Ondo(ONDO)とは?仮想通貨オンドの現在地|利回りはONDOに還元されない構造・供給の51%が未流通・国内取扱いゼロを忖度なく解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!
- Ondo(オンド)は、米国債や米国株をトークン化する「RWA」分野の最大手級
- 預かり資産は合計で約35億ドル。米国債型のUSDY・OUSG、株式型のOndo Stocksが柱です(2026年7月時点)
- BlackRock・Franklin Templeton・DTCCなど、伝統金融の名前が並ぶ数少ないプロジェクトです
- 最重要の注意点|事業の成長がONDOの価格に直結する仕組みは公式に確認できない
- ONDOは「Ondo DAOとFlux Financeのガバナンストークン」。USDY等の利回りは保有者に還元されません
- 預かり資産が増えてもONDO保有者が配当を受け取る設計ではない、という構造の理解が先です
- 供給の約51%が未流通。2027年1月に大型アンロックが控える
- 総発行100億枚に対し、市場に出ているのは約48.7億枚(約48.7%)にとどまります
- 価格は最高値2.14ドルから約84%下落し、約0.33ドル・時価総額48位です(2026年7月時点)
- 日本の取引所での取扱いはゼロ。税金は「20%分離課税」の対象外
- bitFlyer・Coincheck・bitbank・GMO・SBI VCいずれも未上場。海外取引所での購入が前提です
- 国内未上場のため雑所得・総合課税のまま。最大約55%の税率が適用されます
木田 陽介Ondoは「RWA銘柄の代表格」として語られることが多いのですが、忖度なく言うと、事業の凄さとトークンの価値は分けて考える必要があります。米国債を35億ドル分もトークン化している実績は本物です。一方で、その利回りがONDO保有者に流れる仕組みは公式ドキュメントに見当たりません。ここを混同したまま買うのが一番危ないので、事実ベースで整理します。


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。
Ondo Finance(ONDO)とは?基本情報
Ondo Finance(オンドファイナンス)は、米国債や米国株といった「現実の金融資産」をブロックチェーン上のトークンに変換して提供するプロジェクトです。この領域はRWA(Real World Assets/実世界資産)と呼ばれ、Ondoはその最大手級に位置します。ONDOは、このプロジェクトに関連するガバナンストークンの名称です。
ビットコインやイーサリアムが「暗号資産の中で完結する価値」だとすれば、Ondoが扱うのは「米国債の利回り」や「エヌビディア株の値動き」といった伝統金融の中身そのものです。銀行口座も証券口座も持たずに、ウォレットひとつで米国債の利回りを受け取れる——これがOndoの提供価値と言えるでしょう。
| 項目 | 内容(2026年7月時点) |
|---|---|
| 名称 | Ondo(オンド)/ティッカー:ONDO |
| 運営 | Ondo Finance(2021年設立)/Ondo Foundation |
| 分野 | RWA(実世界資産のトークン化) |
| 主なプロダクト | USDY(米国債型)・OUSG(機関向け米国債)・Ondo Stocks(米国株) |
| 預かり資産(TVL) | 合計 約35.5億ドル |
| 価格 | 約0.333ドル |
| 時価総額 | 約16.2億ドル(全体48位) |
| 循環供給量/総発行量 | 約48.7億枚/100億枚(約48.7%) |
| 過去最高値 | 2.14ドル(2024年12月)※現在は約84%下 |
| トークンの役割 | Ondo DAO・Flux Financeのガバナンス |
| 日本での取扱い | 国内取引所は取扱いなし(海外取引所で購入) |
| 日本での税務上の扱い | 暗号資産(雑所得・総合課税/20%分離課税の対象外) |
価格や時価総額は日々変動します。ここからは、「Ondoは何を作っているのか」と「ONDOというトークンは何なのか」を切り分けて解説していきます。この2つの混同が、Ondoをめぐる誤解の最大の原因だからです(※1)。
Ondo Financeの仕組み|米国債と米国株をトークンに変える
Ondoの事業は、「本物の金融資産を裏側で買い付け、その持ち分をトークンとして発行する」という一貫した構造で成り立っています。仕組みそのものはシンプルですが、対象者や制約がプロダクトごとに異なるため、そこを正確に押さえることが重要です。
- RWAとは何か|なぜ米国債をトークンにするのか
- 3つの主力プロダクト(USDY・OUSG・Ondo Stocks)の中身と対象者
