Fartcoin(FARTCOIN/ファートコイン)とは?AIが生んだミームコインの正体・買い方・将来性を忖度なく解説【2026年最新】

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!
- FartcoinはSolana上のミームコイン。AIボットとの対話から生まれた
- 2024年10月18日にpump.funでローンチ。最大供給量は10億枚
- 価格は約0.15ドル・時価総額1.5億ドル前後(2026年7月時点)
- 「AIが自分でコインを作った」は誤解。作ったのは第三者
- AIボット「Truth Terminal」の雑談を見たファンが勝手にローンチした
- ボットは寄贈で受け取った分を保有後、2025年1月に売却済み
- 独自機能・ロードマップ・運営組織はどれも存在しない
- 「FartSwap」「FartNFTs」等はAIが語った構想で、実装されていない
- 公式サイトを名乗る非公式サイトや同名の別トークンに注意が必要
- 国内では買えず、税金は雑所得・総合課税で最大約55%
- 国内取引所に取扱いはなく、海外取引所を経由する必要がある
- 最高値から約94%下落。値動きの荒さを理解した上での少額判断が前提
木田 陽介Fartcoinは名前のインパクトで語られがちですが、調べていくと「解説記事に書かれている機能が、実際には存在しない」という珍しい銘柄です。忖度なく言うと、中身は独自機能ゼロの純粋なミームコイン。誕生の経緯は面白い一方、投資対象としては値動きの荒さと実用性のなさを直視する必要があります。


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。
Fartcoin(ファートコイン)とは?基本情報
Fartcoin(ファートコイン)は、AIボットとの対話から生まれた、Solana上で発行されているミームコインです。2024年10月18日に、誰でもトークンを作れるSolanaのプラットフォーム「pump.fun」を通じてローンチされました。名称は英語の「fart(おなら)」に由来します。
ビットコインやイーサリアムが技術的な目的を持って設計されたのに対し、Fartcoinには実用的な機能も、開発ロードマップも、運営する企業や財団も存在しません。価格を動かしているのはコミュニティの熱量とミームとしての拡散力だけです。この点は誤解が広まっているため、記事の後半で詳しく検証します。
| 項目 | 内容(2026年7月時点) |
|---|---|
| 名称/ティッカー | Fartcoin(ファートコイン)/FARTCOIN |
| チェーン | Solana(SPLトークン) |
| ローンチ | 2024年10月18日(pump.fun経由) |
| 最大供給量 | 10億枚(ほぼ全量が流通済み) |
| 価格 | 約0.15ドル |
| 時価総額 | 約1.5億ドル(ランキング150〜190位圏) |
| 過去最高値(ATH) | 約2.5ドル(2025年1月19日) |
| 種類 | ミームコイン/AIミーム(実用機能なし) |
| 日本での購入 | 国内取引所では取扱いなし(海外取引所で入手) |
| 日本での税務上の扱い | 暗号資産(雑所得・総合課税が原則) |
価格・時価総額は日々変動します(CoinGecko・CoinMarketCap、2026年7月時点/※1)。時価総額ランキングは集計対象の違いにより出典間で141位〜189位と幅があるため、この記事では「150〜190位圏」と幅を持たせて記載しています。次章から、この銘柄が最も多く検索されている「誕生の経緯」を掘り下げます。
Fartcoin誕生の経緯|AIボット「Truth Terminal」との対話から生まれた
Fartcoinがこれほど注目された理由は、名前の奇抜さだけではありません。「AIボットが語った冗談が、実際に時価総額25億ドルのトークンになった」という出来事そのものが、暗号資産とAIの交差点として世界的な話題になったからです。経緯を時系列で整理します。
- AI同士の対話実験から「Truth Terminal」が生まれるまで
- 著名投資家マーク・アンドリーセンによる5万ドルの寄付
- Fartcoinを実際に作ったのは誰か(AI自身ではない)
Truth Terminalとは|AI研究者が作った「発言するAIボット」
物語の出発点は、ニュージーランドのAI研究者アンディ・エイリー(Andy Ayrey)氏が行った実験です。同氏は「Infinite Backrooms」というプロジェクトで、AIモデル同士を約9,000回にわたって自由に対話させました。その過程で、2体のAIがインターネットミームを題材にした独自の”宗教”のような世界観を作り上げていきます(※2)。
