ノアコイン(NOAH COIN)とは?詐欺コインのこれまでの経緯と最新情報を解説!
「ノアコインって通貨が怪しいってきいたけど、どんな通貨なんだろう?」
そんな疑問を持っていませんか?
そんなあなたのためにこの記事では、詐欺と噂されているノアコインの一連の騒動と現在について解説します。
- 「フィリピンの経済成長を支援する」という名目の草コイン
- ICOの際に、誤解を招く過剰なPRをし、価格が高騰した
- 現在は、詐欺と噂されている
- 今後の期待や将来性は、ノアコインよりビットコインのほうが圧倒的に大きい
ICHIZEN Capitalとしては、ノアコインに投資することは、全くオススメできません。
詐欺と噂される現状を見て、今後価格が上がる可能性は低いです。
暗号資産(仮想通貨)で稼ぎたいなら、既に規模の大きいビットコインやイーサリアムなどに投資しましょう。
\ 国内取引所No.1ダウンロード数 /
ノアコインの特徴
ノアコイン(NOAH)とは、2017年に40億円以上の資金調達に成功したフィリピンのICOコインです。
「フィリピンの社会問題を解決して、経済成長を支援する」という目標を掲げる一方で、返金騒動が起きるなど詐欺コインとの噂も強い暗号資産(仮想通貨)です。
ノアコインに似た名前の暗号資産(仮想通貨)が複数誕生したため、現在では「ノアアークコイン(NAC)」に名前を変えましたが、以前の名残からいまでもノアコインとも呼ばれることが多いです。
まずはノアコインの特徴を見ていきましょう。
フィリピンの社会問題を解決する暗号資産(仮想通貨)
ノアコインは、フィリピンの出稼ぎ労働者が安く国際送金を行えるようにすることを目的とした暗号資産(仮想通貨)です。
フィリピン人出稼ぎ労働者の収入の合計は年間3兆円に及び、フィリピンのGDPの約10%を占めます。
これほど出稼ぎが多い国も稀であり、フィリピンでは国際送金の手数料の緩和が社会問題になっていました。
現在フィリピンへの送金コストは約10%もかかるため、年間約3000億円ほどが送金業者に搾取されています。
ボーダーレスな暗号資産(仮想通貨)の特性を生かし、国際送金を安く・早く行い、フィリピンの出稼ぎ労働者たちの暮らしを楽にすることを目標にしています。
<ノアコインと銀行による国際送金の比較>
ノアコイン | 銀行 | |
---|---|---|
手数料 | ほぼ無料 | 約10% |
時間 | 数秒 | 数日 |
ノアシティとノアリゾートの開発を予定
またノアコインは国土開発によるフィリピンの発展も目的としています。
その一環として、フィリピンのルソン島にはアミューズメント施設「ノアシティ」の建設が予定されています。
東京ドーム8個分の広さを誇るノアシティには、サーキットやカジノ・ホテル、大型ショッピングセンターの建設が予定されています。
またミンダナオ島においてもリゾート施設「ノアリゾート」の建設が予定されており、複数のスパ・リゾート施設が誕生する予定です。
中でも「ダガック・ビーチ・リゾート」はフィリピンのセス・フレデリック・ハラショス下院議員がオーナーをやっていることで有名になりました。ディポログ空港から車でわずか30分に位置し、ゴルフ場や遊園地なども用意されるようです。
いずれの施設でもノアコインによる支払いが可能であり、ノアコインで支払いをすると割引がきく仕組みになっています。
配当金が40年間もらえる
ノアコインは通貨を保有しているだけで配当金がもらえるマイニング方式「PoS(プルーフオブステーク)」を採用しています。
初年度には保有量の20%のノアコインがもらえ、その後40年間もの間配当金をもらい続けることができます。配当額は毎年0.86倍に減っていきます。
1年目 | 2年目 | … | 40年目 |
---|---|---|---|
20% | 17.2% | 0.06% |
この配当金を目当てに多くに人がノアコインを注目しブームになりましたが、のちにこの配当金の支払いをめぐり大きな問題へと繋がっていくことになります。
ノアコインのロードマップ
プレセール1 (2016年12月4日-2017年3月19日)
プレセール2 (2017年4月3日-2017年6月16日)
Revolution Precrafted との覚書締結(2017年4月)
