Peanut the Squirrel(PNUT)とは?仮想通貨ピーナッツの現在地|最高値から約98%下落・飼い主は非公認でBinanceに警告・国内取扱いゼロを忖度なく解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!
- PNUTは、安楽死させられたリス「ピーナッツ」を悼んで有志が作ったSolanaのミームコイン
- 2024年10月30日にニューヨーク州の当局が押収し、まもなく安楽死。狂犬病検査の結果は陰性でした
- 裏側に事業も収益もありません。価格を動かすのは物語への共感とコミュニティの熱量だけです
- 最重要の注意点|飼い主のマーク・ロンゴ氏はPNUTを公認していない
- 同氏は2024年12月、商標とマスコット画像の無断使用だとしてBinanceへ差止通告を送りました
- のちに自ら別トークンを発行し、そちらが唯一支持する暗号資産だと表明しています
- 現在地は最高値2.44ドルから約98%下落。日本語の解説記事の多くは2024年で時間が止まっている
- 価格は約0.0433ドル(約7円)、時価総額は約70億円で450位前後です(2026年7月時点)
- 出来高の約半分が無名の1取引所に偏っており、大手での実取引は驚くほど薄いのが実態です
- 日本の取引所での取扱いはゼロ。税金は話題の「20%分離課税」の対象外
- JVCEAの取扱一覧にも記載がなく、国内5社いずれも未上場。海外取引所での購入が前提です
- 国内未上場のため雑所得・総合課税のまま。最大約55%の税率が適用されます
木田 陽介PNUTは「感動的な物語を持つミームコイン」として紹介されがちですが、忖度なく言うと、日本語の解説記事の多くは2024年11月の熱狂で時間が止まっています。当時の時価総額20億ドル超を前提に「DOGE級へ成長」と書かれたままの記事も見かけます。実際の時価総額は約70億円まで縮みました。物語として知ることと、いま買う判断は、分けて考えていきましょう。


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。
Peanut the Squirrel(PNUT)とは?基本情報
Peanut the Squirrel(PNUT/ピーナッツ)は、アメリカで実在したリス「ピーナッツ」の死をきっかけに、有志によって作られたSolana上のミームコインです。運営企業もプロダクトも収益源も存在せず、値動きの源泉は物語への共感とコミュニティの熱量だけという、ミームコインの典型的な構造を持ちます。
ビットコインが「価値の保存」を、イーサリアムが「アプリの基盤」を掲げるのに対し、PNUTが掲げるのは1匹のリスの記憶です。この違いは投資判断に直結します。事業の進捗で価格を説明できないため、人々が物語を忘れた時点で買う理由が消える設計だからです(※1)。
| 項目 | 内容(2026年7月時点) |
|---|---|
| 名称 | Peanut the Squirrel(ピーナッツ・ザ・スクワイレル)/ティッカー:PNUT |
| チェーン | Solana |
| 分野 | ミームコイン(追悼・動物モチーフ) |
| 誕生 | 2024年10月末〜11月初旬/Pump.fun発のフェアローンチ |
| コントラクト | 2qEHjDLDLbuBgRYvsxhc5D6uDWAivNFZGan56P1tpump |
| 価格 | 約0.0433ドル(約7.03円) |
| 時価総額 | 約4,334万ドル(約70.3億円)/450位前後 |
| 24時間出来高 | 約694万ドル(時価総額比 約16.0%) |
| 循環供給量/最大供給量 | 約9億9,984万枚/10億枚(ほぼ全量が流通済み) |
| 発行権限(mint authority) | 放棄済み=追加発行は不可(オンチェーンで実測) |
| 過去最高値 | 2.44ドル(2024年11月14日)※現在は約98.2%下 |
| 飼い主の公認 | なし(Binanceへ差止通告を送付・別トークンを発行) |
| 日本での取扱い | 国内取引所は取扱いなし(海外取引所で購入) |
| 日本での税務上の扱い | 暗号資産(雑所得・総合課税/20%分離課税の対象外) |
