海外FXの両建ては最強すぎて禁止?プロの使う手法のやり方と禁止されていない業者を紹介!

この記事の要約!
- 同一口座内の両建ては禁止されていない。違反になるのは「口座をまたいだ両建て」
- 日本の法律が禁止しているのは業者側の勧誘行為(金融商品取引業等に関する内閣府令 第117条第1項第26号)
- XMは同一口座内の両建てを公式に許可。複数口座間・他社口座との両建て・複数人での両建ては規約違反
- XMなら両建て時の必要証拠金は0円。証拠金維持率100%未満でも新規に建てられる
- 対象はFX通貨ペア・ゴールド・シルバー。それ以外の銘柄は50%
- ロスカット水準20%、マージンコール50%。国内FXは片側分の証拠金が残るため維持率の分母が消えない
- 両建てを解除した瞬間に必要証拠金が復活する。解除前に「あと何pipsでロスカットか」を計算する
- 有効証拠金1万円・ドル円1ロットなら、解除後に耐えられる幅はわずか7pips
- 買いと売りの合計スワップは基本マイナス。1日500円なら20日で有効証拠金1万円が消える
「両建ては最強」と言われる一方で、「両建ては禁止行為」とも言われます。どっちなんだ、と感じている方も多いはずです。
結論から言うと、海外FXの両建てはやり方次第で問題なしにも規約違反にもなる取引です。
同じ口座の中で買いと売りを同時に持つだけなら、XMをはじめとする主要な海外FX業者が公式に認めています。
しかし口座をまたいだ瞬間、利益没収と口座凍結の対象に変わります。しかも没収は、違反が疑われる期間の取引にさかのぼって行われるのです。
この記事では、日本の法律が実際に何を禁止しているのかを条文で確認したうえで、規約違反になる4つのパターン、必要証拠金がゼロになる仕組み、そしてロスカット直前に両建てを使うときの具体的な数字までを整理しました。
木田 陽介両建てで一番多い事故は規約違反ではなく、「解除した瞬間のロスカット」です。必要証拠金がゼロになる仕組みと、片方を外した瞬間に何が復活するのかを、実際の口座画面で確認しながら読み進めてください。


監修 木田 陽介
株式会社ICHIZEN HOLDINGS 代表取締役
2016年から仮想通貨トレードを開始。2017年に株式会社CoinOtakuを共同で創業。同年CoinOtakuの代表に就任。2020年に東証二部上場企業に6億円でM&A。bitgetの月間取引高で世界4位を獲得。2025年にCoinOtaku代表を退任し、同年5月に株式会社ICHIZEN HOLDINGSの代表取締役に就任。
海外FXの両建ては禁止?3つのルールを分けて考える
両建てとは、同一の通貨ペアで買いポジションと売りポジションを同時に保有することを指します。買いと売りを同じ数量で持つと、相場がどちらに動いても評価損益が相殺され、損益が固定された状態になるのです。
この取引が「禁止」と言われる理由は、3つの異なる話が混ざっているためです。日本の法律、米国の業界ルール、海外FX業者の利用規約は、それぞれ別のものを禁止しています。
| どこの話か | 何が禁止されているか | 個人トレーダーへの影響 |
|---|---|---|
| 日本の法律 | 業者が顧客に両建てを勧誘すること | 個人が自分の判断で行う両建ては禁止されていない |
| 米国(NFA) | 業者が同一口座内の両建てを提供すること | 米国の業者では両建てそのものができない |
| 海外FX業者の規約 | 複数口座・他社口座をまたぐ両建て | 同一口座内は可、またぐと違反 |
日本が禁止しているのは「業者が両建てを勧めること」
日本には、個人が両建てを行うことを禁じる法律はありません。禁止されているのは業者側の行為です。
金融商品取引業等に関する内閣府令の第117条第1項第26号は、証拠金を預託する店頭デリバティブ取引について、業者が顧客に対し「対当する取引(これらの取引から生じ得る損失を減少させる取引をいう。)の勧誘その他これに類似する行為をすること」を禁止行為として定めています。
店頭デリバティブ取引には店頭金融先物取引、つまりFXが含まれます。FX業者は、顧客に「両建てしましょう」と勧めること自体を法令で禁じられているのです。