NipponPay との覚書締結(2017年6月)
SCI(2017年7月24日)ホワイトレーベル・ウォレットARK
オーガニック・オスメニャ(CrowKart) (2017年8月29日)
Noahシティーホライゾン・マニラ Jbrosの覚書締結(2017年9月30日)
Noahリゾートの覚書締結(2017年10月4日)
ダカッタでの利用開始(2018年第1四半期)
Ark Walletのローンチ(2018年第1四半期)
Ark Remitのローンチ(2018年第3四半期)
NoahリゾートでのNoahトークン利用開始(2022年)
NoahシティーでのNoahトークン利用開始 (2023年)
Ark Walletはネガティブな口コミが目立つ
2018年第一四半期にリリースされた、ノアコインやビットコインなどを送金できるとされているArk Walletは、現在App Store、GooglePlayからダウンロード可能です。
しかし、ウォレット内に暗号資産(仮想通貨)を入れることはできるが、そこから外部に送金できないといった口コミが散見されるため、使用するのは控えた方が良いでしょう。
ノアコイン運営メンバー
ノアコインが詐欺と話題を呼んだ経緯
- ICOで40億円以上の資金を調達する
- フィリピン政府が「無関係」宣言
- ノア財団が返金を行う
ICOで40億円以上の資金調達に成功
ノアコインは2017年1月11日から日本・フィリピンを限定にICOを開始しました。
第3期・第4期のプレセールが行われることはありませんでしたが、計40〜80億円の資金調達に成功したと予想されています。
200億円以上であるとの報道もありますが、真相は定かではありません。
ノアコインは世界的にはそこまで有名ではなく、この巨額の資金調達のほとんどが日本国内からのものでした。(いまでもネットには英語の情報はほとんどなく、ほぼ全てが日本語で書かれた情報のみです。)
その理由の一つは、アフィリエイターの泉忠司さんが宣伝を行なっていたためです。
ノアコインの中心的広告塔である泉忠司氏は、過去に様々な情報商材の宣伝に関わってきました。
泉氏が関わったプロジェクトには、「暗号資産(仮想通貨)バイブル」の出版やADAコインの宣伝など、暗号資産(仮想通貨)関連のものも多いですが、その度に「怪しい」との噂が流れています。
実際、泉氏が宣伝していたものには「詐欺まがい」と言われるものが多く、ノアコインも泉氏を知っている人からすれば当初から怪しいものでした。
フィリピン大使館の公式な「無関係」宣言
当初ノアコインは「フィリピン政府の国家プロジェクト」であることを謳い文句に宣伝がなされていたため、フィリピン大使館にノアコインに関する問い合わせが殺到しました。
そこでフィリピン大使館はフィリピン中央銀行と証券取引委員会に対し調査をおこない、2017年3月にノアコインがフィリピン政府が無関係であることを明らかにしました。
このアナウンスでは、
- ノアコインとフィリピン政府はまったくの無関係であること
- ノアコインのICOは政府の認可を受けていないこと
- 登録されている住所に会社が存在していないこと
が指摘されました。
多くの人がノアコインを「フィリピン政府が運営する暗号資産(仮想通貨)」であると誤解していましたし、誤解されるような言い方でノアコインが宣伝されていたのは確かです。
すでにプレセールが進み巨額の資金が集まっていた状態でのフィリピン政府の宣言により、ノアコインの雲行きは一気に怪しくなります。
事態はとうとう返金騒動へ
過剰な広告に対しフィリピン政府から警告を受けたノア財団は、2017年7月4日付けでプロジェクトの一時停止と延期を決定しました。 さらに、ノアコインの事前予約券を購入していた人全員を対象に、希望者には全額返金を開始する事態になってしまいました。 返金は7月10日から60日間行われ、返金を希望した人は再びプレセールに参加することはできないとのことでした。 泉忠司氏も自身の広報活動についてメールで謝罪文を発表し、事態は一応の収束を迎えます。 ⇨泉忠司氏の謝罪文全文
このような経緯でノアコインは詐欺と呼ばれるようになったのです。
そんなノアコインの現在はどうなってるのでしょうか?
