仮想通貨のレバレッジ取引とは?仕組み・国内2倍と海外高倍率の違い・税金を忖度なく解説

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!


  • レバレッジ取引は証拠金を担保に元手以上の取引ができる仕組み。売りからも入れる
    • 差金決済(CFD)で、下落相場でもショート(売り)で利益を狙える
    • 倍率が高いほどリターンもリスクも拡大する諸刃の剣
  • 国内は最大2倍、海外は数十〜数百倍|倍率差は「制度」の違い
    • 国内は2020年の法改正で最大2倍に法定化(顧客保護・過当投機防止)
    • 海外はBitget125倍・Bybit100倍・MEXC200倍等。高倍率=規制の外側
  • ロスカット・追証・ゼロカットの違いを理解しないと危険
    • 国内は追証あり(証拠金超の損失は自己負担)、海外はゼロカットで追証なし
    • 証拠金維持率が下がると強制ロスカットで自動決済される
  • 税金|利益は「雑所得・総合課税」で最大約55%。FXの分離20%とは別扱い
    • 暗号資産の証拠金取引はFXのような申告分離課税の対象外(国税庁FAQ)
    • 損失の翌年繰越もできず、税制ではFX・株より不利
木田 陽介

レバレッジは資金効率が良く、下落相場でも稼げる魅力があります。ただ忖度なく言うと、倍率を上げるほど一瞬で証拠金を失うリスクも跳ね上がります。そして意外と知られていないのが税金。FXと同じ20%だと思っていると痛い目を見ます。仕組み・倍率の制度・税金までセットで理解して使ってください。

木田 陽介
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

目次

仮想通貨のレバレッジ取引とは?仕組み

仮想通貨(暗号資産)のレバレッジ取引とは、証拠金を担保に、その何倍もの規模の取引ができる仕組みです。たとえば10万円の証拠金で2倍なら20万円分、100倍なら1,000万円分のポジションを持てます。少ない元手で大きな取引ができるため、資金効率を高められるのが最大の特徴です。

国内で提供されるレバレッジ取引の多くは差金決済(CFD)で、暗号資産そのものを受け渡さず、売買の差額(損益)だけをやり取りします。この仕組みのため、「買い(ロング)」だけでなく「売り(ショート)」からも取引を始められるのが現物との大きな違いです。価格が下がる局面でも、ショートで利益を狙えます。

ただし、レバレッジは利益も損失も同じ倍率で拡大する諸刃の剣です。2倍なら値動きの2倍、100倍なら100倍の損益になります。仕組みのメリットだけでなく、この後で解説するロスカット・追証・税金まで理解して初めて、安全に使えるようになります。

現物取引との違いと、必ず知るべき仕組み

レバレッジ取引で損をしないためには、ロスカット・追証・ゼロカットという3つの仕組みを正確に理解しておく必要があります。混同されがちなので、順に整理します。

現物取引との違い

現物取引は、支払った金額分の暗号資産を実際に手に入れ、資産が手元に残る取引です。値上がりしなければ利益は出ませんが、価格がゼロにならない限り資産が消えることはありません。一方レバレッジ取引は、資産を保有せず損益だけをやり取りし、売りからも入れる代わりに、強制ロスカットで証拠金を失うリスクがあります。長期保有なら現物、短期で相場の上下両方を狙うならレバレッジ、と目的で使い分けます。

強制ロスカット|証拠金維持率で自動決済される

含み損が膨らみ、証拠金維持率が一定の水準を下回ると、ポジションが自動的に強制決済されます。これが強制ロスカットです。国内取引所では概ね維持率50〜80%程度でロスカットが発動しますが、水準は取引所ごとに異なるため、使う取引所の公式ルールを必ず確認してください。ロスカットは損失の拡大を防ぐ安全装置である一方、一時的な急変動で不本意に決済されることもあります。

追証とゼロカットの違い|国内と海外で決定的に異なる

ここが最も重要で、混同されやすい点です。追証(追加証拠金)とは、証拠金維持率が下がったときに追加の入金を求められる制度で、急変動でロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになると、その不足分を自己負担することになります。国内取引所ではこの追証が残っています

一方、多くの海外取引所は「ゼロカットシステム」を採用しています。これは、損失が証拠金を超えてもその超過分を取引所が負担し、口座残高がマイナスにならない仕組みです。つまりゼロカット=追証なしで、損失は最大でも預けた証拠金までに限定されます。「国内=追証あり」「海外=ゼロカットで追証なし」という違いは、リスク管理上とても大きいポイントです。ただし海外取引所には別途、後述の規制・破綻リスクがあります。

