【Web3コンサル監修】Web3とは?Web2との違いと流行らない理由、それでも注目される理由を解説!

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!


  • Web3とは、記録を1社が抱える形から、全員で同じ記録を持つ形に変える動きのことです
    • 今は、残高も購入履歴も、その会社が持つノート1冊にしか書かれていない
    • Web3では同じノートを参加者全員が持つので、1社の都合では書き換えられない
  • たとえサービスが終了してもアイテムや記録が資産として残り続ける
    • 今は運営のサーバーに書いてあるだけなので、終了と同時に課金したものも消える
    • 全員で共有のサーバーにアクセスできれば、運営がいなくても持ち主の記録は全員に残る
  • Web3はなぜ流行らないと言われるのか
    • 流出事件・法整備の途中による不安がある
    • 暗号の自己管理や送金操作の難しさがハードルになっている
  • それでもWeb3が注目されるのはなぜか
    • 法改正でルールが明確になり、企業が参入の見通しを立てやすくなっている
    • 円と同じ価値のデジタル通貨が既に登場している
木田 陽介

「Web3って最近よく聞くけど、結局なんのこと?」「仮想通貨とは何が違うの?」と感じている方も多いはずです。実は2025年の大阪・関西万博でも、来場者向けの公式アプリの裏側でWeb3の仕組みが動いていました。気づかないうちに、Web3はすでに身近なサービスに入り込んでいるのです。この記事では、Web3の意味と今のインターネットとの違いを整理したうえで、国内の活用例、流行らないと言われる理由、それでも企業や行政が力を入れる理由までを順に解説します。

木田 陽介
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

目次

次世代のインターネット、Web3とは?

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項目内容
読み方ウェブスリー
別の呼び方Web3.0
提唱者ギャビン・ウッド氏
提唱された年2014年
土台の技術ブロックチェーン

※ギャビン・ウッド氏はイーサリアムの共同創設者で、のちにPolkadotを立ち上げた人物です。

Web3とは、ブロックチェーンを土台にして、ユーザー自身がデータや資産を持てるようにした次世代のインターネットのことです。今のインターネットでは、SNSの投稿も、買ったデジタルアイテムも、サービスを運営する企業のサーバーに保存されています。Web3では、その記録をブロックチェーン上に置き、ユーザーは自分の「ウォレット」でそれを管理します。

言葉としては、2014年にイーサリアム共同創設者のギャビン・ウッド氏が提唱したのが始まりです。日本では2022年ごろから政府も取り上げるようになりました。デジタル庁が設置した「Web3.0研究会」は、同年12月の報告書でWeb3.0を「ブロックチェーンなどを基盤とする次世代のインターネットの概念」と説明しています。

ひとことで言い換えると、インターネットでできることが「読む」「書く」から「持つ」へ広がったのがWeb3です。お金やチケット、会員証のように、これまで企業のデータベースの中にしかなかったものを、ユーザーが自分の手元で持ち運べるようになる点が最大の特徴と言えるでしょう。

なお、「Web3.0」という言葉は、WWWの考案者であるティム・バーナーズ=リー氏が提唱した「セマンティック・ウェブ」を指す場合もあります。ただし、現在ニュースやビジネスの場で使われるWeb3(Web3.0)は、ほぼ例外なくブロックチェーン型のインターネットを指しています。

この章のまとめ
  • Web3はブロックチェーンを土台に、ユーザーがデータと資産を持てるインターネットです。
  • 2014年にギャビン・ウッド氏が提唱し、デジタル庁も次世代のインターネットの概念と位置づけています。
  • 「読む・書く」に「持つ」が加わった点が、これまでとの一番の違いです。

Web3と今のインターネット(Web2.0)は何が違う?

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世代できること代表的なサービス
Web1.0
1990年代〜
読む個人ホームページ
ポータルサイト
Web2.0
2000年代半ば〜
読む・書くSNS
動画投稿サイト
Web3
2014年提唱〜
読む・書く・持つNFT
DAO

インターネットの歴史は、大きく3つの段階に分けて説明されることが多いです。Web1.0は1990年代の「読むだけ」のインターネットで、企業や一部の個人が作ったホームページを閲覧するのが中心でした。

Web2.0は、2005年ごろにティム・オライリー氏が広めた言葉です。SNSや動画投稿サイトの登場で、誰もが情報を発信できるようになりました。一方で、投稿や購入履歴などのデータは、プラットフォームを運営する企業がまとめて保管しています。

