イールドファーミングとは?その特徴や注目理由、やり方まで徹底解説!!

イールドファーミングとは
イールドファーミング(Yield Farming)とは、単に暗号資産を保有するだけでなく、それをDeFi(分散型金融)のプロトコルに提供または貸し出すことで、金利や手数料、追加のトークンといった形で収益(Yield)を獲得する運用手法を指します。
「利回りを耕す」という言葉の通り、デジタル資産を有効活用して、まるで農作物を育てるように収益を生み出す行為の総称です。
2020年の「DeFiサマー」をきっかけに爆発的に普及したこの概念は、2025年現在、単なる高利回りを追求する投機的な活動から、より持続可能で洗練された資産運用戦略へと進化を遂げています。
銀行預金が法定通貨を銀行に預けて利息を得るように、イールドファーミングは暗号資産をスマートコントラクト(自動実行されるプログラム)ベースのプロトコルに預け、その対価としてリターンを得る、デジタル時代の新たな金融活動です。
イールドファーミングの種類
イールドファーミングは、収益を得るための具体的なアクションによって、いくつかの主要なカテゴリーに分類されます。
これらは相互に排他的なものではなく、多くのDeFiプロトコルでは複数の手法を組み合わせて、より高い利回りを実現する戦略が取られています。
- 流動性提供(Liquidity Providing)
- ステーキング(Staking)
- 貸付(Lending)
- 流動性マイニング(Liquidity Mining)
流動性提供(Liquidity Providing)
流動性提供は、イールドファーミングの最も代表的な手法です。
DEX(分散型取引所)では、ユーザー同士が直接トークンを交換するために「流動性プール」と呼ばれるトークンのペア(例:ETH/USDC)が用意されています。
流動性提供者は、このプールに指定された2種類のトークンを同価値分預け入れ、その見返りとして、そのプールで行われる取引手数料の一部を報酬として受け取ります。
提供した流動性の証明として「LPトークン」が発行され、これが後述する流動性マイニングの鍵となります。
ステーキング(Staking)
ステーキングは、特定の暗号資産をプロトコルにロック(預け入れ)することで、ネットワークのセキュリティや運営に貢献し、その対価として報酬を得る行為です。
イーサリアムなどPoS(プルーフ・オブ・ステーク)コンセンサスアルゴリズムを採用するブロックチェーンのネイティブトークンをステーキングする場合が典型的ですが、DeFiの世界ではより広義で使われます。
例えば、前述のLPトークンをさらに別の場所にステーキングして追加報酬を得たり、プロトコルのガバナンストークンをステーキングして、運営方針に関する投票権を得ながら報酬を受け取ったりするケースも含まれます。
貸付(Lending)
貸付(レンディング/Lending)は、イールドファーミングの最もシンプルな形態の一つです。
AaveやCompoundといったレンディングプロトコルに自身の暗号資産を貸し手として預け入れると、その資産を借り手が借りる際に支払う金利の一部を報酬として受け取ることができます。
銀行の預金に近いモデルですが、DeFiでは仲介者が存在しないため、より高い金利が提供される傾向にあります。
貸し出した資産は、他のユーザーによってレバレッジ取引などに活用されます。

流動性マイニング(Liquidity Mining)
流動性マイニングは、流動性提供者に対して、取引手数料の報酬に加えて、そのプロトコル独自のガバナンストークンなどを追加報酬として付与する仕組みです。
これは、プロトコルの初期段階において、より多くのユーザーに流動性を提供してもらうための強力なインセンティブとして機能します。
例えば、あるDEXに流動性を提供して得たLPトークンを、指定された場所にステーキングすることで、そのDEXのガバナンストークンが「採掘(Mining)」できるように配布される、といった二重の報酬構造が一般的です。

