【2026年10月最新】海外FXの安全性を14社の契約書で確認!破綻時に資金が戻るかも解説

「海外FXって、ある日突然お金を引き出せなくなったりしないの?」
「ゼロカットがあるから、入金した以上は失わないんでしょ?」
「ライセンスを持っている業者なら、潰れてもお金は戻ってくるはず」
海外FXの安全性を調べると、ライセンスの種類や運営年数を並べた解説がたくさん見つかります。ところが、業者が破綻したときに預けたお金が戻るかどうかは、ライセンスでも運営年数でも決まりません。
決めるのは、業者と交わす契約書に「顧客の資金をどう扱うか」が書いてあるかどうかです。そこで14社の契約書を1社ずつ読み、サイトの説明と食い違っている箇所まで洗い出しました。
木田 陽介2026年9月25日に、14社の利用規約・顧客契約書のPDFと、各国の規制当局の登録簿を1社ずつ確認しました。サイトの宣伝文句ではなく、条文の番号まで書いています。日本語サイトにライセンスの記載がないなど、掲載を見送った3社も実名で理由を書きました。


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2018年に仮想通貨メディアCoinOtakuに入社し、2019年に代表取締役に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。Bitgetのトレード大会では、2025年11月に取引高部門で日本勢1位・世界4位、2026年9月の「KCGI 2026」ではチーム戦で世界7位・日本1位、個人部門で世界10位。
海外FXの安全性を14社の契約書で確認した一覧【2026年10月】
| 業者 | 公式 サイト | 契約法人の 登記国 | ライセンス | 分別管理 (契約書) | ゼロカット (契約書) | 補償・保険 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 公式 | コモロ | MISA | 条文なし | 条文なし (請求権あり) | なし | |
| 公式 | バヌアツ(※) | VFSC | 条文あり (流用可) | 条文なし (即時払い) | FC加盟 賠償保険 | |
| 公式 | セーシェル | FSA SD010 | 条文あり | 条文あり (努力目標) | なし | |
| 公式 | 特定できず | FSC(照合できず) | 条文なし (担保差入れ可) | 条文なし (顧客負担) | なし | |
| 公式 | セーシェル | FSA SD019 | 条文あり | 条文あり (裁量で除外) | 賠償保険 €100万 | |
| 公式 | 特定できず | MISA・FSC等 | 定義のみ | 条文なし | なし | |
| 公式 | ケイマン | CIMA | 条文なし (担保差入れ可) | なし (追証あり) | なし | |
| 公式 | ベリーズ | Belize FSC | 条文あり (相殺権付き) | 条文あり (7営業日) | FC加盟 | |
| 公式 | セーシェル | FSA SD089 | 条文あり | 条文あり (裁量で除外) | 賠償保険 $500万 | |
| 公式 | バヌアツ | VFSC | 条文あり (運用可) | 条文なし (借方利息) | FC加盟 | |
| 公式 | セントビンセント | 金融免許なし | 条文あり | 条文あり (裁量で除外) | 賠償保険 $500万 | |
| 公式 | セーシェル | FSA SD141 | 条文あり (移転可) | 条文なし (顧客負担) | なし | |
| 公式 | 英領バージン諸島 | BVI FSC | 条文あり | 条文なし | なし | |
| 公式 | セーシェル | FSA SD038 | 条文あり (相殺権付き) | 条文あり (裁量で除外) | 保険(〜2027年3月) |
※信託保全は14社とも「なし」のため列を省きました。補償・保険の列は、いずれも破綻時に預かり資産を返す制度ではありません。
「条文あり」は、分別管理やゼロカットを顧客との契約書で約束しているという意味です。
サイトやFAQに書いてあるだけの業者は「条文なし」にしています。
サイトの説明は予告なく変えられますが、契約書は顧客との約束そのものです。トラブルになったときに業者が根拠にするのも、サイトではなく契約書の条文になります。
分別管理とゼロカットの両方に条文があったのは、AXIORY・Errante・FXGT・HFM・XM・XS.comの6社でした。反対に、契約書に不足額を顧客負担とする条文があるか、分別管理の条文がない業者も6社あります。
海外FXの安全性を14社の契約書から1社ずつ紹介
ここからは14社を1社ずつ見ていきます。
各社とも、公式サイトの画像の下の表が運営法人の登記情報です。そのあとに「資金はどう守られるか」を1行でまとめ、根拠になる契約書の条番号を並べています。
BigBoss|ゼロカットはサイトで約束、契約書には条文なし


| 法人名 | Big Boss Ltd. |
|---|---|
| 登記国 | コモロ連合 |
| 登記番号 | HT00324029 |
| ライセンス | MISA BFX2024045 |
| 登録簿 | Active(※) |
| 金融庁警告 | あり(平成29年ほか) |
| 運営開始 | 2013年 |
※MISAの登録簿の個別ページには、有効期限「2025年3月18日」の表示が併存しています。
信託保全はなく、分別管理はガイドラインの1文だけです。契約書に分別管理の条文はありません。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第9.1条:顧客資金に会社の先取特権と相殺権
- 第9.2条:マイナス残高は1週間以内に他口座から補填
- 第9.3条:会社は不足額を請求する権利を持つ
- 第11.2条:不足残高の支払い責任は顧客が負う
良いところ
- 追証ページで、他口座からの自動補填とゼロカットを4時間以内に行うと説明しています
- 2013年から運営しており、当局の公告による出金停止は見つかりません
- MISAの登録簿で法人名・番号・Activeの表示を照合できます
- 信託保全を採用していないと公式コラムで明言しています
気になるところ
- 同意対象の契約書(Comoros版)に分別管理とゼロカットの条文がありません
- 英語サイトのフッターに「原則として日本居住者の申込は受け付けない」とあります
- 追証ページの対象口座にオメガ口座の記載がありません
- 検索で出る旧版の契約書が、別法人名義のまま公開されています
BigBossの追証ページは、スタンダード・プロスプレッド・MASSスタンダードの各口座について、同じアカウント内の他口座の残高で4時間以内に自動補填し、残ったマイナスをゼロカットすると説明しています。運用ルールとしては14社の中でも具体的な部類に入ります。
ただし、日本語の口座開設フォームで同意する契約書(Comoros版・2026年9月7日版)には、ゼロカットを約束する条文がありません。第9.3条は不足額を請求する権利を、第11.2条は顧客が不足残高を支払う責任を定めています。
分別管理も、根拠はガイドラインの1文と公式コラムだけで、契約書に条文はありません。サイトの運用実績を信じるかどうかが、そのまま安全性の判断になる業者と言えるでしょう。
口座の選び方としては、取引手数料0円・NDD STP方式・最大2,222倍・ストップアウト0%のオメガ口座が、スペック面で最も尖っています。最低入金は30万円(USD口座は2,000ドル)で、ボーナスの対象外です。
資金はオメガ口座の取引に必要な額だけを入れ、利益は早めに出金する使い方をおすすめします。なお、追証ページの対象口座にオメガ口座の記載はないため、ゼロカットの扱いは口座開設前にサポートへ確認してください。
\取引手数料0円・最大2,222倍・ロスカット0%/
TitanFX|顧客資金を会社の証拠金に使えると規約に明記


