LPトークンとは?価格の計算から分解方法まで!
「LPトークンって一体何者?!そもそもLPって何?!」
仮想通貨の運用で複利収入を得ようとしている方々にとって、初めて聞く横文字はまさに未知との遭遇そのもの。
このページでは、「LPトークン」について、概要、入手方法から解除方法まで、一通り解説していこうと思います!
LPトークンとは?
LPトークンとは証明書
LPトークンとは、「Liquidity Provider(流動性提供者)トークン」の略称で、ユーザーがAMM型の「分散型取引所(DEX)」に流動性を提供する対価として受け取ることができます。
また、提供した通貨を回収する際に必要となる、いわば「証明書」のようなものです。
また、LPトークン自体には、BTCやETHなどのような通貨としての価値は無く、LPトークンを受け取った各取引所内での使用がメインとなります。
AMM型の分散型取引所とは
AMMとは「Automated Market Makers(自律的マーケットメーカー)」の略称で、ユーザーと流動性プールでの自動取引(Peer-to-Contract)を実現させるシステムのことを意味します。
代表例としてUniswap、PancakeSwap、Raydiumなどが挙げられます。
なぜLPトークンは存在するのか?
AMM型分散型取引所がLPトークンを無料配布する主な目的は、「流動性の確保」です。
例えば、ユーザーが通貨を交換したい場合は、それらの通貨が蓄積されている流動性プールから取引が行われます。
もしも流動性が低すぎる場合、どちらか片方のトークンの量が足りずに取引が成立しない場合があります。
取引所はLPトークンを配布し、より多くのユーザーを獲得を目指しています。
LPトークンの用途
LPトークンの基本的な使い道2つ
取引所への流動性提供によってLPトークンを獲得しても、そのままでは意味がありません。
LPトークンの使い道は主に2つあります。
- LPトークンをイールドファーミングして複利収入を得るため
- LPトークンを解除(分解)して預け入れた2種類のペア通貨を回収するため
LPトークンをファーミングしよう!
LPトークンを受け取ったら、そのまま保有しているのではなく、預け入れた取引所内のファームに、受け取ったLPトークンを預け入れましょう。
それを仮想通貨界隈では、「イールドファーミング」と言い、預け入れた取引所が発行する独自通貨と交換することができます。
ファーミングで年利150%を達成できる?!
取引所によっては、LPトークンのファーミングで年利150%以上を達成することが可能です。
「PancakeSwap」の例を画像と共に見ていきましょう。
こちらがPancakeSwapのホーム画面になります。ここでFarmsを選択します
するとFarmsから、預け入れられる通貨の組み合わせ一覧を確認することができます。
もしあなたがXENDとBNBの流動性をPancakeSwapに提供すると、あなたはXEND-BNBのLPトークンを入手できます。
XEND-BNBのLPトークンをファーミングした場合のAPR(年換算利回り)は184.08%となっています。
国内取引所のステーキングサービスの年利はおよそ5%ほどなので、通常では考えられない利率で運用することが可能です。
⇩APRについて詳しく知りたい方はこちら!⇩
LPトークンの解除(分解)
ファーミングしたLPトークンは、Farmsからいつでも回収することができます。
そして、LPトークンを各取引所で元の2種類の通貨に戻すことを「解除(分解)」と呼びます。
LPトークンの入手方法
LPトークン入手の一連の流れ
LPトークンの入手方法はとてもシンプルです。分散型取引所のプールにトークンを預け入れると、自然とウォレットのなかに入金されています。
それでは具体的に見てみましょう。
- まず初めに、ユーザーは、2種類のトークンを同比率(1:1)で、ペアにして流動性プールに預け入れます。
- 例として、ETHとUSDCのペアを提供したい時は、それらのトークンを1:1=0.1ETH:260USDCで提供する必要があります。
- それらのペア通貨の流動性提供が完了すると、その対価としてまずステーキング報酬が定期的に与えられます。
- それに加えて、各取引所の発行するLPトークンが、自動でウォレットに追加されているはずです。
そこでもらえるLPトークンの数は、あなたが流動性を提供したトークンのプール全体に対する割合となります。
LPトークン運用における注意点3つ!