- Ondo Chain|2026年7月時点でまだ稼働していない事実
RWAとは|「利回りのある資産」をブロックチェーンに載せる
RWA(実世界資産)とは、国債・株式・不動産・金といった現実世界の資産を、ブロックチェーン上のトークンとして表現したものです。暗号資産の多くが値動きだけを提供するのに対し、RWAは「利回り」という伝統金融の果実を持ち込める点に価値があります。
米国債が中心に選ばれるのには理由があります。世界で最も流動性が高く、信用力の裏付けが強く、しかも短期債であれば安定した利息が発生するためです。この「安全に利息が入る資産」をトークン化すれば、暗号資産の世界に居ながら、銀行預金に近い性質の利回りを持てるようになります。ステーブルコインが「1ドルを保つだけ」なのに対し、RWA型は「1ドルを保ちながら増える」ことを狙う点が決定的な違いです。
3つの主力プロダクト|USDY・OUSG・Ondo Stocks
Ondoの預かり資産は、大きく3つのプロダクトに分かれています。それぞれ対象者と制約が異なるため、「Ondoの商品なら誰でも使える」わけではない点に注意が必要です。
| プロダクト | 中身 | 利回り | 預かり資産 | 対象者 |
|---|---|---|---|---|
| USDY | 短期米国債+銀行預金が裏付けの利回り付きトークン | 年3.55% | 約21.6億ドル | 米国居住者・米国人は不可 |
| OUSG | 短期米国債。24時間365日の即時発行・償還 | 年3.44% | 約4.06億ドル | 機関投資家向け |
| Ondo Stocks | 米国株・ETFのトークン(440銘柄超) | — | 約9.78億ドル | 米国居住者・米国人は不可 |
数値はOndo公式サイトの表示に基づきます(2026年7月時点・※2)。合計すると約35.4億ドルで、これはブロックチェーン分析サイトDefiLlamaが集計するOndoの預かり資産 約35.5億ドルともほぼ一致します(※3)。第三者の集計と公式表示が食い違っていないという点は、数字の信頼性を測るうえで確認しておきたいポイントです。
中核はやはりUSDYです。裏付け資産の98.6%にあたる約21.4億ドルが短期米国債で、残りが銀行預金という構成になっています。毎日の残高証明(アテステーション)が公表されており、価格が1ドルに固定される代わりに、トークンの価値そのものが日々増えていく設計です。1ドル固定のまま毎日利息が配られるrUSDYという派生版も用意されています。
Ondo Stocksは、もともと「Ondo Global Markets」として2025年9月に始まったサービスで、2026年7月に現在の名称へ変更されました。SPY(S&P500 ETF)・NVDA・TSLAなど440銘柄超を扱い、トークン化株式のプラットフォームとしては世界最大規模とされています。主要銘柄では取引時間の制限が撤廃され、24時間の発行・償還に対応しました。
Ondo Chain|2026年7月時点でまだ稼働していない
Ondoの将来性を語る記事の多くが「Ondo Chain」に触れますが、ここは正確に押さえる必要があります。Ondo Chainは2026年7月時点でメインネットが稼働しておらず、まだ構想・開発段階にあります。公式サイトにも「Ondo Chain and Ondo Global Markets (“GM”) have not launched」という注記が置かれたままです(※4)。
構想自体は野心的です。Ondo Chainは「機関投資家向けRWAに特化したパブリックなPoS(プルーフ・オブ・ステーク)のレイヤー1」と説明されています。最大の特徴は、バリデーター(取引を承認する主体)に規制対象の金融機関を据える点にあります。フロントランニング(先回り取引)を防ぎ、最良執行を担保する狙いがあるとされています。オラクルやプルーフ・オブ・リザーブをチェーン自体に組み込み、ガス代を現実資産で支払えるようにする設計も掲げられています。
ただし、公式が具体的なローンチ日を明示していない点は事実として重要です。2026年前半の稼働を目指すとの報道はありますが、2025年の年次総括ブログでもローンチ日は示されていません。「Ondo Chainがあるから将来性が高い」という論法は、まだ存在しないものを評価に織り込んでいることになります。期待として持つのは自由ですが、実績として数えるべきではないでしょう。



ここは日本語の解説記事でよく取り違えられている部分です。「Ondo Chain」と「Ondo Global Markets(現Ondo Stocks)」は名前が並んで語られがちですが、前者は未稼働・後者は2025年9月から稼働中で、状況がまったく違います。公式サイトの注記が古いまま残っているのも混乱のもとなので、TVLの実数が付いているかどうかで見分けるのが確実です。
