Floki Inu(FLOKI)とは?イーロン・マスクとの関係・供給量20兆の謎・将来性を忖度なく解説【2026年最新】

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!
- FLOKIはイーロン・マスク氏の愛犬に由来するミームコイン。ただし公式な関係はない
- 2021年誕生。Ethereum(ERC-20)とBNBチェーン(BEP-20)のマルチチェーン構成
- 価格は約0.0000224ドル・時価総額約2.1億ドル(2026年7月時点)
- ミームから実用へ舵を切り、ゲーム・トークン発行・教育の各事業を展開
- Valhalla(ゲーム)/TokenFi/FlokiFi Locker/Floki Universityが主軸
- MiCAR準拠のホワイトペーパーを欧州当局に登録した初のプロジェクト
- 「供給量10兆」と「20兆」の食い違いには理由がある
- 2チェーンに各10兆を発行した名目の合計が20兆。実効的な上限は10兆
- 取引税8%・旧コントラクトを載せる解説記事が多く、現行は税0.3%
- 国内では買えず、税金は雑所得・総合課税で最大約55%
- 国内取引所に取扱いはなく、海外取引所を経由する必要がある
- 最高値から約93.5%下落。公式AMAのトーンも「弱気相場での生存」に転じている
木田 陽介FLOKIを調べていて驚いたのは、日本語の解説記事に載っている数字がかなりの割合で古いことです。取引税8%は初代の話で今は0.3%、掲載されているコントラクトアドレスも旧版という記事が複数ありました。忖度なく言えば、この銘柄は「情報の鮮度」そのものがリスクになっています。事実関係を一次ソースで洗い直したうえで整理しました。


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。
Floki Inu(FLOKI)とは?基本情報
Floki Inu(FLOKI)は、イーロン・マスク氏の愛犬「Floki」の名を冠して2021年に誕生した、コミュニティ主導のミームコインです。柴犬をモチーフにした点でドージコイン(DOGE)やシバイヌ(SHIB)の系譜に連なりますが、早い段階で「ミームコインからユーティリティへ」という方針を掲げ、ゲーム・トークン発行プラットフォーム・教育事業を実際に立ち上げてきた点が他のミーム銘柄と異なります。
名称の由来はマスク氏ですが、同氏がFLOKIプロジェクトを公式に支持・運営している事実は確認できません。あくまで第三者のコミュニティが名前を借りて立ち上げたプロジェクトであり、この点は後ほど詳しく整理します。
| 項目 | 内容(2026年7月時点) |
|---|---|
| 名称/ティッカー | Floki Inu(フローキ)/FLOKI |
| チェーン | Ethereum(ERC-20)/BNBチェーン(BEP-20)のマルチチェーン |
| 誕生 | 2021年(コミュニティ主導で立ち上げ) |
| 価格 | 約0.0000224ドル |
| 時価総額 | 約2.1億ドル(ランキング125〜155位圏) |
| 循環供給量 | 約9.6兆枚 |
| 過去最高値(ATH) | 約0.0003449ドル(2024年6月4日) |
| DEXでの取引税 | 0.3%(※初期の8%から変更済み) |
| 主なエコシステム | Valhalla/TokenFi/FlokiFi Locker/Floki University |
| 日本での購入 | 国内取引所では取扱いなし(海外取引所で入手) |
| 日本での税務上の扱い | 暗号資産(雑所得・総合課税が原則) |
価格・時価総額は日々変動します(CoinGecko、2026年7月時点/※1)。時価総額ランキングは集計方法の違いによりCoinGeckoが155位、CoinMarketCapが125位と割れているため、この記事では「125〜155位圏」と幅を持たせて記載しています。次章では、検索者が最も知りたい「マスク氏との関係」と実際のエコシステムを整理します。
FLOKIの由来とイーロン・マスクとの関係|「公認」ではない
FLOKIを検討するうえで最初に押さえるべき事実がここです。FLOKIはイーロン・マスク氏の愛犬の名前に由来しますが、マスク氏自身がプロジェクトを運営・支持・保有している事実は確認できません。