ただし、この仕組みは便利さと引き換えのリスクを抱えているのです。運営会社がアカウントを停止すれば投稿も購入したアイテムも使えなくなり、サービスが終了すればデータごと消えてしまいます。個人情報がまとめて保管されているため、不正アクセスを受けた際の被害が大きくなりやすい点も課題とされてきました。

Web3では、記録の保管場所がブロックチェーンに移ります。たとえばゲームのアイテムをNFTとして受け取った場合、アイテムの保有記録はユーザーのウォレットに残るため、ゲームの運営会社がデータを消すことはできません。ただし、記録が残ることと、そのアイテムを使い続けられることは別の話です。ゲーム自体が終了すれば、アイテムを使う場所はなくなります。

もう1つ誤解されやすいのが、「Web3には管理者がいない」という説明です。ブロックチェーンそのものは特定の企業が管理していませんが、その上で動くアプリやウォレットの多くは運営会社が提供しています。Web3は「管理者がゼロの世界」ではなく、「データの持ち主がユーザー側に寄った世界」と捉えると実態に近いでしょう。

この章のまとめ
  • Web1.0は読むだけ、Web2.0は読んで書ける、Web3はさらに持てるインターネットです。
  • Web2.0ではデータを企業が保管し、Web3ではブロックチェーンとユーザーのウォレットに記録が残ります。
  • Web3でも多くのアプリには運営会社がいるため、管理者がまったくいないわけではありません。

Web3を支える3つの技術

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技術役割身近な例
ブロックチェーン記録を共有する台帳ビットコイン
NFT唯一性の証明デジタル会員証
DAO/メタバース集まる・参加する場地域コミュニティ

Web3という言葉は、単独の技術ではなく複数の技術をまとめた呼び名です。ここでは、Web3の話で必ず出てくる3つの技術を順番に説明します。

ブロックチェーン

ブロックチェーンは、取引の記録を「ブロック」という単位にまとめ、鎖のようにつないで保存する技術です。各ブロックには1つ前のブロックの内容から計算した値(ハッシュ値)が書き込まれているため、過去の記録を1か所でも書き換えると、それ以降のつながりがすべて合わなくなります。

さらに、同じ記録を世界中の多数のコンピューター(ノード)が共有しています。特定の企業のサーバーが止まっても記録が消えず、1人が勝手に書き換えることも極めて難しい仕組みです。この性質が、Web3で「データをユーザーが持ている」ことの土台になっています。

ブロックチェーンと暗号資産(仮想通貨)は混同されがちですが、関係としては「道路」と「車」に近いものです。ブロックチェーンは記録の仕組みそのもので、ビットコインやイーサリアムといった暗号資産は、その上でやり取りされる価値の1つにあたります。2009年に動き始めたビットコインが最初の大規模な活用例となり、2015年に始動したイーサリアムで、プログラムを自動実行する「スマートコントラクト」が広く使われるようになりました。

暗号資産はすでに一部の投資家だけのものではありません。金融庁の資料によると、国内の暗号資産の口座開設数は1,400万を超えています。

NFT

NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)は、ブロックチェーン上で「これは世界に1つだけのもの」と証明できるデジタルデータです。1万円札はどれも同じ価値で交換できますが、サイン入りのユニフォームは1枚ずつ違います。NFTは、この「1点もの」の性質をデジタルの世界で実現する仕組みです。

活用範囲はアートにとどまりません。イベントの参加証明、会員証、ゲームのアイテム、電子チケットなど、「誰が持っているか」を示したい場面で使われています。他人に譲渡できないNFTは「SBT(ソウルバウンドトークン)」と呼ばれ、資格や参加履歴の証明に使われています。

注意したいのは、NFTを買っても作品の著作権まで手に入るわけではない点です。多くの場合、NFTで得られるのは「そのトークンを保有している」という記録と、発行者が定めた範囲の利用権にとどまります。NFTの種類や規格については、ERCトークンの解説記事で詳しく取り上げています。

DAO/メタバース

DAO(Decentralized Autonomous Organization:分散型自律組織)は、特定の社長や本部を置かず、参加者の投票で運営方針を決める組織の形です。参加者は「ガバナンストークン」やNFTを持ち、提案に賛成か反対かを投票します。決まったルールはスマートコントラクトで自動的に実行されるため、運営の記録を誰でも確認できる点が特徴です。

メタバースは、インターネット上の3次元の仮想空間を指します。メタバース自体はブロックチェーンを使わないものも多いですが、空間内の土地やアイテムがNFTとして発行されている場合、ユーザーはそれを本当の意味で「所有」できます。この場合のメタバースは、Web3の一部と言えるでしょう。

