BitMEXが完全閉鎖|11年で全取引を停止・出金と残高の注意点、日本の利用者への影響

「忙しい人向け」ニュース要約


  • 暗号資産デリバティブの先駆者BitMEX(ビットメックス)が、2026年9月23日に11年の歴史を終えて全取引を恒久停止した
  • 8月26日に新規建てを停止、残った建玉は強制決済。運営元HDR Globalの戦略見直しによる閉鎖
  • 出金は公式サイトから継続できるが、残高を放置すると月50ドルまたは年1%の手数料。早めの出金が必要
  • 日本居住者は2020年にすでに利用制限済み。ただし先駆者の撤退は「海外取引所は突然終わる」ことを改めて示す

※相場やニュースの日々の見方は、水野のX(@mizuno_ichizen)で発信中です。

水野 倫太郎

あの先駆者でも、閉じるときは閉じます。
残高がある人は、早めの出金が最優先です。

水野 倫太郎
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

慶應義塾大学経済学部卒。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年、仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

監修 水野 倫太郎
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

慶應義塾大学経済学部。2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

BitMEX公式サイトの閉鎖告知(BitMEX has closed.)
BitMEX公式サイトに掲示された閉鎖の告知。「BitMEX has closed.」と表示され、2026年9月23日04:00(UTC)に全取引を終了したと明記されている。出典:BitMEX公式サイト(編集部にて確認・2026年9月28日)
目次

何が起きたのか|BitMEXが11年で完全閉鎖

暗号資産デリバティブ(レバレッジ取引)の先駆者として知られるBitMEX(ビットメックス)が、2026年9月23日をもって全取引を恒久停止し、11年の歴史に幕を下ろしました。運営元であるHDR Global Trading(セーシェル籍)が、事業と業界全体を見直したうえでの経営判断としています。

BitMEXは2014年にArthur Hayes氏らが設立し、無期限先物(パーペチュアル)という、いまや暗号資産デリバティブの主流になった商品を世に広めた取引所です。2019年ごろにはデリバティブ市場の約57%を占め、1日の取引高が80億ドルに達した時期もありました。しかし、その後は中央集権型の新興取引所や分散型(DEX)のデリバティブに顧客を奪われ、シェアは0.01%未満まで縮小していました。

閉鎖のスケジュールと出金|残高の放置は手数料に注意

閉鎖はいきなりではなく、段階的に進められました。時系列は次のとおりです。

時期内容
2026年8月26日新規建て(ポジション開設)を停止。残った建玉は順次、強制的に決済
2026年9月23日 04:00(協定世界時)全取引を恒久停止。入金・取引を終了
停止後出金は公式サイトから継続可能。ただしネットワーク混雑で遅延の可能性。報道では、API経由や一部ネットワークでの出金は順次縮小されるとされる
残高を放置した場合本人確認済み口座に、月50ドルまたは資産の年1%(いずれか高い方)の手数料
BitMEX閉鎖の主なスケジュール。出典:BitMEX公式告知およびCoinDeskほか各社報道(2026年)

ポイントは、出金できるうちに、早めに引き出しておくことです。残高を放置すると手数料がかかり続けるうえ、時間がたつほど出金手段が絞られていきます。まだBitMEXに資産が残っている人は、公式サイトの案内を確認しながら、優先的に出金を進めてください。

残高がある人がやること
  • 出金できるうちに、早めに全額を引き出す
  • 残高を放置すると月50ドル、または資産の年1%の手数料がかかる
  • 時間がたつほど出金手段は絞られる(API経由・一部ネットワークは順次縮小)
  • 公式サイトの案内など一次情報を確認しながら進める

なぜ閉鎖したのか|先駆者がシェアを失った

BitMEXは無期限先物を広めた立役者でしたが、その仕組みが業界標準になるにつれて、より使いやすい中央集権型の取引所や、資産を預けずに取引できる分散型(DEX)のデリバティブに主役の座を譲っていきました。過去には規制対応や経営体制をめぐる問題も抱え、かつて市場の過半を握った取引所が、最終的にはごくわずかなシェアにまで縮小しての撤退となりました。

「長く続いてきた大手だから安心」とは限らない——BitMEXの閉鎖は、その現実を象徴する出来事です。取引所を選ぶときは、規模や知名度だけでなく、いま実際に使われているか、そして万一のときに資産をどう引き出せるかまで見ておくことが大切です。

