weight 1)のみでマルチシグ未設定。合計残高 62,648,900,182.86 PI=総供給の62.65%、配布済み・比率・ドル換算は当メディアが算出(2026年7月16日実施)https://api.mainnet.minepi.com/
4. Pi Network 公式ホワイトペーパー(最大供給量100 billion Pi/コミュニティ80%・Pi Core Team 20%/コミュニティ分の内訳は採掘報酬65%・財団10%・流動性5%と各アドレス/Stellar Consensus Protocol(SCP)を採用し設計者はスタンフォード大学の David Mazières 教授である旨/ホワイトペーパーは2019年3月14日公開。2026年7月16日に原文を確認)https://minepi.com/white-paper/
5. Pi Network 公式ブログ「Upcoming Protocol v25 Upgrade and Mining App Design Updates」(2026年7月15日・Protocol v25へのアップグレードを2026年7月22日に予定/BN254暗号とPoseidonハッシュを導入しゼロ知識証明アプリの開発を可能にする旨。2026年7月16日に原文を確認)https://minepi.com/blog/v25-menu-redesign/
6. Pi Network 公式ブログ「Pi2Day 2026: Advancing Utility and External Access Through Compute, AI, and Identity」(2026年6月28日・SoloHost/Pi Sign-in の発表。2026年7月16日に原文を確認)https://minepi.com/blog/pi2day2026/
7. 日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)「取扱暗号資産一覧」2026年7月15日版(当メディアがxlsxを取得し全128シートを全文検索。セルの内容が「PI」「PINETWORK」「PI NETWORK」と完全一致するものは0件、「Pi Network」「パイネットワーク」「パイコイン」等の名称も0件、PIという名称のシートも存在しない。検索の妥当性を検証するため同条件で完全一致をカウントしたところBTC 5件・ETH 32件・SOL 4件・XLM 3件・DOGE 2件がヒットしており、検索漏れではないことを確認。ステラ(XLM)は国内で取り扱われている。2026年7月16日実施)https://jvcea.or.jp/statistics/document/assets/
8. 各取引所の公開APIを当メディアが直接取得し、ティッカー「PI」と「PINETWORK」の両方で照合。OKX(PI-USDT・PI-USDC・PI-USD・PI-EUR・PI-TRY・PI-BRLの6ペア)、Bitget(PIUSDT)、Gate(PI_USDT)、MEXC(PIUSDT・PIUSDC・PIUSDE・PIUSD1)、Kraken(PIUSD・PIEUR)に現物ペアが存在。Binance(api.binance.com/api/v3/exchangeInfo)・Bybit(v5/market/instruments-info)・Coinbase(api.exchange.coinbase.com/products)・Upbit(v1/market/all)には存在しないことを確認。価格の妥当性はOKX $0.08063/Bitget $0.0807/Gate $0.08061/MEXC $0.08069/Kraken $0.08077 の5社で相互照合(2026年7月16日実施)https://www.okx.com/api/v5/public/instruments?instType=SPOT
9. 財務省「令和8年度税制改正の解説」租税特別措置法等(所得税関係)の改正 P.329〜「二 特定暗号資産の譲渡による所得に係る申告分離課税制度等の創設」(特定暗号資産の意義=その名称が金融商品取引業者登録簿に登録されているもの/譲渡の意義=暗号資産取引業者への売委託により行うもの又は暗号資産取引業者に対するものに限る=措法38の2①/税率は所得税15%/雑所得の損失は他の所得と損益通算できない旨の注記/適用関係 P.331=「金商法等改正法の施行の日の属する年の翌年の1月1日以後に行う特定暗号資産の譲渡について適用」(改正法附則39①)、同施行日は「公布の日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日」(金商法等改正法附則1)。当メディアがPDFを取得し原文を直読。2026年7月16日実施)https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/explanation/PDF/p0210-0436.pdf
10. 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」令和6年12月最終改訂(1-7 マイニング、ステーキング、レンディングなどにより暗号資産を取得した場合=「その取得した暗号資産の取得時点の価額(時価)については所得の金額の計算上総収入金額……に算入され」/1-5 暗号資産の取得価額=「⑤ 上記以外の場合 その取得時点の価額(時価)」・注記で「マイニング(採掘)……により暗号資産を取得した場合をいい、その場合の取得価額は、取得時点の価額(時価)になります」/2-2 所得区分=原則として雑所得。当メディアがPDFを取得し原文を直読。2026年7月16日実施)https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0025012-067.pdf