発端は2021年6月、マスク氏がX(旧Twitter)で「自分の柴犬をFlokiと名付ける」と投稿したことでした。この投稿を受けて、無関係のコミュニティが名前を拝借する形でトークンを立ち上げたのがFLOKIの始まりです。したがってマスク氏の言及によって価格が動くことはあっても、それは同氏がプロジェクトに関与しているからではありません。
この構図は、投資判断において軽視できません。プロジェクトの価値の一部が「本人の関与しない有名人の名前」に依存している以上、名前を巡る風向きが変わったときに価格を支える根拠が薄くなるからです。マスク氏が今後FLOKIに言及しない可能性も、否定的に触れる可能性も、どちらも想定しておく必要があるでしょう。
FLOKIのエコシステム|ミームコインから実用へ
FLOKIが他のミームコインと一線を画すのは、「ミームで集めた注目を実際の製品に転換する」という方針を掲げ、複数の事業を稼働させてきた点です。ただし各事業の現在地には濃淡があり、この後の章で公式情報をもとに冷静に評価します。
- Valhalla|NFTを使ったメタバース/ブロックチェーンゲーム
- TokenFi|コードを書かずにトークンを発行できるプラットフォーム
- FlokiFi Locker/Floki University|資産ロックと教育事業
Valhalla|NFTを使ったブロックチェーンゲーム
Valhalla(ヴァルハラ)は、FLOKIエコシステムの中心に位置づけられてきたメタバース型のゲームです。北欧神話の世界観のもと、プレイヤーが「Vera」と呼ばれるNFTキャラクターを操作して戦う設計になっています。2025年7月にメインネットがローンチされ、BNBチェーンのレイヤー2である opBNB 上で稼働しています(※5)。
もっとも、期待値の置き方には注意が必要です。2026年6月の公式AMAでは、Web3ゲーム市場全体が低迷するなかでValhallaへのコミットを継続する方針が示されており、裏を返せば市場環境が厳しいことを運営自身が認めている形になります(※4)。「ゲームで稼げる」という前提で購入を判断するのは、現時点では慎重に考えるべきでしょう。
TokenFi|ノーコードのトークン発行プラットフォーム
TokenFiは、プログラミングの知識がなくてもトークンを発行できるプラットフォームで、姉妹トークンとして TOKEN を持ちます。FLOKIをステーキングすると報酬としてTOKENを受け取れる設計になっており、両者は経済的に接続されています(※6)。
実物資産のトークン化(RWA)への展開も掲げられていますが、2026年6月のAMAでは、規制ライセンスの取得がボトルネックになっていることが公式に言及されています(※4)。構想の大きさと実装の進捗には差がある、というのが正確な現在地です。
FlokiFi Locker・Floki University
FlokiFi Lockerは、トークンやNFT、流動性を一定期間ロックするためのサービスです。ここで得られた手数料の25%はバーン(焼却)に充てられると公式サイトに明記されています(※2)。Floki Universityは暗号資産教育を担う部門で、いずれもエコシステムの周辺を固める役割を持ちます。
FLOKIの供給量は10兆枚か20兆枚か|食い違いの正体
FLOKIを調べた方が必ず突き当たるのが、この矛盾です。公式サイトは総供給量を「10兆枚」と説明する一方、CoinGeckoは最大供給量を「20兆枚」と表示し、CoinMarketCapは「N/A(記載なし)」としています。日本語の解説記事は「10兆枚」とだけ書いて済ませており、この食い違いを説明しているものは見当たりませんでした。
2つのチェーンに10兆枚ずつ発行されている
カラクリはマルチチェーン構成にあります。公式ホワイトペーパーによれば、FLOKIは当初Ethereum上で総供給量10兆枚として立ち上げられ、その直後にBNBチェーン上でも10兆枚が発行されました(※3)。単純に足せば名目上は20兆枚となり、CoinGeckoの表示はこの合計を拾ったものと考えられます。
ただし、この20兆枚が同時に市場を流通するわけではありません。2つのチェーンはブリッジで接続されており、片方のチェーンから他方へ移す際は預けた分がロックされ、移った先で同量が利用可能になる1対1の設計になっています(※3)。つまり両チェーンの合計として実効的に存在するのは10兆枚であり、名目の20兆枚は「器が2つある」ことを意味するに過ぎません。
さらに、プロジェクトの初期に大量のトークンがバーンされた経緯もあり、2026年7月時点の循環供給量は約9.6兆枚にとどまっています(※1)。「20兆枚」という数字を見て希薄化を懸念する必要は、この構造を理解すればひとまず解消されるでしょう。