価格・時価総額は日々変動します。ここからは「なぜ生まれたのか」と「いま何が起きているのか」を切り分けて解説していきます。この2つの混同こそが、PNUTで最も起きやすい失敗だからです。
PNUT誕生の経緯|1匹のリスの死が世界的な怒りに変わるまで
PNUTを理解するには、トークンより先に「ピーナッツ」というリスの物語を知る必要があります。ここが分からないまま値動きだけを追っても、なぜ数日で時価総額が20億ドル規模まで膨らんだのかを説明できません。
- リス「ピーナッツ」とは何者だったのか(2017年〜2024年)
- 2024年10月30日の押収と安楽死|狂犬病検査は陰性だった
- 怒りがトークンに変わるまで|著名人の反応とBinance上場
リス「ピーナッツ」|交通事故で母を失った子リスとSNSの人気者
ピーナッツ(P’Nut)は、2017年にマーク・ロンゴ氏がニューヨーク市で保護した1匹のトウブハイイロリスです。母リスが交通事故で亡くなっているのを見つけたロンゴ氏が、残された子リスを引き取ったことが始まりでした(※2)。
ロンゴ氏は8か月かけて哺乳瓶でピーナッツを育て、野生へ帰そうと試みています。ところがピーナッツは負傷して戻り、そのまま家の中へ入ってきました。この一件で野生復帰を断念し、ニューヨーク州パインシティの自宅で一緒に暮らすことになったと説明されています。カウボーイハットをかぶってワッフルを食べる姿が人気を呼び、2024年10月時点でInstagramのフォロワーは53万4,000人に達していました。
2024年10月30日の押収|狂犬病検査の結果は陰性だった
転機は2024年10月30日でした。野生動物の違法飼育にあたるとして、ニューヨーク州環境保全局(NYSDEC)がロンゴ氏の自宅からピーナッツを押収し、まもなく安楽死処分としました(※2)。同居していたアライグマの「フレッド」も、同じく連れ去られて処分されています。
理由として説明されたのは狂犬病の検査でした。押収の過程でピーナッツが職員を噛んだとされ、感染の有無を調べる必要が生じたという経緯です。狂犬病の確定検査は脳組織を用いるため、生かしたまま調べることができません。そして2024年11月12日、検査の結果は陰性と公表されました(※2)。
ここが世論に火を付けた点です。7年間にわたり家族として暮らしてきた1匹のリスが、結果的に陰性だった検査のために殺されたという構図になったためでしょう。行政の対応が過剰だったのではないかという批判が、SNSを中心に一気に広がりました。
怒りがトークンに変わるまで|著名人の反応とBinance上場
反応は政治の領域にまで及びました。イーロン・マスク氏が政府の行き過ぎを批判する投稿を行ったほか、JD・ヴァンス氏やドナルド・トランプ・ジュニア氏も批判に加わっています(※2)。2024年の米大統領選直前という時期とも重なり、行政への不信という文脈で急速に拡散していきました。
この怒りを背景に、2024年10月末から11月初旬にかけてPNUTがSolana上で発行されました。発行の場となったのは、誰でも数分でトークンを作れるPump.funというプラットフォームです。コントラクトアドレスの末尾が「pump」で終わっている点が、Pump.fun発であることを示しています。事前配分やプレセールを設けない、いわゆるフェアローンチの形が取られました。
決定打となったのが2024年11月11日のBinance上場です(※3)。そこからの値動きはミームコインの歴史でも際立っており、2024年11月14日には過去最高値2.44ドルを付け、時価総額は約22.5億ドルに達しました(※1・※4)。事件からわずか2週間ほどの出来事でした。
ただしBinanceは、この上場に際して「シードタグ」を適用しています。これは通常より高いリスクを持ち、大きな価格変動が想定される新興トークンに付される印です(※3)。取引所自身が上場と同時にリスクを明示していた点は、いま振り返る価値があるでしょう。



この急騰は「ミームコインは物語で動く」ことの教科書のような事例です。トレードの観点で押さえておきたいのは、天井を付けたのが安楽死から約2週間、狂犬病の陰性判明からわずか2日後だったという点。つまり最も感情が高ぶった瞬間が高値でした。物語型の銘柄は、語り尽くされた瞬間に買う理由が消えます。ここから先は下落の歴史です。
PNUTの現在地|最高値から約98%下落という現実