DAOとメタバースに共通するのは、Web3の上に「人が集まって参加する場」を作る技術だという点です。ブロックチェーンが記録の土台、NFTが持ち物の証明だとすると、DAOとメタバースはその持ち物を使って集まる場所にあたります。具体的な使われ方はNFTとメタバースの活用例をまとめた記事でも紹介しています。

この章のまとめ
  • ブロックチェーンは改ざんが極めて難しい共有台帳で、暗号資産はその上でやり取りされる価値の1つです。
  • NFTはデジタルデータの唯一性を証明する技術で、会員証や参加証明にも使われています。
  • DAOとメタバースは、Web3の上で人が集まり参加するための仕組みです。

Web3が実際に使われている身近な例

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事例使われた技術開始時期
大阪・関西万博NFT・SBT・ウォレット2023年11月
山古志DAONFT・DAO2021年12月
SHIBUYA109 LANDメタバース・NFT2022年3月

「Web3は海外の話」と思われがちですが、国内でもすでに行政・自治体・企業がそれぞれの目的で活用しているのです。ここでは、立場の違う3つの事例を取り上げます。

大阪・関西万博のEXPO2025デジタルウォレット

https://www.expo2025.or.jp/expo-archive/dwnft/

大阪・関西万博では、2023年11月から「EXPO2025デジタルウォレット」というアプリが提供されました。電子マネーやポイントなどのサーバー管理型の機能と、ブロックチェーンを使ったNFT・SBTの機能を1つにまとめた「デュアル方式」のウォレットです。

利用者はイベントへの参加やパビリオンのクイズに正解することでSBTを受け取り、NFT「ミャクーン!」を集めることもできました。博覧会協会の発表によると、サービス全体の登録者数は約80万人(累計100万ダウンロード)に達し、アンケートでは7割超の来場者にWeb3の体験を提供できたとされています。

会期終了後、アプリ機能と事業連携サービスは2025年10月31日に「HashPort Wallet」へ引き継がれました。一方で、電子マネーの「ミャクペ!」は2026年1月13日にサービスを終えています。利用者の多くは「Web3を使っている」と意識しないままNFTやSBTを受け取っており、難しい言葉を前面に出さなくても使ってもらえることを示した事例と言えるでしょう。

山古志DAO

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000127001.html

新潟県長岡市の山古志地域は、2004年の新潟県中越地震で大きな被害を受けた地域です。かつて2,000人を超えていた人口は約800人まで減少し、2021年には65歳以上の割合が55%を超えました。

地域づくり団体の山古志住民会議は、2021年12月に錦鯉をモチーフにしたデジタルアート「Nishikigoi NFT」を発行しました。このNFTは電子住民票の意味を持ち、保有者は「デジタル村民」と呼ばれています。

一般財団法人地方自治研究機構の調査報告によると、2024年11月末時点でデジタル村民は約1,800名にのぼり、実際に住んでいる住民の数を上回っています。

山古志DAOでは、NFTの売上の一部を財源に、地域を残すためのアイデアをデジタル村民から公募する「デジタル村民総選挙」を開いています。第1弾では4件のプロジェクトが採択され、住む場所に関係なく地域の意思決定に関われる仕組みとして注目を集めました。

SHIBUYA109 LAND

ファッションビル「SHIBUYA109」を運営するSHIBUYA109エンタテイメントは、2022年3月1日にメタバース・NFT事業への本格参入を発表しました。ブロックチェーンゲーム『The Sandbox』の仮想空間に専用の土地「SHIBUYA109 LAND」を開設し、渋谷の街並みを再現する取り組みです。

2023年10月30日には、この土地に開発した街中エリアを期間限定イベントとして公開しました。The Sandboxの土地やアイテムはNFTとして発行されているため、企業は仮想空間に自社の「店舗」を持ち、そこで独自のNFTを配布・販売できます。

若い世代との接点を実店舗の外にも広げる試みであり、Web3が「新しい顧客接点」として使われている代表例です。一方で、ブロックチェーンゲームの利用者数は一般的なゲームと比べるとまだ限られており、集客の手段としては試行段階にあると言えます。

木田 陽介

当社も2025年8月、NTTドコモソリューションズ様の社員ご家族向けイベント「Uni.ファミリーデー2025」でWEB3体験ブースを企画・運営しました。価格が変動するオリジナルコインや、ブロックチェーンの仕組みを紙で再現する体験など、専門用語を使わずに触ってもらう形にしています。Web3は言葉で説明するより、実際に触ってもらう方が早く伝わる技術です。当日の様子はICHIZEN HOLDINGSのナレッジ記事で紹介しています。

