Robinhoodが仮想通貨の無期限先物を開始|BTC・ETH最大10倍、株式は24時間取引へ(2026年)

「忙しい人向け」ニュース要約
- Robinhoodが仮想通貨の無期限先物(perp)を発表。BTC・ETHは最大10倍、SOL/XRP/DOGE/ADA/LINK/HYPEは最大3倍(2026年9月29日・HOOD Summit)
- 取引はRobinhood DerivativesがBitstamp経由で提供。手数料は年末まで1bp(0.01%)と低く設定
- 「株式の無期限先物」ではない。株式はperpでなく一部の米国株/ETFの24時間・週末取引で、決算バイナリーオプション(Cboe)も追加
- OpenAIのモデルを使い、戦略づくりや売買まで代行するAIトレーディング・エージェントも発表
- 対象は米国の適格顧客のみで日本からは使えない。提供開始は「今後数か月内」と説明
※暗号資産の制度・新サービスの最新の動きは、水野のX(@mizuno_ichizen)で発信中です。
水野 倫太郎「株式の無期限先物」と報じられることがありますが、正確には仮想通貨のperpが本体で、株式は24時間・週末取引です。ここを混同しないのが大事。しかもHYPEが対象に入っているのが個人的にはいちばんの注目点です。なお日本からは使えません。


監修 水野 倫太郎
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
慶應義塾大学経済学部。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。
何を発表したのか|HOOD Summit 2026
Robinhoodは2026年9月29日、テキサス州ヒューストンで開いた自社イベント「HOOD Summit 2026」で、個人投資家向けの新機能を一挙に発表しました。目玉は仮想通貨の無期限先物(perp)で、これまで機関投資家や海外取引所が中心だったレバレッジ取引を、米国の個人にも本格的に開放する内容です。