ここが日本語の解説記事で最も情報が古くなっている領域です。上位に表示される記事の多くは2024年11月の熱狂を前提に書かれており、「今後DOGEやSHIBの水準へ成長する期待」といった記述が残っています。2026年7月時点の実データは、その期待と正反対の姿を示しています。
| 項目 | 数値(2026年7月時点) |
|---|---|
| 現在値 | 約0.0433ドル(約7.03円) |
| 過去最高値 | 2.44ドル(2024年11月14日) |
| 最高値からの下落率 | 約98.2% |
| 最高値回復に必要な倍率 | 約56倍 |
| 時価総額 | 約4,334万ドル(約70.3億円)/ピーク時は約22.5億ドル |
| 直近90日の高値 | 約0.0718ドル(2026年4月17日) |
| 直近90日の安値 | 約0.0396ドル(2026年6月26日) |
数字が語るのは単純な事実です。ピーク時に約22.5億ドルあった時価総額は、約70億円まで縮みました。最高値で買った場合、元に戻すには約56倍が必要になります。直近90日を見ても0.0718ドルから0.0396ドルへ水準を切り下げており、反発の兆しは数字の上では確認できません(※1)。
なお時価総額の順位は集計サイトによって430位〜487位と差があります。本記事では「450位前後」として扱います。過去最高値も、CoinGeckoは2.44ドル、CoinMarketCapは2.47ドルと集計元で食い違うため、断定を避けてCoinGeckoの値を採用しています。
見落とされがちな論点|出来高の約半分が無名の1取引所に偏っている
上位記事は「Binanceなど大手海外取引所に上場している」という点を安心材料として並べます。しかし出来高の中身を取引所別に分解すると、まったく違う景色が見えてきます。編集部がCoinGeckoの取引所別データを実測した結果が次の表です。集計対象は65取引所・85の取引ペアで、その出来高の合計は約1,382万ドルでした(2026年7月時点・※1)。
| 取引所 | 24時間出来高 | 85ペア合計に占める割合 |
|---|---|---|
| CoinUp.io | 約681万ドル | 約49.3% |
| HTX | 約145万ドル | 約10.5% |
| Binance | 約50万ドル | 約3.6% |
| BTSE | 約47万ドル | 約3.4% |
| Bybit | 約39万ドル | 約2.8% |
最大手のBinanceでの出来高は約3.6%にすぎず、知名度の低いCoinUp.io一社が約49.3%と半分近くを占めています。この偏りは注意して見る必要があります。一般に、無名の取引所へ出来高が極端に集中する銘柄では、実需を伴わない見せかけの取引(ウォッシュトレード)の可能性が指摘されるためです。
断定はできません。ただし「大手に上場している=活発に取引されている」とは限らないことは、この表からはっきり読み取れます。実際にBinanceで売買する場合、想定より板が薄い可能性を織り込むべきでしょう。数百万円規模の売却でも価格を動かしかねない水準だという理解が現実的です。
PNUTのトークノミクス|チェーンに直接聞いて分かったこと
ここはPNUTを評価するうえで数少ない明確な美点がある領域です。多くの解説記事が「コントラクトは放棄済み」と伝聞で書いていますが、編集部はSolanaのノードに直接問い合わせて事実を確認しました。
2026年7月、編集部がSolanaの公開ノード2系統(api.mainnet-beta.solana.com/solana-rpc.publicnode.com)へPNUTのミントアドレスを直接照会し、供給量・発行権限・凍結権限を取得。2系統で同一の結果が返ることを確認しています。価格・出来高はCoinGeckoのAPIから同月に取得し、各数値に時点を併記しています。
| 項目 | 実測値 | 測定時点 |
|---|---|---|
| 総供給量 | 999,841,745.147675 PNUT | 2026年7月 |
| 最大供給量 | 10億枚(実際は約15.8万枚少ない) | 2026年7月 |
| 発行権限(mint authority) | なし(放棄済み) | 2026年7月 |
| 凍結権限(freeze authority) | なし | 2026年7月 |
| 小数点以下の桁数 | 6 | 2026年7月 |
