位置: 第4部 第37回 / 前提: 第35回、第36回 / 数学編: M8、M11 / この回でできるようになること: 期待リターンと共分散行列から、各期待リターンで分散を最小にする保有比率を計算できる
目次
0. 物語 ― 期待収益率の推定が少しずれると比率が大きく変わる
運用チームの週次ミーティングで、ある資産の来年の期待収益率を年6%と見積もるか年7%と見積もるかが議題に上がりました。たった1%の違いです。ところが、その1%を変えてポートフォリオの最適配分を計算し直すと、結果はまるで違うものになりました。
3つの資産を組み合わせて、全体の期待収益率を年10%に合わせる場合を考えます。もとの見積もりでは、資産1に約34%、資産2に約32%、資産3に約34%という、ほぼ均等な配分が最適でした。ところが資産1の期待収益率を6%から7%に上げただけで、資産1の配分は約42%に跳ね上がり、資産2は約27%に減り、資産3も約31%に下がります。入力を1%動かしただけで、保有比率が7ポイント以上も動いたのです。
3つの資産でこれですから、実務で扱う数十、数百の資産になれば、推定のわずかなずれが配分を大きく揺さぶります。分散を最も小さくする配分を数学的に求めること自体は、連立一次方程式を解くだけで済みます。しかし、その答えが入力のわずかな揺れに敏感に反応するなら、理論上の最適と実務上の使いやすさは別の話です。
この回では、まず「同じ期待収益率を狙うなら分散が最も小さい配分はどれか」を正確に求める方法を証明します。そのうえで、求めた答えが推定値の揺れに弱いことを数値で確かめます。
1. 動機 ― 資産が増えたら最良の組み合わせはどこか
この回を読み終えると、期待リターンと共分散行列から、各期待リターンで分散を最小にする保有比率を計算できます。
2つの資産の組み合わせなら、前回までに扱いました。期待収益率と標準偏差を座標にとると、相関の大きさに応じて左に膨らむ曲線が描けました。
では資産が3つ、10個、100個になったらどうなるか。すべての組み合わせのうち、同じ期待収益率を狙うなら分散が最小になる配分を選ぶのが合理的です。この「分散を最も小さくする配分」を期待収益率ごとに求めた軌跡を、効率的フロンティアと呼びます。
今回はこれを数学的に定式化し、ラグランジュ未定乗数法で閉じた解を導きます。さらに、得られた解がどんな形をしているか(放物線と双曲線)を示し、2基金分離という驚くべき性質を証明します。
この記事で証明すること
- THM-EF-1 期待収益率を指定して分散を最小化する問題は、ラグランジュ未定乗数法で連立一次方程式に帰着します。共分散行列が正則なら解は一意です。
- THM-EF-2 期待収益率と分散の関係は放物線になります。期待収益率と標準偏差の平面では双曲線の右半分になります。
- THM-EF-3 フロンティア上の任意のポートフォリオは、フロンティア上の相異なる2つのポートフォリオの線形結合として書けます(2基金分離)。
2. 設定と仮定 ― 制約付き最小化として定式化する
n 個のリスク資産を考えます。以下の量は全て既知とします。
- 期待収益率ベクトル: μ=(μ1,…,μn)⊤。各資産の期待収益率です。
- 共分散行列: Σ=(σij)n×n。σij は資産 i と資産 j の収益率の共分散です。Σ は正定値と仮定します。これは、全ての資産がゼロでない分散を持ち、どの資産も他の資産の線形結合で完全に複製できないことを意味します。
- 保有比率ベクトル: w=(w1,…,wn)⊤。wi は資産 i に投じる割合です。∑i=1nwi=1 を課します。wi<0(空売り)は許します。
- 1期間だけを考えます。期中の売買はありません。
- 無リスク資産はまだ導入しません。
ポートフォリオの期待収益率と分散は次のように書けます。