ノアコインの現在
価格は大暴落
上記の一件をきっかけに「詐欺事件」との認識が強まったノアコインは、2018年3月HITBTCに上場した後急激に価格を下げました。
2017年のICO時には0.007ドル(約7円)で販売されていたノアコインですが、いまでは 0.0004ドル(約0.4円)にまで値を落としています。
ノアシティの建設は未定
トークンセールは一時中断しましたが、泉氏の発表によれば、ノアシティはロビー・アントニオ氏という世界的にも著名な経営者率いる大企業が開発を続けるとのことでした。しかしいまのところ目立った進捗は確認できていません。
ノアリゾートは2017年から開発が進んでおり、「ダガック・ビーチ・リゾート」にはすでに宿泊が可能になっています。
複数取引所で購入可能
ノアコインは現在、HitBTCやYobitをはじめとする複数の海外取引所で購入可能です。 HitBTC *現在日本在住ユーザーの取引中止 LivecoinChangenowBTC-AlphaYobit 国内取引所での取り扱いはないため、 「国内取引所でビットコインを購入⇨海外取引所にビットコインを送金する⇨海外取引所でノアコインを購入する」 の手順をとらなければなりません。
またあまり規模が大きくない、信頼性に乏しい取引所でしか取り扱っていないため、カウンターパーティリスクも高いです。
投資は自己責任でお願いいたします。
Nippon Payと提携済み
ノア財団は2017年6月に日本の決済サービス「Nippon Pay」との提携を発表しました。 Nippon PayはAmazon PayやAliPay、WeChatPayなどを一つのアプリ内で利用できるサービスを提供しており、大手飲食チェーン「和民」などで導入されています。
もしノアコインがNippon Payで実際に利用できるようになればノアコインの実用性が広がりますが、現時点では目立った進捗はありません。
ノアコインの評判・口コミ
ノアコインは詐欺ではないとの声
価格上昇があったのでノアコインが詐欺コインではこんなことはないとの声がありました。
ノアコインの今日の発表、発表からものの2時間程度で70%くらい上昇しましたね?とんでもないニュースでしたから笑
やはり、詐欺コインではこんなことはまずないし、今後目の離せない注目すべき銘柄として広まってくでしょう✨
今回の発表で安心して長期ホールドできますね笑 — りく(旧ノアくま) (@gyhH8oXE840iIDk) March 12, 2019
ノアコイン事件から学ぶべきこと
ICO未公開事業に投資するリスク
ICO事業は、暗号資産(仮想通貨)のやりとりによって簡単に資金を集めることのできる画期的なビジネスです。
しかし、簡単に行えるようになった分、実際には中身がない、開発を全然行わないという詐欺ICOが横行しているのも非常に問題になっています。
ICOに投資して得られた通貨が全く価値を持たなくなるという可能性は十分ありえます。そのため、投資は非常に慎重に行わなければなりません。
特に、今回はまだ返金があったぶんマシですが、もしこれで返金もなされなかった場合、一口あたり12万円という大金を費やして手に入れたコインがゴミに化けていた可能性だってあったわけです。
誇大広告は詐欺の臭い
どの領域でも言えることですが、誇大広告は怪しさを判断する一つの基準になります。
論理的な説得力よりインパクトで顧客をひきつけて、取り扱っているものが何かよくわかってないのに、わかった気にさせる効果があるのかもしれませんね。
ICHIZEN Capitalでは、詐欺(スキャム)の見分け方について解説しているので、ぜひとも一度読んでいただきたいです。
仮想通貨はなにより安全第一を意識しよう!
暗号資産(仮想通貨)はまだまだ新興分野です。法律が十分に整っておらず、詐欺ICOや詐欺コインなどが横行しているのが現状です。
詐欺ICOなのかどうかを見分けるのには、かなりの知識と経験が必要になっているので難しいです。
特に暗号資産(仮想通貨)初心者はできるだけICOや草コインなどに手を出さず、ビットコインから始めるべきです。
ノアコインについてQ&A
最新状況は?返金は結局どうなったの?
公式ホームページ曰く、返金は9月29日に完了したとされています。ですが、その返金完了のお知らせを最後に、ノアコインの公式は何もアナウンスしていません。
2chでボロクソに叩かれてるけど、その情報をどこまで信用していいの?
今2chでノアコインについて語られるとき、その内容は大別して「ノアコインは結局詐欺だったのか?」ということ、あるいは「泉忠司氏への誹謗中傷」です。前者については、プロジェクト開発者がどれだけ「フィリピンの社会問題を解決して、経済成長を支援する」ことに本気だったのかは、今となってはもうわかりません。
しかしながら、詐欺かどうかにかかわらず、信頼を失った今となってはもう成功することは難しいでしょう。
後者については、確かに怪しい部分もあるかもしれませんが、根も葉もない誹謗中傷を真に受けてはいけません。その中から何が正しくて何が正しくないかを判断するのは自分で、投資はあくまでも自己責任です。
ノアコイン まとめ
以上、ノアコインについて説明しました。
- ノアコインは40億円以上を調達した詐欺コイン
- サービスはほぼ停止状態
- 現在でも海外取引所で購入可能
- 暗号資産(仮想通貨)ICOには注意が必要!
ノアコインは詐欺コインとの評価が強いですが、これよりももっと大規模な詐欺ICOプロジェクトはいくつも存在しています。
ICOコインといえば、10倍や20倍に大きく価格を上げているイメージを持っているかもしれません(実際にノアコインもそのイメージを利用しようとしていましたのかもしれません)。
しかし、価格と価値は異なります。価値のないものも価格は上がっていき、みんなが飛びついているだけという可能性だってあります。これでは、暗号資産(仮想通貨)を利用した詐欺は止まりません。
投資をする際には、よく調べて「価値のある」ものに投資することを心がけましょう。
ICHIZEN Capitalでは将来性の高い暗号資産(仮想通貨)を独自に評価した記事も書いています。ぜひご覧ください。
コメント