この結果には3つの意味があります。1つ目は発行権限が放棄されているため、運営が勝手にPNUTを増刷して価値を薄めることが技術的にできないという点です。2つ目は凍結権限がないため、特定の保有者の資産を運営側が動かせなくする(凍結する)こともできないということ。ミームコインで頻発する増刷型の詐欺は、構造上起こり得ません。
3つ目が、実は最も投資判断に効きます。循環供給量と総供給量がほぼ一致しており、PNUTはすでに全量が市場に出ています。完全希薄化後時価総額(FDV)が時価総額と同額になるのはこのためです。将来のアンロックによる売り圧力が存在しないという点は、供給の半分が未流通というトークンが珍しくない中で、正当に評価してよい特徴でしょう。
細かい点ですが、供給量は10億枚ちょうどではなく約15.8万枚だけ少ない9億9,984万枚です。ごく一部が焼却(バーン)されたとみられます。全体の0.02%にも満たないため、価格への影響を語れる規模ではありません。
飼い主はPNUTを公認していない|最大の誤解を解く
ここが本記事で最も伝えたい論点です。「亡くなったリスを追悼するコイン」と聞けば、飼い主であるロンゴ氏が関わっている、あるいは売上の一部が同氏や動物保護に渡ると考えるのが自然でしょう。しかし事実は逆で、ロンゴ氏はPNUTを公認しておらず、むしろ法的に争う立場を取っています。
2024年12月、ロンゴ氏がBinanceへ差止通告を送付
2024年12月、ロンゴ氏はBinanceに対して差止通告(Cease and Desist)を送りました。主張されたのは次の3点です(※4)。
- 「PEANUT THE SQUIRREL」および「PNUT」の商標を無断で使用していること
- ピーナッツのマスコット画像(著作物)を許諾なく用いていること
- 消費者の混同を招き、ロンゴ氏が許諾していない結び付きや推奨を暗示していること
3点目の表現が決定的です。「ロンゴ氏が許諾していない推奨を暗示する」と主張しているということは、裏を返せば同氏はPNUTを推奨も許諾もしていないという意思表示にほかなりません。ロンゴ氏は2017年から「PNUT」の名を動物保護・教育の活動に使ってきたと説明しています(※4)。
ロンゴ氏は別トークンを発行し「支持する唯一の暗号資産」と表明
さらにロンゴ氏は、ピーナッツとフレッドを追悼する別トークン「JUSTICE」をSolana上で自ら発行しました。同氏はこれを自身が支持する唯一の暗号資産だと表明しています(※5)。あわせて、暗号資産コミュニティが自身の悲劇で利益を得ているとして強い言葉で批判したとも報じられました。
ここから導かれる結論は明確です。PNUTを買っても、その資金はロンゴ氏にも動物保護活動にも渡りません。PNUTは、故人ならぬ「故リス」の名前と姿を、権利者の許諾なく使って作られた無許諾のミームコインという構造になります。「追悼のために買う」という動機は、事実に照らすと成立しないと言えるでしょう。
なお、この差止通告がその後どう決着したのかは2026年7月時点で確認できません。和解の有無や訴訟の帰結を報じた続報が見当たらないためです。「2024年12月に通告が送られた」という事実までが、確認できる範囲になります。また、ロンゴ氏側は2025年8月にニューヨーク州の機関に対しても1,000万ドルの損害賠償訴訟を提起したとされますが、こちらも進行状況は確認できていません(※2)。



日本語の記事を10本近く読みましたが、この「飼い主が公認していない」構図に踏み込んだものはほとんど見当たりませんでした。ミームコインは基本的に、題材にされた側の同意を必要としません。だからこそ、買う前に「誰が作って、誰にお金が流れるのか」を確認する癖が要ります。PNUTの場合、答えは『発行者は匿名の有志で、権利者は反対している』です。良し悪しの評価は分かれますが、事実として知らずに買うのは避けたいところです。
PNUTの将来性|評価できる点と、割り引くべき点
ここまでの事実を、投資判断の材料として両面から整理します。ミームコインである以上、事業計画や収益で将来性を測ることはできません。それでも、構造として評価できる点と、正直に割り引くべき点は分けられます。
- 発行権限が放棄済み|運営による増刷が技術的に不可能(オンチェーンで実測)
- 凍結権限もなし|保有者の資産を運営が凍結することはできない