問題(最小分散問題): 期待収益率 μp を指定したとき、σp2 を最小にする w を求めます。
wminw⊤Σwsubject tow⊤μ=μp,w⊤1=1.(1.1)
ここで 1=(1,…,1)⊤ です。2本の等式制約のもとで2次関数を最小化する問題です。
この節をまとめます。効率的フロンティアは、期待収益率を固定して分散を最小化する制約付き最適化問題に帰着します。
3. 主張 ― 解は連立一次方程式で書ける
定理 THM-EF-1(最小分散問題の解)
Σ が正定値で、μ が 1 の定数倍でない(全資産の期待収益率が等しくはない)とき、問題 (1.1) の解は一意に存在し、次で与えられる。
ここで λ1,λ2 はラグランジュ乗数であり、
aD=1⊤Σ−11,b=1⊤Σ−1μ,c=μ⊤Σ−1μ,=ac−b2とおくと、
λ1=Dc−bμp,λ2=Daμp−bである。D>0 であるから、解は μp の1次関数として一意に定まる。
定理 THM-EF-2(フロンティアの形)
最小分散ポートフォリオの分散は、μp の2次関数として
σp2∗=Daμp2−2bμp+c(3.1)で与えられる。これは (μp,σp2) 平面での上に開いた放物線である。(μp,σp) 平面では双曲線の右半分になる。
定理 THM-EF-3(2基金分離)
フロンティア上の任意のポートフォリオ w∗(μp) は、フロンティア上の相異なる2つのポートフォリオ w∗(μA) と w∗(μB)(μA=μB)の線形結合として
w∗(μp)=αw∗(μA)+(1−α)w∗(μB)と書ける。ここで α=(μB−μp)/(μB−μA) である。
この節をまとめます。3つの定理の主張を述べました。フロンティアの解は μp の1次関数で、分散は2次関数、そしてフロンティア上のどの点も2つの点の組み合わせで作れます。
証明を読む(読まなくても記事は完結します)
4. 証明 ― ラグランジュ未定乗数法を最後まで解く
この節は読まなくても記事は完結します。
この証明を追いたい人は、数学編 第8回「二次形式と正定値性」、数学編 第11回「ラグランジュ未定乗数法」へ。
THM-EF-1 の証明
ラグランジュ関数を構成します。2つの制約 w⊤1=1 と w⊤μ=μp に対し、乗数 λ1,λ2 を導入します。
L(w,λ1,λ2)=21w⊤Σw−λ1(w⊤1−1)−λ2(w⊤μ−μp).
目的関数に 1/2 を付けているのは、微分したときの係数を簡潔にするためです。最小化問題の解には影響しません。
w についての1階条件を求めます。L を w で微分してゼロとおきます。Σ は対称行列なので ∂(w⊤Σw)/∂w=2Σw ですが、1/2 がかかっているので
∂w∂L=Σw−λ11−λ2μ=0.(4.1)
Σ が正定値なので逆行列 Σ−1 が存在します。(4.1) の両辺に左から Σ−1 を掛けて w を解きます。
λ1,λ2 を決めます。 (4.2) を2つの制約に代入します。
制約1: w∗⊤1=1 に代入します。Σ−1 は対称行列なので (Σ−1v)⊤u=v⊤Σ−1u が使えます。
λ1a1⊤Σ−11+λ2b1⊤Σ−1μ=1.(4.3)
制約2: w∗⊤μ=μp に代入します。
λ1bμ⊤Σ−11+λ2cμ⊤Σ−1μ=μp.(4.4)
ここで a=1⊤Σ−11、b=1⊤Σ−1μ、c=μ⊤Σ−1μ とおきました。(4.3) と (4.4) をまとめると
(abbc)(λ1λ2)=(1μp).(4.5)
この連立方程式の係数行列の行列式は D=ac−b2 です。D>0 であることを示します。Σ が正定値なので Σ−1 も正定値です。正定値行列は内積を定義します。Σ−1 を内積の重みとみなすと、コーシー・シュワルツの不等式から
b2=(1⊤Σ−1μ)2≤(1⊤Σ−11)(μ⊤Σ−1μ)=ac.