ONDOトークンの正体|「事業の成長=トークンの価値」ではない
ここがOndoを検討するうえで最も誤解が多く、そして最も重要な論点です。ここまで見てきた35億ドルの預かり資産や米国債の利回りは、すべてOndo Financeという事業の話でした。では、ONDOというトークンを買うと、その果実を受け取れるのでしょうか。
ONDOはOndo DAOとFlux Financeのガバナンストークン
Ondo Foundationの公式ドキュメントは、ONDOを「Ondo DAOとFlux Financeのガバナンストークン」と定義しています(※5)。ガバナンストークンとは、プロトコルの経済パラメータやスマートコントラクトのアップグレードについて、投票で意思決定に参加する権利を表すトークンです。
注意したいのは、USDYやOUSGが生む米国債の利回りが、ONDO保有者に分配される仕組みは、公式ドキュメント上で確認できないという点です。USDYの利回りはUSDYの保有者に、OUSGの利回りはOUSGの保有者に帰属します。ONDOを持っていても、そこから配当や手数料収入が流れてくるとは公式に説明されていません。
つまり「RWA市場が伸びる → Ondoの預かり資産が増える → 必ずONDOが上がる」という連鎖には、構造上の裏付けが乏しいのです。株式であれば、企業の利益成長は配当や自社株買いを通じて株主に還元される道筋があります。ONDOにはその経路が公式には示されていません。期待で買われる部分が大きいという理解が、リスクを測るうえでの出発点になるでしょう。
供給の約51%が未流通|2027年1月に次の大型アンロック
もう1つの構造リスクがトークンの供給スケジュールです。ONDOの総発行量は100億枚で、追加発行の予定はありません。この100億枚という数字は、イーサリアム上のコントラクトに直接問い合わせてもちょうど100億枚と一致することを確認しています。
| 項目 | 数値(2026年7月時点) |
|---|---|
| 総発行量 | 100億枚(追加発行の予定なし) |
| 循環供給量 | 約48.7億枚(約48.7%) |
| 未流通(ロック中) | 約51.3億枚(約51.3%) |
| 時価総額 | 約16.2億ドル |
| 完全希薄化後時価総額(FDV) | 約33.3億ドル |
| 次回アンロック | 2027年1月18日 |
| 全量アンロック完了予定 | 2029年1月18日 |
Ondo Foundationは当初、85%超のトークンをロックし、初回アンロックから12・24・36・48・60か月後に段階的に解除すると説明していました。私募投資家とコア貢献者は最低12か月のロックののち、4年かけて放出される設計です(※5)。初回アンロックが2024年1月18日だったため、解除は毎年1月18日に訪れます。
ここから見えるのは、まだ約51.3億枚——全体の半分強が市場に出ておらず、2029年1月までに全量が解除されるという事実です。次の解除は2027年1月18日で、その規模は集計サイトによって17億枚台〜19億枚台と幅がありますが、いずれの数字でも現在の循環供給量の3割を超える規模になります。売り圧力として意識される理由がここにあります。
時価総額約16.2億ドルに対しFDVが約33.3億ドルという乖離も、同じことを別角度から示しています。現在の価格がそのままなら、将来の供給増を織り込んだ評価額は今の約2倍ということです。アンロックの正確な枚数は集計サイトごとに差があるため、投資判断に使う場合は複数ソースでの確認をおすすめします。
ONDOの将来性|評価できる点と、割り引くべき点
Ondoは「実体のないミームコイン」とは対極にあり、数字で検証できる実績を持つ数少ないプロジェクトです。一方で、前章のとおりトークン設計には構造的な弱点があります。両面を数字で整理します。
- 実需が数字で出ている|預かり資産 約35.5億ドルはRWA分野で最大手級
- 公式表示と第三者集計(DefiLlama)の数字がほぼ一致しており、透明性が高い
- 裏付けが本物|USDYは98.6%が短期米国債で、毎日の残高証明を公表
- 提携先の格|BlackRock・Franklin Templeton・J.P. Morgan・DTCC等の名前が並ぶ
- トークン化株式では世界最大規模(440銘柄超・約9.78億ドル)
- 事業の収益がONDO保有者に還元される仕組みは公式に確認できない
- 供給の約51.3%が未流通|2029年1月まで解除が続く(次回2027年1月18日)
- Ondo Chainは未稼働|将来性の根拠にされがちだが実績ではない
- 主力プロダクトを日本の個人がそのまま使えるとは限らない(後述)