- ほぼ全量が流通済み|将来のアンロックによる売り圧力が存在しない
- プレセールや事前配分のないフェアローンチ(Pump.fun発)
- 知名度|Binanceをはじめ主要な海外取引所での取引が続いている
- 最高値2.44ドルから約98.2%下落|回復には約56倍が必要(2026年7月時点)
- 権利者である飼い主が公認しておらず、Binanceへ差止通告を送っている
- 出来高の約49%が無名の1取引所に集中|大手での実取引は薄い
- 事業・収益・ロードマップが存在しない|価格を支える実需がない
- 公式サイトがなく、開発と呼べる活動も確認できない
- Binanceが上場時に「シードタグ」を適用=取引所自身が高リスクと明示
- 国内取扱いゼロ|税制は20%分離課税の対象外で最大約55%のまま
整理すると、PNUTの構造的な安全性(増刷不可・全量流通)は、ミームコインとしてはむしろ良好です。一方で価格を押し上げる材料は「物語の再燃」しかなく、その物語はすでに語り尽くされています。2024年11月に起きたことが再び起きる保証はどこにもありません。余剰資金の範囲で、失っても生活に影響しない金額に限る——これがミームコイン全般に共通する現実的な向き合い方でしょう。
日本でPNUTを買う方法|国内取引所の取扱いはゼロ
2026年7月時点、日本の暗号資産交換業者でPNUTを取り扱っているところはありません。編集部は日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が公表する取扱暗号資産の一覧を直接確認し、「PNUT」「Peanut」「ピーナッツ」のいずれも記載がないことを確かめました(※6)。あわせて主要5社の公開データも実測しています。
| 国内取引所 | PNUTの取扱い | 確認方法(2026年7月時点) |
|---|---|---|
| Coincheck | なし | 公開APIの取扱39銘柄に該当なし |
| bitbank | なし | 公開APIの全62ペアに該当なし |
| GMOコイン | なし | 公開APIの全30銘柄に該当なし |
| bitFlyer | なし | 公開APIの取扱銘柄に該当なし |
| SBI VCトレード | なし | JVCEA一覧・公式情報に記載なし |
興味深いのは、国内でもDOGE(ドージコイン)・SHIB(柴犬コイン)・PEPEといったミームコインは上場している点です。つまり「ミームコインだから上場できない」わけではありません。PNUTが選ばれていないという事実として受け止めるのが正確でしょう。
PNUTの買い方|基本の3ステップ
日本からPNUTを買う場合、次の3ステップが基本の流れになります。
- 国内取引所で暗号資産を購入|日本円でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、送金しやすい銘柄を買う
- 海外取引所へ送金|PNUTを扱う海外取引所の自分の口座へ送る。初回は必ず少額でテスト送金する
- PNUTへ交換|USDTなどに替えたうえで、PNUT/USDTのペアで購入する
海外取引所の口座開設が前提になるため、PNUTペアがあり、日本語に対応している取引所が現実的な選択肢になります。当メディアでは総合力とサポートのバランスからBitgetを主軸の候補としています。国内取引所の選び方は国内取引所ランキングを、送金に使うUSDTの入手手順はUSDTの買い方もあわせてご覧ください。


\PNUTの現物取引に使える総合力No.1/
ただし買う前に、次章の税金の話を必ず読んでおくことをおすすめします。海外取引所で買う銘柄は、国内上場銘柄と比べて税務上の扱いも手続きの負担も重くなるためです。ここを知らずに始めると、利益が出たときに想定外の税額に直面しかねません。
ICHIZEN Capitalの視点|税金と「海外取引所で買う」ことの実務負担
ここからは、上位の解説記事がほとんど触れていない論点を扱います。「PNUTの利益にいくら課税されるのか」と「海外取引所で買うと何が増えるのか」です。どちらも手を出す前に知っておくべき内容でありながら、日本語の情報がほぼ存在しない領域になります。
PNUTの税金|話題の「20%分離課税」の対象にならない
