トランプコイン(TRUMP)とは?買い方・国内取引所・将来性|国内で買えるのは4社だけでSBI VCトレードはBITPOINTブランド限定、増刷も凍結もできないのに76.26%が単一口座に眠るというチェーン実測を忖度なく解説【2026年最新】

ICHIZEN Capitalのイチ押しポイント!


  • トランプコイン(TRUMP)は米国大統領が公認したSolana上のミームコイン
    • 発行は2025年1月17日、発行者はFight Fight Fight LLC。用途は「送金、決済、投資」とされ、事業の裏付けや配当はありません
    • 価格は約1.58ドル(約255.97円)、時価総額は約608億円で120位前後です(2026年7月時点)
  • 誰も書かない実測|日本国内で買えるのは4社だけ。コインチェックでもbitbankでも買えない
    • 編集部がJVCEAの取扱一覧(2026年7月15日付)の原本を実査し、取扱会員が4社であることを確認しました。ビットコインの29社と比べると極端に少ない数です
    • SBI VCトレードは「BITPOINTブランドのみ」で取扱いあり。同社のSBI VCTRADE側には〇が付いていません
  • 実測|増刷も凍結もできない。ただし76.26%が今も単一口座に残っている
    • 編集部がSolanaへ直接照会したところ、追加発行の権限も凍結の権限も放棄済みでした。作り自体は素直です
    • 一方で総供給の76.26%にあたる約7億6,258万枚が1つの口座にあり、これが解除待ちの売り圧になります
  • 最高値73.43ドルから約97.9%下落。買った人の66%が損失を抱えている
    • 最高値は上場2日後の2025年1月19日。元の水準へ戻るには約46.5倍が必要な計算になります
    • 購入した148万ウォレットのうち98万8,905件が損失、合計38.1億ドル。トランプ氏本人は6.36億ドルを得たと開示しています
木田 陽介

トランプコインは「政治銘柄」として語られがちですが、忖度なく言うと、日本語の解説記事は買い方の手順で終わっているものがほとんどです。編集部が引っかかったのは「国内でも取扱いがある」という曖昧な書き方でした。協会の原本を開いて数えると、扱っているのは4社だけ。しかもSBI VCトレードはBITPOINTブランド側だけという細かい話まで出てきます。チェーンに直接聞くと、増刷できない代わりに76%が1つの口座で眠っていることも分かりました。順に見ていきましょう。

木田 陽介
(株)ICHIZEN HOLDINGS

代表取締役

この記事の執筆者/監修者

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役

2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。

目次

トランプコイン(TRUMP)とは?基本情報

トランプコイン(TRUMP/オフィシャルトランプ)は、ドナルド・トランプ米大統領が公認し、Solanaブロックチェーン上で発行されたミームコインです。発行日は2025年1月17日——第2次政権の就任式のわずか3日前でした。日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の概要説明書では、日本語の名称が「オフィシャルトランプ」、英語表記が「OFFICIAL TRUMP」と登録されています(※1)。

最初に押さえるべきは、これが事業の持分でも配当を生む金融商品でもないという点です。同じ概要説明書は用途を「送金、決済、投資」とだけ記し、価値が連動する資産等の有無は「なし」と明記しています(※1)。裏付けとなる資産や収益の分配は存在しません。値がつく理由は、ミームコインである以上「保有者間の自由売買による」——これも概要説明書に書かれたままの表現です。

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項目内容(2026年7月時点)
名称オフィシャルトランプ/OFFICIAL TRUMP(通称:トランプコイン)/ティッカー:TRUMP
種別ミームコイン(裏付け資産・配当・収益分配なし)
チェーンSolana(規格:SPL standard)
発行日2025年1月17日
発行者Fight Fight Fight LLC(合同会社・米フロリダ州)
コントラクト6p6xgHyF7AeE6TZkSmFsko444wqoP15icUSqi2jfGiPN
価格約1.58ドル(約255.97円)
時価総額約3億7,502万ドル(約608億円)/120位前後
24時間出来高約7,194万ドル
循環供給量約2億3,741万枚(総供給の約23.74%)
公称の総供給量10億枚(発行上限まで発行済み・追加発行は「不可」)
実測の総供給量999,999,084.902033枚(オンチェーンで実測)
過去最高値73.43ドル(2025年1月19日)※現在は約97.9%下
過去最安値1.50ドル(2026年6月6日)※現在は約4.7%上
運営の特権追加発行・凍結ともに不可(権限は放棄済み・オンチェーンで実測)
日本での取扱いあり(国内4社)※BTCの29社と比べ極端に少ない
日本での税務上の扱い暗号資産(雑所得・総合課税/20%分離課税はまだ適用されていない)

価格・時価総額は日々変動します。ここからは「日本のどこで買えるのか」と「トークンが実際にどう作られているのか」を切り分けて解説していきます。TRUMPは政治の話題が先行するぶん、この2つが最も雑に扱われている銘柄だからです。

日本でトランプコインが買える取引所は4社だけ|協会の原本を実査した

検索の実態を見ると、「トランプコイン 買い方 sbi」「どこで買える コインチェック」「ビットバンク トランプコイン 買い方」といった、取引所名とセットの検索が並びます。ところが上位の解説記事は「国内でも取扱いがあります」で止まっており、どこがダメなのかを書いていません。ここを実データで埋めます。

本記事の検証方法

2026年7月、編集部が日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の「会員 暗号資産取り扱い状況」(2026年7月15日更新)の原本ファイルを直接取得し、TRUMPの行に付いた〇印を会員番号と社名の対照表に突き合わせて数えました。あわせて国内主要4社の公開APIへ照会し、Solanaの公開ノードへ直接問い合わせた実測値も併記しています。各数値に取得時点を添えています。