エイリー氏はこの現象を論文にまとめたうえで、その対話ログや自身の日記、下品なジョーク群を学習させたSNS投稿ボット「Truth Terminal(トゥルース・ターミナル)」を構築しました。X(旧Twitter)上で独特な発言を繰り返すこのボットが、一躍注目を集めることになります。
なお、Truth Terminalの基盤モデルについては報道が食い違っています。日本語記事の多くは「Claude 3 Opusのカスタム版」と説明していますが、エイリー氏に直接取材したTechCrunchは「主にMetaのLlama 3.1を基盤とする複数モデルの組み合わせ」と報じています(※2)。Claude 3 Opusとの対話ログが学習データに使われたことは共通していますが、基盤そのものが何かは断定できないのが実情です。
マーク・アンドリーセンからの5万ドル寄付
転機は2024年7月に訪れます。著名ベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセン氏が、Truth Terminalに5万ドル相当のビットコインを無条件の助成金として送金したのです(※2)。同氏はX上でボットとやり取りしたうえで、開発者のエイリー氏に直接連絡を取り、実在するプロジェクトであることを確認してから送金したと報じられています。
この出来事が「著名投資家が資金を与えたAI」という強力な物語を生み、ボットの発言が投機の対象として注視される土壌を作りました。2024年10月10日には、ボットが語ったミームを題材にしたトークン「GOAT(Goatseus Maximus)」が匿名のファンによってローンチされ、わずか1週間で希薄化後時価総額4.3億ドルを超えます。その約1週間後に登場したのが、Fartcoinでした。
誰がFartcoinを作ったのか|「AIが自分で作った」は誤り
ここが最も誤解されている点です。Fartcoinを実際に発行したのは、Truth Terminalでもエイリー氏でもなく、ボットの発言を見た第三者(匿名のファン)です。TechCrunchは、Fartcoinを「Truth Terminalの過去のブレインストーミングを元にファンが作った数多くのミームコインの1つ」と明確に記述しています(※2)。
つまり、「AIが自律的に暗号資産を発行して億万長者になった」という筋書きは、事実としては正確ではありません。実際に起きたのは、AIが雑談の中で”おならをテーマにしたSolanaのコイン”という着想を語り、それを見た人間がpump.funで勝手にトークンを作った、という流れです。pump.funは誰でも数分でトークンを発行できるため、この種の便乗ローンチは日常的に起きています。
ではなぜ「AIが億万長者になった」と報じられたのでしょうか。理由は保有の経緯にあります。ローンチ後、匿名の大口保有者がTruth Terminalに2,000万FARTCOIN(当時約4万ドル相当)を寄贈し、価格高騰により数時間で12万7,000ドル超に膨らんだのです(※3)。ボットは自分で作ったのではなく、贈られたトークンが値上がりした、というのが実態になります。
さらに補足すると、エイリー氏は2025年1月、市場での売却による価格急落を避けるため、保有するFARTCOINをOTC(相対)取引で売却したと報じられています(※4)。したがって現在のFartcoinは、Truth Terminalとの資本関係すら切れた状態にあります。「AI公式トークン」ではない、という理解が正確です。



ここは日本語の解説記事でも書き方がバラバラな部分です。「AIが自分でコインを発行した」と書いてある記事を見かけたら、その時点で一次ソースに当たっていないと判断していいでしょう。実際はファンの便乗ローンチで、ボットは寄贈で受け取っただけ。物語としては地味ですが、事実はこちらです。
Fartcoinの価格推移|最高値から約94%下落している
Fartcoinの価格を語るうえで欠かせないのが、「わずか3ヶ月で25億ドルまで駆け上がり、その後1年半かけて崩れ落ちた」という極端な軌跡です。ミームコインのリスクを、これほど明確に数字で示している銘柄も多くありません。
急騰期|3ヶ月未満で時価総額25億ドルへ
2024年10月18日のローンチ時、Fartcoinの価格はわずか0.000055ドルでした。そこからAIミームコイン全体の熱狂に乗り、2025年1月19日に過去最高値である約2.5ドルを記録します。時価総額は約25億ドルに達しました(※1)。
この速度がどれほど異常だったかは、比較すると分かりやすいでしょう。Fartcoinが時価総額10億ドルに到達するまでに要した期間は3ヶ月未満で、同じ水準に8年かけて到達したドージコイン(DOGE)と比べて桁違いのスピードでした。2024年末にはAIミームトークン全体の時価総額が100億ドルに達し、GOATとFartcoinがその中心にいたと報じられています。