「暗号資産の税金が20%になる」という話を耳にした方は多いはずです。しかしPNUTは、その20%分離課税の対象にならない公算が大きい銘柄です。ここは手取り額が倍近く変わりうるポイントなので、正確に押さえておく必要があります。
令和8年度税制改正により、「特定暗号資産」の譲渡による所得に対する申告分離課税(所得税15%)が創設されました。ただし対象となる「特定暗号資産」には、次の2つの要件があります(措法38の2①・※7)。
- (a) その名称が金融商品取引業者登録簿に登録されていること
- (b) 譲渡が暗号資産取引業者への売委託、または暗号資産取引業者に対するものであること
PNUTは国内で1社も取扱いがないため(a)を満たしません。さらに売買の場が海外取引所になるため、(b)も満たしません。つまり2つの要件を両方とも外すことになり、従来どおり雑所得・総合課税の対象です。他の所得と合算して5〜45%、住民税を含めると最大約55%の税率が適用されます。
| 項目 | PNUTの場合 |
|---|---|
| (a) 金商業者登録簿への登録 | ✕(国内取扱いゼロ) |
| (b) 暗号資産取引業者への譲渡 | ✕(海外取引所で売買) |
| 適用される課税方式 | 雑所得・総合課税 |
| 税率 | 5〜45%+住民税(最大約55%) |
| 20%申告分離課税 | 対象外の公算が大きい |
ここから導かれる示唆は明確です。国内取引所に上場しているかどうかが、税率の分岐点になりうるということ。同じ利益額でも、国内上場のDOGEとPNUTでは手取りが大きく変わる可能性があります。なお適用開始時期は未確定で、金融商品取引法等改正法の施行日が政令に委ねられているため、「◯年から20%」と断定できる段階にはありません。海外取引所やDeFiの具体的な線引きも政令・通達待ちです。暗号資産の税金の全体像は仮想通貨の税金の記事で詳しく解説しています。
海外取引所で買うと増える実務負担|年間取引報告書が出ない
税率以外にも、見落とされがちな負担があります。国内取引所が発行する「年間取引報告書」に相当する書類が、海外取引所では基本的に用意されていないという点です。損益は自分で計算する必要があります。
PNUTを買うまでの導線を思い出してください。円→BTC購入→海外送金→USDTへ交換→PNUT購入という流れでした。この途中にある「BTC→USDT」の交換も、日本の税務では課税対象の取引に当たります。PNUTをまだ売っていなくても、その時点で利益が確定していれば課税されうるということです。
さらに、雑所得は株式のような損益通算や翌年への繰越しができません。PNUTで大きな損失を出しても、給与所得と相殺することはできず、翌年の利益から差し引くこともできない仕組みです。値動きの荒い銘柄ほど、この非対称性は重く効いてきます。取引の記録を都度残しておくことが、後の負担を減らす唯一の方法と言えるでしょう。



税務・事業者の視点で見ると、PNUTは「税制上いちばん不利な条件が揃った銘柄」です。国内未上場なので20%分離課税の対象にならず、雑所得のまま最大約55%。損益通算も繰越しもできません。しかも購入導線の途中にある通貨の交換それぞれが課税対象になり、報告書も出ないため計算はすべて自力です。少額なら影響は限定的ですが、大きく増えたときほど手取りが削られる構造だという点は、買う前に知っておいてください。判断に迷う場合は税理士へのご相談をおすすめします。
よくある質問
PNUT(Peanut the Squirrel)とは何ですか?
アメリカで実在したリス「ピーナッツ」の死をきっかけに、有志が作ったSolana上のミームコインです。2024年10月末から11月初旬にかけて、Pump.funというプラットフォームで発行されました。運営企業もプロダクトも収益源もなく、価格を動かすのは物語への共感とコミュニティの熱量だけという構造になっています。
なぜリスのピーナッツは安楽死させられたのですか?
狂犬病の検査のためです。2024年10月30日、野生動物の違法飼育にあたるとしてニューヨーク州環境保全局がピーナッツを押収しました。その過程で職員が噛まれたとされ、感染の有無を調べる必要が生じたと説明されています。狂犬病の確定検査は脳組織を用いるため、生かしたまま調べることができません。2024年11月12日に結果は陰性と公表され、これが世論の批判を強める決定打となりました。
PNUTは飼い主のマーク・ロンゴ氏が発行したのですか?