| 法人名 | Titan FX Limited |
|---|---|
| 登記国 | バヌアツ |
| 登記番号 | 40313 |
| ライセンス | VFSC Class A,B,C |
| 登録簿 | 番号まで一致 |
| 金融庁警告 | あり(平成27年ほか) |
| 運営開始 | 2014年 |
※規約の契約主体には、バヌアツ・モーリシャス・BVIの3法人が並んで書かれています。
規約第2.21条(d)は、顧客資金を会社のデリバティブ取引の証拠金などに使えると定めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第2.21条(a):他の顧客の資金とは分けていない
- 第2.21条(d):顧客資金を会社の証拠金等に使える
- 第2.10条:口座間でマイナス残高を相殺
- 第7.2条:証拠金の不足額は即時支払い
良いところ
- 監査法人名(DFK Collins)を公表しています
- VFSCの登録簿で法人名・番号・Activeが一致します
- 契約法人名義でFinancial Commissionに加盟しています
- 専門職業賠償責任保険の上限額を公表しています
気になるところ
- サイトの「他の目的で使用されない」と規約第2.21条(d)が矛盾します
- ゼロカットは規約になく、ヘルプで「精査の上で適用」です
- 規約の契約主体に3法人が並んでいます
- 保険は会社の賠償責任を補うもので、顧客の預かり資産の補償ではありません
TitanFXは監査法人名を公表し、契約法人名義でFinancial Commissionにも加盟しています。情報を出している量は多い業者です。
ただし規約第2.21条(d)は、顧客資金を会社のデリバティブ取引の証拠金などに使えると明記しています。サイトの「他の目的で使用されることは決してありません」という説明と、正面から食い違っています。
ゼロカットも規約には条文がなく、第7.2条は証拠金の不足額を即時の支払義務としています。ゼロカットはヘルプ記事にあり、「トレードオペレーション部による精査の上で適用」と書かれています。
\監査法人名を公表/
XM|分別とゼロカットの条文はあるが「目指す」書き方


| 法人名 | Tradexfin Limited |
|---|---|
| 登記国 | セーシェル |
| 登記番号 | C8413873-1 |
| ライセンス | FSA SD010 |
| 登録簿 | 名称を確認(※) |
| 金融庁警告 | あり(令和2年ほか) |
| 運営開始 | 2010年 |
※セーシェルFSAの登録簿はライセンス番号を表示しません。登録簿の住所は規約と一致しません。
規約第66.1条で、承認された銀行の口座に分別して保管すると定めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第66.1条:承認銀行の口座で分別保管
- 第66.2条:第三者に保管させる場合がある
- 第47.9条:損失を口座内の資金までに抑える
- 第47.9条:悪用時は保護を適用しない
良いところ
- 規約に分別管理とマイナス残高保護の条文があります
- 財務諸表の年次外部監査を受けていると記載しています
- 「15年以上」の運営実績があります
- マイナス残高保護は口座単位で適用されます
気になるところ
- 第47.9条は損失の限定を「目指す」という書き方です
- モーリシャス法人の規約も並んでおり、契約先が明示されていません
- 保管銀行名を公表していません
- グループのCySEC・ASICの補償は日本向け法人に及びません
XMは規約第66.1条で承認銀行の口座での分別保管を、第47.9条でマイナス残高保護を定めています。分別管理とゼロカットの両方が契約書に書かれている6社の1つです。
ただし第47.9条の書き方は、損失を口座内の資金までに抑えることを「目指す」というものです。義務ではなく努力目標の書き方で、悪用の疑いがあれば会社の判断で適用しないこともできます。
XMのグループにはCySECやASICの認可法人がありますが、日本向けの規約(Tradexfin版・103ページ)には投資家補償の記載が一度も出てきません。キプロスの補償基金で守られるという説明は、日本の口座には当てはまりません。
\15年以上の運営実績/
Land Prime|サイトは自動リセット、契約書は不足残高を顧客負担


| 法人名 | Land Prime Ltd |
|---|---|
| 登記国 | モーリシャス/SVG |
| 登記番号 | 23627 IBC 2016ほか |
| ライセンス | FSC GB24203734 |
| 登録簿 | 照合できず(※) |
| 金融庁警告 | あり(平成27年) |
| 運営開始 | 2013年 |
※FSC Mauritiusの登録簿は追加の認証が必要で照合できませんでした。
契約書に分別管理を約束する条文はなく、第14条は顧客資産の担保差入れや運用を会社に認めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第14条:顧客資産の担保差入れ・運用が可能
- 第16条:不足残高は顧客が支払う
- 第8条:ゼロカット悪用は会社の単独裁量で判定
- 第27条:準拠法はセントビンセント法
良いところ
- サイトで「口座残高は自動的に0にリセット」と説明しています
- 日本語のヘルプセンターが整備されています
- 2013年から運営しています
- 日本で開設できる口座タイプをヘルプで案内しています
気になるところ
- 契約書の第16条で、不足残高は顧客の負担になっています
- 契約相手がモーリシャス法人かSVG法人か特定できません
- ヘルプではゼロカットをサポートに依頼する場合があります
- 旧LandFX UKとの関係が公式に説明されていません
Land Primeは日本語トップで「損失が発生しても、口座残高は自動的に0にリセット」と説明しています。一方で、顧客同意書の第16条は、不足残高を顧客がいつでも支払う義務を負うと定めています。
ヘルプセンターのFAQでは、リセット前に入金するとその入金がマイナスの相殺に使われる場合があり、マイナスが残ったらサポートにリセットを依頼するよう案内しています。宣伝と運用と契約書で、書いていることが少しずつ違います。
契約相手の「Land Prime Ltd」がモーリシャスの免許法人なのか、セントビンセントの法人なのかも特定できませんでした。準拠法はセントビンセント法です。
\日本語のヘルプセンターが充実/
FXGT|マイナス残高の請求権放棄を規約に明記