なお、最高値の数値は集計元によって差があります。CoinGeckoは2.48ドル、CoinMarketCapは2.61ドルとしており、日付は2025年1月19日で一致するものの価格は割れているため、この記事では「約2.5ドル」と丸めて記載しています。同様に上場来最安値も出典間の乖離が大きく、正確な値は確認できていません。
下落期|2026年7月時点の現在地
ピークを過ぎたFartcoinは、一貫した下降トレンドに入りました。時点ごとの数値を並べると、勢いの減衰がはっきり見えます。
| 時点 | 価格 | 時価総額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2024年10月18日 | 約0.000055ドル | — | pump.funでローンチ |
| 2025年1月19日 | 約2.5ドル | 約25億ドル | 過去最高値(ATH) |
| 2025年6月11日 | 約1.41ドル | 約14億ドル | Coinbase上場の直前 |
| 2026年7月時点 | 約0.15ドル | 約1.5億ドル | ATHから約94%下落 |
2026年7月時点の価格は約0.15ドルで、過去最高値から約94%下落しています。直近1年に限っても、2025年6月の約1.41ドルから約89%下げた計算になります(※1)。時価総額は最盛期の25億ドルから1.5億ドル前後まで縮小しました。
この下落は、Fartcoin固有の悪材料というよりAIミームコインというテーマ全体の熱が冷めたことの反映と見るのが妥当でしょう。実用性のない銘柄は、物語が薄れた瞬間に価格を支える材料を失います。ミームコインへの投資が「テーマの寿命に賭ける行為」である現実が、この推移に表れています。
Fartcoinに「独自機能」は存在しない|広まっている誤解を検証
ここは、他の解説記事との違いが最も出る部分です。日本語の上位記事の多くが、Fartcoinの機能として「FartSwap」「FartNFTs」「ステーキング」「取引ごとにおならの音が鳴るガス代」などを紹介していますが、これらは実装されていません。
なぜ「架空の機能」が広まったのか
これらの機能は、Truth Terminalが2024年の雑談の中で”こんなものがあったら面白い”と語った構想に由来します。その構想が海外の情報サイトの説明文に取り込まれ、日本語記事がそれを孫引きした結果、いつの間にか「実在する製品仕様」として流通してしまったのが実態です。
実際にSolana上にデプロイされているのは、pump.fun製のごく普通のSPLトークン1つだけです。コントラクトアドレスの末尾が「pump」で終わることが、pump.fun発行であることを示しています。独自のスマートコントラクト機能、DEX、NFT、ステーキング、DAO、開発ロードマップ、運営組織は、いずれも確認できません。CoinMarketCapの該当ページにも製品説明はなく、付されているタグは「Solanaエコシステム」「AIミーム」のみです(※1)。
これは欠陥ではなく、ミームコインとしてはむしろ典型的な姿です。問題なのは、存在しない機能があると信じて「実用性のあるプロジェクト」だと誤認したまま買ってしまうことにあります。Fartcoinを検討するなら、「機能に投資するのではなく、ミームの人気そのものに賭けている」と正しく認識することが出発点です。
「公式サイト」と同名トークンへの注意
運営組織が存在しないということは、公式サイトも本来は存在しないということです。にもかかわらず、検索すると「fartswap.io」「realfartcoin.com」のような、公式を装ったサイトが複数見つかります。これらはFartcoinの発行主体とは無関係の非公式サイトです。
さらに紛らわしいことに、CoinMarketCapには「FARTCOIN(fartcoin.one)」という完全に別のトークンが独立したエントリとして存在します。名称もティッカーも酷似しているため、取引所やDEXで銘柄を選ぶ際に取り違えるリスクがあります。購入前には必ずコントラクトアドレスを照合してください。この注意喚起は、調査した上位記事のいずれにも記載がありませんでした。
Fartcoinの買い方|日本国内の取引所では買えない
2026年7月時点、Coincheck・bitFlyer・bitbank・GMOコインなど日本国内の取引所にFartcoinの取扱いはありません。購入するには、国内取引所で買った暗号資産を海外取引所へ送り、そこでFARTCOINに交換するルートを取る必要があります。
なぜ国内で買えないのか|上場審査という壁