取扱いは4社|ビットコインの29社に対して7分の1以下

結論から書きます。2026年7月時点、日本でTRUMPを取り扱う暗号資産交換業者は4社です。編集部がJVCEAの取扱一覧の原本を開き、TRUMPの行を会員の対照表と突き合わせた結果が次の表になります(※1)。この一覧の〇は「利用者が国内で新たに取引を開始できる状況にある会員」に付くという定義です。

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取扱いのある国内4社会員番号備考(2026年7月時点)
ビットトレード10072026年1月に取扱開始
SBI VCトレード1011BITPOINTブランドのみ。2025年6月13日に日本初で開始
Binance Japan1016
オーケーコイン・ジャパン1023
(参考)ビットコインの取扱会員数29社

数字の意味を補足します。ビットコインが29社で扱われているのに対し、TRUMPは4社7分の1以下です。国内の交換業者が横並びで採用する銘柄ではない、という位置づけがここに表れています。取扱いがある=広く受け入れられている、ではないということです。

コインチェック・bitbank・GMOコイン・bitFlyerでは買えない

サジェストに出てくる取引所名を、そのまま照合しました。検索数の多い大手ほど、TRUMPを扱っていません。編集部はJVCEA一覧の〇の有無に加えて、各社の公開APIへ直接照会して裏を取っています(※2)。

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よく検索される取引所TRUMPの取扱い確認方法(2026年7月時点)
コインチェックなしJVCEA一覧に〇なし/公開APIでペアが存在しない
bitbankなしJVCEA一覧に〇なし/公開APIがペア不存在を返却
GMOコインなしJVCEA一覧に〇なし/公開APIの全30銘柄に該当なし
bitFlyerなしJVCEA一覧に〇なし/公開APIの全9マーケットに該当なし
SBI VCトレード(BITPOINTブランド)ありJVCEA一覧に〇
ビットトレードありJVCEA一覧に〇

注意したいのはコインチェックです。同社はTRUMPの解説記事を自社メディアで公開していますが、取扱銘柄ではありません解説がある=買える、ではないという典型例になります。国内取引所そのものの選び方は国内取引所ランキングで詳しく比較しています。

SBI VCトレードは「BITPOINTブランドだけ」という細かい話

ここはどの日本語記事も書いていない部分です。「SBI VCトレードで買える」は、半分だけ正しいという話になります。

経緯を整理します。TRUMPを日本で最初に扱ったのはビットポイントジャパンで、2025年6月13日のことでした(※3)。その後、SBI VCトレードが2026年4月1日にビットポイントジャパンを吸収合併しています。存続会社はSBI VCトレードですが、当面は「SBI VCTRADE」と「BITPOINT」の2ブランドが維持され、システムも独立して稼働するという形です(※4)。

この事情はJVCEAの一覧にそのまま反映されています。同一覧では会員番号1011の欄が「旧ビットポイントジャパン社」と「旧SBI VCトレード社」の2列に分かれておりTRUMPの〇が付いているのは旧ビットポイントジャパン社の側だけでした(※1)。注記にも「合併後、旧ビットポイントジャパン社と旧SBIVCトレード社のシステムがそれぞれ独立して稼働」と明記されています。

実務上の意味は明確でしょう。SBI VCトレードの口座を持っていても、SBI VCTRADE側のサービスにTRUMPは並びませんBITPOINTのサービスを使う必要があるということです。「SBIで買える」という情報だけを頼りに口座を作ると、目的の銘柄が見つからないという事態が起こりえます。

トランプコインの買い方|国内で買う場合と海外で買う場合

買い方は2通りあります。国内4社のいずれかで日本円から直接買う方法と、海外取引所を使う方法です。手続きと税務の負担を考えると、国内で買えるなら国内が素直な選択肢になります。

  1. 国内で買う|取扱いのある4社(BITPOINTブランドのSBI VCトレード・ビットトレード・Binance Japan・オーケーコイン・ジャパン)のいずれかで口座を開設し、日本円を入金してTRUMPを購入する
  2. 海外で買う|国内取引所でビットコイン等を購入し、海外取引所の自分の口座へ送金する。初回は必ず少額でテスト送金する
  3. TRUMPへ交換|海外の場合はUSDTなどに替えたうえで、TRUMP/USDTのペアで購入する

海外取引所を使う理由があるとすれば、無期限先物などの取扱いや、他の銘柄も併せて売買したい場合でしょう。編集部が各社の公開APIへ照会したところ、TRUMPの現物は海外の主要取引所で広く扱われていました(※2)。送金に使うUSDTの入手手順はUSDTの買い方もあわせてご覧ください。

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取引所TRUMP現物備考(2026年7月時点)
Bitgetあり(USDT建て)日本語対応。実測値1.581ドル
Binanceあり(USDT建て)実測値1.581ドル
Bybitあり(USDT建て)実測値1.581ドル
OKXあり(USDT建て)実測値1.581ドル
Coinbaseあり(USD建て)米国の規制下の大手
Krakenあり(USD建て)米国の規制下の大手
Upbitあり(KRW建て)韓国最大手。ウォン建てあり
国内(4社)あり(日本円建て)日本円から直接購入できる
海外取引所Bitgetの紹介画像

\TRUMPの現物に対応・日本語で使える/

公式サイトはこちら

ただし海外取引所を選ぶ前に、後述する税金の章に目を通しておくことをおすすめします。TRUMPは国内で買える銘柄であり、その事実が将来の税率に効いてくる可能性があるためです。ここは国内未上場のミームコインとは事情が異なる点になります。

チェーンに直接聞いて分かったこと|増刷はできない、しかし76.26%が単一口座にある

ここからが本記事の中心です。ミームコインで必ず問われるのは「勝手に増刷されて価値が薄まらないか」「運営に止められないか」の2点でしょう。編集部はSolanaの公開ノードへ直接照会し、この2つに実データで答えを出しました。結論を先に書くと、どちらも「できない」のです。