| 法人名 | GT Global Ltd |
|---|---|
| 登記国 | セーシェル |
| 登記番号 | 8421720-1 |
| ライセンス | FSA SD019 |
| 登録簿 | 名称を確認(※) |
| 金融庁警告 | あり(令和2年ほか) |
| 運営開始 | 2019年 |
※セーシェルFSAの登録簿はライセンス番号を表示しません。登録簿の住所は公式サイトと一致しません。
規約第15条で分別口座を定めています。ただし会社名義の口座に他の顧客の資金と混ぜて保管されます。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第15.1条:適用規則に従い分別口座を設ける
- 第15.2条:会社名義の口座で他の顧客と混蔵
- 第14.12条:マイナス残高の請求権を放棄
- 第8.6条:両建て等は単独裁量で残高調整
良いところ
- 第14.12条で、マイナス残高を請求する権利の放棄を明文化しています
- 契約法人を被保険者とする賠償責任保険の証書を公開しています
- 保険の期間は2026年10月11日まで有効です
- 規約の契約法人が1社に特定されています
気になるところ
- 規約第7.10条は、日本居住者を対象外の地域に挙げています
- 保険金額の通貨がトップページではドル、証書ではユーロです
- 旧法人名からの変更について公式の告知がありません
- 保管銀行名を「Tier 1銀行」としか書いていません
FXGTは規約第14.12条で、口座の資本がマイナスになったときに差額を受け取る権利を放棄すると書いています。「請求しない」と契約書で言い切っている点は、14社の中で明快な部類です。
ただし第8.6条は、同一名義内や他の顧客との両建てを会社が単独裁量で濫用と判断した場合に、残高を調整できると定めています。通常の取引なら問題になりにくい条項ですが、ボーナスを使った両建ては対象になります。
もう1点、規約第7.10条は日本を対象外の地域に挙げています。日本語サイトとボーナスの案内がある一方で、契約書上は日本居住者を対象にしていないという建て付けです。
\マイナス残高の請求権放棄を規約に明記/
IS6FX|ライセンス番号は全ページに掲載、契約法人は特定できない


| 法人名 | IS6 Technologies Ltd |
|---|---|
| 登記国 | コモロ/モーリシャス |
| 登記番号 | HY00623405ほか |
| ライセンス | MISA T2023309 FSC GB21026947 |
| 登録簿 | FSCで名称を確認 |
| 金融庁警告 | あり(令和8年ほか) |
| 運営開始 | 2021年(現法人) |
※日本語サイトに規約が3本並んでおり、日本居住者がどの法人と契約するかは書かれていません。
分別管理は規約の定義条項に1行あるだけで、保管銀行名は公表されていません。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第2条:銀行口座を会社資金と分別と定義
- 第10条:組戻しでマイナス残高になり得る
- 利用規約第12条:ボーナス悪用時は負担額を差し引き
- ゼロカットはウェブページの説明のみ
良いところ
- ライセンス番号を日本語サイトの全ページに掲載しています
- ゼロカットの処理時刻(2時間おき)まで公開しています
- 代表者の氏名を会社概要で公開しています
- FSC Mauritiusの登録簿で法人名と免許の種別を確認できます
気になるところ
- 日本居住者の契約法人が特定できません
- 規約本体にマイナス残高保護の条文がありません
- ポジションを持ったままのマイナス残高は処理されません
- 金融庁の警告を3つの法人名で受けています
IS6FXは、コモロ・モーリシャス・南アフリカのライセンス番号を日本語サイトの全ページに載せています。番号を隠さない姿勢は評価できます。
ところが、日本語サイトには規約が3本並んでいて、日本居住者がどの法人と契約するのかが書かれていません。破綻したときにどの国の手続きになるのかが、契約前に分からない状態です。
ゼロカットは「追証について」のページで、2時間おきに自動処理すると説明されています。ただし規約本体に条文はなく、ポジションを持ったままのマイナス残高は処理されません。
\ライセンス番号を全ページに掲載/
Tradeview|ゼロカットなしを明言するケイマンの免許業者


| 法人名 | Tradeview Ltd. |
|---|---|
| 登記国 | ケイマン諸島 |
| 登記番号 | 公式に記載なし |
| ライセンス | CIMA 585163 |
| 登録簿 | 番号まで一致(※) |
| 金融庁警告 | あり(平成28年) |
| 運営開始 | 2004年 |
※CIMAの公表リスト(2025年9月30日時点)で確認しました。現在の状態はオンライン登録簿が認証制のため未確認です。
契約書に分別管理の条文はなく、第9条は顧客資産の担保差入れ・再担保・運用・貸付を会社に認めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第9条:顧客資産の担保差入れ・運用・貸付が可能
- 第10条:不足残高は顧客が支払う
- 第28条:解約後も支払義務は残る
- 第2条:口座を置く法人は会社が決める
良いところ
- CIMAの公表リストで法人名と番号が一致します
- ゼロカットがないことを公式ページで正直に書いています
- ケイマンの法律は顧客財産の分別を義務付けています
- 2004年から運営しています
気になるところ
- ゼロカットがなく、口座がマイナスになれば追証が発生します
- 契約書の第9条で顧客資産の担保差入れが認められています
- 日本語サイトのトップに契約法人の記載がなく、規制ページとFAQで確認する必要があります
- 住所の表記が2通りあります
Tradeviewは、ゼロカットがないことを公式ページで明記しています。口座がマイナスになれば不足額は顧客の負担で、契約書第10条では利息と回収費用まで請求の対象です。
サイトで「ゼロカットあり」と書きながら契約書で請求権を残す業者より、条件がはっきりしている分だけ判断しやすい業者です。ケイマンの法律も、顧客財産の分別を業者に義務付けています。
ただし契約書第9条は、顧客資産の担保差入れ・再担保・運用・貸付を会社に認めています。日本語サイトの「完全分別管理」という宣伝と、契約書の中身は一致していません。
\ケイマンCIMAの免許業者/
AXIORY|約定データは公開、顧客資金には会社の相殺権


| 法人名 | Axiory Global Ltd. |
|---|---|
| 登記国 | ベリーズ |
| 登記番号 | 000005723 |
| ライセンス | Belize FSC 4496214 |
| 登録簿 | 照合できず(※) |
| 金融庁警告 | あり(平成27年) |
| 運営開始 | 2011年創業 |
※Belize FSCの登録簿はJavaScript描画のため取得できませんでした。番号は公式サイトと規約の表記です。
規約第12条で分別口座に保管すると定めていますが、同じ条で顧客資金に会社の相殺権が及びます。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第12.1条:信頼できる金融機関の分別口座で保管
- 第12.2条:顧客資金に会社の相殺権が及ぶ
- 第14.1条(g):マイナス残高は7営業日以内に解消
- 第30.6条:濫用取引の判定は会社の単独裁量
良いところ
- 約定率と約定スピードの統計を毎月公開しています
- CEOの氏名と役員紹介ページを公開しています
- 規約本文にマイナス残高保護の条文があります
- Financial Commissionに加盟しています(紛争補償のみ)
気になるところ
- 保管銀行名と監査機関名を公表していません
- ゼロカットの解消期限がサイトは24時間、規約は7営業日です
- サイトが説明する「監査機構が管財人になる」仕組みは規約にありません
- Belize FSCが類似名の無登録業者に警告を出しています
AXIORYは規約第12条で顧客資金を分別口座に置くと定め、第14.1条(g)でマイナス残高を解消すると約束しています。分別管理とゼロカットの両方が契約書に書かれている6社の1つです。
一方で、第12.2条は顧客資金に会社の相殺権が及ぶと明記しています。分別口座にあるお金でも、会社に対する債務があれば差し引かれる仕組みです。
サイトは「破綻時は監査機構が一時的な管財人となって返還する」と説明していますが、この仕組みは規約のどこにも書かれていません。監査機構の名称も公表されていないため、記事ではこの説明を評価に含めていません。
\約定データを毎月公開/
XS.com|「破産時に500万ドル」の保険は会社の賠償責任保険