理由は、両建てが顧客にとって経済合理性を欠きやすい取引だからです。買いと売りの両方にスプレッドがかかり、スワップポイントも二重に発生します。損益は相殺されるのにコストだけが積み上がる構造を、業者の側から勧めてはならないという趣旨になります。
この規制があるため、日本で営業するFX業者は両建てを積極的に推奨できません。その結果、「業者が勧めない=禁止されている」という誤解が広まりました。
参照:金融商品取引業等に関する内閣府令(e-Gov法令検索)
米国では業者側のルールで両建てができない
米国では事情が異なります。NFA(全米先物協会)が2009年5月15日から、同一口座内で同一通貨ペアの売りと買いを同時に保有することを認めない運用へ切り替えました。いわゆるFIFOルールです。
規制の理由は、両建てによって口座の損益が把握しづらくなり、利益確定の機会を失いやすく、取引コストだけが増えるという判断でした。
ただしこれは米国の業者に課されたルールであり、日本の居住者が使う海外FX業者には適用されません。「海外では両建てが禁止されている」という話の出どころは、この米国のルールであることがほとんどです。
国内FX業者でも両建て自体は使える
国内のFX業者でも、両建て取引そのものは多くの会社で可能です。GMOクリック証券、DMM FX、みんなのFXなどは、同一通貨ペアの両建て時に必要証拠金を片側分だけとする「両建てMAX方式」を採用しています。
「国内は両建てで証拠金が2倍かかるから不利」という説明は、現在の主要業者には当てはまりません。証拠金の負担という点では、国内と海外に大きな差はないのです。
国内と海外の本当の差は別のところにあります。国内業者では必要証拠金がゼロにはならないため、証拠金維持率の計算式に分母が残り続けます。この違いがロスカット回避の場面で決定的に効いてくるので、後半の必要証拠金の章で数字を使って比較します。
海外FXの両建てで規約違反になる4パターン
海外FX業者が禁止しているのは「両建て」ではなく「特定の両建て」です。境界線は、使っている口座が1つかどうかにあります。
| 両建てのやり方 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 同一口座内 | 問題なし | 損益が1つの口座で完結する |
| 同一業者の複数口座間 | 規約違反 | ゼロカットとボーナスの悪用が可能になる |
| 他社口座との組み合わせ | 規約違反 | 同上。業者側は取引パターンから検知する |
| 複数人での組織的な両建て | 規約違反 | 名義が違ってもIPや取引の一致で判明する |
| 損益ゼロの取引を繰り返すポイント稼ぎ | 規約違反 | 取引実態のないポイント獲得にあたる |
①同一口座内の両建ては公式に認められている
XMは同一取引口座内での両建てを公式に許可しています。スタンダード口座でドル円の買いポジションと売りポジションを同時に保有する行為は、禁止事項に該当しません。
MT4/MT5で反対方向のポジションが建てられない場合は、ヘッジ機能が無効になっている可能性があります。メニューバーの「ツール」からオプションを開き、取引タブ内の「ヘッジ」にチェックが入っているか確認しましょう。
ただし口座タイプによって扱いが変わる業者もあります。ボーナス対象口座やスワップフリー口座に個別の制限を設けている業者もあるため、口座開設前に、使う口座タイプの規約で両建ての項目を確認しておくと安全です。
②同じ業者の複数口座をまたぐ両建てはアウト
ここが最も踏みやすい地雷です。XMは同一の個人情報で最大8口座まで同時に保有できますが、その口座同士で両建てを行うと規約違反になります。
口座を複数持つこと自体は認められており、口座タイプや戦略ごとに使い分けるトレーダーも珍しくありません。しかし口座Aで買い、口座Bで売りを持った瞬間、それは禁止行為へと変わるのです。
対象は同一通貨ペアだけではありません。ユーロドルの買いとユーロ円の売りのように、同じ通貨を含む組み合わせも実質的にリスクを固定する取引とみなされ、違反と判断される場合があります。
③他社口座との両建ても対象になる
XMの口座と他社の口座を組み合わせた両建ても禁止されています。理由は複数口座間の両建てと同じで、ゼロカットとボーナスを悪用できてしまうためです。
