国内の暗号資産取引高7,644億円|JVCEA8月統計の「1.9倍」の正体と、BTC・ETH・XRPで92%の内訳

「忙しい人向け」ニュース要約
- 2026年8月の国内の現物取引高は7,644億円。前月比+13.4%で2か月ぶりに増加した
- ただし前年同月比は-61.9%。市場規模は1年前の4割以下にとどまる
- 「現物取引1.9倍」は数量ベース。その数量の99.9%は金額シェア2.3%の「その他」銘柄が占める
- 金額の92.2%はビットコイン・イーサリアム・XRPの3銘柄。8月の伸びはXRPが牽引し1.97倍
- 預託金は3兆5,111億円に増えたが、日本円などの金銭等は前月比-0.3%で横ばい
- 世界の出来高1位はUSDT。主要10銘柄の合計とほぼ同額で、海外は取引の相手側がUSDTという構造
※相場やニュースの日々の見方は、水野のX(@mizuno_ichizen)で発信中です。
水野 倫太郎「取引が1.9倍」と読むと実態を外します。
金額で見ると増え方はもっと穏やかです。


監修 水野 倫太郎
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
慶應義塾大学経済学部。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。
何が公表されたのか|JVCEAが2026年8月の会員統計を更新
2026年10月2日、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)が会員統計情報を更新し、2026年8月分の取引状況が公表されました。JVCEAは国内の暗号資産交換業者が加盟する自主規制団体で、会員各社から集めた取引高・預託金・口座数を毎月まとめています。
国内の暗号資産市場の規模を公的に確認できる、ほぼ唯一の統計です。取引高は月初から月末までの集計で、預託金残高と口座数は月末時点の数値になります。
| 項目 | 2026年8月 | 前月比 | 前年同月比 |
|---|---|---|---|
| 現物取引高(金額) | 7,644億円 | +13.4% | -61.9% |
| 証拠金取引高(金額) | 7,465億円 | +19.0% | -36.4% |
| 利用者預託金 合計 | 3兆5,111億円 | +22.2% | -30.9% |
| うち金銭等(日本円など) | 2,299億円 | -0.3% | -29.2% |
| 設定口座数 | 1,447万口座 | +19万 | +154万 |
| 稼働口座数 | 898万口座 | +12万 | +110万 |
現物取引高は7,644億円|2か月ぶりの増加
8月の現物取引高は金額ベースで7,644億円(7,643億5,300万円)でした。7月の6,742億円から+13.4%で、6月から2か月続いた減少が止まった形です。
証拠金取引高も7,465億円で前月比+19.0%と、現物を上回る伸びを示しました。現物と証拠金がほぼ同規模になっている点は、国内市場の特徴として押さえておく価値があります。
| 月 | 現物取引高(金額) |
|---|---|
| 2025年12月 | 1兆6,649億円 |
| 2026年1月 | 1兆5,445億円 |
| 2026年2月 | 1兆6,227億円 |
| 2026年3月 | 1兆2,009億円 |
| 2026年4月 | 8,439億円 |
| 2026年5月 | 7,088億円 |
| 2026年6月 | 9,049億円 |
| 2026年7月 | 6,742億円 |
| 2026年8月 | 7,644億円 |


月次の推移を並べると、2026年に入ってから水準が切り下がっていることが分かります。8月の増加は、下がりきったところからの戻しという位置づけです。
「1.9倍」の正体|数量の99.9%は金額シェア2.3%の銘柄
今回の統計について「現物取引が1.9倍」と報じられています。これは誤りではありませんが、金額ではなく数量の話です。中身を見ると、受ける印象がかなり変わります。
| 基準 | 2026年7月 | 2026年8月 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 数量(通貨単位の合計) | 約1兆3,767億単位 | 約2兆6,338億単位 | 1.91倍 |
| 金額 | 6,742億円 | 7,644億円 | 1.13倍 |
JVCEAの数量は「各暗号資産における1通貨単位」の合計です。1BTCと1SHIBを同じ1単位として足し上げているため、単価の低い銘柄が少し動くだけで数字が大きく跳ねます。
実際、銘柄別のデータを見ると、その構造がはっきり出ています。


数量: 2兆6,322億単位 ÷ 2兆6,338億単位 = 99.94%
金額: 175億円 ÷ 7,644億円 = 2.29%
