仮想通貨のステーキングとは?仕組み・利率・おすすめ取引所を初心者向けに解説

仮想通貨のステーキングは、対象の通貨を取引所に預けておくだけで報酬がもらえる仕組みです。売買のタイミングを考える必要がなく、保有しているだけで枚数が増えていく。
イメージとしては銀行預金の利息に近いですが、年率は桁違い。銘柄によっては10%を超えるものもあります。
ただし、どの取引所を使うかで受け取れる報酬が大きく変わる。同じ銘柄をステーキングしても、取引所が報酬から差し引く手数料は0%〜28%まで開きがあります。この差を知らずに始めると、本来もらえるはずの報酬をかなり取りこぼすことになる。
この記事ではステーキングの仕組み、取引所ごとの利率と手数料の比較、始め方までを初心者向けにまとめています。
仮想通貨のステーキングとは?
仮想通貨のステーキングは、対象の通貨を取引所に預けることで一定の報酬を受け取れる運用方法です。やることは「預ける」だけ。自分で売買する必要はなく、預けている間は自動的に報酬が積み上がっていきます。
報酬は預けた通貨と同じ銘柄で受け取る。たとえばイーサリアム(ETH)をステーキングすれば、報酬もETHで入ってくる。受け取った報酬がそのままステーキングに回るので、複利で増えていく仕組みです。
なぜ預けるだけで報酬がもらえるのか
仮想通貨のブロックチェーンは、取引データを記録・承認する作業が常に必要です。この作業に参加する対価として報酬が支払われる。ステーキングは自分の通貨を預けることでこの作業に間接的に参加し、報酬の一部を受け取る仕組みです。
技術的にはProof of Stake(PoS)と呼ばれる方式で、通貨を多く預けている参加者ほど承認作業を担当しやすくなる。取引所のステーキングサービスを使う場合、こうした部分はすべて取引所が代行してくれるので、ユーザーが意識する必要はありません。
「なぜタダで増えるのか」の答えは、ブロックチェーンの維持に貢献しているから。怪しい仕組みではなく、ネットワーク運営に必要な役割への対価です。
ステーキングとレンディングの違い
「預けて増える」という点ではレンディング(貸暗号資産)も似ている。初心者が混同しやすいので整理しておきます。
ステーキングは、ブロックチェーンの維持に通貨を預けて報酬を得る仕組み。対象はPoSを採用した銘柄に限られますが、取引所によっては預けるだけで自動的に始まり、いつでも引き出せます。
レンディングは、自分の通貨を取引所や他のユーザーに貸し出して利息を受け取る仕組み。ビットコインを含むほぼすべての銘柄が対象ですが、貸出期間中は引き出せないのが一般的。募集枠が埋まっていて、そもそも貸し出せないケースも少なくありません。
どちらが良いかは銘柄と目的次第。ステーキング対応銘柄を長期保有するなら、手間のかからないステーキングのほうが始めやすい。ビットコインを運用したいならレンディングを検討する、という使い分けです。
ビットコインはステーキングできない
積立記事からの流れで読んでいる人は注意してほしい点です。ビットコイン(BTC)はステーキングの対象外。
理由はシンプルで、ビットコインはPoSではなくPoW(Proof of Work)という別の仕組みで動いているから。ステーキングはPoS系の通貨でしか成り立ちません。
ビットコインを保有したまま運用したい場合は、先ほど触れたレンディングを使うことになります。
ステーキング対象になる主な銘柄は、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、ポルカドット(DOT)、カルダノ(ADA)、コスモス(ATOM)など。
ステーキングでどれくらい増える?おすすめの取引所は?