追加発行の権限も凍結の権限も、すでに放棄されている

Solanaのトークンには、発行体が持ちうる2つの強い権限があります。追加発行の権限(mint authority)と、保有者の残高を凍結する権限(freeze authority)です。編集部がTRUMPの発行元アカウントへ照会したところ、その両方が「なし」で返ってきました(※5)。

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運営ができること実測結果意味
トークンを追加発行するmintAuthority=なし誰も増刷できない。希薄化は起こらない
任意のアドレスを凍結するfreezeAuthority=なし保有者の売却を止められない
実測の総供給量999,999,084.902033枚発行上限まで発行済み

測定日は2026年7月で、この結果は独立した2つのノードで再現しています。つまりTRUMPは、発行者であっても増刷も凍結もできない状態に置かれています。JVCEAの概要説明書が追加発行を「不可」、発行状況を「発行上限枚数まで発行済み」と記載している点とも一致しました(※1)。

ここは公平に評価すべき部分でしょう。ミームコインには運営が後から刷り増したり、売らせないように凍結したりする設計のものが少なくありません。トークンの作りそのものは素直だと言えます。TRUMPのリスクは、コントラクトの権限ではなく別の場所にある——それが次の話です。

総供給は「10億枚ちょうど」ではない|実測は999,999,084.902033枚

細かい話ですが、検算の作法として書いておきます。日本語の記事も情報サイトも、TRUMPの総供給量を「10億枚」と表記しています。チェーンに聞くと、少しだけ違う数字が返ってきました

実測した総供給量は999,999,084.902033枚で、10億枚には約915枚届きません(2026年7月時点・※5)。差はごくわずか(約0.0001%)で、投資判断を変えるほどの数字ではありません。それでもキリのよすぎる数字は一度チェーンで確かめるという手順を踏むと、公表値がどこまで丸められているかが見えてきます

もう1つ、供給量で注意すべき点があります。TRUMPは2025年7月にTRONへも展開しましたが、これはLayerZeroの規格を使ってチェーン間で供給を共有する方式です(※6)。「SolanaとTRONで発行されている」という説明を読んで、両者の供給量を足してはいけません正はSolana側の999,999,084.902033枚であり、合算すると二重計上になります

本当のリスクはここ|76.26%が今も1つの口座に眠っている

増刷も凍結もできないのなら、TRUMPは安全なのでしょうか。そうとは言えません編集部が保有量の上位を照会したところ、極端な偏りが見つかりました

最大の保有口座は1つで762,585,959.66枚——総供給の76.26%にあたります。2番目の口座が2.46%ですから、桁が違うという状態です(2026年7月時点・※5)。上位20口座の合計は92.90%に達します。

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項目実測値(2026年7月)総供給に占める割合
最大の保有口座(1つ)762,585,959.66枚76.26%
2番目の口座24,561,498.48枚2.46%
上位20口座の合計929,031,949.72枚92.90%
市場に出ている量(循環供給)約237,414,040枚23.74%
実測の総供給量999,999,084.902033枚100%

この口座の正体は、数字を足すと分かります循環供給の約2億3,741万枚と、この口座の約7億6,258万枚を合計すると、ちょうど10億枚になりました。つまりこの1口座が、まだ市場に出ていない分そのものを抱えているということです。公式サイトは「CIC Digital LLC(トランプ・オーガニゼーションの関連会社)とFight Fight Fight LLCが合計で80%を保有し、3年間のアンロックスケジュールに従う」と説明しており(※7)、実測はその説明と整合します

意味するところは重いでしょう。発行から約1年半が経った時点でも、76.26%が解除待ちのまま残っています増刷ができなくても、市場に出ていない在庫が段階的に出てくるのであれば、需給への圧力は増刷と似た方向に働きます供給が固定されていることと、売り圧がないことは別の話だということです。

なおアンロックの月次スケジュールや「次回の解除日」を数値で示す情報源は、編集部が確認した範囲では信頼できるものがありませんでした。集計サイトの表は内容が破綻していたり、取得できなかったりします。確実に言えるのは「76.26%が単一口座に現存し、公式が3年間の解除計画を掲げている」というオンチェーンの事実までです。ここから先を断定している記事は、出所を確かめたほうがよいでしょう。

木田 陽介

実務の感覚で言うと、TRUMPは「コントラクトはきれいなのに、需給が厳しい」という珍しいタイプです。増刷も凍結もできないので、他人に資産を動かされる心配はありません。そこは安心材料です。ただ、76%が1つの口座に積まれている状態は、板の薄い時間帯に少し出るだけでも効いてきます。ミームコインを見るときは、コントラクトの権限と、誰がどれだけ持っているかを別々に確認するのがおすすめです。数字は自分で確かめると景色が変わりますよ。

トランプコインの価格推移|最高値は上場2日後、そこから約97.9%下落

物語より、投資判断に必要なのは現在の数字です。TRUMPの価格は約1.58ドル(約255.97円)、時価総額は約3億7,502万ドル(約608億円)で、順位は120位前後です(2026年7月時点・※8)。

特徴的なのは最高値をつけた日です。過去最高値73.43ドルは2025年1月19日——発行からわずか2日後、第2次政権の就任式の前日でした。つまりTRUMPは、値がつき始めた直後が頂点だったということになります。

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時点価格現在との比較
発行(2025年1月17日)就任式の3日前
過去最高値(2025年1月19日)73.43ドル約97.9%下/回復には約46.5倍
過去最安値(2026年6月6日)1.50ドル約4.7%上
現在(2026年7月時点)約1.58ドル

この表が示すのは2つの厳しい事実です。1つは回復に必要な倍率最高値へ戻るには、いまの水準から約46.5倍が必要になります。もう1つは底の新しさです。過去最安値1.50ドルを付けたのは2026年6月6日——ほんの直前であり、現在値はそこから約4.7%しか離れていません下落が「昔の話」ではなく、いまも安値圏にあるということです。