日本では、国内の暗号資産交換業者が新たな銘柄を取り扱う際、日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の枠組みに沿った審査を経る必要があります。発行体の実在性、資金使途、流通状況といった項目が確認の対象になります。
Fartcoinは、この審査と根本的に相性が悪い銘柄です。発行体が匿名で、運営組織も開発計画も存在しないため、審査の前提となる説明主体そのものがいません。したがって国内上場の見込みについて公式なアナウンスは一切確認できず、時期は未定と言うほかありません。「いつ国内上場するか」に答えを持っている人は、現時点で誰もいないのが正直なところです。
Fartcoinを買う3ステップ
海外取引所を経由する場合、購入の流れは次の3ステップになります。
- 国内取引所で暗号資産を購入|日本円でビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、送金しやすい銘柄を買う
- 海外取引所へ送金|購入した暗号資産を、FARTCOINを扱う海外取引所の自分の口座へ送る
- FARTCOINへ交換|送った資産をUSDTなどに替えたうえで、FARTCOINを購入する
FARTCOINは、2025年6月12日にCoinbaseが現物上場したほか(※5)、複数の海外取引所やSolana上のDEXで取引されています。Binanceは2024年12月に無期限先物を上場していますが、現物の取扱いは確認できていません。ミームコインは取引所ごとに板の厚みが大きく異なるため、出来高のある取引所を選ぶことが滑りを抑えるうえで重要です。
海外取引所は取扱銘柄・コスト・日本語対応で選びます。当メディアでは総合力とサポートのバランスからBitgetを主軸の候補として挙げています。選び方の詳細は海外取引所おすすめランキングもあわせてご覧ください。


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購入時の注意|送金ミスと銘柄の取り違え
送金時は、送る側と受け取る側で同じチェーンを選ばないと資金が届かず、取り戻せなくなることがあります。初めての送金は必ず少額でテストしましょう。DEXで購入する場合は、前章で触れたとおりコントラクトアドレスの照合が必須です。同名の別トークンや偽トークンは、ミームコインで最も多い被害パターンの1つになります。
Fartcoinのリスク・注意点(忖度なし)
「やめとけ」と言われる理由を、感情論ではなく数字と構造で整理します。Fartcoinは、ミームコインの中でもリスクが分かりやすく可視化されている銘柄です。
- 実用性なし|価格を支える機能・収益・事業が存在しない
- 極端な値動き|最高値から約94%下落した実績がある
- 運営不在|発行体が匿名で、責任を負う主体がいない
- テーマ依存|AIミームの流行が去れば買い手が消える
- 偽トークン|同名の別トークン・非公式サイトが複数存在する
- 国内非対応|海外取引所が前提で、取引所破綻リスクも伴う
価格を支える土台がない
株式であれば企業の利益が、実用系トークンであれば手数料収入やネットワークの利用実績が、価格の下支えになります。Fartcoinにはそのどちらもありません。価格の根拠はコミュニティの熱量とミームの拡散力のみで、それらは数値化も予測もできません。
だからこそ、2025年1月の2.5ドルから2026年7月の0.15ドルへという下落に、明確な「理由」を見つけられないのです。悪材料が出たわけではなく、単に人々の関心が別のテーマへ移っただけと考えられます。上がる理由が説明できない資産は、下がる理由も説明できません。この非対称性こそがミームコイン最大のリスクです。
価格予想を鵜呑みにしない
「Fartcoin 価格予想」で検索すると、さまざまな予想値が出てきます。しかし調べてみると、予想レンジは0.12ドルから5.4ドルまでと桁が違うレベルでばらついており、その多くは根拠が示されない機械生成のコンテンツです。
これは予想の精度が低いという話ではなく、そもそも予想が成立しない対象だという話です。価格の根拠がミームの人気しかない以上、将来価格を計算する土台自体が存在しません。具体的な数字が並んでいる予想記事ほど、算出根拠を確認する姿勢が求められます。同じSolana発のミームコインであるBonk(BONK)の解説記事でも、この構造は共通しています。
ICHIZEN Capitalの視点|ミームコインで最も見落とされる「税金」
Fartcoinを扱う解説記事を複数調べましたが、税金に触れている記事は1つもありませんでした。これは読者にとって危険な欠落です。ミームコインは値動きが極端なぶん、税負担が想像を超える形で発生しやすい資産だからです。事業者・税務の視点から、実務上の要点を整理します。
