日銀、政策金利1.25%へ利上げ決定|31年ぶり・賛成7反対2と円・住宅ローン・ビットコインへの影響

2026年9月22日 更新|9月18日に利上げが決定しました

日銀は9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げることを決定しました。採決は賛成7・反対2で、新しい金利は9月24日から適用されます。本記事は決定内容を反映して更新しました。

なお米FRBは9月17日未明に25bpの利上げを決定し、政策金利は3.75〜4.00%になりました。日米がそろって利上げへ動く形です。

『忙しい人向け』ニュース要約


  • 日銀が9月18日、政策金利を1.0%から1.25%へ引き上げることを決定しました。1995年以来31年ぶりの水準です。
  • 採決は賛成7・反対2。反対の2人はどちらも「据え置き」を主張しました。
  • 背景は物価の上振れリスク(原油高・円安・AI関連需要)。日銀は「引き続き政策金利を引き上げ」る方針を示しています。
  • 効いてくるのは住宅ローンの変動金利・国債利回り・円高・ビットコインなどリスク資産です。

※本記事は2026年9月22日時点の日本銀行の公表・報道にもとづく情報提供であり、特定の金融商品・暗号資産の売買を勧める投資助言ではありません。数値・日程は変更される場合があります。

※相場やニュースの日々の見方は、水野のX(@mizuno_ichizen)で発信中です。

水野 倫太郎

利上げは予想どおり決まりました。ただ、決定のあとは円高ではなく円安に振れています。事前に織り込まれていた分は、決定の瞬間には効きにくいからです。住宅ローンや円、ビットコインへの効き方を落ち着いて確かめておきましょう。

水野 倫太郎
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

慶應義塾大学経済学部卒。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年、仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

監修 水野 倫太郎
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

慶應義塾大学経済学部。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

目次

何が決まったか|日銀が政策金利を1.25%へ引き上げ

日銀は2026年9月18日の金融政策決定会合で、政策金利(無担保コール翌日物)を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げることを決定しました。9月8日に共同通信が報じた「引き上げる方針」が、そのとおり正式に決まった形です。新しい金利は9月24日から適用されます。政策金利のこれまでの流れは次のとおりです。

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時期政策金利動き
2026年6月16日0.75% → 1.00%利上げ(決定)
2026年7月1.00%据え置き(1995年9月以来の高水準)
2026年9月17〜18日1.00% → 1.25%利上げ(決定・賛成7反対2)
出所:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)ほかをもとに作成。9月分は9月24日から適用。

1.25%は1995年以来31年ぶりの高い金利水準です。長く「金利のない国」だった日本が、金利のある世界へ本格的に戻りつつある局面です。

なぜ利上げなのか|物価の上振れリスク

利上げに動く理由は物価の上振れリスクです。エネルギーや食品だけでなく、サービス価格の値上がりが続き、円安も輸入物価を押し上げています。日銀の植田総裁は、物価の基調が2%に近づくなかで「上振れリスクにこれまで以上に注意する必要がある」との考えを示してきました。市場でも9月の利上げはおおむね6割超が織り込み済みとされ、今回の方針報道はその流れを裏づけた形です。

どこまで上がるのか|先の利上げ見通し

市場の関心は「1.25%で止まるのか、さらに上げるのか」に移っています。あくまで各社の見通しですが、野村證券は2026年9月・2027年1月・4月と利上げが続き、最終的に1.75%まで達するとのシナリオを示しています。さらに先で2.5%程度まで上がるとの見方もあります。いずれも予想であり確定ではありませんが、「1回で終わりではなく、段階的に上がっていく」局面と受け止められています。

私たちへの影響|住宅ローン・国債・円・ビットコイン

政策金利の引き上げは、身近なお金にも投資にも波及します。主なところを整理します。

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対象効き方
住宅ローン(変動金利)政策金利に連動して上がりやすい。返済額の増加につながる
預金金利上がる方向。預ける側にはプラス
国債の利回り上昇。すでに10年国債は約30年ぶり水準まで来ている
円相場日米の金利差が縮み、円高方向に働きやすい
株・暗号資産金利上昇はリスク資産の重しになりやすい
出所:一般的な金利・為替の関係をもとにICHIZEN作成。実際の値動きは複数の要因で決まります。

とくに住宅ローンの変動金利は、政策金利の引き上げがそのまま効いてくる部分です。国債の利回りはすでに上昇が進んでおり、その全体像は長期金利の上昇に関する記事で解説しています。

為替では、日本の金利が上がると日米の金利差が縮み、円高方向に働きやすくなります。日本勢が海外の債券を売って資金を国内に戻す動きも、円高と米金利上昇の一因です。この流れは日本が米国債を売る動きの記事で詳しく扱っています。

投資の面では、ビットコインなどドル建てで価格がつく資産は二重に逆風を受けやすくなります。1つは金利上昇で、金利を生まないビットコインが相対的に見劣りしやすくなる点。もう1つは円高で、ドル建ての価格が同じでも円に直したときのリターンが目減りする点です。暗号資産の税金の考え方は仮想通貨の税金の記事で解説しています。

決定の中身|賛成7・反対2と「次も上げる」方針

1.25%への引き上げ自体は、事前に広く報じられていました。そのため決定後に市場が見たのは「利上げしたかどうか」ではなく、その中身です。事前に挙げていた3つの見どころの結果は次のとおりです。