- 強力な競合|BlackRock BUIDL 約36.9億ドル等、伝統金融の巨人が直接参入
- 価格は最高値2.14ドルから約84%下落(2026年7月時点)
- 規制リスク|米国証券法の枠組みに強く依存した設計
競合との比較|RWA分野でOndoはどの位置にいるか
「RWA最大手」という表現は多くの記事で使われますが、実数で見るとより正確な姿が見えてきます。DefiLlamaのRWAカテゴリ上位は次のとおりです(2026年7月時点・※3)。
| プロトコル | 運営 | 預かり資産 |
|---|---|---|
| BlackRock BUIDL | BlackRock | 約36.9億ドル |
| Circle USYC | Circle | 約30.0億ドル |
| Tether Gold | Tether | 約29.0億ドル |
| Ondo Yield Assets(USDY+OUSG) | Ondo | 約25.6億ドル |
| Paxos Gold | Paxos | 約18.2億ドル |
| Centrifuge Protocol | Centrifuge | 約16.4億ドル |
| Ondo Global Markets(株式) | Ondo | 約9.86億ドル |
この表は2つの事実を同時に示しています。1つは、Ondoの2事業を合算すれば約35.5億ドルとなり、首位のBlackRock BUIDL(約36.9億ドル)に迫る規模だということ。もう1つは、プロダクト単体で見ればBlackRock・Circle・Tetherのいずれにも届いていないということです。
ここが競争環境の本質になります。RWAは「暗号資産ネイティブの新興企業だけの草刈り場」ではなく、世界最大の資産運用会社が自ら参入している市場です。BlackRockが本気を出せば、ブランド力と販売網でOndoを上回る可能性は十分にあります。Ondoの強みは、伝統金融が手を出しにくい「非米国の個人が、ウォレットひとつで触れる」という導線を先に押さえた点にあると言えるでしょう。
日本でONDOを買う方法|国内取引所の取扱いはゼロ
2026年7月時点、日本の暗号資産交換業者でONDOを取り扱っているところはありません。bitFlyer・Coincheck・bitbank・GMOコイン・SBI VCトレードの各社について、取引所が公開しているデータで確認しましたが、いずれもONDOの取扱いは見当たりませんでした。入手するには海外取引所を使うことになります。
ONDOの買い方|基本の3ステップ
日本からONDOを買う場合、次の3ステップが基本の流れになります。
- 国内取引所で暗号資産を購入|日本円でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、送金しやすい銘柄を買う
- 海外取引所へ送金|ONDOを扱う海外取引所の自分の口座へ送る。初回は必ず少額でテスト送金する
- ONDOへ交換|USDTなどに替えたうえで、ONDO/USDTのペアで購入する
海外取引所の口座開設が前提になるため、ONDOペアの流動性があり、日本語に対応している取引所が現実的な選択肢です。当メディアでは総合力とサポートのバランスからBitgetを主軸の候補としています。国内取引所の選び方は国内取引所ランキングを、送金に使うUSDTの入手手順はUSDTの買い方もあわせてご覧ください。


\ONDOの現物取引に使える総合力No.1/
なお、ONDOを買うことと、USDYやOUSGで米国債の利回りを受け取ることは別物です。取引所で買えるのはガバナンストークンのONDOであり、利回り商品ではありません。この違いは次の章で詳しく扱います。
ICHIZEN Capitalの視点|税金と「日本から本当に使えるのか」
ここからは、上位の解説記事がほとんど触れていない2つの論点を扱います。「ONDOの税金はいくらか」と「Ondoの利回り商品を日本の個人が使えるのか」です。どちらも実際に手を出す前に知っておくべき内容でありながら、日本語の情報がほぼ存在しない領域になります。
ONDOの税金|話題の「20%分離課税」の対象にならない
「暗号資産の税金が20%になる」という話を耳にした方は多いはずです。しかしONDOは、その20%分離課税の対象にならない公算が大きい銘柄です。ここは手取り額が倍近く変わりうるポイントなので、正確に押さえておく必要があります。
令和8年度税制改正により、「特定暗号資産」の譲渡による所得に対する申告分離課税(所得税15%)が創設されました。ただし対象となる「特定暗号資産」には、次の2つの要件があります(措法38の2①・※6)。
- (a) その名称が金融商品取引業者登録簿に登録されていること
- (b) 譲渡が暗号資産取引業者への売委託、または暗号資産取引業者に対するものであること