具体的には、A社で買い・B社で売りを持ち、相場が大きく動いた側でゼロカットを発動させて損失を業者に負担させ、もう一方の口座で利益だけを確保するという手口が成立します。この構造があるため、業者側は厳しく制限しているのです。
複数のFX業者を併用すること自体に問題はありません。問題になるのは、結果として業者をまたいだ両建て状態が成立してしまうことです。各口座のポジション保有状況は定期的に確認しておきましょう。
④複数人での組織的な両建ても禁止
家族や知人と協力し、別名義の口座で買いと売りを分担する行為も規約違反です。名義が異なれば発覚しないと考えられがちですが、IPアドレスや取引パターンから検知されます。
同じ時刻に同じロット数で反対のポジションが建っていれば、名義が別でも偶然では説明がつきません。組織的な両建ては、単独での違反よりも悪質と判断されやすい行為です。
悪意がなくても違反になるケースがある
規約違反の判断に、意図の有無は関係ありません。複数口座でEA(自動売買)を稼働させている場合、EAの判断が偶然重なって別口座に反対のポジションが同時に建つことがあります。
トレーダー本人に両建てのつもりがなくても、業者のシステムは複数口座間の両建てとして検知します。複数口座でEAを回すなら、口座ごとに扱う通貨ペアを分けて設定しておきましょう。
参照:XMの両建てのやり方と注意点|XMTrading Labo
海外FXの両建て違反はどうやってバレる?
「口座が違えば分からないのでは」という発想が、最も高くつきます。海外FX業者は複数の観点から取引状況を記録・分析しており、XMは何を見ているかを公式に開示しています。
- 取引パターンの分析(約定時刻とロット数の一致)
- IPアドレスとデバイス情報
- 異常な利益率
- 出金申請時のチェック
発覚するのは決まって「勝ったあと」
4つ目の「出金申請時のチェック」が、実務上いちばん重要です。出金申請は最終審査のタイミングであり、それまで指摘がないことは見逃されていることを意味しません。
違反状態で取引を続けている間は何も起こらず、資金を引き出そうとした瞬間に発覚するという順序になります。「バレていない」のではなく「まだ出金していない」だけ、というケースがほとんどなのです。
そして没収は、違反が疑われる期間にさかのぼって行われます。1回の違反で得た利益だけでなく、その期間の取引全体が対象になる点に注意しましょう。
ペナルティは3段階で重くなる
| 段階 | 処分の内容 |
|---|---|
| 軽度 | ボーナス・XMポイントの没収 |
| 中度 | 出金拒否、違反が疑われる期間の利益没収 |
| 重度 | 口座凍結、以後の新規口座開設の拒否 |
悪質と判断されると、同じ業者での再開設ができなくなります。1回の違反で、その業者の口座を将来にわたって失う可能性があるということです。
損益ゼロの取引を繰り返すポイント稼ぎも違反
両建てでは買いと売りの両方にXMポイントが付与されます。同一口座内であれば、これ自体は問題のない副次的なメリットです。
一方で、この仕組みを利用して損益ゼロの取引を繰り返し、ポイントだけを稼ぐ行為は規約違反にあたります。相場観にもとづく取引の実態がないポイント獲得は、意図的な制度の悪用とみなされるのです。
海外FXの両建てで必要証拠金がゼロになる仕組み
海外FXの両建てが「最強」と呼ばれる理由は、含み損が固定されることではありません。証拠金維持率の計算式そのものが成立しなくなることです。
XMの必要証拠金は銘柄によって0%と50%に分かれる
XMは両建て時の必要証拠金を、対象銘柄ごとに定めています。
- FX通貨ペア・ゴールド・シルバー:0%。証拠金維持率が100%未満でも新規に両建てポジションを建てられる
- それ以外の全銘柄:50%。最終的な必要証拠金が有効証拠金の合計以下になる場合のみ建てられる
重要なのは前者の「維持率が100%未満でも建てられる」という一文です。通常、証拠金が足りない状態では新規注文が通りません。
ロスカット直前という、最も注文を通したい場面で使えるかどうかが、業者選びで決定的な差になります。株価指数や暗号資産の両建てには50%の証拠金が必要なので、この扱いを受けられるのはFX・ゴールド・シルバーに限られる点も押さえておきましょう。
