CRYPTO/NFT/WEB3の専門情報メディア

StarkWare(スタークウェア)とは?特徴や将来性、各技術を徹底解説!

「StarkWare社のStarkNet,StarkExってどんな技術?」
「StarkWare社は仮想通貨を発行しているの?」

StarkWare社は、日本での知名度は低いものの多くの世界的企業から資金を集めています。StarkWare社の技術を使うことでイーサリアムのガス代を大幅に削減でき、dAppの計算機能を拡張することができます。

今後知名度が上がるのであれば、今のうちに知識をつけておきたいですよね。

今回は、StarkWare社の技術や特徴、Stargateのやり方などをまとめました。この記事を読むとStarkWare社とプロジェクトのことがわかり、投資をすべきかどうか判断できるようになります。

この記事の簡単なまとめ
  • StarkWare社では、イーサリアムのガス代を下げdAppの計算能力を拡張する技術を持つ
  • イーサリアムの創設者Vitalik Buterin氏も支援している
  • 今年5月、仮想通貨市場全体が弱気の中でも1億ドル(約130億円)を集めた
  • StarkGateで運用するメリットは明確になっていないが、今後エアドロップがあると噂されている
目次

StarkWare(スタークウェア)とは?

プロジェクト名StarkWare
会社名StarkWare Industries Ltd.
開発技術StarkNet,StarkEx
仮想通貨なし
顧客・パートナーOKEX,Sorare,Immutable X,Ledger,Wallet Connect
公式サイトhttps://starkware.co/
https://stargate.finance/farm
SNSTwitter
Youtube
Medium
LinkedIn
StarkWare社の基本情報

StarkWare社は、イスラエルのテルアビブに拠点を置く会社です。イーサリアムのセカンドレイヤーとして、イーサリアムが抱える問題を解決するサービスを展開しています。

StarkWare社では「StarkNet」と「StarkEx」という技術を持っています。社名と技術、それぞれ名前が似ているので混合しないようにしましょう。

StarkNetとStarkExの技術では、ゼロ知識証明を活用しています。ゼロ知識証明とは証明プロトコルの一種で、機密情報を明らかにすることなく、主張を真と証明できる方法です。匿名系の仮想通貨「ZCASH」でも用いられており、アドレスや送金額を隠したまま送金することができます。

StarkWare社のソリューションは、仮想通貨取引やNFT、DeFi(分散型金融)にとどまらず、幅広い用途に利用されることを予定しています。昨今の仮想通貨市場の弱気相場の中でも着々と資金調達を行なっており、期待感が高いことを示しています。

StarkWare(スタークウェア)社の特徴

StarkWare社3つの特徴
  • StarkExにより、ガス代の大幅削減を実現
  • StarkNetにより、安価でdAppsを管理できる
  • 多くの企業から資金調達を行っている

StarkWare社の特徴 ①ガス代を大幅に引き下げるStarkEx

StarkExは、イーサリアムネットワークをより効率的に利用するために開発されたスケールエンジンです。利用者は簡単な手順で導入することができ、手数料を大幅に削減することができます。

StarkExは、2020年の6月にリリースされて以来、総額6,020億ドル相当の1億7,300万件の取引を処理してきました。分野はNFTや先物取引、DeFiなどさまざまな実績があります。

分散型取引所のdYdXでは、イーサリアムのメインレイヤーで決済を行う場合20万ガスユニット(約12ドル)が必要でしたが、StarkWareのサービスを利用し、その4分の1以下に抑えることに成功しました。NFTカードゲームのSorareや、仮想通貨ウォレットのLedger、Wallet Connectにも利用されているように、多くのプロジェクトに貢献しています。

StarkWare社の特徴 ②分散型アプリケーションを安価で管理できるStarkNet

StarkNetとは、イーサリアムネットワークに構築されたdApps(分散型アプリケーション)のセキュリティを損なうことなく、計算能力を拡張できるスケールエンジンです。dAppsとは、オープンソースのブロックチェーンを利用して開発されるアプリのことで、イーサリアムの他にはソラナ、BNBチェーン、テゾスなどのネットワークにも同様に構築することができます。

イーサリアムの特徴である、スマートコントラクトの機能を損なわずに導入できることから、すでに多くの企業とパートナー関係を結んでいます。パートナーには「OKEX」「web3auth」「Snapchat」など、取引所や仮想通貨ウォレットを扱うプロジェクトが多いです。

現時点で、StarkNetの開発者向けツールのダウンロード数は10万件を突破しました。イーサリアムのネットワーク上に構築されたdAppの機能拡張を実現するStarkNetの需要は、今後も高まっていくことでしょう。

Stark Ware社の特徴 ③多くの企業からの支援

Stark Ware社は多くの企業から出資を受けています。

昨年11月には大手ベンチャーキャピタルであるSequoia Capital社が主導し、総額5,000万ドル(約65億円)を調達しました。さらに、今年5月には大手ベンチャーキャピタルのGreenoaks Capital社と資産運用会社Coatue Management社が主導し、1億ドル(約130億円)を集めています。

この資金調達により、StarkWare社の評価額は80億ドル(約1兆400億円)に達しました。2021年11月には20億ドル(2,600億円)だったことをから、わずか半年の間に4倍になったことがわかります。

資金調達をした中には、仮想通貨ベンチャーキャピタルのParadigm、FTXの親会社であるAlameda Researchといった有名企業も入っています。また、イーサリアム創設者のVitalik Buterin氏も支援を表明しています。