違います。ここが最大の誤解です。ロンゴ氏はPNUTを公認しておらず、2024年12月にはBinanceへ差止通告を送り、商標とマスコット画像の無断使用、および許諾していない推奨を暗示していることを主張しました。同氏はのちに別トークンを自ら発行し、そちらが支持する唯一の暗号資産だと表明しています。PNUTを買っても、資金はロンゴ氏にも動物保護活動にも渡りません。
PNUTは国内取引所で買えますか?
買えません。2026年7月時点で、JVCEAが公表する取扱暗号資産の一覧に「PNUT」「Peanut」「ピーナッツ」の記載はなく、Coincheck・bitbank・GMOコイン・bitFlyer・SBI VCトレードのいずれも取り扱っていません。入手するには、国内取引所でビットコイン等を購入し、海外取引所へ送金してPNUTに交換する流れになります。国内上場の予定は公表されていません。
PNUTの過去最高値はいくらですか?今から戻る可能性はありますか?
過去最高値は2024年11月14日の2.44ドルです(CoinGecko基準。CoinMarketCapは2.47ドルと集計元で差があります)。2026年7月時点の価格は約0.0433ドルで、最高値から約98.2%下落しています。元の水準へ戻るには約56倍が必要な計算です。可能性を断定はできませんが、事業や収益による裏付けがないため、価格を押し上げる材料は物語の再燃に限られます。
PNUTは追加発行される心配はありませんか?コントラクトは安全ですか?
追加発行はできません。編集部がSolanaの公開ノード2系統へ直接照会し、発行権限(mint authority)と凍結権限(freeze authority)がいずれも放棄されていることを確認しました(2026年7月時点)。運営が増刷して価値を薄めることも、保有者の資産を凍結することも技術的に不可能です。供給もほぼ全量が流通済みで、将来のアンロックによる売り圧力もありません。
PNUTはいつ・どこで誕生しましたか?
2024年10月末から11月初旬にかけて、Solana上のPump.funというプラットフォームで発行されました。正確なローンチ日は公式に確認できないため、幅を持たせた表記にとどめています。事前配分やプレセールのないフェアローンチの形が取られ、2024年11月11日にBinanceへ上場しました。その際、高リスクな新興トークンに付される「シードタグ」が適用されています。
PNUTの利益にかかる税金はどうなりますか?
雑所得・総合課税で、最大約55%です。令和8年度税制改正で創設された申告分離課税(所得税15%)の対象は「特定暗号資産」に限られ、①名称が金融商品取引業者登録簿に登録されていること、②譲渡が暗号資産取引業者に対するものであること、という2要件が必要になります。PNUTは国内取扱いがなく売買も海外取引所のため、どちらも満たしません。損益通算や翌年への繰越しもできない点に注意が必要です。
Binanceに上場しているなら取引は活発なのでしょうか?
そうとは限りません。2026年7月時点で24時間出来高を取引所別に見ると、知名度の低いCoinUp.io一社が約49.3%を占める一方、Binanceは約3.6%にとどまります(CoinGeckoが集計する65取引所・85ペアの合計に占める割合)。大手に上場していることと、その大手で活発に取引されていることは別問題です。板が想定より薄い可能性を織り込んでおく必要があるでしょう。
PNUTの将来性はありますか?