| 法人名 | XS Ltd |
|---|---|
| 登記国 | セーシェル |
| 登記番号 | 8428765-1 |
| ライセンス | FSA SD089 |
| 登録簿 | 名称を確認(※) |
| 金融庁警告 | あり(令和6年) |
| 運営開始 | 2010年 |
※フッターにはセントビンセント登記の同名法人「XS Ltd」も載っています。登録簿の住所は公式と一致しません。
契約書第17.3条で、会社の口座とは分けた顧客口座に入れると定めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第17.3条:会社資金と分けた顧客口座に入金
- 第17.5条:保護ルール外の第三者への預託に同意
- 第5.1条:投資額を超える損失は求めない
- 第31.2条:単独裁量で保護を外し回収できる
良いところ
- 規約に分別管理とマイナス残高保護の条文があります
- 賠償責任保険(上限500万ドル)の証書を公開しています
- 保険の期間は2026年10月9日まで有効です
- グループにASIC・CySECの認可法人があります
気になるところ
- 日本語ページは「破産時に500万ドルまで」と説明していますが、証書は会社の賠償責任保険です
- 同じ名前の「XS Ltd」が2社あります
- 第31.2条でゼロカットを外す判断が最終とされています
- 保管銀行名を公表していません
XS.comは契約書第17.3条で分別口座を、第5.1条でマイナス残高保護を定めています。条文の骨格は6社と同じ水準です。
日本語の保険ページは「破産時に500万USドルまでの損害をカバー」と説明しています。ところが証書の種類は会社自身の民事賠償責任保険で、破綻時に預かり資産を返す保証とは読めません。
さらにフッターには同じ名前の「XS Ltd」が2社あり、保険の被保険者がどちらの法人かは証書から分かりません。第31.2条は、会社の単独裁量でゼロカットを外した判断を最終的なものとしています。
\賠償責任保険の証書を公開/
ThreeTrader|登録簿と完全一致、ただし分別資金を会社が運用できる


| 法人名 | ThreeTrader Global Limited |
|---|---|
| 登記国 | バヌアツ |
| 登記番号 | 40430 |
| ライセンス | VFSC Class A,B,C |
| 登録簿 | 番号まで一致 |
| 金融庁警告 | あり(令和5年) |
| 運営開始 | 2021年 |
※VFSCの登録簿で「40430/Active」を確認しました。登録簿上は会社番号の欄の数字です。
規約第23.1条で分別口座に保管しますが、第23.2条で会社がその資金を運用でき、運用益は会社のものです。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第23.1条:分別口座に保管(他の顧客と混蔵)
- 第23.2条:会社が分別口座の資金を運用できる
- 第3.3条:マイナス残高を他口座と相殺
- 第6.2条:借方残高に利息がかかる
良いところ
- VFSCの登録簿で法人名・番号・Activeがすべて一致します
- 契約法人そのものがFinancial Commissionに加盟しています
- 規約の契約法人が1社に特定されています
- 準拠法(バヌアツ法)が規約に明記されています
気になるところ
- 規約にマイナス残高保護の条文がありません
- 借方残高への利息と支払義務が規約に書かれています
- 分別口座の資金を会社が運用できます
- 運営開始は2021年で、14社の中では新しい業者です
ThreeTraderは、バヌアツの当局の登録簿で法人名・番号・Activeの表示がすべて一致しました。契約法人の名義でFinancial Commissionに加盟していることも確認できました。
一方で、規約第23.2条は分別口座の資金を会社が運用することを顧客が取消不能で承認する形になっており、運用益は会社のものです。分別口座にあっても、会社が動かせるお金ということになります。
ゼロカットはサイトで「YES」と表示していますが、規約に条文はありません。逆に第6.2条は借方残高への利息を定めており、マイナス残高が請求対象になる前提で書かれています。
\契約法人がFinancial Commission加盟/
HFM|日本向けの契約法人は金融ライセンスを持っていない


| 法人名 | HF Markets (SV) Ltd |
|---|---|
| 登記国 | セントビンセント |
| 登記番号 | 22747 IBC 2015 |
| ライセンス | なし(会社登記) |
| 登録簿 | 照合できず |
| 金融庁警告 | あり(平成29年) |
| 運営開始 | 2010年 |
※規制ページは「認可されています」と表示していますが、根拠として示されているのは会社の設立証明です。
規約第31.1.1条で、顧客資金を自社の運転資金と完全に分けた専用口座で保管すると定めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第31.1.1条:顧客資金は専用のまとめ口座で保管
- 第31.1.2条:裁量で第三者に保管させる場合あり
- 第20.4条:合理的な措置で残高をゼロに戻す
- 第20.4条:単独裁量で不適用・取消ができる
良いところ
- 規約に分別管理とマイナス残高保護の条文があります
- 日本向け法人を被保険者とする賠償責任保険が有効です
- グループにFCA・CySECの認可法人があります
- 2010年から運営しています
気になるところ
- 日本向けの契約法人は金融ライセンスを持っていません
- 保険金額がサイトは500万ユーロ、証書は500万ドルです
- キプロスの投資家補償は欧州法人だけが対象です
- ゼロカットはサイトの「自動」より弱い書き方です
HFMの日本語サイトの法的書類は、すべてセントビンセント登記の HF Markets (SV) Ltd 版です。この法人は金融ライセンスを持っておらず、規制ページの「認可されています」の根拠は会社の設立証明です。
グループにはFCA(英国)やCySEC(キプロス)の認可法人があり、キプロスの投資家補償基金にも加盟しています。ただし加盟しているのは欧州法人で、日本向けの契約法人には及びません。
契約法人を被保険者とする専門職業賠償責任保険(上限500万ドル)は有効です。ただしこれは会社の過失などへの賠償を補う保険で、顧客が直接請求できるものではありません。
\契約法人が被保険者の賠償責任保険あり/
TradersTrust|FAQはゼロカット、契約書は不足額を顧客負担