もう1つ見ておきたいのが完全希薄化後の評価額(FDV)です。時価総額が約3億7,502万ドルなのに対し、FDVは約15億7,960万ドル——約4.21倍の開きがあります(2026年7月時点・※8)。この差こそが、前章で見た「単一口座に眠る76.26%」の値段にほかなりません。すべてが市場に出た状態を前提に評価すると、いまの4倍超の規模になるという関係です。

買った人の66%が損をしている|98万8,905ウォレット・38.1億ドルという実データ

「ミームコインで損をした人がいる」という話は感覚論になりがちです。TRUMPには、それを数えた調査があります。ブロックチェーン分析会社Nansenが集計し、2026年7月に報じられた内容です(※9)。

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項目実データ(2025年1月の発行〜2026年6月末)
TRUMPを購入したウォレット148万件
損失を出したウォレット98万8,905件(約66%)
その損失合計38億1,000万ドル
利益を出した人50万人未満/利益合計は40億ドル
トランプ氏の開示額(TRUMP単体)6億3,600万ドル

構図がはっきり出ています。購入した148万ウォレットのうち約3分の2にあたる98万8,905件が、2026年6月末時点で損失を抱えていました。その合計は38億1,000万ドル。一方で利益を得たのは50万人未満で、その利益合計は40億ドルとされています。少数の勝ち手に利益が集中し、多数が負けている——ミームコインの性質がそのまま数字に出た形です。

あわせて押さえておきたいのが発行側の収益です。トランプ氏は財産開示で、TRUMPミームコイン単体から6億3,600万ドルを得たと明らかにしています(※9)。保有者の66%が損失を抱える一方で、発行側の収益は既に実現しているという非対称がここにあります。「本人が関わっているから価格が支えられる」という連想は、この数字とかみ合いません

TRUMP・MELANIA・WLFI・MAGAは全部別物|買う前に確認すること

「トランプ銘柄」と呼ばれるトークンは複数あり、性質がまったく違います偽物も乱立しているため、ここは整理しておく必要があるでしょう。

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名称性質本記事のTRUMPとの関係
TRUMP(オフィシャルトランプ)ミームコイン(Solana)本記事の対象。2025年1月17日発行
MELANIAミームコイン別プロジェクト。2025年1月19日に発行
WLFIガバナンストークン別物。World Liberty Financialの議決権。配当なし
MAGA など第三者のミームコイン公認ではない。混同されやすい
ここを混同しないでください

TRUMP(ミームコイン)とWLFI(ガバナンストークン)は、同じ「トランプ関連」でも性質が別物です。WLFIは議決権を持つトークンで、運営が保有者の残高を凍結・移動できる設計になっています。一方のTRUMPは、本記事で実測したとおり増刷も凍結もできません。また「TRUMP」を名乗る偽トークンが多数存在します。購入前には必ずコントラクトアドレス(6p6xgHyF7AeE6TZkSmFsko444wqoP15icUSqi2jfGiPN)で本物かどうかを照合してください。国内4社で買う場合は、取引所が銘柄を特定しているため、この取り違えは起きません。

トランプコインの将来性|評価できる点と、割り引くべき点

将来性を数字で測ることはできません。裏付け資産も収益分配もない以上、企業の業績予想に相当するものが存在しないためです。できるのは、構造面の良し悪しを事実で並べることだけになります。

評価できる点
  • 誰も増刷できない|追加発行の権限は放棄済み。発行上限まで発行済みで希薄化は起こらない(オンチェーンで実測)
  • 誰も凍結できない|凍結の権限も放棄済み。保有者の売却を止める手段が存在しない(オンチェーンで実測)
  • 日本国内で日本円から買える|国内4社が取扱い。海外送金もウォレット操作も不要である
  • 国内上場は税制面で有利に働きうる|20%申告分離課税の入口となる要件を、国内未上場銘柄より満たしやすい立場にある
  • 発行者と発行上限が公開されている|JVCEAの概要説明書に発行者名・所在地・上限枚数が明記されている
  • 取引の場が広い|Binance・Bybit・OKX・Bitgetに加え、規制の厳しいCoinbase・Krakenでも現物が扱われている
割り引くべき点
  • 76.26%が単一口座に眠っている|解除待ちの在庫が段階的に出てくる構造。FDVは時価総額の約4.21倍(オンチェーンで実測)
  • 買った人の66%が損失|98万8,905ウォレットで合計38.1億ドルの損失(Nansen集計・2026年6月末時点)
  • 最高値が発行2日後|73.43ドルから約97.9%下落。回復には約46.5倍が必要になる
  • 安値圏を脱していない|過去最安値1.50ドルは2026年6月6日。現在値はそこから約4.7%しか離れていない
  • 価格を支える実需がない|裏付け資産も配当もなく、値がつく理由は「保有者間の自由売買による」
  • 国内の採用は限定的|取扱いは4社。ビットコインの29社に対し7分の1以下にとどまる
  • 利益相反の批判が続いている|現職大統領がミームコインで収益を得る構造に対し、米議会で調査・法案提出が行われている

整理すると、「コントラクトの作りは素直だが、需給と実績は厳しい」というのがTRUMPの姿です。増刷も凍結もできない点は、ミームコインとしてはむしろ良心的だと評価できます。ただしそれは「価格が上がる理由」ではありません権限の安全性と、値動きの妥当性は、まったく別の話だからです。76.26%の在庫と、66%が損失という実績を、そのまま受け止める必要があるでしょう。

ICHIZEN Capitalの視点|税金と「大統領が公認だから上がる」の読み方

ここからは、上位の解説記事がほとんど触れていない論点を扱います。「TRUMPの利益にいくら課税されるのか」と「公認であることをどう読むか」です。どちらも手を出す前に知っておくべき内容でありながら、日本語の情報が薄い領域になります。