ONDOは国内で1社も取扱いがないため(a)を満たしません。さらに売買の場が海外取引所になるため、(b)も満たしません。つまり2つの要件を両方とも外すことになり、従来どおり雑所得・総合課税の対象です。他の所得と合算して5〜45%、住民税を含めると最大約55%の税率が適用されます。
| 項目 | ONDOの場合 |
|---|---|
| (a) 金商業者登録簿への登録 | ✕(国内取扱いゼロ) |
| (b) 暗号資産取引業者への譲渡 | ✕(海外取引所で売買) |
| 適用される課税方式 | 雑所得・総合課税 |
| 税率 | 5〜45%+住民税(最大約55%) |
| 20%申告分離課税 | 対象外の公算が大きい |
ここから導かれる示唆は明確です。国内取引所に上場しているかどうかが、税率の分岐点になりうるということ。同じ利益額でも、国内上場銘柄とONDOでは手取りが大きく変わる可能性があります。なお適用開始時期は未確定で、金融商品取引法等改正法の施行日が政令に委ねられているため、「◯年から20%」と断定できる段階にはありません。海外取引所やDeFiの具体的な線引きも政令・通達待ちです。暗号資産の税金の全体像は仮想通貨の税金の記事で詳しく解説しています。
OUSGは事実上使えない|「適格投資家かつ適格購入者」の壁
「Ondoなら米国債の利回りが手に入る」と紹介されることがありますが、OUSGは一般の個人が買える商品ではありません。Ondo公式は、OUSGの対象を「適格投資家(accredited investor)かつ適格購入者(qualified purchaser)」と明記しています(※7)。どちらか一方ではなく、両方を満たす必要がある点が重要です。
このうち「適格購入者」は米国投資会社法2条(a)(51)の定義で、原則として500万ドル以上の投資資産を持つ個人などが該当します。日本円にすればおよそ7億円規模です。加えて、Ondoの適格アクセス・ファンドへのオンボーディング手続きも必要になります。即時発行・償還の最低額は5,000ドルと一見手が届きそうに見えますが、そもそも入口の資格要件で大半の個人投資家は対象外というのが実態でしょう。
USDYの禁止国リストに日本はない|ただし「日本で合法」とは別問題
では、より開かれたUSDYはどうでしょうか。Ondo公式の適格性ドキュメントを確認すると、USDYの完全禁止国リストにはアメリカ・カナダ・ロシア・北朝鮮・イラン等が並びますが、日本は含まれていません。追加の適格性確認が必要な「制限付き管轄区域」の表(ブラジル・EEA加盟国・香港・マレーシア・シンガポール・スイス・英国)にも、日本の名前はありません(※8)。
ただし、ここを「日本人なら問題なく使える」と読むのは早計です。理由は単純で、この線引きはOndo側が米国証券法(レギュレーションS)を基準に引いたものであり、日本の金融商品取引法や資金決済法上の扱いを保証するものではないからです。「発行体が禁止していない」ことと「日本の制度上クリアである」ことは、まったく別の問いになります。
USDYは米国債の利回りを乗せた設計であり、日本の制度上どう位置づけられるかは本記事の執筆時点で確認できません。国内で電子決済手段としての登録・保全スキームが整っているという情報も見当たりません。実際に利用を検討する場合は、税理士や専門家への確認を強くおすすめします。分からないものを「大丈夫そう」で済ませないことが、この領域では何よりの防御になるでしょう。
なぜONDOに収益が還元されないのか|構造的な理由
「これだけ稼いでいるのに、なぜONDO保有者に還元しないのか」という疑問は当然です。ここには米国証券法という構造的な事情があります。トークン保有者に事業収益の分配を約束すれば、そのトークンは「投資契約=証券」と判定される可能性が高まるためです。
多くのガバナンストークンが収益還元を避けているのは、この判定を回避する意図があると解説されています。Ondoのように米国の証券法制と正面から向き合う事業ほど、この制約は重くなると考えられます。米国で暗号資産の法的分類を整理する法案が成立すれば、ONDOがプロトコル手数料を捕捉する道が開けるとの指摘もありますが、これは実現していない将来の話です。現時点の設計を前提に判断するのが賢明でしょう。



事業者・税務の視点で見ると、Ondoは「実体があるのに、その実体を買えない」という珍しい構造をしています。米国債の利回りを得たいならUSDYやOUSGですが、OUSGは資格の壁が高く、USDYも日本の制度上の位置づけが不明瞭です。一方、取引所で誰でも買えるONDOには収益が還元されません。「Ondoの成長に賭ける=ONDOを買う」ではない、という点だけは押さえておいてください。税率も20%ではなく最大55%のままです。
よくある質問
ONDOは国内取引所で買えますか?