| 法人名 | Traders Trust Ltd |
|---|---|
| 登記国 | セーシェル |
| 登記番号 | 8429440-1 |
| ライセンス | FSA SD141 |
| 登録簿 | 名称を確認(※) |
| 金融庁警告 | あり(令和6年) |
| 運営開始 | 2009年 |
※登録簿の住所はOffice 5A、公式サイトはOffice 9Aで、表記が一致しません。
契約書第10.1条で分別口座に入れると定めていますが、第10.2条でLPや取引所への移転にも同意させています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第10.1条:Client口座で自社資金と分離
- 第10.2条:LP・取引所への移転に同意
- 第4条(k):清算後の不足額は顧客の負担
- 第29.1条:全口座を無通知で相殺できる
良いところ
- FAQで「口座残高が0を下回ることはない」と明言しています
- 日本語サイトの契約法人が1社に特定されています
- 2009年から運営しています
- 創業者兼CEOの氏名を公開しています
気になるところ
- 契約書の第4条(k)で、不足額は顧客の負担になっています
- フッターのバミューダ法人はBMAの登録簿に見当たりません
- 日本向け法人に効く補償制度がありません
- 保管銀行名と外部監査を公表していません
TradersTrustはFAQで「口座残高が0を下回ることはない」と明言しています。ところが契約書の第4条(k)は、清算で生じた不足額は顧客が負担すると書いています。
分別管理は第10.1条に条文がありますが、第10.2条でLP(流動性提供者)や取引所への資金移転に同意したものとされ、移転先の支払能力について会社は責任を負いません。
フッターに載っているバミューダ法人は、バミューダ金融当局の登録簿で見つかりませんでした。日本向けの契約法人に効く補償制度も確認できていません。
\2009年から運営/
iFOREX|30年の運営実績、ゼロカットは規約になし


| 法人名 | Formula Investment House Ltd. |
|---|---|
| 登記国 | 英領バージン諸島 |
| 登記番号 | 公式に記載なし |
| ライセンス | BVI FSC SIBA/L/13/1060 |
| 登録簿 | 名称を確認(※) |
| 金融庁警告 | あり(平成23年ほか) |
| 運営開始 | 1996年創業 |
※BVI FSCの登録簿はライセンス番号を表示しません。番号は日本語の取引規約1.1条に明記されています。
規約第9.1.1条で会社名義の口座に保管し、他の顧客の資金と混蔵すると定めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第2条:銀行口座は会社の資金と分別
- 第9.1.1条:会社名義の口座で他の顧客と混蔵
- 第9.1.2条:保管先の破綻時は無担保債権のみ
- 第9.1.6条(d):マイナス時は他口座から振替
良いところ
- 1996年創業で、14社の中で最も運営期間が長い業者です
- 持株会社のIRサイトで年次報告書を公開しています
- ライセンス番号を日本語の取引規約に明記しています
- 規約の契約法人が1社に特定されています
気になるところ
- サイトは「マイナス残高から保護」とうたいますが、規約に条文がありません
- 自社が取引の相手方になる免許区分です
- 上場年の表記が2025年と2026年で割れています
- ウェブページ本体にはライセンス番号がありません
iFOREXは1996年創業で、持株会社がIRサイトで年次報告書を公開しています。財務情報を自分で確かめられる点は、14社の中で数少ない強みです。
ライセンス番号はウェブページ本体には載っていませんが、日本語の取引規約1.1条に「SIBA/L/13/1060」と明記されています。英領バージン諸島の当局の登録簿でも、法人名と免許の区分を確認できました。
注意したいのはゼロカットです。サイトは「マイナスの残高から保護されます」とうたっていますが、取引規約に対応する条文はありません。規約にあるのは、マイナスの口座を他の口座から振り替えて埋める第9.1.6条(d)だけです。
\1996年創業・年次報告書を公開/
Errante|規約は整っており、賠償責任保険も更新済み


| 法人名 | Errante Securities (Seychelles) Limited |
|---|---|
| 登記国 | セーシェル |
| 登記番号 | 8425493-1 |
| ライセンス | FSA SD038 |
| 登録簿 | 名称を確認(※) |
| 金融庁警告 | あり(令和7年) |
| 運営開始 | 公式に記載なし |
※セーシェルFSAの登録簿はライセンス番号を表示しません。登録簿の住所は公式サイトと一致しません。
規約第20.1条で分別口座を定めていますが、会社の相殺権と関連会社名義の口座での保管も認めています。
契約書の該当条文の要点は次のとおりです(原文の要約)。
- 第20.1条:顧客資金を分別口座で保管
- 第20.1条6項:預け先の破綻時は特定額の請求権なし
- 第6.2条:損失は口座内の資金までに限定
- 第6.3条:会社の合理的裁量で保護を適用しない
良いところ
- 規約に分別管理とマイナス残高保護の条文があります
- 1人2口座までという上限が規約に明記されています
- 日本語サポートが平日8時から24時まで対応しています
- 賠償責任保険の証書を公開しています
気になるところ
- 保険はErranteの責任を対象にしたもので、破綻時の返還を保証するものではありません
- 登記住所がFXGTの公式表記と同じです
- 設立年を自社で表記していません
- キプロスの投資家補償は日本居住者に適用されません
Erranteは規約第20.1条で分別口座を、第6.2条でマイナス残高保護を定めています。条文の骨格は6社と同じ水準にあります。
保険は更新されています。保険制度ページに掲載されている賠償責任保険の証書は、保険期間が2026年3月28日から2027年3月27日までです。ただし「Erranteについて」ページのリンクは、2026年3月27日までの旧証書を指したままになっています。
登記住所はFXGTの公式表記と同じ「Suite 18, Third Floor, Vairam Building」です。金融庁の警告リストでも、両社の所在地が同様か酷似していると注記されています。
\規約に分別管理とゼロカットの条文あり/
海外FXの安全性を確かめる資金保全チェッカー
業者と預けている金額を選ぶと、その資金が契約上どう扱われるかを判定します。金額を入れるのは、破綻時に制度で返還が約束されている額と並べて見てもらうためです。
資金保全チェッカー
※2026年9月25日に各社の公式規約と規制当局の登録簿で確認した内容に基づく簡易判定です。1ユーロ=181円で換算しています。破綻時の返還額を予測するものではありません。
どの業者を選んでも「制度で返還が約束された額」は0円になります。海外FXの契約法人には、国内FXの信託保全や英国のFSCSのような公的な受け皿がないためです。
そのうえで差がつくのが段階の判定です。段階1の業者でも破綻時の返還は保証されていないので、取引に使わない資金まで置いておく理由にはなりません。
海外FX業者が破綻すると資金はどうなるか|過去の実例
| 業者(年) | 顧客資金の扱い | 一次資料 |
|---|---|---|
| Alpari UK (2015年) | 分別資金の返還82.0% 残りは公的補償 | 英FCA・管財人報告 |
| FXCM (2015年) | マイナス残高の 約9割を免除 | 米SEC開示 |
| GEMFOREX (2026年告知) | 返還の実績は 確認できず | 運営会社の破産告知 |
海外FX業者の破綻を、一次資料で追える3つの実例に絞りました。分別管理されていた資金でも、全額は戻っていません。
Alpari UK|分別されていた顧客資金の返還は82%でした
2015年1月のスイスフランショックで、英国のAlpari UKは支払不能になり、特別管理手続きに入りました。英国の金融行動監視機構(FCA)の認可業者で、顧客資金は分別管理されていました。
それでも、管財人のKPMGが英国の会社登記所に提出した最終報告では、分別されていた顧客資金からの返還は累計で1ドルあたり82.0セントです。手続きの費用の77.7%が、顧客資金の側から支払われています。
残りの損失を埋めたのは、英国の公的な補償機構FSCSでした。当時の上限は1人5万ポンド(7万5,790ドル、現在のレートで約1,200万円)です。海外FXの契約法人には、この公的補償に当たる仕組みがありません。