ステーキングの利率は銘柄と取引所の組み合わせで決まります。同じ銘柄でも取引所ごとに利率が違う。この差は、取引所がステーキング報酬から差し引く手数料によるものです。
BITPOINTは手数料ゼロ。ネットワークからの報酬がそのままユーザーに渡る。SBI VCトレードは25%、GMOコインは最大28%を差し引いてから分配しています。同じ銘柄でも受け取れる金額にかなりの差が出ます。
主要3社の比較をまとめました。
| BITPOINT | SBI VCトレード | GMOコイン | |
|---|---|---|---|
| 対応銘柄数 | 8 | 14 | 7 |
| 手数料 | 0% | 25% | 最大28% |
| ステーキング開始 | 設定ON | 自動 | 自動 |
| ロック期間 | なし | なし | なし |
| 報酬の受取 | 暗号資産 | 暗号資産 | 暗号資産 |
【※主要銘柄の利率比較表は執筆時点の最新データで作成】
BITPOINT — 利率重視ならここ一択
BITPOINTはステーキング報酬にかかる手数料がゼロ。国内取引所の中でほぼすべての銘柄で最高利率を出しており、「ステーキング報酬 年率国内No.1」を公式に謳っています。
ロック期間なし、いつでも引き出し可能。申し込みも不要で、資産の内訳画面からステーキング設定をONにするだけで始まります。
対応銘柄は8種類と多くはないですが、ETH・SOL・DOT・ADA・ATOMといった主要どころはカバーしている。利率を最優先にするなら、預けたい銘柄が対応している限りBITPOINTを選ばない理由がない。
SBI VCトレード — 銘柄数で選ぶなら
SBI VCトレードはステーキング対応銘柄が14種類と国内最多。BITPOINTでは扱っていないFLR、OAS、XDC、HBAR、NEAR、TRXにも対応しています。
最大の特徴は、対象銘柄を口座に保有しているだけで自動的にステーキングが始まる点。設定も申し込みも不要。買ったらそのまま放置で報酬が入ってきます。
ただし報酬から25%の手数料が差し引かれるため、BITPOINTと同じ銘柄で比べると利率は低くなる。BITPOINTにない銘柄を運用したい場合に選ぶ取引所、という位置づけです。
GMOコイン — 独自銘柄を運用したいなら
GMOコインは、他社では扱っていないASTR(アスター)やXYM(シンボル)などのステーキングに対応しています。これらの銘柄を長期保有するなら、GMOコインが実質的に唯一の選択肢。
SBI VCトレードと同様、口座に対象銘柄を保有しているだけで自動開始。ロック期間もありません。
手数料は最大28%と3社の中で最も高い。主要銘柄の利率ではBITPOINTやSBI VCトレードに劣る場面が多くなります。メインのステーキング先としてではなく、GMOコインでしか扱っていない銘柄を運用したいときのサブ口座として考えるのが現実的です。
ステーキングの始め方
ここではBITPOINTを例に説明します。他の取引所でも流れはほぼ同じです。
ステップ1:口座を開設する
BITPOINTの公式サイトからアカウントを作成し、本人確認を行います。マイナンバーカードがあれば最短即日で完了。運転免許証でも申請できますが、数日かかる場合があります。
ステップ2:対象の仮想通貨を購入する
口座が開設できたら、ステーキングしたい銘柄を購入。ETH、SOL、DOTなど対象銘柄の中から選んでください。
販売所でも取引所(板取引)でも構いませんが、コストを抑えたいなら板取引がおすすめです。
ステップ3:ステーキング設定をONにする
BITPOINTの場合、購入しただけでは自動で始まりません。資産の内訳画面からステーキング設定をONにする。スイッチを切り替えるだけなので数秒で終わります。
SBI VCトレードやGMOコインならこの手順すら不要。口座に対象銘柄を保有しているだけで自動的にステーキングが始まります。
ステーキングの注意点
価格下落リスクは報酬を上回ることがある
ステーキングで年率5%の報酬を得ていても、預けている通貨の価格が20%下がれば日本円換算ではマイナス。報酬で枚数は増えますが、価格変動のほうがはるかに大きい。
ステーキングは「持っているだけで儲かる」仕組みではなく、「どうせ長期保有するなら報酬ももらっておく」くらいの位置づけで考えてください。
ステーキング報酬にも税金がかかる
ステーキングで受け取った報酬は、受け取った時点の価格で雑所得として課税されます。積立記事で触れた税金の仕組みと同じで、給与所得と合算の累進課税。
注意したいのは、売却していなくても報酬を受け取った時点で課税対象になること。毎月自動で報酬が入ってくるので、気づかないうちに課税対象額が積み上がっていく可能性があります。
取引所から報酬の履歴はダウンロードできるので、年に一度は確認しておくこと。雑所得が年間20万円以下なら確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要です。
すべての仮想通貨がステーキングできるわけではない
ステーキングはPoS系の通貨でしか成り立たない仕組みです。国内取引所で扱っている銘柄のうち、対応しているのは一部だけ。
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など保有者が多い銘柄でもステーキング対象外のものがある。自分の通貨が対応しているかどうかは、各取引所の対応銘柄一覧で確認してください。
対象外の銘柄を運用したい場合は、レンディングなど別の方法を検討することになります。
まとめ
ステーキングは、対象の仮想通貨を預けておくだけで報酬が得られる運用方法です。売買のタイミングを考える必要がなく、長期保有との相性がいい。
取引所選びでは手数料の差が利率に直結する。手数料ゼロで利率が国内最高水準のBITPOINTが第一候補。対応していない銘柄を運用したい場合はSBI VCトレードやGMOコインを併用するのが合理的です。
まずは少額から。口座を開設して、ステーキング対応の銘柄を買って、設定をONにする。それだけで始められます。