つまり全体の数量が1.91倍になったのは、金額では2.3%しかない「その他」銘柄の数量が1.91倍になったからです。経済的な規模の変化を見たいなら、数量ではなく金額を見る必要があります。
金額の92%はBTC・ETH・XRP|8月の主役はXRP
金額ベースで見ると、国内の現物取引は上位3銘柄にほぼ集中しています。
| 順位 | 銘柄 | 2026年8月 | シェア | 前月比 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ビットコイン(BTC) | 4,629億円 | 60.6% | +5.7% |
| 2 | イーサリアム(ETH) | 1,392億円 | 18.2% | +7.1% |
| 3 | XRP | 1,027億円 | 13.4% | +97.4% |
| 4 | ソラナ(SOL) | 178億円 | 2.3% | +7.4% |
| 5 | ドージコイン(DOGE) | 76億円 | 1.0% | +12.8% |
| – | その他 | 175億円 | 2.3% | +17.7% |
上位3銘柄で92.2%を占めます。そして8月の伸びを作ったのはXRPで、520億円から1,027億円へほぼ2倍になりました。全体の増加額が約902億円なので、その半分以上をXRP1銘柄が説明していることになります。
一方でビットコインは、数量が4万2,425BTCから4万961BTCへ減っています。それでも金額が増えているのは、8月に価格が上がったためです。「取引が活発になった」というより「同じ量の取引でも円換算が大きくなった」側面が強いといえます。
世界と比べると|基軸が違う。日本は円、海外はUSDT
世界の出来高ランキングを見ると、1位はビットコインではありません。USDT(テザー)です。CoinMarketCapやCoinGeckoでも同じ並びになります。
ただしこれは「USDTが最も人気の投資先」という意味ではありません。2026年8月の数字を並べると、理由がはっきりします。


USDT1銘柄の出来高が、主要10銘柄の合計とほぼ一致します(1兆3,917億ドル対1兆3,790億ドル、比率1.009倍)。偶然ではありません。海外ではほとんどの取引の相手側がUSDTだからです。
BTC/USDTを1億ドル取引すると、BTCの出来高にも1億ドル、USDTの出来高にも1億ドルが計上されます。同じ取引が2回数えられるため、各銘柄の出来高を合計して「シェア◯%」を出すことはできません。ランキングの順位は事実ですが、構成比にはなりません。
日本では、この役割を日本円が担っています。円から直接ビットコインを買えるため、ドル建てステーブルコインを経由する必要がありません。海外では法定通貨の入出金が難しい地域が多く、USDTが実質的な基軸として使われています。
なおJVCEAの銘柄別データは「3社以上の会員が取り扱う現物暗号資産」を選んで作成されています。USDCなど国内でも取り扱いのあるステーブルコインはありますが、2026年8月の上位10銘柄には入っていません。
何を買っているか|XRPは国内が世界の2.5倍
基軸通貨を除いて、実際に売買されているコインの構成比を比べます。国内のデータに日本円が銘柄として入っていないのと同じように、世界側からもUSDTを外します。こうして初めて同じ土俵の比較になります。


| 銘柄 | 国内シェア | 世界シェア | 差 |
|---|---|---|---|
| BTC | 62.0% | 59.5% | +2.4pt |
| ETH | 18.6% | 23.9% | -5.3pt |
| XRP | 13.7% | 5.4% | +8.3pt |
| SOL | 2.4% | 6.1% | -3.7pt |
| DOGE | 1.0% | 1.4% | -0.4pt |
| XLM | 0.8% | 0.3% | +0.4pt |
| ADA | 0.5% | 0.9% | -0.4pt |
| SUI | 0.5% | 0.7% | -0.3pt |
| TRX | 0.3% | 0.9% | -0.6pt |
| LINK | 0.2% | 0.8% | -0.5pt |
いちばん大きい差はXRPです。世界では5.4%にとどまるのに、国内では13.7%と2.5倍の存在感があります。XLMも国内のほうが高く、逆にETHとSOLは世界のほうが高いという結果でした。
上位3銘柄の合計は国内94.4%に対し世界88.9%で、国内のほうが主要銘柄に集中しています。アルトコインへの分散が進んでいないことになります。
CoinGeckoの出来高は取引所の自己申告値で、ウォッシュトレードを含む可能性があります。JVCEAは国内交換業者の円建て現物に限られ、集計方法も一致しません。日次の24時間出来高を31日分合計した概算値のため、比較できるのは絶対額ではなく構成比までです。