資金調達率(ファンディングレート)とは

海外取引所で主流の無期限先物(パーペチュアル)には、資金調達率(ファンディングレート)という仕組みがあります。これは現物価格と先物価格の乖離を調整するための手数料で、一般に8時間ごとに発生します。先物価格が現物より高いときはロング側がショート側へ支払い、逆なら反対方向に支払います。ポジションを持ち続けるだけでコスト(または収益)が発生するため、長く保有するほど無視できません。税務上もこの損益を計算に含める必要があり、実務は意外と煩雑です。

国内は最大2倍、海外は数十〜数百倍|倍率差は「制度」の違い

「海外取引所は高倍率」とよく言われますが、これは単なるサービスの差ではなく制度(規制)の違いです。ここを理解すると、高倍率の意味が正しく見えてきます。

国内が最大2倍である理由|2020年の法改正

日本国内の暗号資産取引所では、個人向けのレバレッジは銘柄によらず一律で最大2倍に制限されています。これは2020年5月1日に施行された改正資金決済法・改正金融商品取引法によるもので、それまで業界の自主規制で4倍だった上限が、法律で2倍に引き下げられました。背景にあるのは顧客保護・業者のリスク管理・過当投機の防止です。国内で2倍しか使えないのは、利用者を守るための規制の結果なのです。

海外の高倍率|規制の外側という意味

一方、海外取引所は日本の規制の管轄外にあるため、はるかに高いレバレッジを提供できます。ゼロカット(追証なし)を採用している点も国内との違いです。

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取引所最大レバレッジ(目安)ゼロカット
国内取引所最大2倍(法規制)なし(追証あり)
Bitget最大125倍あり
Bybit最大100倍あり
MEXC最大200倍あり
BTCC最大500倍(要確認)あり

倍率は銘柄・時期・キャンペーンで変動するため、最新値は各公式で確認してください。ここで忖度なく強調したいのは、海外の高倍率は「自由」ではなく「日本の投資者保護の外側」であるということです。ゼロカットで追証がない一方、無登録業者が多く、出金停止・破綻・トラブル時の保護の弱さといったリスクを負います。高倍率は、その分だけ一瞬で証拠金を失う危険と表裏一体です。海外を使うなら、規模・実績・ゼロカットのバランスが取れた取引所を選び、低倍率から始めるのが基本です。海外取引所の比較は海外取引所おすすめランキングもご覧ください。

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レバレッジ取引のリスク(忖度なし)

資金効率の良さの裏には、現物にはないリスクがあります。使う前に必ず理解しておきましょう。

レバレッジ取引の主なリスク
  • 強制ロスカットで証拠金を失う(維持率割れで自動決済)
  • 高倍率ほど危険|100〜500倍では数%の逆行で証拠金が全損しうる
  • 追証リスク(国内)|ゼロカットがなく、残高マイナス分は自己負担
  • 海外取引所の規制・破綻リスク|無登録業者が多く保護が弱い

暗号資産は株やFXよりも価格変動が急で大きいため、高倍率ではわずかな逆行で一瞬にして証拠金を失います。初心者はまず国内の2倍か、海外でも2〜5倍程度の低倍率から始め、必ず損切り(ストップ注文)を設定してください。そして、生活資金や失うと困るお金は絶対に使わないことが大原則です。

ICHIZEN Capitalの視点|レバレッジ利益の税金はFXと違う

上位の解説記事が最も見落としているのが税金です。ここは事業者・税務の視点で、はっきりお伝えします。「FXと同じ20%の分離課税」だと思っていると、大きく判断を誤ります。

暗号資産のレバレッジ取引(無期限先物を含む)で得た利益は、国税庁のFAQで「申告分離課税の対象から除外され、総合課税の雑所得」と整理されています。つまり、給与など他の所得と合算して累進課税され、税率は最大約55%(所得税45%+住民税10%)。さらに損失を翌年に繰り越すこともできません。同じ「レバレッジ取引」でも、FXとは税制がまったく異なります。

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取引税区分税率損失繰越
暗号資産レバレッジ雑所得・総合課税最大約55%不可
FX(国内)申告分離課税一律約20.315%3年繰越可
株式申告分離課税一律約20.315%3年繰越可

この差は決して小さくありません。たとえば大きな利益が出た年、FXなら約20%で済む税金が、暗号資産レバレッジでは所得次第で倍以上になり得ます。なお2025年12月の税制改正大綱で、暗号資産を分離課税20%とする方針が示されましたが、対象は金融商品取引法に基づく登録資産に限られる見込みで、無登録の海外取引所やPerp(無期限先物)は対象外となる可能性があります。現時点では現行の総合課税で申告する前提を崩さないでください。暗号資産の税金の全体像は仮想通貨の税金の記事で解説しています。

木田 陽介

「レバレッジ取引だからFXと同じ20%」——この思い込みが、確定申告で最も多い誤解です。暗号資産のレバレッジは総合課税で最大55%、しかも損失の繰越もできません。利益が大きく出た年ほど、納税資金を別に確保しておくことが欠かせません。ファンディングレートの損益計算も含め、判断に迷えば税理士へ。

よくある質問

国内取引所のレバレッジは何倍までですか?