数字で見る:ロスカット直前に何が起きるか
XMのスタンダード口座で、口座残高10万円、ドル円1ロット(10万通貨)をレバレッジ1,000倍で買った場合を考えます。
ドル円150.00円でエントリーすると、必要証拠金は1,500万円÷1,000=1万5,000円です。XMのロスカット水準は必要証拠金の20%なので、有効証拠金が3,000円を割った時点で強制決済されます。
| 含み損 | 有効証拠金 | 証拠金維持率 | 状態 |
|---|---|---|---|
| -50pips(-5万円) | 5万円 | 333% | 余裕あり |
| -80pips(-8万円) | 2万円 | 133% | 警戒 |
| -90pips(-9万円) | 1万円 | 67% | 両建ての判断ライン |
| -92.5pips(-9万2,500円) | 7,500円 | 50% | マージンコール |
| -97pips(-9万7,000円) | 3,000円 | 20% | 強制ロスカット |
-90pipsの時点で有効証拠金は1万円、維持率は67%です。ロスカットまで残り7pipsしかありません。
ここで同じロット数の売りポジションを建てると、両建て部分の必要証拠金がゼロになります。必要証拠金がゼロになると、維持率を計算する式の分母が消えてしまうのです。
割り算が成立しなくなるため、ロスカットの判定そのものが働かなくなるのです。含み損9万円を抱えたまま、強制決済されない状態を作れます。
実際の画面:両建てすると「証拠金率」の行そのものが消える
理屈だけでは信じにくいので、XMのMT5アプリで実際に確認しました。ゴールド0.01ロットの買いポジションを持った状態と、同数量の売りを追加した直後の画面です。


片建ての状態では、証拠金694円、証拠金率569.88%と表示されています。ここまでは通常の取引画面です。


売りを追加すると、証拠金の行と証拠金率の行そのものが画面から消えます。必要証拠金がゼロになったため、計算する対象がなくなったのです。
有効額3,700円と可能額(余剰証拠金)3,700円が一致している点にも注目してください。有効額から必要証拠金を引いたものが可能額なので、両者が一致するのは必要証拠金が0円のときだけです。
証拠金率が存在しない以上、ロスカット判定の分母もありません。この状態では含み損がいくら膨らんでも強制決済は起きません。
もう1点、両建てを組んだ直後に合計損益が-94円から-349円へ広がっています。相場が動いた分に加えて、売りポジションのスプレッドが含み損として即座に乗ったためです。両建ては建てた瞬間にコストが確定するという、後半で扱う話の実例でもあります。
なお、この計算はスタンダード口座(1ロット=10万通貨)を前提にしています。マイクロ口座は1ロット=1,000通貨なので、金額はすべて100分の1になります。
国内FXでは同じことができない
国内の主要業者が採用する両建てMAX方式では、片側分の必要証拠金が残ります。含み損と有効証拠金は固定されるので維持率も動かなくなりますが、分母はゼロになりません。
加えて国内業者のロスカット水準は100%前後に設定されていることが多く、XMの20%より早く執行されます。両建てを建てようとした時点ですでに維持率が足りず、新規注文が弾かれる可能性があるのです。
「ロスカット回避なら海外FX」と言われる実体は、レバレッジの高さではなくこの2点にあります。維持率100%未満でも両建てを建てられること、そしてロスカット水準が20%であることです。
最大の落とし穴は「解除した瞬間」にある
必要証拠金がゼロなのは、両建てが成立している間だけです。片方だけを決済した瞬間、残ったポジションに通常の必要証拠金が発生します。
先ほどの例で売りポジションだけを外すと、買い1ロット分の必要証拠金1万5,000円が復活します。有効証拠金は1万円のままなので、維持率は67%に逆戻りするのです。
ロスカットラインは1万5,000円×20%=3,000円です。残っている余裕は1万円-3,000円=7,000円しかありません。ドル円1ロットは1pipsあたり1,000円なので、解除した直後に7pips逆行すればロスカットされます。