供給量の表記ゆれは、マルチチェーン銘柄では珍しくない現象です。データサイトが「全チェーンの発行量を単純合算する」か「ブリッジ分を除外する」かで数字が変わります。FLOKIに限らず、供給量が出典によって倍違うときは、まずチェーンが複数ないかを疑うのが実務的な見方です。
取引税は8%ではなく0.3%|古い情報に注意
供給量と並んで誤情報が多いのが取引税です。日本語記事の多くが「取引ごとに8%(マーケティング4%+保有者への分配4%)の税がかかる」と説明していますが、これは初代Floki Inu時代の仕様です。公式サイトが現在明記しているのは、分散型取引所(DEX)での取引にかかる0.3%という数字になります(※2)。
8%と0.3%では、取引コストの前提がまるで違います。古い数値を前提にコストを見積もると判断を誤るため、この種の情報は必ず公式サイトで確認する姿勢が求められます。なお、ブリッジでチェーン間を移動させる際にはこの0.3%の税は適用されません(※3)。
FLOKIの価格推移|最高値から約93.5%下落している
将来性を考える前に、実際の値動きを直視しておきます。FLOKIの過去最高値は2024年6月4日の約0.0003449ドルで、2026年7月時点の価格はそこから約93.5%下落した約0.0000224ドルです。時価総額は約2.1億ドルとなっています(※1)。
| 時点 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 2021年 | — | コミュニティ主導でローンチ |
| 2024年6月4日 | 約0.0003449ドル | 過去最高値(ATH) |
| 2026年7月時点 | 約0.0000224ドル | ATHから約93.5%下落/時価総額約2.1億ドル |
この下落幅は、ミームコインの標準的なリスクを示す数字と言えます。ATHを記録した2024年6月は、ミームコイン全体に資金が集中していた局面でした。テーマへの関心が薄れれば、実需の裏付けが乏しい銘柄から順に価格を支える買い手を失います。
なお、上場来最安値(ATL)については、データサイトの表示形式の問題で正確な値を確認できませんでした。CoinGeckoとCoinMarketCapで日付も数値も一致しないため、この記事では記載を見送ります。数字が取れないものを推測で埋めれば、それは実測の看板を自ら降ろすことになるためです。
2026年6月の公式AMAが示すFLOKIの現在地
ここが、他の解説記事が触れていない最も重要な情報です。FLOKI公式が2026年6月に公開した月次AMAを読むと、プロジェクトのトーンが明確に「守り」へ転じていることが分かります。将来性を語る記事の多くは強気の見通しを並べますが、運営自身の言葉はより現実的です(※4)。
- 今後6〜12ヶ月の最優先事項は「弱気相場でのエコシステムの生存」
- バーンについて「具体的な数値目標は設定していない」と明言
- Trading Bot V2は廃止を決定し、後継製品を開発中
- SIXスイス取引所でのETPは市況の改善待ちで保留
- TokenFiは規制ライセンスの取得がボトルネック
「四半期ごとに2%バーン」は確認できない
特に注意したいのがバーンに関する情報です。一部の解説記事は「DAOの提案により年間供給量の2%を四半期ごとにバーンする」と説明していますが、この内容を裏付ける公式情報は確認できませんでした。むしろ2026年6月のAMAでは、バーンの数値目標は設けておらず、実施は市況次第であると公式に述べられています(※4)。
同様に、「FlokiChainという独自チェーンへ2026年第1四半期に移行する」といった記述も、公式サイト・ホワイトペーパー・AMAのいずれにも見当たりません。定期的なバーンによる希薄化の解消を前提に投資判断を組み立てると、根拠のない期待に賭けることになりかねません。実際に公式が明記しているバーン原資は、FlokiFi Lockerの手数料の25%やプリペイドカード手数料の1%といった、事業収益に連動する範囲です(※2)。
規制対応とETPは前進している
一方で、評価すべき進展もあります。FLOKIは、EUの暗号資産規制(MiCAR)に準拠したホワイトペーパーを欧州の金融規制当局に登録した最初の暗号資産プロジェクトとされています。ミームコイン発の銘柄としては異例の規制対応と言えるでしょう。