11. Pi Network 公式ブログ「Mainnet Migrations, Roadmap and Tokenomics」(2025年4月17日・最大供給1,000億の内訳=採掘報酬65%・財団10%・流動性5%・Core Team 20%/”Each allocation mentioned above tracks the community Migrated Mining Rewards issuance pace, so the proportions of each allocation in the total supply remains the same at any given time.”/”the Effective Total Supply can be calculated by dividing the current Migrated Mining Rewards of Pi on the Mainnet blockchain by 65%.”/”This remains true despite the fact that all tokens were minted at the genesis as technically required by the blockchain protocol.”/設計意図として”It was intentionally designed to align the interests of all parties in the network”。循環供給量÷総供給量=ちょうど0.65 の検算は当メディアが実施。2026年7月16日に原文を確認)https://minepi.com/blog/mainnet-migrations-roadmap-and-tokenomics/
12. 人民網(経済日報の記事を転載)「銀行可以兌換”π币”?假的」王宝会・2023年10月15日(”π币”是一种基于区块链技术的虚拟货币。已有多地网警发布风险提示,”π币”免费挖矿是倒卖用户个人信息骗取钱财的骗局/采用独特的挖矿方式和集中化网络架构,是英文Pi Network的简称/虚拟货币不是真正的货币……与人民币不存在兑换关系。人民日報本紙ではなく経済日報が出所である点を当メディアが原文で確認。2026年7月16日に原文を確認)http://finance.people.com.cn/n1/2023/1015/c1004-40095399.html
13. CoinDesk「Bybit CEO Labels Pi Network a Scam, Citing Official Police Warning」(2025年2月21日・BybitのCEO Ben Zhou氏がPi Networkを詐欺と表明しBybitは上場しないと述べた/根拠として2023年の中国警察による「高齢者を標的にした詐欺」との警告を引用/紹介制の仕組みとトークンのロックアップが過去の問題事例と類似との指摘。2026年7月16日に原文を確認)https://www.coindesk.com/business/2025/02/21/bybit-ceo-labels-pi-network-a-scam-citing-official-police-warning
14. Kraken「PI is available for trading!」(2026年3月13日・”PI trading is live as of March 13, 2026.”。2026年7月16日に原文を確認)https://blog.kraken.com/product/asset-listings/pi-is-available-for-trading

※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)・取引所への投資を勧誘するものではありません。価格・時価総額・供給量・上場状況・出来高は変動するため、最新の情報は公式サイトおよび各取引所でご確認ください。チェーン上の発行総量・配分アドレスの残高・署名者設定・レジャー生成間隔は、当メディアがPi Networkのメインネットへ直接照会した実測値です。配分アドレスの残高は公開されている3アドレスに限られ、Pi Core Teamに割り当てられた20%(200億PI)の保管先はホワイトペーパーで公開されていないため検証できていません。3アドレスが単一署名である点はチェーン上の設定を示すものであり、鍵の管理体制や運用実態は未測定で、不正の有無を示すものではありません。配布済みと循環供給量の差(約49億PI)の内訳は未測定です。KYC完了者数・移行者数など運営が公表する数値は自己申告であり、第三者による検証はできません。「詐欺」に関する記述は各報道機関・当局の公表内容および当メディアの実測を紹介するものであり、当メディアが特定の評価を断定するものではありません。税制については適用開始時期・対象銘柄の線引きが今後の政令・通達で変わる可能性があり、マイニング等により取得した暗号資産の「取得時点」の判断を含め、具体的な取扱いは税理士等の専門家にご確認ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

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