スマートコントラクトとは?ブロックチェーン技術の新たな可能性を考察!
「スマートコントラクトって一体何なの?」
そう考えているのではないでしょうか。
確かにスマートコントラクトは、イーサリアムについて調べているとよく目にしますよね。
そこで今回は、スマートコントラクトとは何なのか・何が優れているのか・問題点はあるのか、についてCryptoManiaが解説していきます!
読み終わるころには、スマートコントラクトについて自信満々に語れるようになっていると思います。
- スマートコントラクトとは、自動で契約を執行できるシステムのこと
- 現状の取引コストを大幅削減できる
- 高セキュリティがゆえに扱いがやや難しい
- 将来性が抜群に高いため投資するのもおすすめ
スマートコントラクトとは
スマートコントラクトとは、プログラムに基いて自動的に契約を実行できる技術のことです。
あらかじめ契約内容を設定しておき、その条件を満たすと自動で契約が結ばれます。
この技術はブロックチェーンと組み合わさることで、信頼性の高い1:1の取引を実現することが可能となっています。
「ブロックチェーンってどんな技術だっけ?」という方はこちらの記事を参考にしてみてください。
ブロックチェーンを用いたスマートコントラクトの仕組み
今回の記事ではブロックチェーンの詳しい解説は割愛しますが、
ざっくりブロックチェーンとは何かを表現すると「セキュリティがものすごく強いデータ保存技術」と言うことができます。
このブロックチェーンとスマートコントラクトという別々の技術が一つに掛け合わさることで、化学反応が起きているというようなイメージです。
具体的には、当事者間の私的な取引をプログラムとしてブロックチェーン上に記載→契約の執行条件が満たされると自動的に契約が執行、といった仕組みになっています。
そもそも契約とは、
- 契約定義
- イベント発生
- 価値の交換、契約執行
- 決済
という4つで構成されており、スマートコントラクトでは2〜4を自動で行うことができます。
あまり難しく考えずに身近な具体例を用いて見ていきましょう!
スマートコントラクトの身近な具体例
実はスマートコントラクトの概念は、ビットコインができるよりも昔からあります。
一番わかりやすい事例は自動販売機です。
自動販売機は、お金を入れてボタンを押すと自動で商品が出てきますが、このときに人と人との間で売買の合意をしたわけでも、売買契約書を交わしたわけでもありませんよね ?
このように機械によって自動で執行された契約という意味で、スマートコントラクトの事例であるといえます。
先ほどの契約とは、の話に当てはめると、
- 制約条件を満たす額のお金を入れてボタンを押すと商品が出てくる、という契約を設定する
- ユーザーが訪れ、お金を入れてボタンを押す
- 商品が出てくる
- お金が自動販売機のものになる
と言った工程に分けられます。
この自動取引こそがまさにスマートコントラクトなんです!