等号は μ=k1(全資産の期待収益率が同じ)のときだけです。全資産が同じ期待収益率を持つ自明な場合を除けば D>0 です。以下ではこの非自明な場合を扱います。
(4.5) をクラメルの公式で解きます。
λ1λ2=Dc−bμp,=Daμp−b.
λ1,λ2 が一意に定まるので、(4.2) より w∗ も一意です。
2階条件の確認: ラグランジュ関数の w についてのヘッセ行列は Σ そのものです。Σ は正定値ですから、1階条件で得られた解は確かに(大域的)最小点です。 ∎
THM-EF-2 の証明
最小分散を求めます。w∗ を目的関数に代入します。
σp2∗=w∗⊤(λ11+λ2μ)=λ1=1w∗⊤1+λ2=μpw∗⊤μ=λ1+λ2μp.(4.7)
ここで、制約 w∗⊤1=1 と w∗⊤μ=μp を使いました。λ1,λ2 を代入します。
σp2∗=Dc−bμp+D(aμp−b)μp=Daμp2−2bμp+c.
これが (3.1) です。a>0(Σ−1 が正定値なので 1⊤Σ−11>0)かつ D>0 なので、μp2 の係数 a/D は正です。したがって (μp,σp2∗) の関係は上に開いた放物線です。
双曲線であることの確認: (3.1) を変形します。分子を平方完成するため、μp について整理します。
aμp2−2bμp+c=a(μp−ab)2+c−ab2=a(μp−ab)2+aD.
b/a=μmin(大域的最小分散ポートフォリオの期待収益率)とおくと
σp2∗=Da(μp−μmin)2+a1.(4.8)
σp2∗≥1/a であり、等号は μp=μmin のときに成り立ちます。
(μp,σp) 平面に移ります。σmin2=1/a とおいて (4.8) を移項すると
σp2−σmin2=Da(μp−μmin)2.
右辺は (μp−μmin)2 に比例するので、σp2 と (μp−μmin)2 が線形関係にあります。これを (μp,σp) 平面で見ると、中心 (μmin,0) を持ち σp 軸方向に開いた双曲線です。σp≥0 の制約があるため、双曲線の右半分(σp≥σmin)だけが現れます。 ∎
THM-EF-3 の証明
フロンティア上のポートフォリオは (4.2) より w∗(μp)=λ1(μp)Σ−11+λ2(μp)Σ−1μ です。λ1,λ2 はいずれも μp の1次関数(アフィン関数)ですから、w∗ も μp の1次関数です。
フロンティア上の2点 w∗(μA)、w∗(μB)(μA=μB)を取ります。結合(α は 0 から 1 の範囲の外の値も取りえます)
のポートフォリオの期待収益率は αμA+(1−α)μB です。この値を μp とおくと
w∗ が μp の1次関数であることから、直接計算で確かめます。
αw∗(μA)+(1−α)w∗(μB)=α[λ1(μA)Σ−11+λ2(μA)Σ−1μ]+(1−α)[λ1(μB)Σ−11+λ2(μB)Σ−1μ]=[αλ1(μA)+(1−α)λ1(μB)]Σ−11+[αλ2(μA)+(1−α)λ2(μB)]Σ−1μ.
λ1(μp)=(c−bμp)/D は μp の1次関数なので
αλ1(μA)+(1−α)λ1(μB)=Dc−b[αμA+(1−α)μB]=λ1(μp).
λ2 についても同様です。したがって
αw∗(μA)+(1−α)w∗(μB)=λ1(μp)Σ−11+λ2(μp)Σ−1μ=w∗(μp).