また、発行体Valourによる欧州初のFLOKI連動ETP(上場取引型金融商品)が、スウェーデンのSpotlight Stock Marketに上場しています(※7)。前述のSIXスイス取引所のETPが保留になっている件とは別件であり、この2つは混同されがちなため区別して理解しておきましょう。
FLOKIの買い方|日本国内の取引所では買えない
2026年7月時点、Coincheck・bitFlyer・bitbank・GMOコインなど日本国内の取引所にFLOKIの取扱いはありません。国内取引所BitTrade自身も、自社メディアでFLOKIが国内で取り扱われていない旨を明記しています(※8)。購入するには、国内取引所で買った暗号資産を海外取引所へ送り、そこでFLOKIに交換するルートを取る必要があります。
FLOKIを買う3ステップ
海外取引所を経由する場合、購入の流れは次の3ステップになります。
- 国内取引所で暗号資産を購入|日本円でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、送金しやすい銘柄を買う
- 海外取引所へ送金|購入した暗号資産を、FLOKIを扱う海外取引所の自分の口座へ送る
- FLOKIへ交換|送った資産をUSDTなどに替えたうえで、FLOKIを購入する
FLOKIは、Binance・Bitget・OKX・Bybit・MEXC・Gate.io・Krakenなど複数の海外取引所で取引されています。米Coinbaseも2024年11月21日にFLOKIを上場しました(※9)。分散型取引所を使う場合は、Ethereum側がUniswap、BNBチェーン側がPancakeSwapという選択肢になります。
海外取引所は取扱銘柄・コスト・日本語対応で選びます。当メディアでは総合力とサポートのバランスからBitgetを主軸の候補として挙げています。選び方の詳細は海外取引所おすすめランキングもあわせてご覧ください。


\ミームコインも狙える総合力No.1/
FLOKIのステーキングで得られるもの
FLOKIには公式のステーキングが用意されており、FLOKIを預けると報酬として姉妹トークンのTOKEN(TokenFi)を受け取れる仕組みです(※6)。ロック期間が長いほど利回りが高くなる設計で、期間中に解除するとペナルティが発生し、その分はバーンウォレットへ送られます。
利回りについては注意が必要です。情報源によって年利20%から165%まで大きく乖離しており、実勢値は市況と参加者数で変動します。特定の数値を前提に収益を計算するのは現実的ではないため、検討する場合は必ず公式のステーキングページで最新の条件を確認してください。
FLOKIのリスク・注意点(忖度なし)
「やめとけ」と言われる理由を、感情論ではなく構造で整理します。FLOKIは実用化に取り組んでいる分だけ他のミームコインより評価できる面がある一方、価格の性質はミームコインのままである点を理解しておく必要があります。
- 極端な値動き|最高値から約93.5%下落した実績がある
- 有名人依存|マスク氏は無関係だが、言及の有無で価格が動く
- 偽トークン|Solana・Base上の偽FLOKIを公式が注意喚起している
- 情報の陳腐化|取引税・コントラクトの古い情報が広く流通している
- 事業の停滞|Trading Bot V2の廃止、ETP保留など計画変更が続く
- 国内非対応|海外取引所が前提で、取引所破綻リスクも伴う
偽トークンとコントラクトアドレスの確認
実害に最も直結するリスクがこれです。FLOKI公式は2024年6月30日、SolanaおよびBase上に出回っている偽のFLOKIトークンについて注意喚起を行っています。公式は「FLOKIはBNBチェーンとEthereumにのみ存在する」と明言しており、他チェーンでFLOKIを名乗るトークンは無関係です(※10)。
さらに厄介なのが、日本語の解説記事の一部が旧版のコントラクトアドレスを掲載したままになっている点です。分散型取引所で購入する場合、アドレスを取り違えれば資金を失いかねません。2026年7月時点で公式サイトが掲載している現行のコントラクトアドレスは次のとおりです(※2)。
| チェーン | コントラクトアドレス(2026年7月時点) |
|---|---|
| Ethereum | 0xcf0c122c6b73ff809c693db761e7baebe62b6a2e |
| BNBチェーン | 0xfb5b838b6cfeedc2873ab27866079ac55363d37e |
