NFTアートの投資ガイド|初心者向けに美術投資のやり方やメリットをわかりやすく解説
「仮想通貨投資で少し利益出たし、NFTもやってみみようかな~」
など安易にNFT投資を始めようとしていませんか?
NFTへの投資は仮想通貨経験者であれば簡単にできるため、とりあえず始めてみる人も多いでしょう。
しかしNFTは仮想通貨投資と違う点がたくさんあるので、いつものテンションでやると失敗してしまうかもしれません…
なので今回はNFTアート投資の概要を解説し、少しでも利益につながるような考え方について、簡単に解説していきたいと思います!
NFTアート投資とは
NFTを購入→売る投資方法
NFTアート投資とは、その名の通り「NFTアート作品を売買することで利益を得る」投資方法のことです。
対象はデジタルアート、写真、ゲームキャラなど、様々なものがあげられます。また、NFTアートの価格変動に関して、特別変わっているというわけではなく、値動きの少ない仮想通貨と考えてもらえば問題ありません。
価格は数万円~数十億円のものまで存在しており、玉石混合な市場です。
仮想通貨の違いは、「その資産が唯一無二である」「流動性が低い」「作品や人との出会いがある」というところでしょう。
2021年最も注目された投資方法
以下のグラフを見てください。こちらはNFTの市場規模の推移です。2021年に入ってから急激に市場が大きくなっていることは一目瞭然です。
2023年にかけて仮想通貨自体の冬の時期が到来したため、取引高自体が縮小していますが徐々に回復傾向にあるのも確かです。
個人の売却額で言うと、クリスティーズのオークションでBeeple氏の作品が75億円で落札。
日本人だとVRアーティストで有名なせきぐちあいみさんのNFT作品「Alternate dimension 幻想絢爛」が1300万円で落札されたことで話題になりました。
現在日本の市場でもNFTを販売するマーケットプレイスが続々と立ち上がっており、市場の盛り上がりが伺えます。
世界のアート市場は大きく、日本はまだ少し小さい
少しNFTと話題がずれますが、このようなアート作品を販売する市場は全世界で8兆円にもなるといわれています。(2021年時点)
NFT市場は約2兆円です。
しかしながら日本の市場規模は約500億円、およそ全世界のシェア0.5%に過ぎません。
しかしながら日本のGDPは世界シェア5.5%になりますし、このNFTは美術市場だけでなくゲーム市場も取り込んでいくことでしょう。
NFTによって美術品の投資がより身近になることを考えると、これから日本のNFTアート市場の規模が大きくなる可能性が高く、今参入するのは非常にタイミングが良いと考えます!
日本には漫画やアニメなど、NFTと相性が良いものがたくさん存在しているため、伸びしろにも期待ができます。
NFTの種類
実はNFTといっても、様々な特徴をもつNFTが存在しています。今回は3つの種類のNFTについてご紹介します。
ゲームトークン型NFT
ゲームトークン型NFTとは、その名の通りゲーム内で使われるキャラをトークン化したモノのことです。一般的なゲームであれば、だれが持っていたとしても同じ名前のキャラは同じものとして取り扱われました。
しかしながらNFTでは、同じ名前のキャラであっても一つ一つ区別することができ、唯一無二の存在としてユーザーが保有することができます。
そのキャラ独自の性能がついていたり、保有者の知名度にもよってキャラの価値が変わってきます。そしてこのキャラはトークンとしてそのゲーム内で実際に売買され、中には超高額で売れたゲームキャラもありました。
例えばCryptoKittiesというアプリでは、ゲーム内の猫キャラが約2000万円で売却されたことで話題になりました。
このようにゲームのキャラにも値段がつけられるようにあるのが、ゲームトークン型NFTです。
アート性NFT
アート性NFTとは、いわゆるデジタルアートをブロックチェーン上にトークンとして発行したものです。
ドット絵のようなものから写真もの、さらには動くコンテンツやVRアートなど様々なアートがNFTとして発行されています。
ゲームトークンと比べて、アート性が高く、一般の美術投資に近いため、こちらの方が想像しやすいという方も多いでしょう。
現物資産連動型NFT
現物資産連動型NFTとは、現実世界に存在する絵画や骨董品などを裏付け資産として発行するトークンのことを指します。