昨今の仮想通貨の弱気相場の中でも、世界有数のスペシャリストに評価され仮想通貨企業から資金調達ができていることは、高く評価できるのではないでしょうか。

【StarkWare(スタークウェア)社の新技術!!】StarkGate(テストネット)のやり方を解説

Stargateのやり方
  • ArgentとMetamaskのウォレットを準備
  • Stargateで利用するためのトークンを入手
  • StargateにMetaMaskとArgentを接続する

StarkGateとは、StarkWare社によって開発されたイーサリアム⇆StarkNetのトークンブリッジのことです。トークンブリッジとは、預けた仮想通貨の価値を裏付けとして発行されたトークンのことをいいます。発行されたトークンはさまざまなブロックチェーン上で活用することができます。

今年5月にアルファ版がメインネットで公開され、既存のテストネットとの2つのネットワークで運用できるようになりました。テストネットでは、MetaMaskとArgent Xの2つのウォレットを介してトークンブリッジが行うことができます。

Starkgateを行うメリットは明らかにされていませんが、ユーザーには仮想通貨のエアドロップがされるのではないか、と噂されています。ただ、運営側もリスクがあることを認めている運用方法なので、必ず自己責任で行うようにしてください。

やり方 ①ArgentとMetamaskのウォレットを用意

StarkGateの利用にはオンラインウォレットのMetamaskに加えて、専用ウォレットであるArgent Xを用意する必要があります。

MetaMaskはスマホ・PC共に対応していますが、Argent XはPCにしか対応していません。Argent XはChromeもしくはFirefoxの拡張機能として利用することになるので、対応ブラウザを持っていない方はダウンロードしておいてください。

やり方 ②テストネット用トークンを請求する

2つのウォレットの準備ができたら、StarkGateで利用するテストネットトークンを準備します。

下記のサイトにそれぞれのアドレスを入力し、ウォレットにテストネットワーク用のイーサリアムを送金するようにしてください。

Metamaskのテストネット用トークン
Argentのテストネット用トークン

この手順まではイーサリアムなどの仮想通貨の準備は不要ですが、いずれは必要になるので、どこかのタイミングでウォレットに用意しておくようにしましょう。

やり方 ③StarkGateにMetaMaskとArgentを接続しブリッジ

やり方②までの準備が完了したら、各ウォレットのGoerliのネットワークに切り替えます。そして、StarkGateの公式ページにアクセスして、MetamaskとArgentを接続するようにしてください。

次に、ブリッジしたいイーサリアムのの数量を入力して「Transfer」をクリックします。その後承認作業とトークンブリッジが行われ、すべての手順が完了します。

StarkWare(スタークウェア)の将来を左右する要素2選!!

StarkWareの将来を左右する要素 ①イーサリアムの開発状況

StarkWare社は、イーサリアム上で構築されたプロジェクトが抱える悩みを解決することができます。しかし、今後イーサリアムの人気度が落ち、ソラナやポリゴンなどのイーサリアムキラーと呼ばれる仮想通貨にポジションを奪われた場合には、StarkWare社の技術も使われなくなるかもしれません。

現在イーサリアムはアルトコインの王と言われるポジションにいますが、同時にガス代の高騰や取引処理能力が低いことによる遅延などの問題を抱えています。イーサリアムの動向はStarkWare社の動向も大きく左右することでしょう。

StarkWareの将来を左右する要素 ②StarkWare社の開発状況

StarkWare社は多くの企業から資金調達を実現しており、順調に開発が進んでいます。しかし、システム上の致命的な問題が発生した場合には、開発が止まる可能性があります。

StarkWare社ではTwitterや公式サイトで積極的に情報発信を行なっているので、ぜひ今後も注目してみていきましょう。

StarkWare(スタークウェア)に関するQ&A

StarkWare独自の仮想通貨はあるのか?

今のところはありません。似た名前の通貨にSTG(Stargate Finance)がありますが、まったく別のものです。今後はテストネットやメインネットで運用を行っている人にエアドロップを行うなど、新しい仮想通貨がリリースされる可能性はあります。

StarkGateを利用する際の注意点はありますか?

StarkGateは現在アルファ版であり、正規版のリリースはしていません。また、運用は公式も「高リスクである」とコメントしています。現時点では不確定要素が多いため、Stargateの運用は余裕のある範囲内で行うことをおすすめします。

Stark Ware社の顧客はどのような企業ですか?

顧客はイーサリアムネットワーク上に開発をおこなっている企業です。具体的には、ファンタジースポーツをテーマとしたサッカーカードゲームSorare、イーサリアムのNFTをトレードするためのプロトコルのImmutable X、仮想通貨ウォレットのLedgerなどがあります。

StarkWare(スタークウェア)のまとめ

StarkWare社は、仮想通貨相場全体が弱気相場の中でも、多額の資金調達をおこなっている企業です。イーサリアムの抱える問題点を解決できるポテンシャルがあり、将来性を大いに期待されています。

一方で、今後のイーサリアムの開発や市況にも注意が必要です。イーサリアムキラーと呼ばれるプロジェクトも複数出てきている中で、イーサリアムが優位性を発揮してそれらに打ち克っていくことが求められます。

今後、Stargateで運用している人には新たな仮想通貨などがエアドロップされる可能性があります。気になっている人は、ぜひ当記事を参考に運用を始めてみてください!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

水野倫太郎のアバター 水野倫太郎 Ichizenholdings代表

慶應義塾大学経済学部。
2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。
2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。
2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。
2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。
複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

目次