購入前には必ず公式サイトで最新のアドレスを照合してください。また、公式はエアドロップを実施しておらず、ウォレットへのアクセスを求めるダイレクトメッセージを送ることもないと明言しています。この種の勧誘はすべて詐欺と考えて差し支えありません。
価格予想を鵜呑みにしない
「FLOKI 1円」「100倍」といった予想を目にすることがありますが、現在の価格である約0.0000224ドルから1円(約0.0067ドル)に達するには約300倍が必要で、時価総額は単純計算で600億ドル規模になります。これはビットコイン・イーサリアムに次ぐ水準であり、ミームコイン由来の銘柄が到達した前例はありません。
桁の大きい予想を見たときは、その価格が実現したときの時価総額を計算してみるのが最も有効な検算です。循環供給量が約9.6兆枚ある以上、1枚あたりの価格が大きく動くには途方もない資金流入が必要になります。同じミームコインであるFartcoinの解説記事でも、この構造は共通しています。
ICHIZEN Capitalの視点|ミームコインで最も見落とされる「税金」
FLOKIを扱う解説記事を複数調べましたが、税金に踏み込んで説明している記事はごくわずかでした。これは読者にとって危険な欠落です。ミームコインは値動きが極端なぶん、税負担が想像を超える形で発生しやすい資産だからです。事業者・税務の視点から、実務上の要点を整理します。
利益は雑所得・総合課税|最大約55%
日本の居住者がFLOKIで得た利益は、原則として「雑所得」に区分され、総合課税の対象になります(※11)。給与など他の所得と合算した金額に対して所得税5〜45%が課され、住民税10%を加えると最大で約55%の税率に達します。株式の譲渡益が約20%の申告分離課税である点とは、扱いが大きく異なります。
確定申告が必要になる基準も押さえておきましょう。給与所得のある会社員は、暗号資産を含む給与以外の所得が年20万円を超えると原則として申告が必要です。給与所得がない場合は、基礎控除の48万円が目安になります。雑所得は株式のような損益通算や繰越控除が使えない点も、あらかじめ理解しておく必要があるでしょう(※12)。
海外取引所でも課税される|「バレない」は成立しない
FLOKIは海外取引所でしか買えないため、「国内の取引所を通していないから申告は不要」という誤解が生まれやすい銘柄です。しかし課税の判定は取引所の所在地ではなく、取引した人が日本の居住者かどうかで決まります。海外取引所での利益も当然に課税対象です。
さらに実務上、日本円に換金していなくても課税イベントは発生します。BTCをUSDTに替え、USDTでFLOKIを買い、値上がりしたFLOKIを再びUSDTに戻す——この一連の流れの中で、暗号資産同士の交換のたびに損益が確定します。「円に戻していないから利益は出ていない」という感覚と、税務上の扱いは一致しません。詳細は仮想通貨の税金の記事で解説しています。
ステーキング報酬にも課税される
FLOKI特有の論点として、ステーキングで受け取るTOKENにも税務上の扱いが発生します。報酬として暗号資産を取得した時点で、その時価が所得として認識されるのが原則です。受け取ったTOKENを売却していなくても、取得時点で課税対象になり得るという点は見落とされがちでしょう。
年をまたぐ暴落による「納税額が資産を上回る」事態にも注意が必要です。年内に利益を確定させ、その資産を保有したまま翌年に価格が崩れると、納税義務だけが前年分として残り、納税資金の元になる資産は目減りしているという構図になります。ATHから約93.5%下落する銘柄では、これは机上の空論ではありません。利益を確定させた時点で、納税分を安定資産に確保しておくことが実務上の防衛策です。



税務の現場で本当に多いのが、この「利益を確定させたまま年を越して暴落」のパターンです。ミームコインは特に危険で、含み益のつもりが翌年に納税通知だけ残るケースもあります。ステーキング報酬も、受け取った時点の時価で認識するのが原則です。利益が出たら、その年のうちに納税分を日本円などで別枠に確保しておく。これだけで防げる事故です。判断に迷う場合は税理士へご相談ください。
よくある質問
FLOKIは国内取引所で買えますか?
2026年7月時点、Coincheck・bitFlyer・bitbank・GMOコインなど日本国内の取引所にFLOKIの取扱いはありません。国内取引所BitTradeも自社メディアで国内未取扱いである旨を明記しています。購入するには、国内取引所でビットコインなどを買い、海外取引所へ送金してFLOKIに交換する必要があります。
イーロン・マスクはFLOKIを公式に支持していますか?保有していますか?