前年同月比では-62%|市場は1年前の4割以下
ここが報道でほとんど触れられていない部分です。前月比だけを見れば「上昇」ですが、1年前と比べると大きく縮んでいます。
| 項目 | 2025年8月 | 2026年8月 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 現物取引高 | 2兆70億円 | 7,644億円 | -61.9% |
| 証拠金取引高 | 1兆1,739億円 | 7,465億円 | -36.4% |
| 預託金 合計 | 5兆799億円 | 3兆5,111億円 | -30.9% |
| うち金銭等 | 3,245億円 | 2,299億円 | -29.2% |
| 設定口座数 | 1,293万口座 | 1,447万口座 | +11.9% |
現物取引高は1年で4割以下になりました。その一方で口座数だけは増え続けています。口座は増えているのに取引は減っているという、ねじれた状態が続いていることになります。
口座数は1,447万まで増加|ただし稼働は62%
8月末の設定口座数は1,447万1,551口座で、前月から約19万口座増えました。前年同月からは154万口座の増加です。
ただしJVCEAは「設定口座」と「稼働口座」を分けて公表しています。稼働口座は897万5,519口座で、稼働率は62.0%です。開設されたうち4割近くは動いていません。前年同月の稼働率60.9%からはわずかに改善しています。
なお証拠金取引の口座は設定225万5,351口座に対し稼働103万6,840口座で、稼働率は46.0%とさらに低くなります。
稼働口座は「残高があるだけ」でも数えられる
ここで注意が必要なのが稼働口座の定義です。JVCEAは注記でこう説明しています。
注5 稼働口座数とは、当月に取引が行われた口座又は残高を有する口座数です。
「取引が行われた」か「残高を有する」のどちらかを満たせば稼働です。つまり一度買って置いたままの口座も、その後まったく売買しなくても稼働口座に数えられ続けます。稼働口座は実際に売買している人の数ではありません。
そこで取引高を稼働口座数で割って、1口座あたりの月間取引額を計算してみます。
| 項目 | 2025年8月 | 2026年8月 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 現物取引高 | 2兆70億円 | 7,644億円 | -61.9% |
| 稼働口座数 | 787万 | 898万 | +14.0% |
| 1稼働口座あたりの月間取引額 | 254,881円 | 85,160円 | -66.6% |
稼働口座は+14.0%で設定口座(+11.9%)より速く増えています。にもかかわらず1口座あたりの取引額は3分の1になりました。口座が眠っているのではなく、残高を持ったまま売買しない利用者が積み上がっているという読み方になります。
預託金3兆5,111億円の中身|増えたのは評価額
利用者から預かっている資産の残高は3兆5,111億円で、前月比+22.2%と大きく増えました。ただし内訳を見ると、性質が違います。
| 区分 | 2026年8月 | 前月比 |
|---|---|---|
| 暗号資産(評価額) | 3兆2,812億円 | +24.2% |
| 金銭等(日本円など) | 2,299億円 | -0.3% |
| 合計 | 3兆5,111億円 | +22.2% |
伸びたのは暗号資産の評価額だけで、日本円などの金銭等は横ばいです。前年同月比でも-29.2%で減っています。
預託金が増えたのは保有している暗号資産の価格が上がったからであって、新しい円資金が入ってきたからではない、という読み方になります。
1口座あたりで見ると、この傾向はさらにはっきりします。
| 項目 | 2025年8月 | 2026年8月 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 金銭等(日本円など)の総額 | 3,245億円 | 2,299億円 | -29.2% |
| 設定口座数 | 1,293万 | 1,447万 | +11.9% |
| 1口座あたりの預かり円 | 25,092円 | 15,885円 | -36.7% |
口座は11.9%増えたのに、預かっている日本円は29.2%減りました。1口座あたりでは25,092円から15,885円へ36.7%の減少です。口座数の増加が、そのまま資金の流入にはつながっていないことを示しています。
ICHIZEN Capitalの視点|「全指標上昇」をどう読むか
今回の統計は「主要指標が上昇」と報じられました。前月比で見れば、そのとおりです。ただし一次資料を開いて計算し直すと、別の姿が見えてきます。
- 「1.9倍」は数量ベース。その99.9%は金額で2.3%しかない「その他」銘柄が占める