スマートコントラクトのメリット
2つのメリット
- 仲介者が必要なくなりコストが削減できる
- 契約の改ざんが出来ない
スマートコントラクトのメリット①仲介者が必要なくなりコストが削減できる
従来の契約と言われるものの多くは相手への信頼が必要不可欠でした。
もともと1対1で取引をする際は、お互いが相手に何をされるか分からない疑心暗鬼な状態で取引をしていました。
そこで、相手が信頼できないときの契約では中立的立場の仲介者を置くことで「信頼性」の面が解決されました。
しかし今度は仲介手数料という新たな費用がかかってしまうという問題が発生したのです。
このような場面でスマートコントラクトを使えば自動取引が可能になるため、仲介業者が必要なくなり、さらにコストも大幅削減することができます。
スマートコントラクトのメリット②契約の改ざんが出来ない
一度結んだ契約は、セキュリティが強いことで知られるブロックチェーン上に書き込むため、改ざんできません。
さらに契約の実行履歴が公開・記録されるため、取引の透明性も高くなります。
これによって安全性が非常に高い自動取引を実現できるのです。
スマートコントラクトの問題点・課題・脆弱性
スマートコントラクトの
2つのデメリット
- 契約の変更ができない
- 言語が一般的ではない
- スマートコントラクトとは、自動で契約を執行できるシステムのこと
- 現状の取引コストを大幅削減できる
- 高セキュリティがゆえに扱いがやや難しい
- 将来性が抜群に高いため投資するのもおすすめ
スマートコントラクトのデメリット①契約の変更ができない
改ざんできないというのはメリットでもありますが、実は大きなデメリットでもあります。
なぜなら契約を結んでからの事情変更による対応が困難だからです。
契約はプログラムコードで書き込むため、当然バグが発生する可能性があります。さらにそのバグがもし致命的なものだった場合、ハッカーからの攻撃対象になる可能性すらあるのです。
実際にそれは過去に起こっており、The DAO事件などはそのバグが原因で起きた事件として知られています。
スマートコントラクトのデメリット②言語が一般的ではない
スマートコントラクトでの契約はプログラミング言語で組まれるため、一般の開発者がそれを理解できるかが問題です。
一般的な契約で使われるようになるには普通の言語をプログラミング言語にどうやって言い換えるかが今後の課題であるとも言えます。
また曖昧な内容や解釈をする免責事項などは、定義を上手くまとめることができないものもあります。
例えば、何か物を買うときに「一番安いところから買う」ということはできるかもしれませんが、「あそこはあまり製品の品質が良くないから、もう少し値段が高くても他のところから買う」といったことは契約で結ぶのが難しいのです。
今までの契約全てを置き換えることはかなり難しいと言えます。
スマートコントラクトの将来性・活用事例
スマートコントラクトはすでに多くの分野で利用され始めています。
これからいくつか事例を紹介しますが、今後スマートコントラクトの実用化がさらに進めば、世界規模での取引コストが大幅に削減されることになるでしょう。
それほどスマートコントラクトとブロックチェーンの組み合わせは相性が良く期待されています。
活用事例1:DApps(分散型アプリケーション)
DApps(分散型アプリケーション)とは管理者が存在しなくても稼働できるアプリケーションのことです。
もうお分かりの通り、これを可能にしているのはスマートコントラクトが使われているからです。
DAppsは特にイーサリアムチェーン上での開発が盛んなことで知られています。
マイクリプトヒーローズ
マイクリプトヒーローズは、イーサリアム上で稼働しているブロックチェーンRPGゲームです。
ゲーム内のアイテムをトークンに変換できたり、アイテムやアバターがトークンでできているため、それを売却して利益にすることもできます。
純粋に一つのゲームとしても評判が良いので、ぜひ一度遊んでみてください。
Ujo music
Ujo musicは、P2Pの音楽売買サービスです。
今の音楽業界は、レコード会社や小売店などたくさんの仲介業者が存在しているため、1000円のCDに対してアーティストがもらえるお金は10円ほどだそうです。それほどアーティストに入る金額は少ないということですね。
また、CDを出してから収入を得るまでに1年近くかかる場合もあるそうです。
しかしスマートコントラクトを利用し、「1000円分のETHを支払い、楽曲◯◯をダウンロードする。そのうち900円はアーティストに送られ、残りはUjo musicに送られる。」という契約を結べば、アーティストは即座に仲介業者がいるときよりも高い配当をもらうことができるでしょう。
Golem(ゴーレム)
Golem(ゴーレム)は、P2Pネットワークで個人のPC同士をつなぐことで、個人のコンピューターリソースを世界中でシェアします。