TRUMPの税金|いまは雑所得・総合課税で最大約55%

まず現在地をはっきりさせます。2026年7月時点、TRUMPの利益は雑所得・総合課税の対象で、税率は他の所得と合算して5〜45%、住民税を含めると最大約55%です。「暗号資産の税金が20%になる」という話を耳にした方もいるはずですが、その制度はまだ始まっていません

令和8年度税制改正の大綱では、金融商品取引法等の改正を前提に、「特定暗号資産」の譲渡等による所得へ20%(所得税15%・住民税5%)の申告分離課税を適用する措置が示されました。ただし対象となるには、次の2つを満たす必要があります(※10)。

  • (a) その暗号資産が金融商品取引業者登録簿に登録されていること
  • (b) 譲渡等が暗号資産取引業(仮称)を行う者に対するものであること

ここでTRUMPは国内未上場のミームコインとは事情が異なります国内4社が取り扱っているため、(a)(b)の入口で自動的に外れるわけではないのです。国内で1社も扱わない銘柄は、海外取引所やDEXでしか売買できず、2要件を両方とも外すことがほぼ確定します。TRUMPにはその可能性が残されている——ここが実務上の違いになります。

ただし断定はできません(a)の「金融商品取引業者登録簿への登録」は、改正後の制度で新たに行われる手続きであり、どの銘柄が登録されるかはまだ確定していないためです。適用開始も未定で、大綱は「金融商品取引法の改正法の施行の日の属する年の翌年1月1日以後」に適用すると定めています(※10)。施行日が政令に委ねられているため、「いつから20%」と断定できる段階にはありません

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項目TRUMPの場合(2026年7月時点)
現在の課税方式雑所得・総合課税
現在の税率5〜45%+住民税(最大約55%)
(a) 金商業者登録簿への登録未確定(制度が未開始。ただし国内4社が取扱い中)
(b) 暗号資産取引業を行う者への譲渡国内で買えば満たしうる/海外取引所・DEXなら満たさない
20%申告分離課税まだ適用されていない(対象可否も未確定)

ここから導かれる示唆は実務的です。同じTRUMPでも、国内で買うか海外で買うかによって、将来の税率が変わる可能性があります。(b)は「誰に対して譲渡したか」の要件ですから、海外取引所で売買している限り、制度が始まっても対象から外れると考えられます。国内4社で買えるという事実は、単なる利便性の話ではないということです。暗号資産の税金の全体像は仮想通貨の税金の記事で詳しく解説しています。

海外取引所で買うと増える実務負担|年間取引報告書が出ない

税率以外にも、見落とされがちな負担があります。国内取引所が発行する「年間取引報告書」に相当する書類が、海外取引所では基本的に用意されていないという点です。損益は自分で計算する必要があります。

海外でTRUMPを買う導線を思い出してください。円→BTC購入→海外送金→USDTへ交換→TRUMP購入という流れでした。この途中にある「BTC→USDT」の交換も、日本の税務では課税対象の取引に当たります。TRUMPをまだ売っていなくても、その時点で利益が確定していれば課税されうるということです。国内で日本円から直接買えば、この中間の課税イベントは発生しません

さらに、雑所得は株式のような損益通算や翌年への繰越しができません。TRUMPで大きな損失を出しても、給与所得と相殺することはできず、翌年の利益から差し引くこともできない仕組みです。最高値から約97.9%下落し、66%のウォレットが損失を抱えたという実績が示すとおり、値動きの荒い銘柄ほど、この非対称性は重く効いてきます

「大統領が公認しているから上がる」を、そのまま受け取らない

TRUMPの紹介記事は、大統領の公認を強気材料として挙げるものがほとんどです。ここは利害の構造を知っていないと誤読しやすいポイントになります。

象徴的なのが保有量の上位者を招いた夕食会です。2025年5月22日、バージニア州のゴルフクラブで、保有量上位220名を招いた夕食会が開かれました(※11)。上位25名にはレセプションとVIPツアーも用意されたと報じられています。保有量を競わせる設計そのものが、買いを促す仕掛けとして機能したわけです。

結果は前章の数字が示すとおりでしょう。トランプ氏はTRUMP単体で6億3,600万ドルを得たと開示する一方、購入した148万ウォレットの66%にあたる98万8,905件が損失を抱えています(※9)。発行側の収益は「トークンを売ること」で既に実現しており、その後の価格が上がるかどうかとは切り離されているのです。公認していることと、保有者と利害が一致していることは別の話だということになります。

この構造には米国内でも批判が続いています上院銀行委員会の少数党側が調査を求め、現職大統領のミームコイン収益を禁じる法案も提出されました(※12)。元ホワイトハウス倫理顧問は「現代大統領史上最悪の単一の利益相反」と評しています制度的な逆風が残っているという事実は、将来性を考えるうえで無視できません。

誤解のないように書き添えると、これはTRUMPを否定するためのものではありませんミームコインだと理解したうえで、値動きを取りにいくこと自体は筋の通った選択です。問題は、日本語の紹介記事が「大統領公認の有望銘柄」という枠で語り、76.26%が単一口座に眠っていることも、66%が損失を抱えていることも省いてしまう点にあります。知ったうえで買うのと、知らずに買うのとでは、リスクの取り方がまったく変わります

水野 倫太郎

税務・事業者の視点で見ると、TRUMPは「国内で買える」という一点が効いてくる銘柄です。国内未上場のミームコインは、20%分離課税の2要件を入口で両方とも外すため雑所得のまま最大約55%が確定します。TRUMPには国内4社の取扱いがあるので、その可能性が残されています。ただし制度自体がまだ始まっておらず、どの銘柄が登録されるかも未確定なので、現時点では「有利になりうる」までしか言えません。実務で確実なのは、海外取引所で買うと途中の通貨交換それぞれが課税対象になり、報告書も出ないため計算がすべて自力になるという点です。国内で日本円から直接買えば、この負担は避けられます。少額なら影響は限定的ですが、大きく増えたときほど手取りが削られる構造だという点は、買う前に知っておいてください。判断に迷う場合は税理士へのご相談をおすすめします。

よくある質問

トランプコインとは何ですか?