分別管理は「倒産しても全額戻る」仕組みではありません。英国のように当局の監督と公的補償が揃っていても、分別資金そのものの返還は8割強でした。海外FXでは、その8割すら保証されていないと考えておくのが安全です。
FXCM|マイナス残高の免除は会社の経営判断でした
同じスイスフランショックで、米国のFXCMは顧客のマイナス残高が約2億7,600万ドルに達しました。米国証券取引委員会(SEC)に提出した年次報告書によると、特定の地域の顧客の約9割については、マイナス残高を免除する経営判断をしています。
一方で、残る約1割の顧客(マイナス残高の総額の6割超)には支払いを求めると通知しました。マイナス残高を免除するかどうかは、契約上の権利ではなく会社の判断だったということです。この点は、後ほどゼロカットの章で扱う条文の話につながります。
GEMFOREX|運営会社の破産告知はあるが、返還の記録はありません
日本居住者向けに営業していたGEMFOREXは、2023年5月31日にサービスを停止しました。運営会社のGemtrade LLCは2026年2月15日付で、セントビンセント・グレナディーンの法律に基づく破産手続き中であることを公式サイトで告知しています。
告知によると、資産の査定後に選任された清算人が債権者に連絡する予定で、個別の問い合わせには対応していません。確認日時点で、顧客への返還の実績や返還率を示す一次資料は見つかりませんでした。
破綻の前兆を見分ける方法は、業者のスペックや出金手段まで含めて17社を比べた総合比較で段階ごとに整理しています。
海外FXの信託保全と分別管理は何が違うか
| 項目 | 国内FX(信託保全) | 海外FX(分別管理) |
|---|---|---|
| お金の置き場所 | 信託銀行 | 業者名義の口座 |
| 名義 | 顧客が受益者 | 業者の名義 |
| 破綻時に動く人 | 弁護士等の受益者代理人 | 清算人・管財人 |
| 不足時の補充 | 2営業日以内に追加 | 規定なし |
| 根拠 | 内閣府令143条の2 | 各社の契約書 |
どちらも「顧客のお金と会社のお金を分ける」点は同じです。違うのは、分けたお金の名義が誰にあり、破綻したときに誰がそれを顧客に返すのかです。
国内FX(区分管理信託)
顧客の証拠金
↓ 信託銀行に金銭信託(顧客が受益者)
↓ 業者が破綻
↓ 弁護士等の受益者代理人が一括で権利行使
↓ 信託財産から顧客へ返還
海外FX(分別管理)
顧客の証拠金
↓ 業者名義の口座(他の顧客と混蔵)
↓ 業者が破綻
↓ 現地の法律で清算人が手続き
↓ 残った資金を按分(全額の保証なし)
国内FXの信託保全は法律で義務になっています
国内FXでは、金融商品取引法第43条の3と内閣府令第143条により、FXの証拠金を信託会社などへの金銭信託で管理することが義務になっています。預金で分けておくだけの方法は認められていません。
内閣府令第143条の2は、業者が破綻したときに弁護士などの受益者代理人が全顧客分の権利を一括で行使すると定めています。信託財産が必要額に足りなければ、業者は2営業日以内に追加で信託しなければなりません。条文はe-Gov法令検索の内閣府令で読めます。
海外FXの分別管理は「業者名義の口座を分けているだけ」です
海外FXの分別管理は、会社の運転資金とは別の口座に顧客の資金を置くという意味です。ただし口座の名義は業者で、他の顧客の資金とまとめて管理されるのが一般的です。
さらに14社の契約書には、分別口座のお金に会社の手が届く条文がいくつもありました。会社の相殺権(BigBoss第9.1条・AXIORY第12.2条・Errante第20.1条)、会社による運用(ThreeTrader第23.2条)、会社の証拠金への流用(TitanFX第2.21条(d))です。
Land Prime第14条とTradeview第9条は、顧客資産の担保差入れや運用まで認めています。サイトに「完全分別管理」と書いてあっても、契約書を読むと中身がかなり違うことが分かります。
国内の日本投資者保護基金もFXは対象外です
「国内FXなら1,000万円まで補償される」という説明を見かけることがありますが、日本投資者保護基金は外国為替証拠金取引を補償対象外と明記しています。国内FXの保護の中心は、補償基金ではなく区分管理信託です。
国内と海外のどちらを使う場合も、「補償があるから大丈夫」ではなく「どういう仕組みで返ってくるのか」を確かめることが大切です。
海外FXのゼロカットは契約書に書いてあるかで確かめる
| 業者 | 契約書の条文 | 不足額の扱い |
|---|---|---|
| BigBoss | 条文なし (請求権あり) | 請求の余地あり |
| TitanFX | 条文なし (即時払い) | 請求の余地あり |
| XM | 条文あり (努力目標) | 努力目標 |
| Land Prime | 条文なし (顧客負担) | 請求の余地あり |
| FXGT | 条文あり (裁量で除外) | 裁量で除外あり |
| IS6FX | 条文なし | 運用次第 |
| Tradeview | なし (追証あり) | 顧客負担と明記 |
| AXIORY | 条文あり (7営業日) | 裁量で除外あり |
| XS.com | 条文あり (裁量で除外) | 裁量で除外あり |
| ThreeTrader | 条文なし (借方利息) | 請求の余地あり |
| HFM | 条文あり (裁量で除外) | 裁量で除外あり |
| TradersTrust | 条文なし (顧客負担) | 請求の余地あり |
| iFOREX | 条文なし | 運用次第 |
| Errante | 条文あり (裁量で除外) | 裁量で除外あり |
ゼロカットは、口座がマイナスになったときに業者がその分を負担してゼロに戻す仕組みです。海外FXの大きな魅力として紹介されますが、14社のうち8社は、契約書にゼロカットの条文がありませんでした。
サイトと契約書の内容が逆になっている5社
特に注意したいのが、サイトではゼロカットをうたいながら、契約書では不足額を顧客に請求できるようにしている5社です。
- BigBoss:追証ページは自動ゼロカット、契約書第9.3条は不足額の請求権
- Land Prime:トップは自動リセット、顧客同意書第16条は不足残高の支払義務
- ThreeTrader:口座比較表は「YES」、規約第6.2条は借方残高への利息
- TitanFX:ヘルプ記事でゼロカット、規約第7.2条は不足額の即時支払義務
- TradersTrust:FAQは「0を下回らない」、契約書第4条(k)は顧客負担
どの業者も、実際には多くのケースでゼロカットを運用していると考えられます。ただし契約上は請求する権利を残しているため、運用を変えられても顧客は契約違反を主張できません。
条文があっても会社の裁量で外せる書き方が多い
条文がある6社も、無条件ではありません。HFM第20.4条・XS.com第31.2条・FXGT第8.6条・Errante第6.3条は、会社が濫用と判断すれば保護を外したり残高を調整したりできると定めています。
XM第47.9条は損失を口座内の資金までに抑えることを「目指す」という書き方で、AXIORYはサイトの「24時間以内」に対して規約では「7営業日以内」です。FXCMの前例のとおり、裁量で決まる部分は、相場が荒れたときに業者の都合で変わり得ます。
規約の読み方は、EAを動かせる業者を規約の原文で比べた記事でも条文単位で解説しています。禁止行為に触れるとゼロカットも外されるので、あわせて確認しておくと安心です。
海外FXは金融庁の警告リストに載っていたら違法なのか
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 金商法 第29条 | 登録がなければ営業できない |
| 第197条1項4号の3 | 無登録営業に拘禁刑等 |