任意の μp に対して成り立つので、フロンティア上のどの点も2つの基準点の線形結合で再現できます。 ∎
2基金分離の意味: フロンティア上のポートフォリオを全て実現するには、2つの「ファンド」さえ持っていれば十分です。投資家はこの2つのファンドをどの割合で組み合わせるかだけを決めればよく、n 個の個別資産を直接扱う必要がありません。「2基金分離」の名前はここから来ています。
大域的最小分散ポートフォリオ
放物線の頂点に当たるのが**大域的最小分散ポートフォリオ(GMV)**です。(4.8) から μp=μmin=b/a のとき分散が最小の 1/a になります。保有比率は
これは THM-EF-1 の解に μp=b/a を代入すれば得られます。λ2=(a⋅b/a−b)/D=0 となるため、μ の項が消え、wGMV は期待収益率に依存しません。分散だけを最小化するポートフォリオです。
この節をまとめます。ラグランジュ未定乗数法により、最小分散問題が 2×2 の連立一次方程式に帰着し、フロンティアが放物線(双曲線)であること、2基金分離が成り立つことを示しました。
5. 反例 ― 推定値が少し動くと答えが大きく動く
CEX-EF-1: 完全相関で共分散行列が特異になる
THM-EF-1 は「共分散行列 Σ が正則なら解は一意」と述べています。では正則でない場合はどうなるでしょうか。
3つの資産を考えます。資産1と資産2はどちらも期待収益率 6%、標準偏差 2% で、相関係数が ρ=1(完全正の相関)とします。資産3は期待収益率 14%、標準偏差 4% で、資産1・2とは無相関とします。共分散行列は
1行目と2行目が等しいので detΣ=0 です。Σ は特異であり、逆行列が存在しないので (4.2) の式が使えません。
実際に解が一意に定まらないことを確かめます。μp=10% を狙うと、2本の制約から w3=1/2、w1+w2=1/2 までは決まりますが、w1 と w2 の分け方は決まりません。分散は 4(w1+w2)2+16w32=5 で、分け方によらず同じ値です。たとえば (1/4,1/4,1/2)、(1/2,0,1/2)、(0,1/2,1/2) はどれも分散 5 で、どれも最小分散の解です。
完全相関で期待収益率も等しいとき、資産2は資産1とまったく同じように動きます。2つの資産が実質的に1つの資産と同じなので、その間の配分が一意に定まりません。なお、資産が2つだけなら2本の制約で保有比率が決まってしまうので、この崩れ方は資産が3つ以上あるときに現れます。Σ の正定値性は「全ての資産が独立な情報を持っている」ことの数学的な保証です。
CEX-EF-2: 空売りを禁止するとフロンティアが内側に縮む
THM-EF-1 の解では wi<0 を許しています。空売りを禁止する、つまり wi≥0 の制約を追加するとどうなるでしょうか。
第6節の3資産(μ=(6,10,14)⊤)で期待収益率 μp=13% を狙います。
空売りを許した解は w=(−21/176,43/88,111/176)≈(−0.1193,0.4886,0.6307) です。資産1の保有比率が負(空売り)になっています。分散は 6819/704≈9.6861、標準偏差は ≈3.1122% です。
空売りを禁止すると w1≥0 が効きます。w1=0 として残り2資産で配分を求めると w=(0,1/4,3/4) です。分散は 165/16=10.3125、標準偏差は ≈3.2113% です。
空売り禁止のほうが分散が大きくなっています。制約を厳しくしたのですから当然ですが、閉じた式で書けなくなるのが問題です。空売り禁止の制約は不等式制約であり、どの制約が有効(wi=0)になるかは μp の値に依存します。μp を動かすたびにどの資産がゼロになるかが変わるため、フロンティアは区間ごとに別の式で書かれるつぎはぎの曲線になります。
CEX-EF-3: 期待収益率の推定値を少し動かすと保有比率が大きく変わる
THM-EF-1 の解は期待収益率ベクトル μ を所与としていますが、μ は真の値ではなく推定値です。推定値が少しずれたとき、最適な保有比率がどれだけ動くかを見ます。
元の μ=(6,10,14)⊤ に対し、資産1の期待収益率だけを 6% から 7% に変更します。μp=10% を狙うときの保有比率の変化は次の通りです。
|
資産1 |
資産2 |
資産3 |
| 元の推定 |
15/44≈0.3409 |
7/22≈0.3182 |
15/44≈0.3409 |
| 1%変更後 |
212/509≈0.4165 |
138/509≈0.2711 |
159/509≈0.3124 |
| 差 |
+0.0756 |
−0.0471 |
−0.0285 |
資産1の期待収益率を1%上げただけで、資産1の保有比率が7.6ポイント増えています。3資産でこの動きですから、資産数が増えると不安定さはさらに増します。期待収益率の推定が少しでもずれると、最適配分が大きく動く。これは実務で効率的フロンティアをそのまま使うことの限界を示しています。
この節をまとめます。Σ の正則性、空売りの許容、μ の正確さのいずれかが崩れると、解が一意でなくなったり、閉じた形で書けなくなったり、不安定になったりします。
6. 数値例 ― 3資産でフロンティアを描く
具体的な数値で計算します。3資産の期待収益率と共分散行列を次のように設定します。
μ=61014%,Σ=4101920216(%2).