現実世界にある作品をデジタル上で表したものと考えていただければ想像しやすいでしょう。
そんなことに意味があるのか?という疑問を持つ方もいると思いますが、メリットは大いにあります。
- 改ざん不可能なため所有権がはっきりとする
- 偽物の特定がしやすくなる
- 所有権を分割することでアートの共同保有が容易になる
など、現物資産をNFT化するメリットはたくさんあります。
日本でもこのようなNFTを開発しているスタートバーンという会社があります。
スタートバーンでは、美術品の真正性を担保しながら、美術品を分割して保有するためのトークンを発行するサービスを提供しています。
NFTアート投資をするメリット
将来的に作品が高額になる可能性がある
アート作品は、アーティストの知名度や人気が上がったときに、価格が急上昇することがあります。
株投資では10倍になる銘柄のことをテンバガーと評価されますが、アートの場合運が良ければ数倍~数百倍になることもあります。
株式投資と同様、そのように投資を成功させるのは簡単なことではありませんが、審美眼を鍛えることができればよいパフォーマンスを残せるでしょう。
通常のアート投資よりも少額で始めることができる
既存の美術投資では、良い作品に投資をしようとするとかなりの高額作品に投資しなければならなかったため、なかなか手を出すことができませんでした。
しかしNFTであれば資産の所有権を分割するので、少額からでも最高級のアートを保有することが可能です。
したがって大きな資金を持っていなくてもよい商品に投資することができます。そうすれば新しい投資家も呼び込みやすくなるため、価格も上がりやすくなるという相乗効果も見込めるでしょう。
アーティストを支援する楽しみがある
アーティストから直接作品を購入すると、アーティストの支援にもつながります。
アーティストが制作活動を続けるためには、そのためのお金が必要です。
また作品が売れたという実績はアーティスト本人の実績になりますし、今後活動を続けるためにも非常に大きな役割を果たします。
作者が有名になれば、作品の価格も上がっていくので、支援するメリットは十分にあるでしょう!
NFTアート投資をするデメリット
短期的に稼ぐことが難しい
アート投資の欠点として、「通常の金融商品よりも手数料が高い」「売り手を見つけるのが大変」「値動きがゆっくり」という点が挙げられます。
この点から、仮想通貨投資を行っていた人たちにとってはNFTアート投資は儲けにくいと感じるかもしれません。
なのでNFTアートに投資する際は、長期間の資産形成として保有するようにしましょう
作品が必ずしも高値になるとは限らない
あたりまえのことですが、仮想通貨がすべて上がるわけではないように、NFTアートもすべて上がっていくわけではありません。
ですのでNFTアートを買うためには審美眼を磨かなければならないです。どんな投資にも楽して稼げるものはないということですね。
ちなみにアート作品を買う際には
- 作成したアーティスト
- コンセプト(アートの考え方や新規性)
- メッセージ性
- 過去保有者の履歴
などを意識しながら買うと、良い作品に出合えるでしょう。なるべく自分の感覚に頼りすぎないようにするのが良いです。
NFTアート投資の市場種類
プライマーリーマーケット
プライマリーマーケットとは、「そのアート作品が初めて世の中へ出品される市場」のことです。
つまりその多くは、クリエイターから直接購入したり、個展・ギャラリーなどで販売されている作品のことを指します。
どの作品も世の中に初めて登場するときは、プライマリーマーケットからスタートするということになります。
セカンダリーマーケット
セカンダリーマーケットとは、「すでに取引された履歴を持つアート作品の市場」を指します。いわゆるアートの2次流通マーケットです。
プライマーリーマーケットで購入されたアートは、購入者によって販売されることになります。
主にセカンダリーマーケットで取引されるのは人気アーティストや、話題の手法などの作品で、すでに価値を認められているものがほとんどです。
ですのでセカンダリーマーケットでは値上がりが起きやすく、その値上がり益を狙って売買する投資家も少なくありません。
このような性質を持つため、セカンダリーマーケットは基本的に高額な取引が多いです。
しかしNFTの場合は、所有権を分割できることから、高い作品でもそれに準ずるトークンを買うことで1/10の価格からでも投資できるようになっているんです!