日本の利用者への影響|2020年にすでに撤退済み

日本の利用者にとっては、今回の閉鎖が直接の大きな影響を与える場面は限られます。BitMEXは、改正資金決済法・改正金融商品取引法の施行にあわせて、2020年5月1日から日本居住者の利用をすでに制限していたためです。つまり日本ではその時点で新規の取引ができなくなっており、今回の完全閉鎖はその延長線上にあります。

とはいえ、過去に口座を開いて残高が残っている人は、出金できるうちに引き出しておく必要があります。また、この動きは日本の無登録の海外取引所をめぐる状況とも地続きです。最近では、金融庁が海外取引所ZooMEXに警告を出した件(ZooMEXへの金融庁警告に関する記事)や、CoinEx・BitMartといった海外取引所の閉鎖(CoinExの全事業停止に関する記事)も起きており、海外取引所は規制や経営判断によって突然終わり得る、という点は共通しています。

海外デリバティブ取引所を使うときの考え方|「突然終わる」前提で選ぶ

BitMEXのように長く続いた取引所でも、閉鎖するときは閉鎖します。では、これからレバレッジ取引をするなら、どこを選べばよいのでしょうか。

国内の制度的な保護をいちばん受けたいなら、金融庁への登録がある国内の取引所が第一候補です。GMOコイン・bitFlyer・SBI VCトレード・楽天ウォレットなどが該当し、個人のレバレッジ倍率は法律で最大2倍に制限されています。倍率は控えめでも、分別管理や当局の監督といった仕組みの中で取引できるのが強みです。

一方で、より高いレバレッジや幅広い銘柄を求めて海外の取引所を使う人もいます。その場合は「海外・無登録である前提」でリスクを理解したうえで、運営年数や資産の管理方法、過去の実績を判断材料にすることが大切です。なお、ここで紹介するHyperliquidとBTCCも、日本の金融庁に登録された業者ではない海外のサービスです。この点を理解したうえで、自己責任で検討してください。

Hyperliquid|資産を預けない「自己管理型」

今回のような「無登録の取引所に資産を預けていて大丈夫か」という不安に対して、考え方が根本から違うのがHyperliquidです。中央集権の取引所のように運営会社へ資産を預けるのではなく、自分のウォレットで資産を管理したまま、ブロックチェーン上で直接取引します。取引所側が出金を止めたり、預かり資産を持ち出したりするリスクが構造的に小さいのが特徴です。

永続先物(パーペチュアル)を中心に高いレバレッジに対応し、板や約定がすべてチェーン上で公開されるため透明性が高い点も評価されています。一方で、ウォレットの管理はすべて自分の責任になるため、秘密鍵の管理やネットワーク手数料といった、DEXならではの基礎知識は必要です。

分散型取引所Hyperliquidの紹介画像

\資産を預けない・自己管理型のオンチェーン取引所/

公式サイトはこちら

BTCC|設立以来ハッキング被害ゼロの老舗

中央集権型の取引所で「実績」を重視するなら、BTCCが候補になります。2011年に設立された世界最古クラスの取引所で、設立以来ハッキングによる資産流出の被害を出していないことで知られています。長く運営が続いていること自体が、ひとつの安心材料です。

日本語に対応し、レバレッジ取引にも幅広く対応しています。中央集権型なので操作感は国内取引所に近く、DEXよりも取っつきやすいのが利点です。ただし資産は取引所に預ける形になるため、余剰資金を置きすぎない、必要な分だけを入金するといった基本は変わりません。

海外取引所BTCCの紹介画像
BTCC×ICHIZEN限定特典(2026年10月18日まで)
  • 登録と本人確認で60USDTの体験金
  • 初回取引と初回入金(200USDT以上)まで進めると最大190USDT+VIP3体験7日間。取引高に応じた取引特典(最大310USDT)と合わせて最大500USDT
  • 体験金自体は出金不可。利益の出金には100USDT以上の入金が必要

BTCCの招待コード(ICHIZEN限定特典用)

ICHIZEN 👆 タップしてコピー

✅ コピーしました!

