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仮想通貨の公開鍵と秘密鍵とは?その仕組みや管理方法を徹底解説!

​「公開鍵・秘密鍵って何だろう?」「どうして鍵が2つもあるの?」このような疑問を持ったことはありませんか?

この記事を読めば公開鍵・秘密鍵の基本を理解することができます。普通に考えれば、1つの錠に対して鍵は1つです。

しかし、暗号資産(仮想通貨)取引において用いられるこの2つの鍵は性質が全く異なります。鍵が2つあることは情報を保護する上で非常に重要な意味を持っています。

一般の鍵のイメージは公開鍵・秘密鍵を理解する中で邪魔になるかもしれません。一旦はそのイメージを脇において読むといいと思います!

目次

仮想通貨の公開鍵・秘密鍵とは​​​​

仮想通貨の公開鍵・秘密鍵とは①公開鍵

公開鍵とは一般に公開されている鍵で、後で説明する秘密鍵から作成されます。流れとしては秘密鍵→公開鍵→アドレスという感じです。しばしば公開鍵アドレスは同じものとして扱われるのですが、違うものなので注意してください。

アドレスは銀行口座で例えるなら口座番号です。例えばA君からB君に1BTC送るとしましょう。B君は1BTCを受け取る際、自分のアドレスをA君に教えればいいだけです。このトランザクションではB君の秘密鍵も公開鍵も必要ありません。現在の銀行を介した取引と仕組みは同じです。

一方で、公開鍵取引の検証のために用いるものです。つまり公開鍵でトランザクション内容が本当に正しいのかを検証することができるということです。上の例でA君の公開鍵を使えば、「A君が自分の秘密鍵を使って送金したこと」「送金額が1BTCのままであること」「B君のアドレスに送金されていること」を誰もが確認することができます。詳しくは電子署名の図で説明します。

秘密鍵から公開鍵を作ることは比較的容易にできますが、公開鍵から元の秘密鍵を類推することは非常に困難です。​公開鍵から秘密鍵を作れてしまってはこの暗号方式の意味がありません。

この一方向性が非常に重要で、歴史的にみると1960年代、一方向性をもつアルゴリズムが見つからなかったので、公開鍵と秘密鍵を用いた暗号方式は理論の段階にとどまっていました。しかし条件を満たすアルゴリズムが見つかったことで、現在の2つの鍵を用いた暗号方式が可能になりました。

とにかく公開鍵を知られたと言って、別に自分のお金が盗まれるというわけではないので安心してください!

​仮想通貨の公開鍵・秘密鍵とは②秘密鍵

秘密鍵は暗号資産(仮想通貨)取引を始める時にランダムに設定される文字列で、デジタル空間の中での自己証明書です。「7rf8d38ud23j49fj3kdi5m4b73g487jdo8w20kfm6i1」のように英数字がでたらめに決められます。A君からB君に1BTC送る時、A君は自分の秘密鍵を使わなければなりません。秘密鍵を用いることでのみ自分の暗号資産(仮想通貨)を送ることができるので、自分の金庫を開けるための鍵ということもできます。

秘密鍵は自分のお金の所有権を証明することができる唯一のもので、万が一盗まれてしまったら、自分のお金はいくらでも操作されてしまいます。その名の通り「ヒミツ」なんです。以下何度も指摘しますが、絶対に他人に教えてはいけないものです

​仮想通貨の公開鍵・秘密鍵とは③電子署名

​電子署名とは、あるトランザクションに秘密鍵を用いて署名をすることです。先ほどの例において、「A君が秘密鍵を使う」ことは「A君が秘密鍵を使って署名する」ことと同じです。電子署名において秘密鍵は施錠用の鍵、公開鍵は解錠用の鍵です。つまり、秘密鍵で署名(暗号付加)をし公開鍵で電子署名を復号化することでそのトランザクションを検証することができます。以下、まとめの図です。

​仮想通貨の公開鍵・秘密鍵とは④復元パスフレーズ

先ほど説明したように秘密鍵は英数字がランダムに設定されたものなので、人間にはとても複雑な文字列に見えます。この複雑な文字列を10~20個の単語に変換したものが復元パスフレーズです。スマートフォンを無くすなどして秘密鍵を紛失したときに使います。​例えば、「cat bread treasure trip head book room train good chair ・・・」などです。秘密鍵を無くし復元パスフレーズも無くしてしまうと、そのウォレット内の資産は2度と使えなくなってしまいます。確実に保管しておきましょう。

​秘密鍵の管理に注意!​

 ​秘密鍵は銀行口座で例えるなら「暗証番号」にあたります。秘密鍵を知られてしまった場合、あなたの口座内にあるお金を別の人が出し入れできるようになってしまいます。公開鍵は誰もが知っているし誰に知られてもいいのですが、秘密鍵は決して誰にも知られてはいけません。

秘密鍵は無くしてもいけません。無くしてしまうと口座内のお金を使うことができなくなってしまいます。自分が把握できる場所に保管しておきましょう。

​秘密鍵の管理方法は?​

​秘密鍵を管理する方法には大きく2つあります。

秘密鍵の管理方法①取引所

「​自分で秘密鍵を管理できない!」と思ったら取引所に預けることができます。自分で管理する必要は無くなりますが、取引所がハッキングされたときに自分の秘密鍵が盗まれてしまう可能性があります。以下、おすすめの取引所です。

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秘密鍵の管理方法②ウォレット

​暗号資産(仮想通貨)を管理するためのお財布です。自分で管理する必要があるものの、種類によってはオフラインで管理することができ安全性は非常に高いです。以下、ウォレットの種類です。

ハードウェアウォレット

​USBで秘密鍵を保管するタイプのウォレットです。おすすめのウォレットはLedger nano Sです!

デスクトップウォレット

​PCからアクセスできるウォレットで、 最も一般的なウォレットです!

​モバイルウォレット

​スマートフォンからアクセスできるウォレットで、使いやすさはNo.1です!

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​​仮想通貨の秘密鍵・公開鍵まとめ​

​大事なことは以下の2点です。

1つ目は、何度も言いますが秘密鍵は大切に保管するということです。公開鍵はみんなで共有されている情報であり、ばれても一向に問題ありません(そもそも「ばれる」という概念がないです)。一方で、秘密鍵はウォレット内のお金を動かす唯一の手段で他人に知られてはいけません。

2つ目は、公開鍵は電子取引の検証に使うことができるということです。公開鍵で秘密鍵によってなされた電子署名を復号化することで検証をすることができます。

自分に合った取引所・ウォレットを選んで、適切に秘密鍵を管理するようにしてください!

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この記事を書いた人

水野倫太郎のアバター 水野倫太郎 Ichizenholdings代表

慶應義塾大学経済学部。
2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。
2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。
2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。
2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。
複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

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