国内の暗号資産取引所では、個人向けは銘柄によらず一律で最大2倍です。2020年5月施行の法改正で、それまでの自主規制4倍から2倍に引き下げられました。顧客保護・過当投機防止が目的です。海外取引所は規制の管轄外のため、数十〜数百倍の高倍率を提供しています。

レバレッジ取引で借金・追証は発生しますか?

国内取引所には追証があり、急変動で口座残高がマイナスになると不足分を自己負担します。一方、多くの海外取引所はゼロカットシステムを採用しており、損失は最大でも預けた証拠金までで、追証は発生しません。ただし海外取引所には別途、規制・破綻リスクがあります。

レバレッジ取引の利益にかかる税金はいくらですか?

暗号資産のレバレッジ取引(無期限先物含む)の利益は、原則「雑所得」として総合課税され、最大約55%です。FXや株式の申告分離課税(約20%・3年繰越可)とは異なり、損失の翌年繰越もできません。「FXと同じ20%」という誤解に注意が必要です。

初心者は何倍から始めるべきですか?

まずは国内の2倍、または海外でも2〜5倍程度の低倍率から始めるのが安全です。高倍率ほど、わずかな逆行で証拠金を失います。必ず損切り(ストップ注文)を設定し、失っても困らない余裕資金の範囲で行いましょう。デモ取引がある取引所で練習してから本番に移るのもおすすめです。

仮想通貨のレバレッジ取引とは何ですか?

証拠金を担保に、その何倍もの金額の取引ができる差金決済の取引方法です。少ない資金で大きな利益を狙える反面、損失も同じだけ拡大します。買い(ロング)だけでなく売り(ショート)から入れるのも特徴です。

ロスカットとは何ですか?いつ発動しますか?

損失の拡大を防ぐために、証拠金維持率が一定水準を下回ると強制的にポジションが決済される仕組みです。ただし価格が急変動すると作動が間に合わず、想定以上の損失になることもあります。

レバレッジ取引と現物取引は何が違いますか?

現物は買った暗号資産をそのまま保有しますが、レバレッジ取引は差金決済で、証拠金以上の金額を売買できます。下落局面でも「ショート(売り)」で利益を狙える点も、現物との違いです。

仮想通貨のレバレッジ取引は国内と海外で何が違いますか?

安全性・法的保護を重視するなら国内(最大2倍)、高倍率を狙うなら海外(100倍以上のところも)ですが、海外は自己責任で保護対象外です。初心者はまず国内・低倍率から始めるのが無難です。

まとめ|仕組み・倍率の制度・税金をセットで理解する

仮想通貨のレバレッジ取引は、証拠金を担保に元手以上の取引ができ、売りからも入れる仕組みです。国内は法規制で最大2倍、海外は数十〜数百倍と倍率差がありますが、これは「規制の内側か外側か」という制度の違いです。ロスカット・追証・ゼロカットの違いを理解し、高倍率のリスクと海外取引所の規制・破綻リスクを踏まえて使う必要があります。

そして忖度なく最も強調したいのが税金です。暗号資産のレバレッジ利益は雑所得・総合課税で最大約55%、損失繰越も不可で、FX・株の分離課税20%とはまったく異なります。仕組み・倍率の制度・税金——この3つをセットで理解し、低倍率・損切り徹底・余裕資金という基本を守ることが、レバレッジ取引で生き残るための条件です。

参考文献

1. 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱い(FAQ)」(暗号資産の証拠金取引=総合課税の雑所得)https://www.nta.go.jp/
2. 金融庁/改正資金決済法・改正金融商品取引法(暗号資産のレバレッジ上限、2020年5月施行)https://www.fsa.go.jp/
3. 各取引所の証拠金・レバレッジ・資金調達率の公式情報(国内・海外、2026年7月時点・倍率は変動・要確認)

※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の取引所・暗号資産への投資を勧誘するものではありません。レバレッジ倍率・ロスカット水準・手数料・日本での利用可否は変更される場合があるため、最新の情報は公式サイトおよび金融庁の情報でご確認ください。レバレッジ取引は損失が証拠金を超える場合があり、税務の判断は税理士等の専門家にご相談ください。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

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