買えません。2026年7月時点で、bitFlyer・Coincheck・bitbank・GMOコイン・SBI VCトレードのいずれもONDOを取り扱っていません。入手するには、国内取引所でビットコイン等を購入し、海外取引所へ送金してONDOに交換する流れになります。国内上場の予定は公表されていません。
ONDOを持っていると米国債の利回りはもらえますか?
もらえません。米国債の利回りが発生するのはUSDYやOUSGといった利回り商品の保有者に対してで、ONDOはOndo DAOとFlux Financeのガバナンストークンです。ONDO保有者に配当や手数料収入が分配される仕組みは、公式ドキュメント上で確認できません。ここが最も誤解の多い点です。
ONDOとUSDYの違いは何ですか?
まったく別物です。ONDOは値動きで利益を狙うガバナンストークンで、海外取引所で誰でも買えます。USDYは短期米国債を裏付けとした利回り付きトークンで、年3.55%の利回りが日々加算される設計です(2026年7月時点)。「Ondoに投資する」と言うとき、どちらを指すのかを必ず区別してください。
ONDOの税金は20%の分離課税になりますか?
なりません。令和8年度税制改正で創設された申告分離課税(所得税15%)の対象は「特定暗号資産」に限られます。①名称が金融商品取引業者登録簿に登録されていること、②譲渡が暗号資産取引業者に対するものであること、という2要件が必要です。ONDOは国内取扱いがなく売買も海外取引所のため、どちらも満たしません。従来どおり雑所得・総合課税で最大約55%です。
USDYは日本在住でも買えますか?
Ondo公式の禁止国リストに日本は含まれておらず、追加の適格性確認が必要な制限付き管轄区域の表にも日本はありません。ただしこれは米国証券法(レギュレーションS)を基準にした線引きであり、日本の金融商品取引法や資金決済法上の扱いを保証するものではありません。日本の制度上の位置づけは確認できないため、利用前に専門家へご相談ください。
OUSGは個人でも買えますか?
一般の個人にはほぼ不可能です。Ondo公式はOUSGの対象を「適格投資家かつ適格購入者」と定めており、その両方を満たす必要があるとしています。適格購入者は米国投資会社法上、原則500万ドル以上の投資資産を持つ個人などが該当する区分です。即時発行・償還の最低額は5,000ドルですが、その手前の資格要件で大半の個人は対象外となるでしょう。
ONDOのステーキングはできますか?
Ondo独自のネイティブなステーキングは提供されていません。取引所によっては年20%超の「ONDOステーキング」が表示されますが、その多くは取引所のレンディングやEarnプログラムによる利回りで、Ondoが支払うものではありません。取引所側の信用リスクを負う点に注意が必要です。利回りの出どころを必ず確認しましょう。
Ondo Chainはいつリリースされますか?
2026年7月時点で稼働しておらず、公式は具体的なローンチ日を示していません。公式サイトには「Ondo Chain and Ondo Global Markets (“GM”) have not launched」という注記が残ったままです。2026年前半の稼働を目指すとの報道はありますが、確定情報ではないため、実績ではなく期待として扱うのが適切です。
ONDOはなぜ上がらないのですか?