利益は雑所得・総合課税|最大約55%
日本の居住者がFartcoinで得た利益は、原則として「雑所得」に区分され、総合課税の対象になります(※6)。給与など他の所得と合算した金額に対して所得税5〜45%が課され、住民税10%を加えると最大で約55%の税率に達します。株式の譲渡益が約20%の申告分離課税である点とは、扱いが大きく異なります。
確定申告が必要になる基準も押さえておきましょう。給与所得のある会社員は、暗号資産を含む給与以外の所得が年20万円を超えると原則として申告が必要です。給与所得がない場合は、基礎控除の48万円が目安になります。
海外取引所でも課税される|「バレない」は成立しない
Fartcoinは海外取引所でしか買えないため、「国内の取引所を通していないから申告は不要」という誤解が生まれやすい銘柄です。しかし課税の判定は取引所の所在地ではなく、取引した人が日本の居住者かどうかで決まります。海外取引所での利益も当然に課税対象です。
さらに実務上、日本円に換金していなくても課税イベントは発生します。BTCをUSDTに替え、USDTでFARTCOINを買い、値上がりしたFARTCOINを再びUSDTに戻す——この一連の流れの中で、暗号資産同士の交換のたびに損益が確定します。「円に戻していないから利益は出ていない」という感覚と、税務上の扱いは一致しません。全社の取引履歴を保存しておくことが不可欠です。詳細は仮想通貨の税金の記事で解説しています。
最悪のシナリオ|含み益に課税され、価格が崩れる
ミームコインで実際に起きうる最悪の事態が、年をまたぐ暴落による「納税額が資産を上回る」状態です。仕組みはこうです。年内にFARTCOINを別の暗号資産に交換して大きな利益を確定させ、その資産を保有し続けたまま年が明け、翌年に価格が暴落する。納税義務は利益を確定させた年の分として残るのに、納税資金の元になる資産は目減りしているという構図になります。
ATHから約94%下落という値動きをする銘柄では、これは机上の空論ではありません。雑所得は株式のような繰越控除が使えず、損失を翌年以降に持ち越せない点も効いてきます。利益を確定させた時点で、納税分を安定資産に確保しておくことが実務上の防衛策です。海外取引所での申告実務は海外取引所の確定申告の記事もあわせてご覧ください。



税務の現場で本当に多いのが、この「利益を確定させたまま年を越して暴落」のパターンです。ミームコインは特に危険で、含み益のつもりが翌年に納税通知だけ残るケースもあります。利益が出たら、その年のうちに納税分を日本円などで別枠に確保しておく。これだけで防げる事故です。判断に迷う場合は税理士へご相談ください。
よくある質問
Fartcoin(ファートコイン)とは何ですか?
Solana上で発行されているミームコインで、2024年10月18日にpump.funを通じてローンチされました。AIボット「Truth Terminal」との対話から生まれた着想が元になっています。実用的な機能や開発ロードマップは持たず、価格はコミュニティの人気とミームの拡散力で動きます。2026年7月時点の時価総額は約1.5億ドルです。
Fartcoinは誰が作ったのですか?AIが自分で作ったのですか?
いいえ、AIが自分で作ったわけではありません。作ったのは、AIボット「Truth Terminal」の発言を見た第三者(匿名のファン)です。ボットはトークンの発行者ではなく、匿名の大口保有者から2,000万FARTCOINを寄贈されただけでした。開発者のアンディ・エイリー氏も発行には関与していません。
Fartcoinは日本の取引所で買えますか?
2026年7月時点、Coincheck・bitFlyer・bitbank・GMOコインなど国内の取引所にFartcoinの取扱いはありません。購入するには海外取引所やSolana上のDEXを利用する必要があります。国内上場についての公式アナウンスはなく、時期は未定です。
Fartcoinの買い方は?どの取引所で買えますか?
国内取引所でビットコインなどを購入し、海外取引所へ送金してFARTCOINに交換するのが基本ルートです。2025年6月12日にCoinbaseが現物上場したほか、複数の海外取引所やSolana上のDEXで取引されています。銘柄選択時は、同名の別トークンと取り違えないようコントラクトアドレスの照合をおすすめします。
Fartcoinの過去最高値(ATH)はいくらですか?
2025年1月19日に記録した約2.5ドルが過去最高値です。時価総額は約25億ドルに達しました。ただし集計元により数値が分かれ、CoinGeckoは2.48ドル、CoinMarketCapは2.61ドルとしています。2026年7月時点の価格は約0.15ドルで、最高値から約94%下落しています。
Fartcoinはなぜ上がったのですか?