この章のまとめ
  • 万博のデジタルウォレットは、会期後にHashPort Walletへ引き継がれました。
  • 山古志DAOはNFTを電子住民票にし、実際の住民数を上回るデジタル村民を集めました。
  • SHIBUYA109 LANDは、企業がメタバースで新しい顧客接点を作る例です。

Web3はなぜ流行らないと言われるのか

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理由具体的な中身
セキュリティ流出事件・詐欺
法整備ルールの移行途中
使いにくさ鍵の自己管理

国内外で活用例が増えている一方で、「Web3は結局流行らなかった」という声も根強くあります。2021〜2022年のNFTブームが落ち着いたことに加え、一般の利用者が気軽に使うには、まだ越えるべき壁が残っているためです。

セキュリティ面の懸念

最も大きな不安材料は、資産の流出です。国内では2024年5月にDMMビットコインから約482億円相当のビットコインが不正に流出し、同社は最終的に暗号資産交換業から撤退しました。海外でも2025年2月に大手取引所Bybitから約15億ドル(約2,250億円)相当の暗号資産が流出しています。

個人を狙った被害も後を絶ちません。偽のエアドロップ(無料配布)サイトに誘導してウォレットを接続させ、資産を抜き取る手口や、SNSで知り合った相手から暗号資産での投資を勧められる詐欺が典型例です。ブロックチェーン上の送金は原則として取り消せないため、一度だまし取られると取り戻すのは非常に困難です。

金融庁も2026年4月の法案説明資料で、サイバー攻撃による流出や詐欺的な投資勧誘の相談が続いていることを、制度を見直す理由として挙げています。

法整備の途中

日本では、暗号資産はこれまで「決済手段」として資金決済法で規制されてきました。しかし実際には投資目的で保有する人が大半であり、株式と同じような投資家保護のルールが足りないという指摘が続いていたのです。

この状況を受けて、暗号資産の規制を金融商品取引法(金商法)に移す改正法が2026年4月10日に閣議決定され、7月15日に成立しました。暗号資産にもインサイダー取引規制が新設され、無登録業者に対する罰則は拘禁刑3年から10年に引き上げられます。暗号資産に関する部分は、公布から1年以内に施行される予定です。

税金のルールも変わります。現在、暗号資産の売却益は給与などと合算する総合課税で、所得税と住民税を合わせて最大55%が課されます。令和8年度税制改正により、国内の登録業者を通じて「特定暗号資産」を売却した場合は、20.315%(復興特別所得税を含む)の申告分離課税に変わることが決まりました。適用は改正金商法の施行日が属する年の翌年1月1日以後の売却からで、2028年1月からとの見方が有力です。

つまり、法整備は「遅れている」段階から「整い始めた」段階に移りつつあります。ただし、DAOの法的な位置づけや、海外取引所・DEX(分散型取引所)での取引の扱いなど、整理が残る論点もまだ少なくありません。

使いにくさ、心理的ハードル

Web3の「自分で資産を持てる」という特徴は、裏を返せば「自分で守らなければならない」ということでもあるのです。自己管理型のウォレットでは、12〜24個の英単語からなる「シードフレーズ(リカバリーフレーズ)」が資産の合鍵になります。これをなくすとウォレットを復元できず、他人に知られると資産をすべて移されてしまいます。

操作面のつまずきも少なくありません。送金先アドレスを1文字でも間違えると資産は戻らず、送金のたびに「ガス代」と呼ばれる手数料がかかります。さらに、ブロックチェーンの種類(チェーン)が違うと同じ名前のトークンでも送れない場合があり、初めての方にはわかりにくい点です。

銀行のように「パスワードを忘れたので再発行してください」とは頼めないことが、一般の利用者にとっての心理的なハードルになっています。万博のウォレットのように、企業側が鍵の管理を肩代わりするサービスが増えているのは、この壁を下げるためです。

この章のまとめ
  • 取引所の大規模流出や個人を狙った詐欺が、Web3への不安につながっています。
  • 2026年7月に改正金商法が成立し、インサイダー規制や分離課税など制度が整い始めています。
  • シードフレーズの自己管理や送金操作の難しさが、一般の利用者にとっての壁です。

それでもWeb3が注目される理由

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動き時期
円ステーブルコイン発行2025年10月
改正金商法の成立2026年7月
暗号資産の分離課税(見込み)2028年1月〜