断定はできませんが、構造要因として2つが指摘できます。1つは供給で、総発行100億枚のうち約51.3%が未流通のまま2029年1月まで解除が続きます。もう1つは価値の経路で、事業が成長してもONDO保有者に収益が還元される仕組みが公式に確認できません。価格は最高値2.14ドルから約84%下の約0.33ドルです(2026年7月時点)。
ONDOの将来性はありますか?
事業とトークンを分けて考える必要があります。事業としては預かり資産約35.5億ドル・トークン化株式で世界最大規模と、実績は本物です。一方でトークン側には、収益還元の経路が公式に確認できないこと、供給の半分が未流通であること、BlackRock等の巨人が同じ市場に参入していることという逆風があります。RWA市場の成長がそのままONDOの上昇につながる保証はありません。
まとめ|事業は本物、ただしトークンとは切り分けて考える
Ondo Financeは、米国債や米国株をトークン化するRWA分野の最大手級で、預かり資産は合計約35.5億ドルに達します。USDYは裏付けの98.6%が短期米国債、Ondo Stocksは440銘柄超を扱う世界最大規模のトークン化株式プラットフォームです。公式表示と第三者集計の数字がほぼ一致する透明性も、評価できる材料と言えるでしょう。
一方で、投資対象としてのONDOには冷静な理解が要ります。ONDOはガバナンストークンであり、USDYやOUSGが生む利回りが保有者に還元される仕組みは公式に確認できません。総発行100億枚のうち約51.3%が未流通で、次の解除は2027年1月18日、2029年1月まで続きます。期待の根拠にされがちなOndo Chainは、まだ稼働していません。
日本の投資家にとって決定的なのは国内取扱いがゼロという事実です。購入は海外取引所が前提になり、税制面では話題の20%申告分離課税の対象にならず、雑所得・総合課税で最大約55%のままになる公算が大きいと考えられます。「RWAの成長に賭ける」ことと「ONDOを買う」ことは同じではない——この一点を理解したうえで、リスクの取り方を決めることが大切です。
参考文献
1. CoinGecko「Ondo (ONDO)」価格・時価総額・供給量(2026年7月16日取得)https://www.coingecko.com/en/coins/ondo-finance
2. Ondo Finance 公式「USDY/OUSG/Ondo Stocks」各プロダクトの利回り・預かり資産・対象者(2026年7月16日確認)https://ondo.finance/
3. DefiLlama「Ondo Finance」チェーン別TVL/RWAカテゴリ別ランキング(2026年7月16日取得)https://defillama.com/protocol/ondo-finance
4. Ondo Finance 公式「Ondo Chain」(”Ondo Chain and Ondo Global Markets (\”GM\”) have not launched” の注記を2026年7月16日に確認)https://ondo.finance/ondo-chain
5. Ondo Foundation Docs「The ONDO Token」(総発行100億枚・追加発行なし/ONDO=Ondo DAO・Flux Financeのガバナンストークン/初期85%超ロック・12/24/36/48/60か月での解除。2026年7月16日確認)https://docs.ondo.foundation/ondo-token
6. 財務省「令和8年度税制改正の解説」租税特別措置法等(所得税関係)の改正(P.329〜「二 特定暗号資産の譲渡による所得に係る申告分離課税制度等の創設」/特定暗号資産の意義・譲渡の意義=措法38の2①、適用関係=改正法附則39①、金商法等改正法の施行日=同法附則1。2026年7月16日に原文を確認)https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/explanation/PDF/p0210-0436.pdf
7. Ondo Finance 公式「OUSG」(対象=Accredited Investor Qualified Purchasers/即時発行・償還の最低額5,000ドル。2026年7月16日確認)https://ondo.finance/ousg
8. Ondo Finance Docs「Ondo USDY LLC — Eligibility」(禁止国リスト・制限付き管轄区域の表。2026年7月16日確認)https://docs.ondo.finance/general-access-products/usdy/faq/eligibility
9. 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」https://www.nta.go.jp/
※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)・取引所への投資を勧誘するものではありません。価格・時価総額・利回り・預かり資産は日々変動し、制度・税務の取扱いは変更される場合があるため、最新の情報は公式サイトおよび金融庁・国税庁の情報でご確認ください。税務の具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。