| 第207条 | 法人には7億円以下の罰金 |
| 第31条の3の2 | 無登録業者の勧誘を禁止 |
金融庁は、日本で登録を受けずに金融商品取引業を行っている業者に警告書を出し、その名称を公表しています。2026年9月25日更新のリストで照合したところ、この記事で扱う14社はすべて掲載されていました。
14社すべてが金融庁の警告リストに載っています
掲載時期が最も古いのはiFOREXの平成23年(2011年)1月で、最も新しいのはIS6FXの運営法人の令和8年(2026年)7月です。BigBossは平成29年(2017年)2月、XMの現在の契約法人Tradexfinは令和2年(2020年)8月に掲載されています。
ただし金融庁は、リストの名称や所在地は「現時点のものでない場合があります」と注記しています。警告時の法人と、いま日本居住者が契約する法人が違うこともあるので、リストは金融庁の公表ページで最新版を確認してください。
罰則の対象は無登録で営業する業者の側です
金融商品取引法第29条は、登録を受けた者でなければ金融商品取引業を行えないと定めています。違反した者は第197条第1項第4号の3により、10年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方の対象になります。
罰則を定めた第8章(第197条から第209条の3まで)の条文には、「顧客」「相手方」という語は出てきません。処罰の対象として書かれているのは、無登録で業を行った者です。条文はe-Gov法令検索の金融商品取引法で確認できます。
一方で、利用者に一切の法的な問題がないと言い切れるものでもありません。刑法の共犯規定などの扱いは個別の事情によるため、判断に迷う場合は弁護士に相談してください。
警告が意味するのは「日本の保護が何もない」ということです
金融庁の注意喚起ページは、登録業者には分別管理や苦情窓口の態勢が求められる一方、無登録業者の態勢は当局が確認できないと説明しています。出金拒否や連絡不通の相談が寄せられていることも公表しています。
つまり警告リストに載っていることは、日本の区分管理信託も、国内の紛争解決の窓口も使えないという意味です。この前提を受け入れたうえで、契約書の中身で業者を選ぶことになります。国内業者の登録状況は金融庁の金融事業者一括検索で確認できます。
海外FXの安全性の確認で掲載を見送った3社
| 業者 | 見送った理由 |
|---|---|
| Vantage | 日本語サイトに免許記載なし |
| Exness | 日本居住者の受入を確認できず |
| Focus Markets | 日本語サイトがなく受入も不明 |
この記事では「日本居住者が口座を開けること」と「ライセンス番号か登記情報を公式で確認できること」の2つを満たす業者だけを載せています。次の3社は、どちらかを満たせませんでした。
Vantage|日本語サイトに監督官庁もライセンス番号もありません
日本向けサイト(vantagetradings.com)は、フッターにも会社情報にも監督官庁の名前とライセンス番号がありません。「ライセンスと規制」欄も、厳格な規制を遵守しているという一文だけでした。
日本居住者が契約するのはセントルシア登記の Vantage Prime Trading Ltd. で、顧客契約書にも金融ライセンスの記載はなく、ボーナス規約に「VFSC(バヌアツ)登録番号00318」という記述があるだけです。サイトは「マイナス分をヴァンテージが負担」と説明していますが、規約第11条のゼロカットは申告制の裁量型でした。
Exness|日本居住者の契約法人と受け入れを公式に確認できません
確認日時点で、Exnessの日本語ページは英語版に転送され、日本語サポートの窓口も公開情報では確認できませんでした(ヘルプセンターには日本語版があります)。国別の制限を載せたヘルプはログインが必要で、日本居住者を受け入れているかどうかを公開情報で確かめられません。
Focus Markets|日本語サイトがなく、日本居住者の受け入れも書かれていません
Focus Marketsには日本語サイトがなく、規約はセントルシア・セントビンセント・モーリシャスの3法人分が並んでいます。どの法人が日本居住者と契約するのかは書かれていません。なお、Focus Markets LLCは令和4年11月30日付で関東財務局の無登録警告を受けています。
規約は、自社が顧客の取引の相手方になり得るマーケットメイカーであることを定義しています。これらが公式に確認できるまでは、掲載を見送ります。
海外FXの安全性に関するよくある質問
- 海外FXで絶対に安全な業者はありますか?
-
ありません。14社とも信託保全はなく、破綻時に預かり資産を返す補償制度もありませんでした。契約書の中身で差はつきますが、分別管理とゼロカットの両方を契約書で約束している6社でも、返還は保証されていません。
- 海外FX業者が破綻したら、入金したお金は戻りますか?
-
戻る保証はありません。公的補償のある英国のAlpari UKでも、分別されていた顧客資金の返還は82.0%でした。海外FXでは返還は現地の清算手続き次第なので、取引に使わない資金は置かないようにしてください。
- 金融庁の警告リストに載っている業者を使うと違法になりますか?
-
金融商品取引法の罰則が対象にしているのは、無登録で営業する業者の側です。罰則の条文に顧客を対象とする規定は見当たりません。ただし個別の事情によって判断が分かれることもあるため、不安な場合は弁護士に相談してください。
- ゼロカットがあれば、入金額以上の損失は出ませんか?
-
サイトの説明だけでは判断できません。14社中8社は契約書にゼロカットの条文がなく、そのうち5社はサイトでゼロカットをうたいながら、契約書で不足額を顧客負担にしています。口座開設前に規約の該当条を確認してください。
- Financial Commissionに加盟していれば補償されますか?
-
補償されるのは、業者が紛争の裁定に従わなかった場合だけです。上限は1件2万ユーロ(約362万円)で、Financial Commission自身が「業者が破綻した場合に顧客全体を対象にはしない」と明記しています。破綻時の補償とは考えないでください。
海外FXの安全性まとめ|ライセンスより契約書の中身で選ぶ
- 14社とも信託保全はありません:破綻時に預かり資産を返す補償制度も確認できませんでした
- 分別管理とゼロカットを契約書で約束しているのは6社:AXIORY・Errante・FXGT・HFM・XM・XS.comです
- サイトと契約書が逆の業者が5社:サイトはゼロカット、契約書は不足額を顧客負担にしています
- 14社すべてが金融庁の警告リストに掲載:日本の保護制度は使えない前提で選ぶことになります
- 資金は取引に使う分だけ置く:利益はこまめに出金するのが最も確実な自衛策です
海外FXの安全性は、ライセンスの国名や運営年数を並べても見えてきません。見るべきなのは、顧客の資金をどう扱うかを契約書で約束しているかどうかです。
そして契約書で約束している業者でも、破綻時の返還を保証する制度はありません。取引に必要な額だけを入れ、利益が出たら早めに出金する運用を続けることが、どの業者を選んでも効く対策になります。
業者のコスト面を比べたい方は1回の取引にかかる実額でスプレッドを比べた記事を、口座残高ごとのレバレッジ制限が気になる方は残高帯ごとの倍率を公式表示で比べた記事もあわせてご覧ください。
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参考文献
[1] BigBoss 顧客契約書(Comoros版・2026年9月7日版)(2026年9月25日取得)
https://www.bigboss-financial.com/docs/view/BigBoss_Client_Agreement_Comoros_20260907.pdf