発表されたのは大きく分けて、(1)仮想通貨の無期限先物、(2)米国株の24時間・週末取引、(3)AIトレーディング・エージェント、(4)決算に関するコントラクト、の4本柱です。順番に見ていきます。
仮想通貨の無期限先物|BTC・ETHは10倍、他6銘柄は3倍
無期限先物(パーペチュアル/perp)は、満期がなくずっと持ち続けられる先物で、レバレッジをかけて価格の上下どちらにも賭けられる商品です。今回Robinhoodが対象にした銘柄と、かけられる最大レバレッジは次のとおりです。
| 対象銘柄 | 最大レバレッジ |
|---|---|
| ビットコイン(BTC)・イーサリアム(ETH) | 最大10倍 |
| ソラナ(SOL)・XRP・ドージコイン(DOGE)・カルダノ(ADA)・チェーンリンク(LINK)・HYPE | 最大3倍 |
値動きの荒いアルトコインは、あえてレバレッジを3倍に抑えています。取引はRobinhood Derivativesが「Bitstamp(ビットスタンプ)」を通じて提供します。Bitstampは2025年にRobinhoodが買収した老舗の暗号資産取引所です。手数料は年末まで1ベーシスポイント(0.01%)と、集客のために低く設定されています。
注目は、HyperliquidのトークンHYPEが対象に含まれた点です。分散型のperp取引所として伸びるHyperliquidの銘柄を、Robinhoodのような大手リテールが正式に扱うことは、perp市場の広がりを象徴しています。
「株式の無期限先物」ではない|株は24時間・週末取引
今回のニュースは「株式の無期限先物」と紹介されることがありますが、これは正確ではありません。無期限先物(perp)として始まるのは仮想通貨だけです。
株式については、一部の米国株・ETFを24時間、週末も取引できるようにする内容です(代替取引システムのBruce ATSを通じて提供)。perpのようにレバレッジをかけて売り買いする商品ではなく、あくまで取引できる時間を広げる話です。
あわせて、企業が決算で予想を上回るかどうかなどに賭ける決算バイナリーオプション(Cboeを通じて提供)や、オプション取引時間の延長も発表されました。株式まわりは「新しい賭け方・取引時間の拡張」が中心で、perpではない点を押さえておきましょう。
その他の発表|AIエージェントと決算コントラクト
もう一つの目玉がAIトレーディング・エージェントです。相場を分析し、戦略を組み立て、ユーザーが決めた範囲内で売買まで代行するAIで、OpenAIのモデルを活用します。年末まで無料で使える設定で提供されます。
これらを合わせると、Robinhoodは「アクティブに売買する個人トレーダー」を本気で取りにいく方針が鮮明です。低い手数料、24時間取引、レバレッジ、AIの自動売買まで、機能をまとめて投入しています。
日本から使える?|米国限定のサービス
大事な前提として、これらは米国の適格顧客(eligible U.S. customers)向けのサービスです。日本の居住者はRobinhoodのこれらの機能を利用できません(米国内でもニューヨーク・コネチカット・カリフォルニアなど一部の州では暗号資産取引に別途の許可が必要とされています)。
日本から仮想通貨の無期限先物を取引したい場合は、国内では取り扱いがなく、海外の取引所(例:Hyperliquidなどの分散型perp取引所)が選択肢になります。ただし無登録の海外サービスには、突然の利用停止や出金トラブルなどのリスクがある点は理解しておく必要があります。
個人・投資家にとっての意味
このニュースの本質は、「レバレッジ付きの仮想通貨perpが、大手リテールを通じて一般の個人に広がり始めた」ことです。これまでperpは海外取引所やDeFiが中心でしたが、Robinhoodのような規制下の大手が扱うことで、利用のハードルが下がります。
一方で、レバレッジ取引はリスクが大きい点は変わりません。10倍のレバレッジは、利益も損失も10倍に近づき、価格が逆に動けば短時間で資金を失う(ロスカット/清算)こともあります。手数料の安さや手軽さにつられて安易に大きく張るのは危険です。仕組みとリスクを理解したうえで、余剰資金の範囲で慎重に扱うことが前提になります。
よくある質問(FAQ)
Robinhoodは何を発表したのですか?
2026年9月29日のHOOD Summit 2026で、仮想通貨の無期限先物(perp)、米国株の24時間・週末取引、AIトレーディング・エージェント、決算コントラクトなどを発表しました。個人トレーダー向けの機能を一気に拡充する内容です。
仮想通貨の無期限先物の対象銘柄とレバレッジは?
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は最大10倍、ソラナ(SOL)・XRP・ドージコイン(DOGE)・カルダノ(ADA)・チェーンリンク(LINK)・HYPEは最大3倍です。値動きの荒い銘柄はレバレッジを抑えています。
手数料やどの基盤で提供されますか?
Robinhood Derivativesが、傘下の暗号資産取引所Bitstampを通じて提供します。手数料は年末まで1ベーシスポイント(0.01%)と低く設定されています。
株式の無期限先物も始まったのですか?
いいえ。無期限先物として始まるのは仮想通貨だけです。株式は、一部の米国株・ETFを24時間・週末に取引できるようにする内容(現物取引の時間拡張)で、perpではありません。あわせて決算のバイナリーオプション(Cboe経由)も追加されました。
日本から使えますか?
使えません。これらは米国の適格顧客向けのサービスで、日本の居住者は利用できません。日本から仮想通貨の無期限先物を取引したい場合は、Hyperliquidなどの海外の分散型perp取引所が選択肢になりますが、無登録サービスのリスクを理解しておく必要があります。
AIトレーディング・エージェントとは何ですか?
相場の分析から戦略づくり、ユーザーが決めた範囲での売買までを代行するAIです。OpenAIのモデルを活用し、年末まで無料で使える形で提供されます。
いつから使えますか?
2026年9月29日に発表され、Robinhoodは提供開始を「今後数か月内(in the coming months)」と説明しています。一部の報道では9月29日から順次提供とされていますが、対象はいずれも米国の適格顧客です。
なぜHYPEが対象なのが注目されるのですか?
HYPEは分散型perp取引所Hyperliquidのトークンです。perpの新興勢力の銘柄を、Robinhoodのような規制下の大手リテールが正式に扱うことは、perp市場が主流化しつつあることを象徴するためです。
この記事のまとめ
- Robinhoodが仮想通貨の無期限先物(perp)を発表(2026年9月29日・HOOD Summit)
- BTC・ETHは最大10倍、SOL/XRP/DOGE/ADA/LINK/HYPEは最大3倍。Bitstamp経由・手数料は年末まで0.01%
- 「株式の無期限先物」ではなく、株は24時間・週末取引と決算コントラクトの追加
- OpenAIのモデルを使うAIトレーディング・エージェントも発表
- 対象は米国の適格顧客のみで日本からは使えない。レバレッジ取引はリスクが大きい点に注意
Robinhoodの今回の発表は、レバレッジ付きの仮想通貨perpが規制下の大手リテールを通じて一般の個人に広がり始めた、という大きな流れを示しています。日本からは使えないサービスですが、perp市場の主流化を象徴するニュースとして押さえておきたい動きです。ただしレバレッジ取引はリスクが大きく、仕組みを理解したうえで慎重に扱うことが前提です。
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参考文献
※1 Robinhood Newsroom「HOOD Summit 2026」(2026年9月29日)
※2 CoinDesk / Yahoo Finance ほか、HOOD Summit 2026の報道(2026年9月29日)
免責事項
本記事は公表された情報の整理を目的としたものであり、特定の暗号資産・金融商品・サービスの利用や売買を推奨するものではありません。投資助言ではありません。レバレッジ取引を含む暗号資産取引には価格変動や元本毀損のリスクが伴います。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。情報は2026年9月時点のものです。