NFT投資に最適なアートの種類
セカンダリーアート
セカンダリーマーケットに出てくる作品は、有名なものや人気なものが多いため、その後も価格が伸びやすいという特徴を持ちます。
さらに特に上がりやすいかどうかは、世界2大オークションハウスの「サザビーズ」「クリスティーズ」で売られたことのある作家かどうかなどが重要です。
それらのオークションハウスには世界各地から資金力のある投資家たちが集まるため、競売時にどんどん価格が吊り上げられます。
そうして価格が上がった実績を持つアーティストの作品は、さらに買われる可能性があるため、良いアーティストの良い作品を買うとうまくいくでしょう。
有名作家のプライマリーアート
有名なアーティストになると、その人の個展やギャラリーなどが開催されるため、その時に購入することができます。
プライマリーアートのメリットはまだ売買されたことがない作品のため、比較的安く購入できる点です。
ただギャラリーとのコネクションが必要だったり、審美眼を磨かなければならなかったりと購入するまで一苦労なのが、デメリットです。
また作家は事務所に所属していた李、ギャラリーとのつながりの関係から、直接売ってくれない可能性があります。
少し非現実的なところが多いので、有名作家のプライマリーアートは買えたら物凄くラッキーくらいに思っておきましょう。
無名作家のプライマリーアート
逆にまだ無名な作家であれば、プライマリーアートを簡単に購入可能です。
おそらく販売価格も高くないため、むしろ中間の手数料を取られずに済み、喜ばれるかと思います。
また将来有名になったときには価格も数十~百倍になる可能性もあるため、投資としては面白いでしょう。
しかしどんな作家も必ず売れるわけではないので、将来全く売れないという可能性もある点には注意が必要です。
NFTアート作品の購入場所
NFTマーケットプレイス
NFTマーケットプレイスとは、簡単に言うと「NFTが売買できるプラットフォーム」のことです。
NFTはデジタルアートであるため、すべてインターネット上で取引が行われます。
その取引のプラットフォームがマーケットプレイスで、有名なところでいうと「opensea」などは世界最大のNFTマーケットプレイスとして知られています。
おすすめのNFTマーケットプレイスに関しては、以下の記事をご覧ください。
公式サイト
有名な作家や、人気のIPとなると、マーケットプレイスを使わずとも、自社のサイトから販売することが可能です。
日本で言うと、吉本興業はお笑い芸人のトレーディングカードをNFTとして販売しています。
また世界では、NBA選手のNFTが公式サイトを通じて売られています。
直接交渉
あまり例を聞いたことはありませんが、一応作家から直接作品を買うことも可能です。
SNSなどでコンタクトを取り、相手のウォレットに仮想通貨を送金し、相手からNFTを受け取ることもそのうちメジャーになるでしょう。
個人間で直接取引できることがブロックチェーンの魅力ですから、今後はこれが主流になってもおかしくありません。
NFTアート投資の手順
NFTアート投資への軍資金を定める
これは通常の投資と同じですが、まずは予算を決めてください。
また金融商品への投資と違って、短期で売買する可能性が低いため、すぐに現金化できないことを考慮しておきましょう。
ですので、予算は金融投資に使うときの余剰資金よりもタイトにするよ良いと思います。
さらにNFTの購入は基本的に仮想通貨で購入することになるので、間接的に仮想通貨を保有することにもなります。
その点を考慮に入れて、初めてのアート投資の場合は少額から始めるのもよいでしょう。NFTの場合分割所有なども発展しているので、少額でもよい商品へ投資できる可能性も十分に高いです。
NFTアートの購入場所を決定する
次は、NFTアートをどこで購入するかをけってしなければなりません。仮想通貨とは違い、どの取引所に登録しても同じ商品を変えるわけではありません。
マーケットによって売られている商品も違いますから、マーケットの手数料や取り扱っているジャンルなどの特徴をしっかりと吟味したうえで、取り組まなければなりません。
おすすめのマーケットプレイスに関しては、以下の記事で詳しく比較しておりますので、是非参考にしてみてください!
分析を通じて購入作品を選ぶ
購入前の最後の手順です。
どういったコンセプトのアート投資を行うかの戦略を立てるようにしましょう。仮想通貨やほかの金融商品でも同じですが、投資には基本戦略が必要です。
戦略がなければ、方針も立ち回りも決まらないので、行き当たりばったりになってしまいます。
また自分の感覚を過信して、「良さそう」「好きだから」という感情で決めるのは危険です。記事や専門家から学び、最低限のアート投資の知識を付けてから望むようにしましょう。
良いNFTの選び方に関しては、現在執筆中です。審美眼を鍛えたいとい方はそちらの絵も是非ご覧ください。
NFTアートを購入する
買うものが決まりましたら、実際に作品を購入します。
NFTを買う際は仮想通貨で支払うことになり、メタマスクなどのウォレットも必要になります。
もしメタマスクをお持ちでない方は、まずはメタマスクの登録をしてみてください。
アート作品が高値になるまで待つ
アートの価格が上がる理由にはいくつかあります。
「作家の知名度や人気度が上がる」「有名なギャラリーに所属する」「世界的なオークションに出品される」などです。
長期保有を経たのち、価格が見事上昇したら、売却することで利益を出すことが可能になります。
ですが、アート価格は長期間かけて上昇していくので、辛抱強く保有し続けることが大事です。
NFTアート投資のまとめ
今回はNFTアートの投資について、概要を説明しました。
一見バブルのように見えますが、NFTアートは非常に将来が有望で、今後ますます発展することは間違いないでしょう!
仮想通貨投資で出た利益を少しだけ、NFTに回してみませんか?
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