ここでは、LPトークンを運用するに当たって、必ず知っておきたい注意点を3つほど解説します。
- 保有しているLPトークンの価格計算が困難
- 変動損失(パーマネントロス)の可能性がある
- 流動性マイニングはいつか終了する
保有しているLPトークンは価格の計算が困難
預け入れた2種類の通貨は、常に異なる価格変動をします。
なので、一度2種類のペア通貨を流動性に提供すると、自分の受け取ったLPトークンの価格が非常に把握しづらくなっています。
預け入れたLPトークンの価格の計算式はこちらになります。これらにそれぞれの値を代入することで、あなたの預け入れたLPトークンの価格が求められます。
※自動計算サイトのリンクを下に貼っているので、飛ばしてもらっても構いません。
しかし、自分で計算するのが難しいという方のために、今自分が保有しているLPトークンの価値が一眼でわかるサイトをご紹介します。
LPトークンの保有量と価値がひと目でわかるサイト「growing.fi」
変動損失(インパーマネントロス)の可能性がある
変動損失(インパーマネントロス)とは、通貨の価格変動によって発生する損失のことです。
言い換えると、預け入れたペア通貨の価格と、そのペア通貨を預け入れずにそのまま保有していた場合の価格を比べた時に、そのまま保有していた方が儲かる場合のことを指します。
保有時にはとても気付きにくく、計算方法もややこしいので非常に厄介です。
こちらが価格変動に対する変動損失の割合の早見表になります。
- 価格変動1.25倍=損失0.6%
- 価格変動1.25倍=損失2.0%
- 価格変動1.75倍=損失3.8%
- 価格変動2.0倍=損失5.7%
- 価格変動3.0倍=損失13.4%
しかし、具体的な数字を自分で計算するには困難なので、ウォレットに接続するだけで自動的に損失分を算出してくれるサイト、yieldwatchをご紹介します。
こちらが、自動で変動損失を計算するサイトになります。
流動性マイニングはいつか終了する
このようなお得なトークンが配布されるのは、より多くの参加者を集める為です。
多くの分散型取引所は、まだ開発されてから間も無く参加者が多くはありません。
流動性提供は、参加者が増えることによって、利率が低下するトレードオフの関係になっています。
その結果、ユーザー数が一定数以上を超えると流動性マイニングは終了することがあります。
実際に、分散型取引所最大手であるUniswapでは、ユーザー数の増加に伴い流動性マイニングを2020年11月17日に終了しています!
下記の画像は、Uniswapのローンチから2021年4月までのユーザー数のグラフです。参加者は2021年1月の70万人から、現在では200万人近くまでに上昇していることがわかります。
言い換えれば、今のうちにそれらのサービスを使わなければ勿体無い!ということになります。
LPトークンが配布される取引所の例2つ!
それでは最後に、流動性を提供することによってその対価としてLPトークンが配布される分散型取引所の例を2つほど紹介したいと思います。
PancakeSwap
まず1つ目は、大手AMM型分散型取引所のPancakeSwapです。PancakeSwapの2021年5月現在の時価総額は、約3500億円で仮想通貨全体で43位となっています。
PancakeSwapはネットワークにBinance Smart Chain(BSC)を採用していて、わずか数十円の手数料で取引を行うことが可能です。
さらに、LPトークンのファーミングでは、種類によってはAPR(年換算利回り)が1000%を超えるペア通貨も存在します。
また、PancakeSwapでは、もらったLPトークンをファーミングすることで、CAKEコインという通貨を受け取ることができます。CAKEは他の仮想通貨同様、値段がついているので、取引所にて売買が可能となっております。
詳細は以下の記事にて解説させていただきます。
Raydium
そして2つ目の取引所は、Raydiumです。2021年現在の時価総額は約330億円で全体では230位となっています。こちらは2021年2月にローンチしたばかりで、比較的新しく、将来性がある取引所になっています。
Raydiumでは、ブロックチェーンにSolanaを採用していて、PancakeSwapなどのBinace Smart Chainより安い手数料を実現させました。
また、APR(年換算利回り)が150%を超えるファーミングを行うことも可能なので、是非ともお勧めしたい取引所の1つです。
詳細はこちらからご覧ください
LPトークンのまとめ
今回は、LPトークンの基本的な概要から、取り扱う取引所までを解説させていただきました。
LPトークンを取引所に預けるだけで、銀行預金とは比にならない年利率を獲得することができます。
是非この機会に、LPトークンを獲得してみてはいかがでしょうか?