APY (Annual Percentage Yield) とは
APY(Annual Percentage Yield:年間利回り)は、イールドファーミングのリターンを測る上で最も重要な指標です。これは、獲得した報酬を再投資することで得られる複利効果を含んだ、1年あたりの収益率を示します。
一方で、APR(Annual Percentage Rate:年換算利回り)という指標も存在します。
APRは複利を考慮しない単利の収益率です。
例えば、APRが12%のプロトコルで、得られた報酬を毎月手動で再投資すれば、APYは12%を上回ります。多くのDeFiプロトコルでは、ユーザーが何もしなくても自動的に複利運用が行われるため、実質的な収益率を示すAPYが広く用いられています。
ただし、APYはあくまで過去の実績やその時点での予測値であり、将来の収益を保証するものではありません。
DeFi市場の参加者数、トークン価格の変動、プロトコルの報酬配布量の変更など、様々な要因によってAPYは常に変動します。
特に、非常に高いAPYを提示している新しいプロトコルは、トークン価格の急落や参加者の増加によって、APYが短期間で大幅に低下するリスクがあることを常に念頭に置く必要があります。

イールドファーミングのメリット
イールドファーミングが多くの投資家を惹きつける理由は、従来の金融システムでは得難い、いくつかの際立ったメリットにあります。
- 高い利回りと多様な収益機会
- エコシステムへの参加
高い利回りと多様な収益機会
最大の魅力は、何と言ってもその高い利回りです。
2025年現在、市場が成熟し、かつてのような年利数千%といった異常な数値は稀になりましたが、それでもステーブルコインの運用で年利5%〜15%、よりリスクの高いペアではそれ以上のリターンが期待できます。
これは、ゼロ金利政策が続く多くの国の銀行預金金利とは比較にならない水準です。
さらに、収益機会が多様である点も大きなメリットです。
単一のプロトコルに資産を預けるだけでなく、得られたLPトークンを別のプロトコルでステーキングしたり、レンディングで得た利息付きトークンを担保に新たな資産を借り入れてさらに運用したりと、複数のプロトコルをレゴブロックのように組み合わせることで、収益機会を最大化する戦略を構築できます。
エコシステムへの参加
イールドファーミングは、単なる金銭的なリターンを得る行為に留まりません。
多くのプロトコルでは、流動性提供者やステーキング参加者に対して、ガバナンストークンが報酬として配布されます。このトークンを保有することは、そのプロトコルの運営方針(手数料の変更、新規機能の追加、開発資金の用途など)に対して投票する権利を持つことを意味します。
つまり、ユーザーは単なる利用者ではなく、プロトコルの意思決定に参加する「株主」のような立場になることができます。
自身の貢献がプロトコルの成長に繋がり、その結果としてガバナンストークンの価値が向上すれば、キャピタルゲインという形でさらなるリターンを得ることも可能です。
このように、DeFiエコシステムの発展に直接的に関与し、その成長の恩恵を享受できる点は、中央集権的な金融サービスにはない大きな魅力です。
イールドファーミングするならオススメのDEX/DeFi
2025年現在、数多くのDeFiプロトコルが存在しますが、ここでは特に実績、安全性、流動性の観点から信頼性が高く、初心者から上級者まで幅広く利用されている代表的なプラットフォームを5つ紹介します。
Aave
Aaveは、DeFiにおけるレンディング(貸付)プロトコルの代表格です。
ユーザーは自身の暗号資産を貸し手として預け入れ、安定した金利収入を得ることができます。
また、預け入れた資産を担保に、他の暗号資産を借り入れることも可能です。
Aaveの特筆すべき点は、その高い流動性と、フラッシュローン(無担保で超短期の貸付)といった革新的な機能、そして複数のブロックチェーン(Ethereum, Polygon, Avalancheなど)に対応するマルチチェーン戦略です。
安定した利回りを求める低リスク志向のユーザーにとって、最初のステップとして最適なプラットフォームの一つです。