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見る点何がわかるか
賛成と反対の票数賛成7・反対2。浅田委員は「物価上昇率が2%を下回り、経済も強いとはいえない」、佐藤委員は「経済・物価が大きく加速している状態ではない」として、どちらも据え置きを主張
声明文の書きぶり「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ」と明記。ただし次の時期やペースは示さず、中東情勢・AI関連需要・為替を点検しながら検討するとした
円相場の反応利上げは織り込み済みで、決定後は円安方向へ。ドル円は一時158円台まで上昇(みんかぶFX)
出所:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)、みんかぶFX(2026年9月18日)

6月会合以来3か月ぶりの追加利上げで、2024年3月に始まった利上げ局面では最も短い間隔になります。

FRBも同じ週に利上げした意味

9月17日未明、FRBが25bpの利上げを決定しました。政策金利は3.75〜4.00%で、2023年7月以来の利上げです。採決は全会一致でした。

日米がそろって利上げへ動くと、金利差はすぐには縮まりません。円高が進むかどうかは、日銀がこの先も続けて上げる姿勢を示せるかにかかります。会見での言葉が重く見られるのは、このためです。

ドル円は決定前の9月16日時点で155円台でした。決定後はむしろ円安に振れて一時158円台まで上がっています。すでに材料になっている分は、決定の瞬間には効きにくいという典型的な動きです。反対2票がどちらも据え置き側だったことも、「利上げを急がない」との受け止めにつながりました。

今後のポイント|次の利上げはいつか

日銀は「引き続き政策金利を引き上げる」と明言しましたが、次の時期は示していません。今後の見どころは、声明が挙げた3つのリスク(中東情勢・AI関連需要・為替)がどう動くかです。とくに円安が進んで輸入物価を押し上げれば、次の利上げが早まる理由になります。反対に、2人の反対委員が指摘した景気の弱さが目立てば、ペースは落ちやすくなります。新しい金利が適用される9月24日以降、住宅ローンの変動金利や預金金利がどう見直されるかもあわせて確かめておきましょう。

よくある質問

日銀はもう利上げしたのですか?

はい。2026年9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げることを決定しました。採決は賛成7・反対2です。

新しい金利はいつから適用されますか?

2026年9月24日からです。日銀当座預金の付利金利も同じ日から1.25%になり、基準貸付利率は1.5%に上がります。住宅ローンや預金の金利が見直される時期は、金融機関ごとに異なります。

どのくらい上がりますか?

今回は1.0%から1.25%へ、0.25%の引き上げです。1.25%は1995年以来31年ぶりの高い水準です。

なぜ利上げするのですか?

物価の上振れリスクに対応するためです。日銀は、原油高や円安、AI関連需要の拡大で企業物価の伸びが高く、物価の基調が2%を超えて上振れするリスクがあると説明しています。

住宅ローンはどうなりますか?

変動金利は政策金利に連動して上がりやすいため、今回の利上げで返済額が増える可能性があります。一方、固定金利はすでに市場金利を織り込んで動いています。借入中の方は自分の金利タイプと見直し時期を確認しておくと安心です。

円相場への影響は?

日本の金利が上がると日米の金利差が縮み、円高方向に働きやすくなります。ただし今回は利上げが織り込み済みだったため、決定後はむしろ円安に振れ、ドル円は一時158円台まで上がりました。為替は米国側の動きや需給でも動くため、金利差だけで決まるわけではありません。

ビットコインへの影響は?

2方向で逆風になりやすいです。1つは金利上昇で、金利を生まないビットコインが相対的に見劣りしやすくなる点。もう1つは円高で、ドル建ての価格が同じでも日本の投資家の円換算リターンが目減りする点です。価格だけでなく金利と為替の方向も合わせて見ておくとよいでしょう。

この先どこまで上がりますか?

各社の見通しでは、野村證券が最終的に1.75%まで、さらに先で2.5%程度までとの見方もあります。いずれも予想で確定ではありませんが、1回で終わりではなく段階的に上がっていく局面と受け止められています。

まとめ

この記事のまとめ
  • 日銀が9/18に1.0%→1.25%への利上げを決定(31年ぶり水準・9/24適用)
  • 採決は賛成7・反対2。反対2人はどちらも据え置きを主張
  • 背景は物価の上振れリスク(原油高・円安・AI関連需要)。「引き続き引き上げ」を明記
  • 影響=住宅ローン変動金利↑・国債利回り↑。ただ決定後の円相場は織り込み済みで円安(一時158円台)
  • 先の見通しは1.75%〜。1回で終わらない段階的な利上げ局面

日銀は2026年9月18日、政策金利を1.0%から1.25%へ引き上げることを賛成7・反対2で決定しました。背景には物価の上振れリスクがあり、市場でも利上げは織り込まれていました。そのため決定後の円相場は円高ではなく円安に振れています。住宅ローンの変動金利や国債利回りには、9月24日の適用以降に効いてきます。

ポイントは、1回で終わらず段階的に上がっていく可能性が高いことです。日銀は次の時期を示していないので、声明が挙げた中東情勢・AI関連需要・為替の動きを、FRBの動きとあわせて冷静に確かめていきましょう。

参考:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)/共同通信・Bloomberg・The Japan Times等の報道(2026年9月)/みんかぶFX(2026年9月18日)/各金融機関の見通し/TradingEconomics(政策金利)。数値・日程は執筆時点のもので変更される場合があります。最新は日本銀行の公式発表でご確認ください。

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水野倫太郎 水野倫太郎|株式会社ICHIZEN HOLDINGS 共同代表@mizuno_ichizen

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※本記事は2026年9月22日時点の日本銀行の公表・報道にもとづく一般的な情報提供であり、特定の金融商品・暗号資産・取引の売買を勧める投資助言ではありません。金利・為替・暗号資産の価格は変動し、将来の水準や結果を保証するものではありません。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

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