実際にはここから解除時のスプレッドも差し引かれるため、耐えられる幅はさらに狭くなります。解除前に必ず出しておく数字は次の3つです。
ロット数×10万通貨×現在レート÷レバレッジ。例:1ロット×10万×150円÷1,000=1万5,000円
必要証拠金×20%。例:1万5,000円×20%=3,000円
(現在の有効証拠金-ロスカット水準)÷(ロット数×1pipsの金額)。例:(1万円-3,000円)÷1,000円=7pips
3つ目の数字を出さずに解除するのは、残り何メートルか分からないまま崖に向かって走るのと同じです。7pipsしか余裕がないなら、そもそも解除ではなく損切りを選ぶ判断もあります。
海外FXの両建てにおすすめの業者はXMTrading


両建てを実戦で使う前提で業者を選ぶなら、XMTrading(エックスエム)が第一候補になります。理由は前章で見た通り、両建て時の必要証拠金がゼロになり、証拠金維持率が100%を割った状態でも新規に建てられるからです。
| 運営会社 | Tradexfin Limited(セーシェルFSA:SD010)/Fintrade Limited(モーリシャスFSC:GB20025835) |
| 同一口座内の両建て | 可(公式に許可) |
| 両建て時の必要証拠金 | FX通貨ペア・ゴールド・シルバー:0%/その他の銘柄:50% |
| 維持率100%未満での両建て新規建て | 可(FX・ゴールド・シルバー) |
| 最大レバレッジ | 1,000倍(スタンダード・マイクロ・KIWAMI極口座)/Zero口座は500倍 |
| ロスカット水準 | 証拠金維持率20% |
| マージンコール | 証拠金維持率50% |
| ゼロカット | あり(マイナス残高リセット) |
| 保有できる口座数 | 最大8口座(口座間の両建ては規約違反) |
| 取引プラットフォーム | MT4/MT5/XMTD TraderProアプリ(両建て決済機能あり) |
| 口座開設ボーナス | あり(金額は時期により変動) |
| 日本語サポート | あり |
1つ目は、両建てが「最も必要な瞬間」に使えることです。含み損が膨らんで維持率が100%を割った状態は、多くの業者では新規注文が通りません。XMはFX・ゴールド・シルバーの両建てに限り、この状態でも建てられると公式に明記しています。ロスカット回避の道具として成立するかどうかは、この一点で決まります。
2つ目は、ロスカット水準が20%と低いことです。国内業者の100%前後と比べて、片建ての時点で耐えられる幅が広く、両建てを解除したあとの余裕も大きくなります。前章の計算例で「解除後の余裕は7pips」と出ましたが、ロスカット水準が100%の業者なら、同じ状況で解除した瞬間にロスカットです。
3つ目は、MT4/MT5の両建て決済機能(Close By)が使えることです。同時決済のスプレッドを1回分に抑えられるため、両建てを繰り返すほどコスト差が積み上がります。
注意点は1つだけです。XMは8口座まで持てますが、口座をまたいだ両建ては規約違反になります。両建てに使う口座は1つに決め、他の口座で同じ通貨ペアを扱わないようにしましょう。
\口座開設だけで$100ゲット!/
参照:XMTradingの取引条件/XMの両建てのやり方と注意点|XMTrading Labo
海外FXの両建てが実際に効く5つの場面と手順
両建ては万能の手法ではありません。効く場面は限られており、その多くは「判断を保留したい」という状況です。
①ロスカット直前の緊急退避


最も実用性が高い使い方です。含み損が膨らんで強制決済が近づいたとき、同数量の反対ポジションを建てて損益を固定します。
MT4/MT5のターミナルウィンドウで、有効証拠金・必要証拠金・証拠金維持率の3つを控えます。
ロット数がずれると差分に証拠金が必要になります。XMなら完全な同数量で必要証拠金は0円です。
「サポートラインに到達したら」「指標を通過したら」など、相場側の条件を1つに絞ります。
前章の3ステップで数字を出します。余裕が10pipsを切るなら、解除ではなく損切りも選択肢に入れましょう。