PancakeSwap
PancakeSwapは、BNB Smart Chain(BSC)上で最大のDEX(分散型取引所)です。
Ethereumに比べてガス代(取引手数料)が非常に安価であるため、少額からでも気軽にイールドファーミングを試すことができます。流動性提供やステーキングはもちろんのこと、「Syrup Pools」での追加報酬獲得、宝くじ(Lottery)、NFTマーケットプレイスなど、エンターテイメント性の高い機能が豊富に揃っているのが特徴です。
初心者にとって、DeFiの様々な機能を体験するのに非常に適したプラットフォームと言えるでしょう。
Curve Finance
Curve Financeは、ステーブルコイン(USDC, USDT, DAIなど)同士の交換に特化したDEXです。
アルゴリズムを最適化することで、価格が連動する資産同士の交換において、スリッページ(取引による価格のズレ)を極限まで抑えることを可能にしています。
この特性から、ステーブルコインペアの流動性提供者にとっては、インパーマネントロスのリスクを最小限に抑えながら、安定した取引手数料収入を得られる理想的な環境です。
DeFiにおける「安定資産の運用場所」として、確固たる地位を築いています。
Compound
Compoundは、Aaveと並ぶDeFiレンディングプロトコルの草分け的存在です。
ユーザーが資産を供給すると、その証明として「cToken」(cUSDC, cETHなど)が発行され、このcTokenは時間とともに価値が上昇(=利息が付与)していきます。
Compoundは、流動性マイニングの仕組みを広く普及させたことでも知られており、資産の貸し手と借り手の双方にガバナンストークンであるCOMPを配布することで、エコシステムの成長を加速させました。
シンプルで堅牢な設計は、多くのDeFiユーザーから信頼を得ています。
Balancer
Balancerは、従来のDEXが2種類のトークンペアで流動性プールを構成するのに対し、最大8種類までのトークンを任意の比率で組み合わせた多角的なプールを作成できる、柔軟性の高いDEXです。
これにより、ユーザーは自身のリスク許容度に合わせてカスタマイズされたポートフォリオ(インデックスファンドのようなもの)を構築し、流動性提供を行うことができます。
例えば、「BTC 30% / ETH 30% / USDC 40%」といったプールを作成し、自動的なリバランスの恩恵を受けながら手数料収入を得ることが可能です。より高度で戦略的なポートフォリオ運用を目指すユーザーに適しています。
イールドファーミングの主要リスクと2025年の対策
高いリターンが期待できるイールドファーミングですが、その裏には相応のリスクが存在します。2025年の成熟した市場環境において、これらのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが、持続的な成功の鍵となります。
インパーマネントロス(IL)の仕組みと軽減策
インパーマネントロス(Impermanent Loss:変動損失)は、流動性提供に特有の最大のリスクです。
これは、流動性プールに預け入れた2つのトークンの価格比率が、預け入れた当初から変動することによって発生する損失を指します。
具体的には、「プールに預けた資産価値」が、「もし預けずに単にウォレットで保有し続けていた場合の資産価値」を下回ってしまう現象です。価格変動が激しいほどILは大きくなります。
軽減策:
- ステーブルコインペアの利用:USDC/DAIのように、価格が常に1ドルにペッグされているステーブルコイン同士のペアで流動性を提供すれば、価格比の変動がほとんどないため、ILのリスクをほぼゼロに抑えることができます。
- 価格連動性の高いペアを選ぶ:ETH/stETH(Lido Staked ETH)のように、価格が強く連動する資産同士のペアを選ぶことで、価格比の変動を小さくし、ILを抑制できます。
- 高度な流動性提供戦略:Uniswap V3などに代表される「集中流動性」モデルを利用し、価格が変動する範囲を限定して流動性を提供することで、資本効率を高めつつILのリスクを管理する手法も進化しています。