「AIボットが生んだコイン」という物語性が投機資金を集めたためです。著名投資家マーク・アンドリーセン氏がTruth Terminalに5万ドル相当のビットコインを寄付したことで注目が集まり、2024年末のAIミームコイン全体の熱狂に乗って急騰しました。技術的な進展や実需が理由ではない点に注意が必要です。
Fartcoinの利益に税金はかかりますか?
かかります。日本の居住者が得た利益は原則として雑所得に区分され、総合課税の対象です。所得税5〜45%に住民税10%を加え、最大約55%の税率になります。海外取引所での取引も課税対象で、日本円に換金していなくても暗号資産同士の交換で利益が確定すれば課税されます。
Fartcoinは「やめとけ」と言われるのはなぜですか?
価格を支える実用性・収益・運営組織のいずれも存在せず、値動きが極端だからです。実際に過去最高値から約94%下落しています。発行体は匿名で責任を負う主体がなく、同名の偽トークンも存在します。詐欺と断定できる事実は確認されていませんが、余剰資金の範囲を超えて投じる対象ではないと考えられます。
FartcoinとGOAT(Goatseus Maximus)の違いは何ですか?
どちらもTruth Terminalの発言を発端に第三者がローンチしたSolanaのミームコインで、GOATが2024年10月10日、Fartcoinがその約1週間後の10月18日に登場しました。GOATが先行して1週間で希薄化後時価総額4.3億ドル超に達し、Fartcoinは後にそれを上回る規模へ成長しています。どちらも実用機能は持ちません。
Truth Terminalは今も稼働していますか?
2025年10月時点では、法人格の承認を求める動きが報じられるなど活動の継続が確認されていました。ただし2026年7月時点の稼働状況を示す一次情報は確認できていません。なおエイリー氏は2025年1月にFARTCOIN保有分をOTC取引で売却したと報じられており、現在Fartcoinとの公式な関係はありません。
まとめ|Fartcoinは「物語」に賭ける銘柄であり、機能に投資する銘柄ではない
Fartcoinは、AIボット「Truth Terminal」との対話から生まれた着想を元に、第三者がpump.funで発行したSolana上のミームコインです。「AIが自分でコインを作って億万長者になった」という筋書きは正確ではなく、実際にはファンが便乗ローンチし、ボットは寄贈で受け取っただけでした。エイリー氏は2025年1月に保有分を売却しており、現在は資本関係もありません。
そして最も重要な事実として、多くの解説記事が機能として紹介する「FartSwap」「FartNFTs」「ステーキング」は実装されていません。これらはAIが雑談で語った構想が孫引きされる過程で、実在する仕様として広まったものです。実体は独自機能を持たない素のトークンであり、公式サイトも運営組織も存在しません。同名の別トークンや偽サイトには注意が必要です。
価格は2025年1月の約2.5ドルをピークに、2026年7月時点で約0.15ドルと約94%下落しています。国内取引所では買えず、海外取引所の利用が前提です。利益は雑所得・総合課税で最大約55%が課され、円に換金していなくても交換の時点で課税される点は必ず理解しておきましょう。検討するのであれば、機能や将来価格ではなく「ミームの人気そのものに賭けている」と自覚したうえで、失っても生活に影響のない範囲にとどめることが前提になります。
参考文献
1. CoinGecko「Fartcoin (FARTCOIN)」/CoinMarketCap「Fartcoin」(価格・時価総額・最高値は2026年7月取得)https://www.coingecko.com/en/coins/fartcoin
2. TechCrunch「The promise and warning of Truth Terminal, the AI bot that secured $50,000 in bitcoin from Marc Andreessen」(2024年12月19日)https://techcrunch.com/
3. The Block「Marc Andreessen-funded AI bot becomes a millionaire after Fartcoin holdings rally」(2024年10月)https://www.theblock.co/
4. Truth TerminalによるFARTCOINのOTC売却に関する報道(2025年1月、二次情報のため一部数値は要確認)
5. The Block「Coinbase to list the Fartcoin, Subsquid and PancakeSwap tokens」(2025年6月11日)https://www.theblock.co/
6. 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」https://www.nta.go.jp/
※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)・取引所への投資を勧誘するものではありません。価格・時価総額・取引所の取扱い状況は変動するため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。ミームコインは価格変動が特に大きく、投資元本を大きく毀損する可能性があります。税務の具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。