事業や収益による裏付けがないため、将来性を数字で測ることはできません。構造面では、増刷が不可能で全量が流通済みという点はミームコインとして良好です。一方で、価格を支える実需がなく、権利者である飼い主が公認しておらず、出来高も無名の取引所に偏っています。最高値から約98.2%下落した現状を踏まえると、余剰資金の範囲に限るのが現実的でしょう。
まとめ|物語は本物、ただし「追悼のために買う」は成立しない
PNUTは、2024年10月30日に押収され安楽死させられたリス「ピーナッツ」への怒りから生まれた、Solana上のミームコインです。狂犬病の検査結果が陰性だったことが11月12日に判明し、世論が沸騰しました。その2日後の11月14日、価格は過去最高値2.44ドル、時価総額は約22.5億ドルに達しています。物語がそのまま価格になった、稀有な事例と言えるでしょう。
ただし2026年7月時点の現在地は、その熱狂とはかけ離れています。価格は約0.0433ドルで最高値から約98.2%下落し、時価総額は約70億円。回復には約56倍が必要です。さらに出来高の約49%が知名度の低い1取引所に偏っており、Binanceでの実取引は約3.6%にすぎません。日本語の解説記事の多くが2024年の熱狂を前提にしたままである点は、読む側が意識しておきたいところです。
構造面では評価できる点もあります。発行権限・凍結権限がいずれも放棄済みで、供給もほぼ全量が流通済み——増刷による希薄化やアンロックの売り圧力は存在しません。この点はオンチェーンで実測して確認しました。一方で飼い主のロンゴ氏はPNUTを公認しておらず、Binanceへ差止通告を送り、別トークンを支持すると表明しています。「追悼のために買う」という動機は、事実に照らすと成立しません。
日本の投資家にとって決定的なのは国内取扱いがゼロという事実です。購入は海外取引所が前提になり、税制面では話題の20%申告分離課税の対象にならず、雑所得・総合課税で最大約55%のままになる公算が大きいと考えられます。損益通算も繰越しもできません。物語を知ることと、いま買うことは別——この一点を切り分けたうえで、リスクの取り方を決めることが大切です。
参考文献
1. CoinGecko「Peanut the Squirrel (PNUT)」価格・時価総額・供給量・過去最高値・取引所別出来高(2026年7月16日にAPIで取得)https://www.coingecko.com/en/coins/peanut-the-squirrel
2. Wikipedia「Peanut (squirrel)」(2017年の保護・Instagramフォロワー53万4,000人・2024年10月30日の押収と安楽死・11月12日の狂犬病検査陰性・アライグマのFred・イーロン・マスク氏らの反応・2025年8月7日提訴の1,000万ドル訴訟。2026年7月16日確認)https://en.wikipedia.org/wiki/Peanut_(squirrel)
3. Binance 公式アナウンス「Binance Will List Act I : The AI Prophecy (ACT) and Peanut the Squirrel (PNUT) with Seed Tag Applied」(2024年11月11日 05:39 公開・同日 10:00 UTC に現物取引開始/”ACT, PNUT are relatively new tokens that pose a higher than normal risk” とシードタグ適用を明記。ライブページはbot遮断のためWeb Archive 2024年12月16日版で2026年7月16日に確認。上場日はBinance公開APIのPNUTUSDT日足が2024年11月11日始まりであることでも実測)https://www.binance.com/en/support/announcement/
4. Cointelegraph「Peanut the Squirrel owner sends cease-and-desist to Binance over PNUT」(2024年12月16日付・商標/著作物の無断使用・許諾していない推奨の暗示・2024年11月14日時点の時価総額22.5億ドル。2026年7月16日確認)https://cointelegraph.com/news/peanut-squirrel-cease-desist-binance-ip-dispute
5. Decrypt「Peanut Pet Owner Launches New Token, Threatens Lawsuit Against Community」(ロンゴ氏によるJUSTICEトークンの発行と「支持する唯一の暗号資産」との表明。2026年7月16日確認)https://decrypt.co/293548/peanut-pet-owner-launches-new-token-threatens-lawsuit-against-community
6. 日本暗号資産取引業協会(JVCEA)「取扱い暗号資産に関する情報」(2026年7月15日付の取扱暗号資産一覧を直接取得し、PNUT/Peanut/ピーナッツの記載が無いことを2026年7月16日に確認)https://jvcea.or.jp/statistics/document/assets/
7. 財務省「令和8年度税制改正の解説」租税特別措置法等(所得税関係)の改正(P.329〜「二 特定暗号資産の譲渡による所得に係る申告分離課税制度等の創設」/特定暗号資産の意義・譲渡の意義=措法38の2①、適用関係=改正法附則39①、金商法等改正法の施行日=同法附則1。2026年7月16日に原文を確認)https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/explanation/PDF/p0210-0436.pdf
8. 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」https://www.nta.go.jp/
※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)・取引所への投資を勧誘するものではありません。価格・時価総額・出来高は日々変動し、制度・税務の取扱いは変更される場合があるため、最新の情報は公式サイトおよび金融庁・国税庁の情報でご確認ください。税務の具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。