いいえ、確認できません。FLOKIはマスク氏の愛犬の名前に由来しますが、同氏がプロジェクトを運営・支持・保有している事実を示す一次情報はありません。2021年に同氏が愛犬の名前をXに投稿したことを受け、無関係のコミュニティが名前を借りて立ち上げたのがFLOKIです。有名人の名前に依存した銘柄である点は、リスクとして理解しておく必要があります。
FLOKIとSHIB(柴犬コイン)・DOGEの違いは何ですか?
いずれも柴犬をモチーフにしたミームコインですが、FLOKIは早期から実用化に舵を切った点が異なります。ゲームのValhalla、トークン発行のTokenFi、資産ロックのFlokiFi Locker、教育のFloki Universityを展開しています。またDOGEが独自チェーンを持つのに対し、FLOKIはEthereumとBNBチェーンのマルチチェーンで発行されています。ただし価格の性質はミームコインのままで、値動きの荒さは共通します。
FLOKIの偽トークン・詐欺トークンを見分ける方法は?
チェーンとコントラクトアドレスで判別します。公式はFLOKIがBNBチェーンとEthereumにのみ存在すると明言しており、2024年6月30日にはSolana・Base上の偽FLOKIへ注意喚起を行いました。購入前に公式サイトでコントラクトアドレスを照合してください。なお公式はエアドロップを実施しておらず、ウォレットへのアクセスを求めるDMも送りません。
FLOKIは1円になりますか?100倍になりますか?
現実的とは言えません。2026年7月時点の価格は約0.0000224ドルで、1円(約0.0067ドル)に達するには約300倍が必要です。循環供給量が約9.6兆枚あるため、その場合の時価総額は単純計算で600億ドル規模となり、ビットコイン・イーサリアムに次ぐ水準になります。価格予想を見るときは、その価格での時価総額を計算して現実性を検算することをおすすめします。
FLOKIのバーン(焼却)は今も実施されていますか?
事業収益に連動する形では継続していますが、定期的な数値目標はありません。2026年6月の公式AMAでは、バーンの具体的な数値目標は設定しておらず市況次第であると明言されています。公式が明記する原資は、FlokiFi Locker手数料の25%やプリペイドカード手数料の1%などです。「年間供給量の2%を四半期ごとにバーン」といった説明を見かけますが、これを裏付ける公式情報は確認できません。
FLOKIのステーキング利回りはどのくらいですか?何がもらえますか?
FLOKIをステークすると、報酬として姉妹トークンのTOKEN(TokenFi)を受け取れます。ロック期間が長いほど利回りが高くなる設計です。ただし利回りは情報源により年20%から165%まで大きく乖離しており、市況と参加者数で変動するため固定値として扱えません。検討する場合は公式のステーキングページで最新条件を確認してください。期間中の early unstake にはペナルティがあり、その分はバーンされます。
FLOKIの税金はどうなりますか?海外取引所でも申告は必要ですか?
必要です。日本の居住者が得た利益は原則として雑所得に区分され、総合課税の対象になります。所得税5〜45%に住民税10%を加え、最大約55%の税率です。課税判定は取引所の所在地ではなく居住者かどうかで決まるため、海外取引所での利益も申告対象になります。給与所得者は給与以外の所得が年20万円を超えると原則申告が必要で、日本円に換金していなくても暗号資産同士の交換で利益が確定すれば課税されます。
FLOKIに半減期はありますか?
ありません。半減期はビットコインなどマイニングで新規発行される暗号資産の仕組みで、発行ペースが定期的に半分になるものです。FLOKIは発行済みのトークンをバーンして供給を減らす設計であり、半減期とは全く別の仕組みになります。またバーンにも定期的な数値目標は設定されていません。
FLOKIの供給量は10兆枚ですか、20兆枚ですか?
実効的には10兆枚です。公式ホワイトペーパーによれば、EthereumとBNBチェーンにそれぞれ10兆枚が発行され、名目上の合計は20兆枚になります。CoinGeckoが最大供給量を20兆枚と表示するのはこの合計を拾ったためです。ただし2つのチェーンはブリッジで1対1に接続されており、片方で預けた分はロックされるため、実際に流通し得るのは10兆枚となります。2026年7月時点の循環供給量は約9.6兆枚です。
FLOKIは「やめとけ」と言われるのはなぜですか?