注意点は、両建てが損失を消す手段ではないことです。含み損はそのまま残り、決済を先送りしているだけになります。買えるのは時間だけで、その時間の長さはスワップポイントが決めます。
②経済指標発表時のリスクヘッジ


米雇用統計やCPI、政策金利の発表前は方向が読めません。発表前に両建てを作り、トレンドが確定してから不利な側を切るという使い方があります。
直前はスプレッドが広がり始めるため、発表30分前までに建て終えるのが理想です。
数十秒で上下に振られる場面では判断しません。方向が定まるまで待ちましょう。
残した側にストップロスを設定してから伸ばします。設定を忘れると両建ての意味が消えます。
この場面で最大の敵はスプレッドの拡大です。指標発表の瞬間はスプレッドが平常時の数倍に広がることがあり、上下に振られる往復ビンタで買いと売りの両方が損失になるケースもあります。
リアル口座で試す前に、デモ口座で指標発表時の値動きとスプレッドの挙動を体験しておきましょう。平常時のチャートだけを見て組み立てた計画は、発表の瞬間にほぼ機能しません。
③相場の急変動をやり過ごす
短時間で50pips以上動くような場面では、損切りするか耐えるかの判断が難しくなります。両建てで一度損益を止め、値動きが落ち着いてから判断するという選択肢が取れます。
ここでの両建ては、判断材料がそろうまでの時間稼ぎです。「いつ解除するか」を決めずに建てると、ポジションが放置されるだけで終わります。
目安として、急変動をやり過ごす目的なら保有は数時間から数日に収めます。それ以上かかるなら、そもそも相場観が外れていたと判断したほうが健全でしょう。
④うねり取りで利幅を積み増す
長期の買いポジションを維持したまま、一時的な下落を売りで取る手法です。つなぎ売りとも呼ばれます。
上昇トレンドの押し目で売りを建て、トレンド再開のタイミングで売りだけを利確します。本来は耐えるだけの調整局面を、収益機会に変えられる点がメリットです。
一方で、売りを外した直後に下落が続けば、せっかく積んだ利益は削られます。長期ポジションの含み益を減らすリスクを取る手法だと理解したうえで使いましょう。
言葉だけでは分かりにくいので、値動きの型が異なる2つのパターンを図にしました。どちらも買いポジションを持ったまま、押し目で売りを重ねる流れです。
例①:値動きが速い銘柄のつなぎ売り


同時に移動平均線の直下へストップロスを置きます。
ストップロスは直近高値に設定します。買いと売りのエントリーライン間の値幅(図の両矢印)は、この時点で確定した利益です。
反発が想定より強かったケースです。損失はストップロスまでの幅に限定されています。
確定した利幅から売りの損切り分を引き、買いの残り利幅を足したものが最終的な利益です。売りが損切りで終わっても、合計は買いを持ち続けた場合を上回ります。
例②:値動きが緩やかな銘柄のつなぎ売り


ストップロスは直近安値に置きます。
エントリーライン間の値幅(図の両矢印)が、スプレッド差引前の確定利益になります。
例①と同じく、つなぎの売りは損切りで終わっています。値動きが緩やかな分、損切り幅も小さく済むのが特徴です。
実体の小さな足が並び、上昇の勢いが鈍ったところで買いを利確します。買いを持ち続けただけの場合より、確定利幅の分だけ利益が増えています。
2つの例に共通するのは、つなぎの売り自体は損切りで終わっているのに、合計では買いを持ち続けた場合より利益が増えているという点です。売りを建てた時点でエントリーライン間の利幅が確定するため、その後に売りが損切りになっても、確定分から差し引かれるだけで済みます。
逆に言えば、売りのストップロスを置かずに放置すると、この構造は崩れます。つなぎ売りは必ずストップロスと一緒に建てましょう。
⑤年をまたぐ損益調整(税金)
海外FXの利益は雑所得として総合課税の対象になり、決済した年の所得として計上されます。12月31日時点で決済していないポジションの含み損益は、その年の課税対象になりません。
今年すでに大きな利益が出ている状況で含み益ポジションを持っている場合、両建てで損益を固定したまま年をまたぎ、翌年に両方を決済するという使い方があります。