- 金額での伸びは+13.4%。しかも増加額の半分以上はXRP1銘柄で説明がつく
- ビットコインは数量が減っている。金額が増えたのは価格が上がったため
- 預かっている日本円は横ばい。新規の資金流入は確認できない
- 前年同月比は-61.9%。口座は増え続けているのに取引は4割以下に縮んでいる
市場が底を打ったかどうかを判断するなら、見るべきは数量でも預託金の評価額でもなく、金銭等の残高と、ビットコインの取引数量だと考えています。どちらも新しい資金と実需の入り方を反映する数字だからです。8月時点では、そのどちらも増えていません。
とはいえ口座数が毎月着実に増えている事実も見落とすべきではありません。金融庁が交換業界に示した論点や金融商品取引法への移行の議論が進むなかで、制度が固まった段階で稼働率が上がる余地は残っています。
仮説:入口が取引所から既存サービスの中に移っている
ここからは編集部の見立てで、JVCEAが示している事実ではありません。
口座が増え続けているのに取引も円の預かりも減っているのは、暗号資産を始める入口そのものが変わったからではないかと考えています。かつては取引所に口座を開き、銀行から日本円を入金するのが唯一の入口でした。いまは既に使っているサービスの中に入口が埋め込まれています。
| サービス | 入口 | 購入の原資 |
|---|---|---|
| メルカリ(メルコイン) | メルカリアプリ | 売上金・ポイント(1円から) |
| 楽天ウォレット | 楽天会員 | 楽天ポイント(100ポイントから) |
| Binance Japan | PayPay連携 | PayPayマネー |
規模として確認できるのはメルカリです。2026年6月期の決算説明資料に「暗号資産取引口座数は400万口座を超える」と記載があり、脚注で2026年3月31日時点としています。同時点のJVCEAの設定口座数は1,412万なので、メルコイン1社で国内の約28%にあたる計算です。
この層は売上金やポイントを原資にしていて、新しく日本円を入金しません。少額から買えるため口座数は積み上がりますが、取引額には乗りません。そして残高を持ち続ける限り、JVCEAの定義では稼働口座に数えられ続けます。1口座あたりの預かり円が36.7%減り、取引額が3分の1になったことと整合します。
メルコインは口座数以外のデータ(取引高・1口座あたりの取引額)を公表していません。「メルカリ経由の口座が取引していない」ことを直接示すデータは存在せず、因果関係は証明できません。また2025年8月から2026年8月にかけての口座増加のうち、どれだけがこれらのサービス由来かも確認できていません。
それでも、国内の暗号資産市場を口座数で測ると実態を見誤るという点は押さえておく価値があります。裾野は確かに広がっていますが、そこに新しい資金が入ってきているかは別の問題です。
よくある質問
JVCEAとは何ですか?
一般社団法人日本暗号資産等取引業協会のことです。国内の暗号資産交換業者が加盟する自主規制団体で、資金決済法に基づく認定資金決済事業者協会として、自主規制規則の制定や統計の公表を行っています。毎月、会員各社の取引高・預託金・口座数をまとめて公開しています。
日本の暗号資産の市場規模はどれくらいですか?
2026年8月の現物取引高は7,644億円、証拠金取引高は7,465億円でした。利用者から預かっている資産の残高は3兆5,111億円です。いずれもJVCEA会員各社の合計であり、海外取引所での日本人の取引は含まれません。
日本の仮想通貨の口座数は何口座ですか?
2026年8月末時点で設定口座数が1,447万1,551口座です。ただし実際に動いている稼働口座は897万5,519口座で、稼働率は62.0%にとどまります。1人が複数の取引所に口座を持つことがあるため、口座数と利用者数は一致しません。
日本人はどの暗号資産を一番買っていますか?
金額ベースではビットコインが圧倒的で、2026年8月の現物取引高の60.6%を占めました。次いでイーサリアムが18.2%、XRPが13.4%です。上位3銘柄で全体の92.2%に達します。
「現物取引が1.9倍」とはどういう意味ですか?
数量ベースの話です。JVCEAの数量は各暗号資産の通貨単位を単純に合計したもので、1BTCと1SHIBを同じ1単位として足しています。8月は数量が1.91倍になりましたが、その99.9%は金額シェア2.3%の「その他」銘柄によるものです。金額ベースの伸びは+13.4%です。
取引高が前年より減っているのはなぜですか?
JVCEAの統計は数字だけを公表しており、理由は示されていません。確認できるのは、2026年に入って月次の水準が切り下がっていること、預かっている日本円が前年同月比-29.2%で減っていることです。新しい資金の流入が細っている状態が続いていると読めます。
現物取引と証拠金取引の違いは何ですか?