価格の性質がミームコインのままで、値動きが極端だからです。実際に過去最高値から約93.5%下落しています。マスク氏の名前に由来しながら公式な関係はなく、偽トークンも存在します。2026年6月の公式AMAではTrading Bot V2の廃止やETPの保留が示され、今後6〜12ヶ月の最優先事項が「弱気相場でのエコシステムの生存」とされました。詐欺と断定できる事実は確認されていませんが、余剰資金の範囲を超えて投じる対象ではないと考えられます。
まとめ|FLOKIは実用化に挑むミームコイン。ただし価格の性質はミームのまま
Floki Inu(FLOKI)は、イーロン・マスク氏の愛犬の名に由来して2021年に誕生したミームコインです。マスク氏本人との公式な関係はなく、名前を借りたコミュニティが立ち上げた点はまず押さえるべき事実になります。一方で、Valhalla・TokenFi・FlokiFi Locker・Floki Universityといった事業を実際に稼働させ、MiCAR準拠のホワイトペーパーを欧州当局に登録するなど、ミームコインとしては異例の実用化・規制対応を進めてきた点は評価できるでしょう。
ただし現在地は冷静に見る必要があります。2026年6月の公式AMAでは、今後6〜12ヶ月の最優先事項が「弱気相場でのエコシステムの生存」とされ、Trading Bot V2の廃止やSIXスイス取引所でのETP保留も示されました。バーンについても数値目標は設定されていないと明言されています。強気の将来性を語る解説記事とは、運営自身のトーンが明確に異なっています。
実務面では、取引税8%や旧コントラクトアドレスといった古い情報が日本語記事に広く残っていることが最大の落とし穴です。現行のDEX取引税は0.3%で、コントラクトは必ず公式サイトで照合してください。価格は過去最高値から約93.5%下落し、国内取引所では買えず海外取引所の利用が前提になります。利益は雑所得・総合課税で最大約55%が課され、円に換金していなくても交換の時点で課税される点は必ず理解しておきましょう。検討するのであれば、失っても生活に影響のない範囲にとどめることが前提になります。
参考文献
1. CoinGecko「Floki (FLOKI)」/CoinMarketCap「Floki Inu」(価格・時価総額・供給量・最高値は2026年7月取得)https://www.coingecko.com/en/coins/floki
2. FLOKI公式サイト(取引税0.3%・コントラクトアドレス・バーン原資)https://floki.com/
3. FLOKIホワイトペーパー「Multi-Chain Protocol」(各チェーン10兆枚の発行・ブリッジ設計)https://docs.floki.com/
4. FLOKI公式ブログ「Monthly AMA with B – June 2026」(バーン方針・Trading Bot V2廃止・ETP保留・優先事項)https://blog.floki.com/
5. CoinDesk「Floki Advances Blockchain Gaming Ambitions With Valhalla Mainnet Launch and Esports Partnership」(2025年7月5日)https://www.coindesk.com/
6. FLOKI公式ステーキングページ(報酬はTOKEN・ロック期間・早期解除ペナルティ)https://staking.floki.com/en
7. Valour発行の欧州初FLOKI ETP(Spotlight Stock Market上場)に関するFLOKI公式アナウンスhttps://twitter.com/FLOKI/
8. BitTrade「フローキ(FLOKI)とは」(国内取引所での取扱いがない旨の記載)https://info.bittrade.co.jp/
9. あたらしい経済「Coinbase、フローキ(FLOKI)の取扱いを開始」(2024年11月21日)https://www.neweconomy.jp/
10. FLOKI公式X「Solana・Base上の偽FLOKIトークンに関する注意喚起」(2024年6月30日)https://x.com/FLOKI/
11. 国税庁「No.1524 暗号資産を使用することにより利益が生じた場合の課税関係」https://www.nta.go.jp/
12. 国税庁「No.1500 雑所得」https://www.nta.go.jp/
※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)・取引所への投資を勧誘するものではありません。価格・時価総額・取引所の取扱い状況・コントラクトアドレスは変動するため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。ミームコインは価格変動が特に大きく、投資元本を大きく毀損する可能性があります。税務の具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。