※分離課税の開始時期は、改正金商法の施行日によって決まります。

課題を抱えながらも、国内の金融機関や大企業はWeb3への取り組みをやめていません。ここでは、事業化や投資を検討している方に向けて、注目が続く理由を3つの観点から整理します。

1つ目は、お金や資産そのものがブロックチェーン上に移り始めていることです。2025年10月27日には、日本円と1対1で交換できるステーブルコイン「JPYC」の発行が始まりました。SBIグループも円建てステーブルコインの取り組みを進めており、株式などをトークン化して取引する動きも広がっています。詳しくはSBIの円ステーブルコインJPYSCの解説トークン化株式の保有者急増のニュースで取り上げています。

2つ目は、制度が整ってきたことで、企業が参入しやすくなった点です。改正金商法では、暗号資産を発行する事業者や取引業者に、発行者の情報や暗号資産の仕組みを事前に公表する義務が課されます。ルールが明確になるほど、上場企業や金融機関はコンプライアンスの見通しを立てやすくなります。

3つ目は、顧客との関係づくりに使える点です。万博のSBTや山古志のNFTのように、参加履歴や会員資格をブロックチェーン上に記録すれば、自社のサービスをまたいで特典を付与したり、ファンの貢献度を可視化したりできます。ポイントプログラムの延長として検討する企業が増えているのは、この使い方が既存の事業に組み込みやすいためです。

一方で、ブロックチェーンを使わなくても実現できる企画に、無理にWeb3を持ち込む必要はありません。事業に取り入れる場合は、「なぜデータをユーザー側に持たせる必要があるのか」「どの法規制の対象になるのか」を先に整理しておくと、検討が空回りしにくくなります。国内の支援会社の比較はWeb3コンサルティング会社の紹介記事でまとめています。

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この章のまとめ
  • ステーブルコインやトークン化株式など、お金そのもののオンチェーン化が進んでいます。
  • 改正金商法でルールが明確になり、企業が参入の見通しを立てやすくなりました。
  • 事業に取り入れる前に、Web3が本当に必要かと法規制を先に整理することが大切です。

Web3に触れてみたい方の次の一歩

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ウォレットの種類鍵の管理者向いている方
取引所・アプリ型運営会社まず試したい方
自己管理型自分NFT・DAOに参加したい方

Web3を実際に体験するには、ブロックチェーン上の資産を出し入れする「ウォレット」を用意するのが第一歩です。ウォレットは、鍵を誰が管理するかによって大きく2種類に分かれます。

取引所や金融機関のアプリに組み込まれた「Web3ウォレット」には、運営会社が鍵の管理を手伝うタイプが多くあります。シードフレーズを自分で保管する必要がない、あるいはアプリ側でバックアップを取れるため、初めての方でも始めやすいのが利点です。一方で、運営会社のサービス内容や障害の影響を受ける点は理解しておきましょう。

自己管理型のウォレットは、鍵を自分だけで管理するタイプです。NFTの受け取りやDAOへの参加など、Web3のサービスを幅広く使えますが、先ほど説明したシードフレーズの管理はすべて自己責任になります。シードフレーズは紙に書いてオフラインで保管し、スクリーンショットやクラウドへの保存、他人への共有は避けましょう。

暗号資産を使う場合は、まず金融庁・財務局に登録された国内の暗号資産交換業者で口座を開き、数千円程度の少額から試すのが安全です。2026年8月21日時点で登録業者は27社あり、金融庁の登録業者一覧で確認できます。改正金商法の施行後は、詐欺対策として、口座開設直後には自己管理型ウォレットへ送金できない期間を設けることも内閣府令で検討されています。

SNSで「必ず儲かる」「無料でトークンがもらえる」と誘われた場合は、まず相手が登録業者かどうかを確認しましょう。Web3の仕組みそのものは中立ですが、仕組みを知らない人を狙う手口は増えています。

この章のまとめ
  • まずは取引所・アプリ型のウォレットで少額から試すと始めやすいです。
  • 自己管理型ウォレットのシードフレーズは紙に書き、オフラインで保管しましょう。
  • 暗号資産を扱う業者は、金融庁の登録業者一覧で必ず確認しましょう。

Web3に関するよくある質問

Web3とは簡単に言うと何ですか?

Web3とは、ブロックチェーンを土台にして、ユーザー自身がデータや資産を持てるようにした次世代のインターネットのことです。今のインターネットではデータを企業が保管していますが、Web3ではユーザーのウォレットに記録が残ります。

Web3と仮想通貨(暗号資産)は同じものですか?