そして世界中のコンピューターの計算資源を借りることで、普通のPCでもスーパーコンピューターに匹敵する計算スペックを持つPCにすることが目的です。
シェアリングエコノミーと呼ばれる考え方です。(最近では自転車のシェアサービスが有名ですね)
storj(ストレージ)
storj(ストレージ)は、分散型ストレージクラウドサービスです。
P2Pで各ユーザーの余ったHDDを貸し出し、ファイルをブロックチェーンで保管します。
Dropboxの中央管理者がいない版とイメージすると分かりやすいかと思います。
活用事例2:DAO(分散型自動化組織)
DAOとは、管理者がいなくても自律的に動き続ける組織のことです。上で紹介したDAppsもDAOの一つと言えます。
スマートコントラクトがもっと精密に機能するならば、組織は必要なくなります。さらに極論を言うと、予め決められたスマートコントラクトに基いて自動執行させれば、政府すら要らなくなるかもしれませんね。
しかしスマートコントラクトに契約の流れを組み込むのは人間です。人間である以上、今後起こりうるすべての事態を想定してその対応を完璧に設定しておく、のには限界があります。
私たち人間の組織をすべてスマートコントラクトに置き換えることはできないでしょう。
ですが、予測可能性が高い分野はDAOで、低い分野は今まで通りの組織で、といった組織の効率化は可能かと思います。
活用事例3:IoT(モノのインターネット)
IoT(Internet of Things)とは、全てのモノがインターネットにつながっていて、自動操作や自動制御ができる、という考え方のことです。
IoTにスマートコントラクトを応用することで、ガソリンを入れた分だけ車が自動でお金を払ったり、レンタカーを利用するときに車の前でスマホ決済をすれば、スマートコントラクトが稼働して車のドアが自動で開く、なんてことが可能になるかもしれません。
スマートコントラクトを実装する仮想通貨
有名な仮想通貨
- イーサリアム(ETH)
- EOS(イオス)
- リスク(Lisk)
- クアンタム(QTUM)
スマートコントラクト搭載の仮想通貨①イーサリアム(ETH)
イーサリアム(ETH)は、スマートコントラクトを実装していることで一番有名な暗号資産(仮想通貨)と言えるでしょう。
イーサリアム自体は、先ほど紹介したDAppsを構築するためのプラットフォームとなることを目的としています。
時価総額がビットコインにつぐ2位であることからもその将来性の高さが分かります。
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スマートコントラクト搭載の仮想通貨②EOS(イオス)
EOS(イオス)は、イーサリアムに代わるDAppsプラットフォームになる可能性を秘めた暗号資産(仮想通貨)です。
基本的なシステムはイーサリアムと同じですが、取引手数料が無料であったり、トランザクションの処理速度が他の暗号資産(仮想通貨)の中でもトップクラスに速いことなど、イーサリアムに勝る特徴を持っています。
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スマートコントラクト搭載の仮想通貨③リスク(Lisk)
Lisk(リスク)にもスマートコントラクトが実装されていることは有名です。
リスクではJavaScriptというとても簡単なプログラミング言語でスマートコントラクトを書けるため、そこまで専門知識がなくても比較的容易にプログラムすることが可能です。Liskを購入してみる
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リスク(Lisk)の詳しい解説はこちら。
スマートコントラクト搭載の仮想通貨④クアンタム(QTUM)
クアンタム(QTUM)は、ビットコインの高セキュリティな残高表示システムと、イーサリアムのスマートコントラクトを合わせ持つ暗号資産(仮想通貨)として知られています。
スマートコントラクトをスマホやタブレットで実行できるため、イーサリアムより性能が優れているとも言われています。
スマートコントラクトまとめ
- スマートコントラクトとは、自動で契約を執行できるシステムのこと
- 現状の取引コストを大幅削減できる
- 高セキュリティがゆえに扱いがやや難しい
- 将来性が抜群に高いため投資するのもおすすめ
契約というのは世の中に大量に溢れており、その大部分をスマートコントラクトで書けるとなれば、将来性はとても高いと言えるでしょう。
この先、世界中でスマートコントラクトが浸透すれば、レンタカーショップや保険会社・不動産屋などはなくなり、全て自動で行われるようになるかもしれませんね。
スマートコントラクトの将来性に気づかれた方は、イーサリアム(ETH)を通じて投資してみると良いと思います。
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