ドナルド・トランプ米大統領が公認した、Solanaブロックチェーン上のミームコインです。正式名称は「オフィシャルトランプ(OFFICIAL TRUMP)」、ティッカーはTRUMPで、発行日は就任式の3日前にあたる2025年1月17日でした。発行者はFight Fight Fight LLCです。JVCEAの概要説明書は用途を「送金、決済、投資」と記し、価値が連動する資産等は「なし」と明記しています。裏付け資産や配当はなく、値がつく理由は保有者間の自由売買によるものです。

トランプコインはどこで買えますか?国内取引所で買えますか?

買えます。2026年7月時点、日本国内では4社が取り扱っています。編集部がJVCEAの取扱一覧(2026年7月15日更新)の原本を実査したところ、ビットトレード・SBI VCトレード(BITPOINTブランド)・Binance Japan・オーケーコイン・ジャパンの4社に〇が付いていました。日本円から直接購入できるため、海外送金は不要です。海外ではBitget・Binance・Bybit・OKXがUSDT建て、Coinbase・Krakenが米ドル建て、Upbitがウォン建てで現物を扱っています。

トランプコインはコインチェックやbitbankで買えますか?

買えません。コインチェック・bitbank・GMOコイン・bitFlyerのいずれも取り扱っていません。編集部がJVCEAの一覧で〇が無いことを確認したうえで、各社の公開APIにも照会し、該当するペアが存在しないことを確かめています(2026年7月時点)。注意が必要なのはコインチェックで、同社は自社メディアでTRUMPの解説記事を公開していますが、取扱銘柄ではありません。解説記事があることと、その取引所で買えることは別です。

トランプコインはSBIで買えますか?

買えますが、条件があります。SBI VCトレードの「BITPOINT」ブランドでのみ取り扱っており、「SBI VCTRADE」ブランド側では扱っていません。SBI VCトレードは2026年4月1日にビットポイントジャパンを吸収合併しましたが、当面は両ブランドが維持され、システムも独立して稼働しています。JVCEAの一覧でも会員番号1011の欄は2列に分かれており、〇は旧ビットポイントジャパン社の側にのみ付いていました。TRUMPを日本で最初に扱ったのも、2025年6月13日のビットポイントです。

トランプコインの最高値はいくらですか?今はそこから何%下がっていますか?

過去最高値は73.43ドルで、2025年1月19日に記録しました。発行のわずか2日後、就任式の前日にあたります。現在の価格は約1.58ドルで、最高値から約97.9%下落した水準です(2026年7月時点・CoinGecko基準)。元の水準へ戻るには約46.5倍が必要な計算になります。なお過去最安値は2026年6月6日の1.50ドルで、現在値はそこから約4.7%しか離れていません。下落は過去の話ではなく、いまも安値圏にあるということです。

トランプコインの発行枚数と発行元はどこですか?

発行上限は10億枚で、すでに上限まで発行済みです。発行元はFight Fight Fight LLC(米フロリダ州の合同会社)で、JVCEAの概要説明書に「TRUMPの発行、HPの管理・運営を行う民間企業」と記載されています。公式サイトは、トランプ・オーガニゼーションの関連会社であるCIC Digital LLCとFight Fight Fight LLCが合計で80%を保有し、3年間のアンロックスケジュールに従うと説明しています。なお編集部がチェーンで実測した総供給量は999,999,084.902033枚で、「10億枚」は概数です。

トランプコインは追加発行されて価値が薄まりませんか?

追加発行はできません。編集部がSolanaの公開ノードへ直接照会したところ、追加発行の権限(mintAuthority)も、保有者を凍結する権限(freezeAuthority)も、どちらも「なし」で返ってきました(2026年7月時点・2ノードで再現)。つまり発行者であっても増刷できず、保有者の売却を止めることもできない状態です。JVCEAの概要説明書が追加発行を「不可」と記載している点とも一致します。ただし増刷はなくとも、未流通分の解除による売り圧は別途残ります。

トランプコインの残り80%はいつアンロックされますか?

公式サイトは「3年間のアンロックスケジュールに従う」と説明していますが、月次の詳細や次回の解除日について、編集部が確認した範囲で信頼できる情報源はありませんでした。確実に言えるのはチェーンの実測値です。総供給の76.26%にあたる762,585,959.66枚が、いまも単一の口座に残っています(2026年7月時点)。市場に出ている循環供給は約23.74%で、この2つを足すとちょうど10億枚になります。日次の解除量などを数値で断定している情報は、出所を確かめることをおすすめします。

トランプコインは今後どうなりますか?将来性はありますか?

断定はできませんが、構造面の事実は並べられます。増刷も凍結もできない点は評価できる一方、総供給の76.26%が単一口座に残り、解除待ちの売り圧が続く構造です。完全希薄化後の評価額は時価総額の約4.21倍にあたります。実績面では、Nansenの集計で購入した148万ウォレットのうち98万8,905件(約66%)が2026年6月末時点で損失を抱えていました。裏付け資産も配当もないため、事業の成長が保有者へ還元される経路はそもそも存在しません。

トランプコインの税金はどうなりますか?20%の分離課税になりますか?

現在は雑所得・総合課税で、最大約55%です。20%の申告分離課税はまだ始まっていません。令和8年度税制改正の大綱が示す対象は「特定暗号資産」に限られ、①金融商品取引業者登録簿に登録されていること、②譲渡等が暗号資産取引業を行う者に対するものであること、という2要件が必要になります。TRUMPは国内4社が取り扱うため、国内未上場の銘柄のように入口で両方とも外れるわけではありませんが、登録の可否も適用開始時期も未確定です。なお海外取引所で売買する限り②を満たしません。

TRUMPとMELANIA・WLFI・MAGAは何が違うのですか?