同じものではありません。Web3はブロックチェーンを使ったインターネット全体の考え方で、暗号資産はその上でやり取りされる価値の1つです。NFTやDAOのように、暗号資産以外にもWeb3を構成する技術があります。

Web3とWeb3.0に違いはありますか?

現在ニュースやビジネスで使われる場合は、ほぼ同じ意味です。デジタル庁の研究会も「Web3.0」という表記を使っています。ただし、Web3.0はティム・バーナーズ=リー氏が提唱したセマンティック・ウェブを指す場合もあるため、文脈で確認すると確実です。

Web3のブームはもう終わったのですか?

2021〜2022年のNFTブームは落ち着きましたが、仕組みそのものの活用は続いています。2025年の大阪・関西万博ではデジタルウォレットの登録者が約80万人に達し、2026年7月には暗号資産を金商法で規制する改正法も成立しました。値上がりを期待するブームから、実用と制度整備の段階に移ったと言えます。

取引所アプリにある「Web3ウォレット」とは何ですか?

取引所のアプリから、ブロックチェーン上のNFTやトークンを管理できる機能のことです。取引所の口座とは別に、ブロックチェーン上のアドレスを持つ形になります。鍵の管理方法やサポートの範囲はサービスごとに異なるため、利用規約で確認してから使いましょう。

Web3とは何かのまとめ

この記事の要点
  • Web3はブロックチェーンを土台に、ユーザーがデータと資産を持てるインターネットです。
  • 万博、山古志DAO、SHIBUYA109 LANDなど、国内でもすでに使われています。
  • 流出事件や使いにくさが課題ですが、2026年7月の改正金商法で制度は整い始めています。
  • 始めるなら、登録業者のサービスで少額から試すのが安全です。

Web3は、インターネットでできることを「読む・書く」から「持つ」へ広げる考え方です。ブロックチェーン、NFT、DAO/メタバースといった技術が組み合わさり、行政のイベントから地域おこし、企業のマーケティングまで、国内でも使われる場面が増えてきました。

一方で、資産の流出や詐欺、シードフレーズの自己管理といった課題は今も残っています。仕組みを理解したうえで、登録業者のサービスを使い、少額から触ってみることが、Web3と上手に付き合う第一歩です。事業への取り入れを考えている方は、Web3が本当に必要な場面かどうかを見極めるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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参考文献
1. デジタル庁「Web3.0研究会」(2026年9月15日取得)https://www.digital.go.jp/councils/web3
2. 金融庁「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案 説明資料」(2026年4月)(2026年9月15日取得)https://www.fsa.go.jp/common/diet/221/02/03.pdf
3. 金融庁「暗号資産交換業者登録一覧」(令和8年8月21日現在)(2026年9月15日取得)https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/kasoutuka.pdf
4. EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト「大阪・関西万博におけるEXPO2025デジタルウォレットの成果について」(2026年9月15日取得)https://www.expo2025.or.jp/news/news-20251225-02/
5. EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト「EXPO2025デジタルウォレットの万博会期後サービス運用について」(2026年9月15日取得)https://www.expo2025.or.jp/news/news-20250903-03/
6. 内閣官房「デジ田メニューブック 新潟県長岡市でのNFT×限界集落」(2026年9月15日取得)https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/menubook/2022_winter/00023.html
7. 山古志オフィシャルウェブサイト「Nishikigoi NFT情報」(2026年9月15日取得)http://yamakoshi.org/nishikigoi-nft%E5%85%AC%E5%BC%8F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88/
8. 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント「SHIBUYA109が『メタバース・NFT事業』に本格参入!」(2026年9月15日取得)https://www.shibuya109.co.jp/news/4082/
9. 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント「SHIBUYA109 LANDの新たなエリアを限定公開」(2026年9月15日取得)https://www.shibuya109.co.jp/news/4983/
10. 株式会社ICHIZEN HOLDINGS「Uni.ファミリーデーにてWEB3体験ブースの企画・運営」(2026年9月15日取得)https://ichizenholdings.co.jp/knowledge/nttdocomosolutions-family-day-2025/

※本記事は2026年9月15日時点の公開情報をもとに作成しています。制度の施行日や税制の適用時期は、今後の政令・内閣府令等により変わる可能性があります。米ドル建ての金額は1ドル=150円で換算した概算です。本記事は特定の暗号資産やサービスの購入・利用を勧めるものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。

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