ただし、この方法は節税ではなく課税の繰り延べです。利益が翌年に移るだけなので、翌年の所得見込みが今年より低い場合にしか意味がありません。総合課税は累進なので、所得が平準化される年に寄せると税率が下がるという理屈になります。
さらに海外FXには重要な制約があります。国内FXは申告分離課税20.315%で損失を3年間繰り越せますが、海外FXは損失の繰越控除が使えません。翌年に損失が出ても、今年の利益とは相殺できないのです。
法人口座では期末の評価方法が個人と異なるため、同じ考え方は使えません。実行前に税理士へ確認しましょう。
両建てを解除する3つの選択肢と使い分け
両建ての成否は、建てるときではなく外すときに決まります。選択肢は次の3つになります。
| 解除の方法 | 使う場面 | ねらい |
|---|---|---|
| 両建て決済機能で同時に決済 | 値動きが読めない、コストを止めたい | 損失を確定させ、証拠金を解放する |
| 含み損側から決済 | トレンドがさらに伸びそう | 有利な側を伸ばして利益を取りにいく |
| 含み益側から決済 | レンジに戻りそう、押し目・戻り目をつけそう | 利益を確定し、残った側の含み損の回復を待つ |
判断の軸は単純です。トレンドが継続すると考えるなら含み損側を切り、反転すると考えるなら含み益側を切ります。どちらとも判断できないなら、同時決済が正解です。
「判断できないから両建てのまま放置する」は選択肢に入りません。放置している間もスワップは発生し続けるからです。
なお、同時に決済するときはMT4/MT5の両建て決済機能(Close By)を使いましょう。2つのポジションを直接相殺できるため、個別に決済するよりスプレッドを1回分節約できます。
海外FXの両建てで先に計算すべき2つのコスト
両建ては損益を固定しますが、コストは固定しません。保有している間ずっと減り続ける資金があるという前提で組み立てる必要があります。
スプレッドは建てた瞬間に2回分乗る
両建てはポジションを2つ建てるため、エントリーの時点でスプレッドが2回分発生します。ドル円1ロット・スプレッド1.6pipsなら、建てた瞬間に3,200円の含み損が乗る計算です。
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 買いエントリー時のスプレッド | 1.6pips×1,000円 | 1,600円 |
| 売りエントリー時のスプレッド | 1.6pips×1,000円 | 1,600円 |
| 建てた瞬間の合計コスト | — | 3,200円 |
決済時は両建て決済機能を使うことで、個別に決済するよりスプレッドを1回分節約できます。同時に外すなら、必ずこの機能を使いましょう。
スプレッドは時間帯や相場状況で変動します。実際の数値は取引前にXMのスプレッド一覧で確認してください。
スワップは合計でマイナスになり、毎日削られる
買いと売りの両方にスワップポイントが発生します。買いのプラススワップより売りのマイナススワップが大きくなる設計のため、合計はマイナスになることがほとんどです。
このコストは日をまたぐたびに積み上がります。相場がまったく動かなくても、有効証拠金は毎日削られていくのです。
前章のロスカット回避の例で考えてみましょう。両建てを建てた時点の有効証拠金は1万円でした。ここで合計スワップが1日500円のマイナスだったとすると、20日で有効証拠金がゼロになります。
「相場が戻るまで待つ」と決めたはずが、待っている間に資金が尽きるという結末です。両建てで買える時間には、必ず期限があります。
- 合計スワップの1日あたりの金額(XMのスワップ計算ツールで算出できます)
- 現在の有効証拠金から、解除後のロスカット水準までの金額
- その金額を1日あたりのスワップで割った「耐えられる日数」
「あと何日耐えられるか」が出せない状態で両建てを建てるのは、返済期限を決めずに借金をするのと同じです。3日で解除するつもりが1か月放置され、スワップだけで資金が尽きるという例は珍しくありません。
スワップポイントは市場金利や流動性の影響で日々変わります。保有中も定期的に条件を確認しておきましょう。
海外FXの両建てに関するよくある質問
- 同一口座内の両建てなら、どの海外FX業者でも認められていますか?