すべて別のトークンです。TRUMPは2025年1月17日に発行された公認のミームコイン、MELANIAはその2日後の2025年1月19日に発行された別プロジェクトのミームコインです。WLFIはWorld Liberty Financialのガバナンストークンで、議決権を持つ代わりに配当はなく、運営が保有者の残高を凍結・移動できる設計という点でTRUMPと大きく異なります。MAGAなどは第三者が発行したミームコインで公認ではありません。「TRUMP」を名乗る偽トークンも多いため、購入前にコントラクトアドレスの照合をおすすめします。

トランプコインの現在価格と時価総額はいくらですか?

価格は約1.58ドル(約255.97円)、時価総額は約3億7,502万ドル(約608億円)で、順位は120位前後です(2026年7月時点・CoinGecko基準)。24時間の出来高は約7,194万ドルでした。編集部はこの価格を、Bitget・Binance・Bybit・OKXの公開APIが返す1.581ドルと突き合わせて整合を確認しています。なお完全希薄化後の評価額(FDV)は約15億7,960万ドルで、時価総額の約4.21倍です。この差が、単一口座に眠る未流通分にあたります。

まとめ|増刷はできない。それでも76%が眠り、66%が負けている

トランプコイン(TRUMP/オフィシャルトランプ)は、米大統領が公認したSolana上のミームコインです。発行は就任式の3日前にあたる2025年1月17日、発行者はFight Fight Fight LLC裏付け資産も配当もなく、値がつく理由は「保有者間の自由売買による」——JVCEAの概要説明書に書かれたとおりです。

本記事で最も伝えたいのは、日本で買える取引所は4社しかなく、しかもSBI VCトレードはBITPOINTブランド側だけという実査の結果です。コインチェック・bitbank・GMOコイン・bitFlyerでは買えませんビットコインが29社で扱われるのに対しTRUMPは4社——7分の1以下という採用状況が、この銘柄の位置づけを表しています。

チェーンへの直接照会からは、意外に素直な作りが見えました。追加発行の権限も凍結の権限も放棄済みで、誰も増刷できず、誰も保有者の売却を止められません実測の総供給量は999,999,084.902033枚です。ミームコインとしてはむしろ良心的だと評価できます。

ただしリスクは別の場所にありました総供給の76.26%にあたる762,585,959.66枚が、いまも単一の口座に残っています。循環供給と足すとちょうど10億枚になり、この1口座が未流通分そのものを抱えていることが分かります。FDVは時価総額の約4.21倍増刷ができなくても、在庫は段階的に出てくるのです。

実績も直視する必要があります。最高値73.43ドルは発行2日後で、そこから約97.9%下落過去最安値1.50ドルは2026年6月6日と新しく、現在値はそこから約4.7%しか離れていません購入した148万ウォレットのうち98万8,905件(約66%)が損失を抱え、合計38.1億ドル一方でトランプ氏はTRUMP単体で6億3,600万ドルを得たと開示しています公認していることと、保有者と利害が一致していることは別です。

税制面では、いまは雑所得・総合課税で最大約55%。20%の申告分離課税はまだ始まっていません。国内4社が扱うTRUMPは、国内未上場の銘柄のように入口で要件を外すわけではない点が違いですが、登録の可否も適用時期も未確定です。確実なのは、海外で買えば途中の通貨交換それぞれが課税対象になり、報告書も出ないという実務負担でしょう。同じミームコインの実測比較としてはDog(Bitcoin)/DOGの記事もあわせてご覧ください。ミームコインだと理解して値動きを取りにいくのか、公認という物語に期待するのか。この2つを切り分けたうえで、リスクの取り方を決めることが大切です。