現物取引は暗号資産そのものを売買して保有する取引です。証拠金取引は証拠金を預けて差額を決済する取引で、実物は保有しません。国内では証拠金取引のレバレッジが最大2倍に制限されています。2026年8月はほぼ同規模で、現物7,644億円に対し証拠金7,465億円でした。
預託金が増えたのは資金が流入したからですか?
そうとは言えません。内訳を見ると暗号資産の評価額が+24.2%なのに対し、日本円などの金銭等は-0.3%で横ばいです。保有している暗号資産の価格が上がったことによる増加であり、新しい円資金の流入は確認できません。
JVCEAの統計はどこで見られますか?
JVCEA公式サイトの「統計調査」から「統計情報」に入ると、月次のPDFが公開されています。「会員の暗号資産取引状況表(月次)」が全体の数字、「現物取引高上位暗号資産」が銘柄別の内訳です。本記事末尾の参考文献にも直接のリンクを掲載しています。
なぜ日本ではXRPの取引が多いのですか?
JVCEAは理由を公表していないため断定はできません。確認できる事実として、2026年8月の現物取引シェアはXRPが国内13.7%に対し世界5.4%で、国内が2.5倍の水準でした。日本では早くから複数の取引所が取り扱ってきた経緯があり、XLMも同じく国内のほうが高くなっています。
世界ではUSDTの取引が一番多いのに、日本の統計に出てこないのはなぜですか?
日本では売買の起点が日本円のため、ドル建てステーブルコインを経由する必要がないからです。海外では法定通貨の入出金が難しい地域が多く、USDTが実質的な基軸として使われています。2026年8月のUSDTの出来高は主要10銘柄の合計とほぼ同額で、ほとんどの取引の相手側に立っている状態でした。JVCEAの上位10銘柄にステーブルコインは入っていません。
この統計に海外取引所の取引は含まれますか?
含まれません。集計対象はJVCEA会員である国内の暗号資産交換業者です。日本居住者が海外取引所やDEXで行った取引は反映されないため、日本人の取引全体を表す数字ではない点に注意が必要です。
まとめ
- 2026年8月の国内現物取引高は7,644億円。前月比+13.4%で2か月ぶりの増加
- 「1.9倍」は数量ベース。その99.9%は金額で2.3%の「その他」銘柄
- 金額の92.2%はBTC・ETH・XRP。8月の増加はXRPが半分以上を説明する
- ビットコインは数量が減少。金額の増加は価格上昇によるもの
- 預託金は3兆5,111億円に増えたが、日本円の預かりは横ばい
- 前年同月比は-61.9%。口座は1,447万まで増えたが稼働率は62.0%
- 世界の基軸はUSDT、日本は円。基軸を除いて比べるとXRPは国内が世界の2.5倍
「主要指標が上昇」という見出しだけを見ると、国内市場が回復に向かっているように読めます。ただし一次資料を開いて計算し直すと、増えたのは数量と評価額で、日本円の預かりと取引の実数は動いていませんでした。
JVCEAの統計は毎月更新され、過去分の訂正も公表されます。前月比を自分で計算する場合は、訂正後の数値を使う必要があります。数量ではなく金額を見ること、前月比だけでなく前年同月比も見ること。この2つを押さえておけば、翌月以降の発表も自分で読み解けます。


ニュースの速報や、相場・トレンドの日々の見方をXで発信しています。フォローで最新情報をチェックできます。
参考文献
・JVCEA「会員の暗号資産取引状況表(月次)」(2026年10月2日更新・PDF)
・JVCEA「2026年8月 現物取引高上位暗号資産」(PDF)
・JVCEA「2026年7月 現物取引高上位暗号資産」(PDF)
・JVCEA「統計情報の訂正について」(PDF)
・JVCEA「統計情報」
※本記事の数値はJVCEAが2026年10月2日に更新した公表値に基づき、編集部が計算したものです。前月比は同日付で訂正された7月の数値を用いています。JVCEAの「数量」は各暗号資産の通貨単位を単純合計したもので、異なる銘柄を同一単位として扱っている点にご留意ください。統計の対象はJVCEA会員である国内交換業者に限られ、海外取引所やDEXでの取引は含まれません。
※本記事は2026年10月時点の情報です。
※当サイトの情報は投資判断の参考となる一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)への投資を勧誘するものではありません。暗号資産取引にはリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。