[2] BigBoss 追証(ゼロカット)について(2026年9月25日取得)
https://www.bigboss-financial.com/ja/negative_balance
[3] Mwali International Services Authority 登録簿(Big Boss Ltd)(2026年9月25日取得)
https://mwaliregistrar.net/list_of_entities/verify/373.html
[4] AXIORY 利用規約(Axiory Global Ltd)(2026年9月25日取得)
https://www.axiory.com/Axiory/media/assets/doc/Axiory_Global_Ltd_Terms-Conditions.pdf
[5] Errante 利用規約(2026年9月25日取得)
https://errante.io/terms-and-conditions/
[6] FXGT 利用規約 v40(GT Global Ltd)(2026年9月25日取得)
https://live.cdn-fxgt.com/2026/04/Terms-and-Conditions_FXGT_GT-Global-Ltd_v40.pdf
[7] HFM 法的書類(HF Markets (SV) Ltd)(2026年9月25日取得)
https://www.hfm.com/int/jp/about/documents
[8] iFOREX 取引規約(2026年9月25日取得)
https://www.iforex.jpn.com/legal/client_agreement.pdf
[9] IS6FX 利用規約(2026年9月25日取得)
https://is6.com/ja/company/user_policy
[10] Land Prime 顧客同意書(2026年9月25日取得)
https://landprime.com/ja-JP/client-agreement
[11] ThreeTrader 法的文書(お客様規約)(2026年9月25日取得)
https://www.threetrader.com/jp/legal-documents
[12] TitanFX 利用規約(2026年9月25日取得)
https://titanfx.com/storage/uploads/2024/legal/terms-and-conditions_zifsp.pdf
[13] TradersTrust クライアントサービス契約(2026年9月25日取得)
https://traders-trust.com/ja/company/legal
[14] Tradeview Client Agreement(2026年9月25日取得)
https://documents-tradeviewmarkets.s3.us-west-1.amazonaws.com/01_Client+Agreement+EN+LTD.pdf
[15] Tradeview Facts & Policy(2026年9月25日取得)
https://www.tradeviewmarkets.com/en/company/facts-policy/
[16] XMTrading 利用規約(Tradexfin Limited)(2026年9月25日取得)
https://cloud.xmtrading.com/static/pdf/System-PDFs/Tradexfin-Client-Agreement-Terms-and-Conditions-of-Business-c.pdf
[17] XS.com クライアントサービス契約(XS Ltd)(2026年9月25日取得)
https://www.xs.com/docs/Client_Services_Agreement_XS_Ltd.pdf
[18] Seychelles FSA 登録簿(Capital Markets)(2026年9月25日取得)
https://fsaseychelles.sc/regulated-entities/capital-markets
[19] Vanuatu FSC Financial Dealers Licensee List(2026年9月25日取得)
https://www.vfsc.vu/financial-dealers-licensee-list/
[20] CIMA List of Securities Investment Business Licensees(2025年9月30日)(2026年9月25日取得)
https://www.cima.ky/upimages/commonfiles/QuarterlyListofSecuritiesInvestmentBusinessLicensees-30September2025_1759771693.pdf
[21] Financial Commission Compensation Fund(2026年9月25日取得)
https://financialcommission.org/about/compensation-fund/
[22] 金融庁 無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について(2026年9月25日取得)
https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/mutouroku.html
[23] 金融庁 無登録の海外所在業者による勧誘にご注意ください(2026年9月25日取得)
https://www.fsa.go.jp/ordinary/kanyu/20090731.html
[24] e-Gov法令検索 金融商品取引法(2026年9月25日取得)
https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025
[25] e-Gov法令検索 金融商品取引業等に関する内閣府令(2026年9月25日取得)
https://laws.e-gov.go.jp/law/419M60000002052
[26] 日本投資者保護基金 よくあるご質問(2026年9月25日取得)
https://jipf.or.jp/qa/
[27] FCA News for customers of Alpari (UK) Limited(2026年9月25日取得)
https://www.fca.org.uk/news/statements/news-customers-alpari-uk-limited
[28] Companies House Alpari (UK) Limited 提出書類(2026年9月25日取得)
https://find-and-update.company-information.service.gov.uk/company/05284142/filing-history
[29] FSCS Alpari 破綻業者ページ(2026年9月25日取得)
https://www.fscs.org.uk/making-a-claim/failed-firms/alpari/
[30] SEC EDGAR FXCM Inc. 10-K(2014年12月期)(2026年9月25日取得)
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1499912/000149991215000004/fxcm-20141231x10k.htm
[31] Gemtrade LLC Bankruptcy Notice(2026年9月25日取得)
https://gemforex.io/
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