定数の計算
Σ−1 を求めると
Σ−1=35/136−1/341/272−1/342/17−1/681/272−1/6835/544.
4つの定数は a=195/544、b=781/272、c=3619/136、D=22/17 です。
大域的最小分散ポートフォリオ
(4.10) より
wGMV=(6542,398,19529).
小数では ≈(0.6462,0.2051,0.1487) です。
期待収益率は μGMV=1562/195≈8.0103%、分散は σGMV2=544/195≈2.7897、標準偏差は σGMV≈1.6703% です。
フロンティア上の代表点
| μp (%) |
σp2 |
σp (%) |
w1 |
w2 |
w3 |
| 6 |
43/11≈3.91 |
1.98 |
0.9545 |
0.0909 |
−0.0455 |
| 8 |
491/176≈2.79 |
1.67 |
0.6477 |
0.2045 |
0.1477 |
| 10 |
171/44≈3.89 |
1.97 |
0.3409 |
0.3182 |
0.3409 |
| 12 |
1267/176≈7.20 |
2.68 |
0.0341 |
0.4318 |
0.5341 |
| 14 |
140/11≈12.73 |
3.57 |
−0.2727 |
0.5455 |
0.7273 |
μp=8% 付近で分散が最小になっています(GMV は μp≈8.01%)。μp=6% は GMV より下側にあり、GMV より収益率が低いのにリスクは高い、非効率な点です。効率的フロンティアは GMV より上側(μp≥μGMV)の部分です。
2基金分離の数値確認
フロンティア上の2つのポートフォリオ A(μA=6%)と B(μB=14%)を基準に取ります。
μp=10% を作るには α=(14−10)/(14−6)=1/2 とします。
21wA+21wB=21(2221,111,−221)+21(−113,116,118)=(4415,227,4415).
これは直接 μp=10% で求めた保有比率と完全に一致します。
μp=12% も確認します。α=(14−12)/(14−6)=1/4 として
41wA+43wB=(883,4419,8847).
こちらも直接求めた値と一致します。2基金分離が数値で確認できました。
この節をまとめます。3資産の数値例でフロンティアを計算し、放物線の形、GMV の位置、2基金分離の成立を確認しました。
7. 次回へ ― 無リスク資産を入れる
今回はリスク資産だけの世界で効率的フロンティアを導きました。フロンティアは双曲線であり、投資家は曲線上のどこかを選ぶしかありません。
次回(第38回)では、ここに無リスク資産を加えます。すると何が起きるか。フロンティアが曲線から直線に変わります。
次のマイルストーンまであと 5 本です。
よくある質問
なぜラグランジュ未定乗数法を使うのですか
合計が1という制約の下で最小化するからです。制約を式に取り込む標準的な方法です。
実務でそのまま使えますか
期待収益率の推定が難しく、結果が不安定になります。そのままではあまり使われません。
2基金分離とは何ですか
フロンティア上の2点さえ持っていれば、他の点はその組み合わせで作れる、という性質です。
参考文献
- Markowitz H.、Portfolio Selection、The Journal of Finance、1952年、DOI 10.2307/2975974
- Luenberger D. G.、Investment Science、第2版、Oxford University Press、2013年
数値例は compute.py により有理数演算で検算済み。本文中の小数は4桁で丸めている。