スマートコントラクトリスクと監査の重要性
DeFiプロトコルはすべて、スマートコントラクトと呼ばれるプログラムコードによって自律的に稼働しています。
このコードにバグや脆弱性が存在した場合、悪意のある攻撃者によって悪用され、預け入れられた資産がすべて盗まれてしまう可能性があります。これがスマートコントラクトリスクです。
対策:
- 監査(Audit)レポートの確認:信頼できるプロトコルは、CertiKやOpenZeppelinといった第三者の専門セキュリティ企業によるコード監査を受けています。プロジェクトの公式サイトやドキュメントで監査レポートが公開されているか、そしてその内容に重大な問題が指摘されていないかを確認することは、最低限のデューデリジェンスです。
- 実績とTVL(総ロック価値):長期間にわたってハッキング被害なく運用されており、多くの資産(高いTVL)が預けられているプロトコルは、それだけ多くのユーザーや専門家によって検証され、信頼性が高いと判断できます。
- 保険の利用:Nexus Mutualなどの分散型保険プロトコルを利用して、特定のスマートコントラクトリスクに対して保険をかけることも、リスクヘッジの一つの手段です。
ハッキング、詐欺、規制に関する最新動向
DeFiエコシステムは、依然としてハッカーの標的であり、巧妙な手口の詐欺(フィッシング詐欺、ラグプルなど)も後を絶ちません。
また、各国の規制当局もDeFiへの監視を強めており、法的な不確実性もリスク要因です。
対策:
- 自己防衛意識の徹底:公式サイト以外のリンクはクリックしない、SNSのDMで送られてきた怪しい儲け話には乗らない、ウォレットのシードフレーズは絶対に誰にも教えない、といった基本的なセキュリティ対策を徹底することが最も重要です。ハードウェアウォレットを利用して、資産をオフラインで管理することも強く推奨されます。
- プロジェクトの透明性の確認:開発チームが匿名ではなく、経歴や実績が公開されているか。コミュニティとのコミュニケーションは活発か。ロードマップは明確か。といった点を確認し、実態のない詐欺プロジェクトを見抜く目を養うことが重要です。
- 規制動向の注視:各国の税制や金融商品取引法に関するニュースを定期的にチェックし、自身の投資活動が法的に問題ないかを確認する姿勢が求められます。特に、日本国内においては、金融庁の動向や税制改正に関する情報に注意を払う必要があります。
実践ガイド:イールドファーミングを始める7ステップ
ここでは、2025年現在のベストプラクティスに基づき、イールドファーミングを始めるための具体的な手順を7つのステップで解説します。
国内取引所の選定と口座開設
まず、DeFiの世界への入り口として、日本円で暗号資産を購入するための国内取引所の口座が必要です。
DeFiを利用する上でのおすすめの取引所はGMOコインです。
GMOコインは板取引ができ、仮想通貨の送金手数料も無料なため、手数料を抑えることができる使い勝手の良い取引所です。
国内取引所を使わない場合は、JPYCを用いる場合最初から任意のウォレットで受け取れるため、かなり便利です。

Rabbyウォレットの作成と管理
次に、DeFiプロトコルとやり取りするための「財布」となるウォレットを作成します。
従来はMetaMaskが主流でしたが、2025年現在、マルチチェーン対応の利便性とセキュリティ機能の高さからRabby Walletが多くのユーザーに支持されています。
Rabby Walletは以下の記事を参照してセットアップしてください。

DeFiプラットフォームの選定と接続
運用したい戦略(レンディング、流動性提供など)とリスク許容度に合わせて、利用するDeFiプラットフォームを選びます。
本記事で紹介したAaveやPancakeSwapなどを参考に、公式サイトにアクセスします。サイト上にある「Connect Wallet」ボタンを押し、Rabbyウォレットを選択して接続を承認します。これにより、あなたのウォレットとDeFiプロトコルが通信できるようになります。

流動性提供とLPトークンの取得
流動性提供を行う場合、プラットフォームの「Pool」や「Liquidity」といったセクションに移動します。
提供したいトークンペア(例:ETH/USDC)と数量を選択し、トランザクション(取引)を承認します。
この時、ガス代と呼ばれるネットワーク手数料が発生します。承認が完了すると、あなたのウォレットに、提供した流動性の持分を表す「LPトークン」が送られてきます。
報酬の確認と再投資
多くのプラットフォームには、現在の報酬額やAPYを確認できるダッシュボード機能があります。「Farm」や「Stake」といったセクションで、保有しているLPトークンをステーキングすることで、取引手数料に加えてガバナンストークンなどの追加報酬を得られる場合が多いです。
得られた報酬は、「Claim」や「Harvest」ボタンでいつでも受け取ることができます。受け取った報酬をさらに同じプールに再投資(複利運用)することで、資産の増加ペースを加速させることができます。
ポートフォリオの監視とリバランス
イールドファーミングは「一度設定したら終わり」ではありません。
市場の状況は常に変化するため、定期的に自身のポートフォリオを監視する必要があります。
ZapperやDeBankといったポートフォリオ追跡ツールを利用すると、複数のプロトコルに分散した資産を一元管理できて非常に便利です。
APYの変動、インパーマネントロスの状況、預けているプロトコルの安全性などを定期的にチェックしましょう。
戦略の見直しと利益確定
市場環境の変化や、より有利な運用先が見つかった場合、戦略の見直し(リバランス)を行います。
現在のポジションを解消し、資産を別のプールやプロトコルに移動させることも検討しましょう。
また、得られた利益を適切なタイミングでステーブルコインや法定通貨に換えて利益を確定することも、長期的に資産を築く上で重要な戦略です。すべての利益を再投資に回すのではなく、一部を確保していくことをお勧めします。
イールドファーミングに関してよくあるQ&A
2025年現在、イールドファーミングはまだ儲かりますか?
はい、儲かる可能性は十分にあります。ただし、2020年のような異常な高利回りを短期間で得る「一攫千金」の場ではなくなりました。市場が成熟した現在では、リスクを適切に管理しながら、年利5%〜15%程度の持続可能なリターンを目指す、より洗練された資産運用手法へと変化しています。ステーブルコイン運用のような低リスク戦略でも、従来の金融商品よりはるかに高い利回りが期待できるため、魅力的な選択肢であることに変わりはありません。