参考文献

1. 日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)「取扱い暗号資産に関する情報」(2026年7月15日更新の「会員 暗号資産取り扱い状況」原本を直接取得。TRUMPの行の取扱会員数=4、〇は会員番号1007〈ビットトレード株式会社〉・1011〈SBI VCトレード株式会社/※52により旧ビットポイントジャパン社の列のみ〉・1016〈Binance Japan株式会社〉・1023〈オーケーコイン・ジャパン株式会社〉に付与。BTC/XBTの取扱会員数=29。注記「※52:合併後、旧ビットポイントジャパン社と旧SBIVCトレード社のシステムがそれぞれ独立して稼働」。および同ファイル内「TRUMP」シート=暗号資産概要説明書〈日本語の名称:オフィシャルトランプ/OFFICIAL TRUMP/ティッカー:TRUMP/発行日:2025年1月17日/発行者:Fight Fight Fight LLC.〈516 S. Dixie Hwy. Suite 195 West Palm Beach, FL 33401・合同会社〉/規格:SPL standard/発行上限:1,000,000,000 TRUMP/追加発行:不可/発行状況:発行上限枚数まで発行済み/用途:送金、決済、投資/価値が連動する資産等の有無:なし/価格決定:保有者間の自由売買による/付帯条件:ロックアップスケジュールの実施状況のモニタリング等〉。2026年7月16日実査)https://jvcea.or.jp/statistics/document/assets/
2. 各取引所の公開API(bitFlyer `v1/markets`=全9マーケットに該当なし/GMOコイン `public/v1/ticker`=全30銘柄に該当なし/bitbank `trump_jpy`=ペア不存在/Coincheck `ticker`=ペア不存在/Bitget `TRUMPUSDT`=1.581/Binance `TRUMPUSDT`=1.581/Bybit `TRUMPUSDT`=1.581/OKX `TRUMP-USDT`=1.581/Coinbase `TRUMP-USD`=取扱あり/Kraken `TRUMPUSD`=取扱あり/Upbit `KRW-TRUMP`=取扱あり。2026年7月16日実測)https://api.coingecko.com/api/v3/coins/official-trump
3. 株式会社ビットポイントジャパン/SBIホールディングス「日本初解禁!暗号資産トランプ取り扱い開始のお知らせ」(2025年6月13日より日本で初めてTRUMPの取扱いを開始した旨。2026年7月16日確認)https://www.sbigroup.co.jp/news/pr/2025/0613_15504.html
4. SBIホールディングス「SBI VCトレード株式会社と株式会社ビットポイントジャパンの合併に関するお知らせ」(2026年4月1日を効力発生日とし、SBI VCトレードを存続会社とする吸収合併。SBI VCTRADEとBITPOINTの2ブランドを維持し当面は両サービスを継続する旨。2026年7月16日確認)https://www.sbigroup.co.jp/news/2026/0130_16072.html
5. Solana JSON-RPC(getAccountInfo:mint=6p6xgHyF7AeE6TZkSmFsko444wqoP15icUSqi2jfGiPN の mintAuthority=null/freezeAuthority=null/decimals=6、getTokenSupply:総供給=999,999,084.902033、getTokenLargestAccounts:最大保有口座 HkykUVWTctptXZmRTWearMsH4SaQNmE4Ku3tMJe5v2mH=762,585,959.657572枚〈総供給の76.26%〉・第2位=24,561,498.48枚〈2.46%〉・上位20口座合計=929,031,949.72枚〈92.90%〉。循環供給約237,414,040枚との合計が10億枚ちょうどになることを編集部が算出。主要な結果は api.mainnet-beta.solana.com と solana-rpc.publicnode.com の2ノードで再現。2026年7月16日実測)https://solscan.io/token/6p6xgHyF7AeE6TZkSmFsko444wqoP15icUSqi2jfGiPN
6. Cointelegraph「Trump token goes live on TRON, enabled by LayerZero and Stargate Finance」(2025年7月24日、TRON上での提供開始。LayerZeroのOFT規格とStargateによるクロスチェーンで、ラップドアセットや従来型ブリッジを用いず供給を共有する方式=チェーン間で総供給は増えない旨。2026年7月16日確認)https://cointelegraph.com/press-releases/trump-token-goes-live-on-tron-enabled-by-layerzero-and-stargate-finance
7. GetTrumpMemes(公式サイト)「CIC Digital LLC, an affiliate of The Trump Organization, and Fight Fight Fight LLC collectively own 80% of the Trump Cards, subject to a 3-year unlocking schedule.」(2026年7月16日確認)https://gettrumpmemes.com/
8. CoinGecko「Official Trump (TRUMP)」価格・時価総額・順位・出来高・供給量・過去最高値/最安値(価格1.58ドル/時価総額375,019,090ドル/120位/24時間出来高71,939,618ドル/循環供給237,414,040.342428枚/FDV 1,579,599,458ドル/ATH 73.43ドル・2025年1月19日・−97.85551%/ATL 1.50ドル・2026年6月6日。FDV÷時価総額=約4.21倍、ATH÷現在値=約46.5倍は編集部が算出。2026年7月16日にAPIで取得し、Bitget・Binance・Bybit・OKXの公開APIとも整合を確認)https://www.coingecko.com/en/coins/official-trump
9. Fortune「Trump’s crypto empire」(ブロックチェーン分析会社Nansenの集計として、2025年1月のローンチ以降TRUMPを購入した1,480,000ウォレットのうち約66%=988,905ウォレットが2026年6月末時点で損失、損失合計は38.1億ドル、利益を得たのは50万人未満で計40億ドル、財産開示によりトランプ氏はTRUMPミームコイン単体で6.36億ドルを得た旨。2026年7月16日確認)https://fortune.com/2026/07/07/donald-trump-meme-coin-world-liberty-financial-finance-politics/
10. 財務省「令和8年度税制改正の大綱」(pp.22-23「特定暗号資産」の譲渡等に係る20%〈所得税15%・個人住民税5%〉の申告分離課税の創設/「金融商品取引業者登録簿に登録されている暗号資産等に限る」「暗号資産取引業(仮称)を行う者に対して」譲渡等をした場合という要件/適用は「金融商品取引法の改正法の施行の日の属する年の翌年の1月1日」以後である旨。2026年7月16日に原文を確認)https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/20251226taikou.pdf
11. CNBC「Top Trump memecoin holders head to exclusive dinner with the president」(2025年5月22日、バージニア州のゴルフクラブで保有量上位220名を招いた夕食会を開催、上位25名にはレセプションとVIPツアーを用意した旨。2026年7月16日確認)https://www.cnbc.com/2025/05/22/top-trump-holders-head-to-exclusive-crypto-dinner-with-president.html
12. 米上院銀行委員会(少数党)「Warren, Auchincloss Investigate Trump Meme Coins」(現職大統領のミームコインを巡る利益相反・消費者被害・外国からの影響力行使の懸念について調査を求めた旨)/NPR「Trump crypto earnings ethics」(元ホワイトハウス倫理顧問による「現代大統領史上最悪の単一の利益相反」との評価、収益を禁じる法案の提出。いずれも2026年7月16日確認)https://www.banking.senate.gov/newsroom/minority/warren-auchincloss-investigate-trump-meme-coins-raise-concerns-about-consumer-ripoffs-foreign-influence-peddling-conflicts-of-interest
13. 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」https://www.nta.go.jp/

※本記事は2026年7月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の暗号資産(仮想通貨)・取引所への投資を勧誘するものではありません。価格・時価総額・出来高・各取引所の取扱い銘柄・トークンの保有分布は変動し、制度・税務の取扱いは変更される場合があるため、最新の情報は公式サイトおよび金融庁・国税庁の情報でご確認ください。税務の具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。暗号資産取引にはリスクが伴い、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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