-
主要な海外FX業者は同一口座内の両建てを認めていますが、すべての業者・すべての口座タイプで認められているとまでは言えません。ボーナス対象口座やスワップフリー口座に個別の制限を設けている業者もあります。口座開設前に、実際に使う口座タイプの規約で両建ての項目を確認しましょう。
- 別の通貨ペアで両建てしても違反になりますか?
-
同一口座内であれば問題ありません。違反が問題になるのは口座をまたぐ場合です。その際は同一通貨ペアに限らず、ユーロドルの買いとユーロ円の売りのように同じ通貨を含む組み合わせも、実質的にリスクを固定する取引として違反と判断される場合があります。
- 両建てをしたまま出金申請をしても大丈夫ですか?
-
同一口座内の両建てであれば問題ありません。ただし出金申請時には取引履歴のチェックが行われます。過去に複数口座間や他社口座との両建てがあれば、この段階で発覚することになります。
- 両建てすれば絶対に損をしないのでは?
-
損益は固定されますが、コストは止まりません。エントリー時にスプレッドが2回分かかり、保有中はスワップが毎日発生します。相場が動かなくても資金は減り続けるため、損をしない状態にはならないのです。両建ては損失を消す手法ではなく、判断を保留するために時間を買う手法だと考えましょう。
- 複数口座でEAを動かしています。違反になりますか?
-
同じ通貨ペアを扱うEAを複数口座で稼働させている場合、偶然反対のポジションが同時に建つと複数口座間の両建てとして検知される可能性があります。意図の有無は問われません。口座ごとに扱う通貨ペアを分けて設定しておきましょう。
- 両建て中に証拠金維持率が表示されなくなりました。故障ですか?
-
故障ではありません。完全な両建て状態では必要証拠金がゼロになるため、証拠金維持率を計算する式の分母が消えます。XMのMT5アプリでは、証拠金と証拠金率の行そのものが画面から消える形で表れます(本記事の実画面を参照)。片方を決済して必要証拠金が復活すれば、通常の表示に戻ります。
海外FXの両建てのまとめ
海外FXの両建ては、禁止されている手法ではありません。禁止されているのは、口座をまたぐという特定の使い方です。この境界線さえ守れば、ロスカット回避や指標発表時のヘッジとして使える現実的な道具になります。
ただし両建ては、損失をなかったことにする手法ではありません。できるのは損益を止めて、判断のための時間を買うことだけです。その時間はスプレッドとスワップという代金を払って買っているものであり、支払いが続く以上、期限は必ず訪れるのです。
- 使うのは1つの口座だけか(複数口座・他社口座をまたいでいないか)
- 複数口座でEAを動かしている場合、通貨ペアが重複していないか
- 解除する条件を、相場側の事実で1つに絞れているか
- 解除した後に耐えられるpips数を計算してあるか
- 1日あたりの合計スワップから、耐えられる日数を出してあるか
この5項目のうち1つでも空欄があるなら、両建てを建てるタイミングではありません。特に4つ目と5つ目は、含み損を抱えた状態では冷静に計算しづらい項目です。ポジションを持つ前に、自分の口座の数字であらかじめ計算しておくことをおすすめします。
両建て時の必要証拠金がゼロになり、証拠金維持率が100%を割った状態でも新規に建てられる環境は、両建てを実戦で使ううえで大きな差になります。まずはデモ口座で解除のタイミングを試してから、リアル口座に移るという順番が安全でしょう。
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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の取引手法や金融商品の勧誘を目的とするものではありません。FXを含むデリバティブ取引には、投資元本を失う可能性を含む高いリスクが伴います。両建ての可否・必要証拠金・スプレッド・スワップポイント・ロスカット水準などの取引条件は変更される場合があるため、実際の取引前に必ず各業者の公式サイトおよび利用規約でご確認ください。税務上の取り扱いは個別の状況によって異なります。具体的な判断は税理士など専門家にご相談ください。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。