インパーマネントロス(IL)が怖くて流動性提供に踏み出せません。どうすればよいですか?
ILは流動性提供の主要なリスクですが、完全に避ける方法や軽減策は存在します。最も簡単な方法は、USDC/USDTのようなステーブルコイン同士のペアで流動性を提供することです。これにより、ILのリスクはほぼゼロになります。また、ETH/stETHのような価格が強く連動する資産ペアを選ぶことでもリスクを大幅に軽減できます。まずはこれらの低リスクなペアから少額で始め、ILの仕組みを肌で理解することをお勧めします。
イールドファーミングを始めるのに、最低いくら必要ですか?
技術的には数千円といった少額からでも始めることは可能です。しかし、DeFiの取引ごとにかかるガス代(ネットワーク手数料)を考慮すると、ある程度のまとまった資金があった方が効率的です。BNB ChainやPolygonといったガス代の安いネットワークを利用すれば、1万円〜3万円程度からでも十分に試すことができます。重要なのは、失っても生活に影響のない「余剰資金」の範囲内で始めることです。
なぜRabbyウォレットが推奨されているのですか?MetaMaskではダメですか?
MetaMaskも依然として優れたウォレットですが、Rabbyウォレットは特にマルチチェーン環境での利便性とセキュリティ機能で評価を高めています。Rabbyは、トランザクションを実行する前に、その取引がどのような状態変化(送金、スワップなど)を引き起こすかをシミュレーションして分かりやすく表示してくれたり、接続先が既知の詐欺サイトでないかを警告してくれたりする機能があります。複数のブロックチェーンを跨いで運用することが当たり前になった現代のDeFiにおいて、これらの機能はユーザーの資産を保護し、操作ミスを防ぐ上で非常に有用です。
イールドファーミングで得た利益の税金計算が複雑で不安です。
確かに、DeFiの税金計算は複雑です。イールドファーミングで得た報酬は、原則として「雑所得」として扱われ、報酬を受け取った時点の時価で所得が認識されます。すべての取引記録(いつ、どのトークンを、いくらで受け取ったか)を記録しておく必要があります。手動での計算は非常に困難なため、KoinlyやCryptactといった暗号資産専門の損益計算ツールの利用を強くお勧めします。これらのツールは、ウォレットアドレスを連携するだけで自動的に取引履歴を収集し、損益を計算してくれるため、確定申告の負担を大幅に軽減できます。
イールドファーミング まとめ
イールドファーミングの仕組みからメリット、リスク、実践的な始め方までを包括的に解説しました。
イールドファーミングは、かつての投機的な熱狂の時代を終え、DeFiエコシステムの成熟とともに、より持続可能で戦略的な資産運用手法へと進化しています。ステーブルコインを用いた安定運用から、複数のプロトコルを組み合わせた高度な戦略まで、その選択肢は多岐にわたります。
その一方で、インパーマネントロス、スマートコントラクトの脆弱性、規制の不確実性といったリスクも依然として存在します。これらのリスクを正しく理解し、監査済みの信頼できるプロトコルを選び、適切なセキュリティ対策を講じることが、この世界で成功するための不可欠な要素です。
DeFiとイールドファーミングの世界は、日進月歩で進化し続けています。常に最新情報を学び、小さなステップから実践を重ね、リスク管理を徹底することで、イールドファーミングはあなたの資産を未来に向けて大きく成長させる強力なツールとなるでしょう。
