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Optimism(オプティミズム)とは?注目イーサリアムL2の将来性/特徴/トークン発行について解説

「Optimismってなに?Uniswapやイーサリアムとの関係性は?」

そうお考えではないですか?

仮想通貨DeFi領域の中でも、イーサリアムのレイヤー2問題は非常に理解しにくいトピックとなっています。

今回はそんなレイヤー2問題の中でも、最も将来性があるプロジェクト「Optimism」について、仕組みや将来性などを、わかりやすく解説していきます

目次

Optimism(オプティミズム)の特徴

1.プロジェクト概要

Optimism(オプティミズム)とは、イーサリアム上でのトランザクションをより効率的に行うために開発されているレイヤー2ソリューション技術の一つです。

2021年12月に実用化が始まったことで、ユーザーは誰でも自由にOptimismネットワークに参加できるようになりました。

Optimismはイーサリアムトランザクションを実行できる一連のスマートコントラクトとしてイーサリアムエコシステムの内部に存在します。

つまり、イーサリアムのバーチャルマシンがそのまま使用できるため、既存のDeFiサービスがOptimismと提携を結んだ際、手間をかけずにサービスを移行させることが可能です。

また、例として2021年1月、デリバティブ専門の分散型取引所で有名な「Synthetix」が2週間Optimismをテストネットとして導入しました。

その際には、ガス代を143倍、トランザクションの処理速度を0.3秒に減少させ注目を集めました。

2022年2月現在では、「UniswapV3」や「Curve Finance」などの大手DeFiがOptimismに続々と対応しており、今最も注目すべきレイヤー2ソリューションとなっています。

2.開発理念

Optimismはイーサリアムの抱える「スケーラビリティ問題」を解決するために開発されました。

イーサリアムではトランザクション認証プロトコルに、PoW(Proof of Work)を使用しており、より多くの取引手数料(ガス代)を支払ったユーザーの取引が優先されています。

分散型取引所などのDeFi上で、もしユーザー数が一定数を超えて増加すると、トランザクション認証の渋滞が発生します。

すると、自然と取引手数料(ガス代)も急騰し、いわゆるスケーラビリティの問題が発生してしまいます。

例えば、2020年にDeFIブームを巻き起こした分散型取引所(DEX)Uniswapでは、ユーザー数増加のため、取引手数料が通常の10倍ほど上昇した過去があります。

結果的に、Uniswap上で少額取引を行うユーザーは減少していき、競合ブロックチェーンにシェア率が大きく流出しました。

イーサリアムのスケーラビリティ問題解決は、仮想通貨市場の未来にとって必要不可欠な要素となっています。

3.ターゲット市場・サービス需要

Optimismがターゲットとしているのは、既存のDeFiサービス全般です。

イーサリアムは大型アップデート「イーサリアム2.0」によりスケーラビリティ問題解決に取り組んでいますが、いまだ実現には至っていません。

このような状況の中レイヤー2ソリューションであれば、イーサリアム上でありながら今すぐに高速かつ低コストな取引を実現できます。

4.開発組織/体制

創業者は元Plasma Group の研究者であるJinglan Wang氏とKarl Floersch氏です。

Optimismは、2019年に生まれたPlasma Groupが開発したスタートアップ企業でした。

そして2020年、Plasma Groupの解散と共にOptimismの開発が始められました。

Optimismトークンの役割

2022年2月時点では、Optimismは独自トークンの発行を行なっていません。

最新情報はOptimism公式サイトを確認してください。

Optimismの競合プロジェクトとの比較

イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決する競合プロジェクトは多数存在しますが、その中でも主な競合には「Arbitrum」が該当します。

Arbitrumは、Optimismと同じイーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するレイヤー2ソリューションです。ArbitrumもすでにUniswapやCurve Financeへ導入されており、今後Optimismとどちらが覇権を握るかが注目されています。

アドレス数対応DeFi数
Optimism252,31321
Arbitrum329,61258

2022年時点では、Arbitrumの方がOptimismよりもウォレット数や対応DeFi数において高い数値を記録しており優勢です。

しかしArbitrumも、2021年にローンチしたばかりの若いプロジェクトであり、今後のシェア争いの行方はまだわかりません。

また他にも、イーサリアムのサイドチェーンとして支持を集めている「Polygon(MATIC)」も台頭してきており、競争はますます激しくなってきています。

Optimismエクスプローラー
Arbitrumエクスプローラー

Optimism(オプティミズム)の投機的需要

2021年、新たに発行されたトークンがユーザーに無料で配布されるイベント「エアドロップ(通称:給付金)」が大流行し、多くのユーザーがトークン獲得のためエコシステムに流入していきました。

Optimismは、エアドロップユーザーから「独自トークンをまだ発行していないプロジェクト」としてすでに注目されています。これはあくまでもユーザーたちのよる憶測であり、Optimism公式からトークン発行についての情報が出ているわけではない点に注意してください。

ですがもし、将来的に独自トークンを発行することがあれば、投棄需要の流入は大いに考えられるでしょう。

Optimism(オプティミズム) まとめ

以上が、Optimismについての解説でした。

レイヤー2ソリューションは今後のイーサリアム経済圏において必要不可欠な存在になると言われています。そんな中でもOptimismは既にシンセティクスやUniswapで導入されていたりと、他のプロジェクトよりも一歩先をゆく存在だといえます。今後もいかにして競合よりも先に多くのプロダクトに導入していけるかが重要になってくるでしょう。

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この記事を書いた人

水野倫太郎のアバター 水野倫太郎 Ichizenholdings代表

慶應義塾大学経済学部。
2017年米国留学時にブロックチェーンと出会い、Web3の業界に足を踏み入れる。
2018年には、日本有数の仮想通貨メディアCoinOtakuに入社。
2019年には同社のCMOに就任し、2020年に東証二部上場企業とM&Aを行い、様々なクリプト事業を展開する。
2022年に現在代表取締役社長を務めるICHIZEN HOLDINGSを立ち上げ様々なWeb3事業を手がける。
複数のWeb3系事業に出資を行いながら有識者として活動。

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