この記事のボタンから開くと、招待コード欄に「ICHIZEN」が入った状態で口座開設ページが表示されます。別のコードのまま登録を終えると、特典の対象外になります。

キャンペーンの終了は2026年10月18日(日本時間では10月19日0時59分)です。特典の内訳と受け取り手順はBTCCのボーナス一覧の記事で解説しています。

\ICHIZEN限定!登録と本人確認で60USDT(10月18日まで)/

公式サイトはこちら

どちらも日本の金融庁に登録された業者ではありません。国内の制度的な保護を最優先するなら国内の登録取引所を、資産の自己管理や高いレバレッジを重視するなら海外を、という選び方になります。いずれの場合も、取引所に置く資産は必要な分に絞り、一次情報を確認しながら自己責任で判断してください。

そしてBitMEXの一件が示すとおり、海外の取引所は規制や経営判断によって、ある日サービスを終えることがあります。BTCCやHyperliquidも例外ではなく、「今後も必ず続く」と保証されたものではありません。だからこそ、どの取引所を使う場合でも、余剰資産を預けすぎず、出金できる状態を保っておくことが大切です。

よくある質問

BitMEXはいつ閉鎖されたのですか?

2026年9月23日の午前4時(協定世界時)に全取引を恒久停止しました。8月26日には新規建てが停止され、残った建玉は強制的に決済されています。運営元HDR Globalの経営判断による閉鎖です。

BitMEXに残っている資産は出金できますか?

本記事時点では、公式サイトから出金は継続できます。ただしネットワークの混雑で遅延する可能性があり、報道ではAPI経由や一部ネットワークの出金は順次縮小されるとされています。残高がある人は、早めに出金を進めてください。

出金しないで放置するとどうなりますか?

本人確認済みで残高がある口座には、月50ドル、または資産の年1%(いずれか高い方)の手数料がかかるとされています。放置するほど資産が目減りするため、出金できるうちに引き出すのが安全です。

なぜBitMEXは閉鎖したのですか?

無期限先物という主力商品が業界標準になる中で、より使いやすい中央集権型の取引所や分散型(DEX)のデリバティブに顧客を奪われ、かつて約57%あったシェアが0.01%未満まで縮小していました。運営元が事業と業界を見直した結果としての撤退です。

日本の利用者に影響はありますか?

BitMEXは2020年5月1日から日本居住者の利用をすでに制限していたため、新規取引という意味での影響は限定的です。ただし過去に口座を開いて残高が残っている人は、出金できるうちに引き出す必要があります。

大手や老舗の取引所なら閉鎖の心配はありませんか?

そうとは限りません。BitMEXはかつて市場の過半を握った先駆者でしたが、それでも閉鎖しました。規模や知名度だけでなく、いま実際に使われているか、万一のときに資産を引き出せるかまで確認することが大切です。

これから海外でレバレッジ取引をするなら何に注意すべきですか?

国内制度の保護を最優先するなら、金融庁に登録した国内取引所(個人レバレッジは最大2倍)が基本です。海外を使う場合は、海外・無登録である前提でリスクを理解し、運営の実績や資産の管理方法で選んだうえで、余剰資産を預けすぎないことが大切です。

まとめ|先駆者でも終わる。出金を最優先に

この記事のまとめ
  • BitMEXが2026年9月23日に全取引を恒久停止(11年の歴史に幕)
  • 8月26日に新規建て停止・建玉は強制決済。HDR Globalの経営判断
  • 出金は継続中だが放置は月50ドル/年1%の手数料→早めの出金が最優先
  • 日本は2020年に利用制限済み。ただし残高がある人は出金を
  • 先駆者でも閉鎖する=海外取引所は「突然終わる」前提で選ぶ

BitMEXの完全閉鎖は、無期限先物という商品を世に広めた先駆者の退場です。かつて市場の過半を握った取引所でさえ終わることがある——この事実は、取引所を「規模や知名度」だけで選ぶことのリスクを、あらためて突きつけています。

いま大切なのは、残高がある人は出金できるうちに引き出すこと、そしてこれから使う取引所は「万一のときに資産を引き出せるか」まで含めて選ぶことです。海外取引所を使うなら、突然終わり得る前提で、余剰資産を預けすぎないようにしてください。

速報や日々の相場観はXで発信中
水野倫太郎 水野倫太郎|株式会社ICHIZEN HOLDINGS 共同代表@mizuno_ichizen

ニュースの速報や、相場・トレンドの日々の見方をXで発信しています。フォローで最新情報をチェックできます。

※本記事はBitMEXの公式告知およびCoinDeskほか各社報道(2026年)、金融庁・関連法令の公表情報に基づきます。手数料・出金条件・日時は各社報道値および同社告知によるもので、最新の詳細は公式の一次情報を確認してください。
※為替は本文中のドル表記を基準とし、円換算は概算です

※当サイトの情報は投資判断の参考となる一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)への投資を勧誘するものではありません。暗号資産取引にはリスクが伴います。最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

目次