仮想通貨初心者がやりがちな10の失敗|知らないと損する落とし穴

仮想通貨を始めたいけど、何からやればいいかわからない
とりあえず始めてみたけど、このやり方で合っているのか不安

そんな方に向けて、この記事では仮想通貨初心者がやりがちな10個の失敗と、知らないと確実に損する落とし穴を解説します。 

「生活費を投資に使うな」「余剰資金でやれ」といった一般論ではなく、、、
実際に多くの人がやらかしているリアルな失敗だけを取り上げています。

知っていれば避けられるものばかりなので、ぜひ最後まで読んでみてください。 

目次

前提:仮想通貨初心者が失敗する2つのパターン 

仮想通貨で失敗する人は、大きく2つのパターンに分かれます。 

1つ目は、そもそも調べない人です。 

SNSで「このコイン来る!」という投稿を見て、よくわからないまま買ってしまう。
友達に「一緒にやろう」と誘われて、仕組みを理解しないまま口座を開設する。 

このパターンの人は、取引所の手数料の仕組みも知らないし、税金のルールも知らない。何もわからないまま始めて、気づいたら損をしている。そもそも損をしていること自体に気づいていないことすらあります。 

2つ目は、調べてはいるけど、いきなり難しいことに手を出す人です。 

このパターンは、勉強熱心で向上心がある分、厄介です。 

国内取引所での基本的な売買を経験する前に、海外取引所で草コインを買おうとしたり、DeFiで運用しようとしたり、レバレッジ取引を始めたりする。 
どれも、仕組みを正しく理解していれば有効な選択肢です。

しかし、基本を飛ばしていきなり手を出すと、送金ミスで資金を失ったり、詐欺に引っかかったり、税金の処理ができなくなったりと、取り返しのつかない失敗に繋がります。 

この記事を読んでいるあなたは、少なくとも1つ目のパターンではないはずです。
ちゃんと調べようとしている。それだけで、大半の失敗は避けられる位置にいます。 

仮想通貨投資の全体像を知っておこう 

仮想通貨投資というと、「ビットコインを買って、値上がりしたら売る」というイメージを持っている方が多いと思います。もちろんそれも一つの方法ですが、実際にはそれだけではありません。 

国内取引所に上場していない通貨を海外の取引所で購入したり、DeFi(分散型金融)というサービスを使って資産を運用したり、レバレッジをかけてトレードしたり、仮想通貨には様々な選択肢があります。 

ここでは、まずその全体像を把握しておきましょう。
自分が今どの段階にいて、何に気をつければいいのかを理解するために重要です。 

国内取引所で購入→ガチホ・海外取引所・DeFiの3つの分岐 

全体の流れとしては、まず国内の取引所で口座を開設し、仮想通貨を購入します。

ここは、どのルートに進むにしても全員が最初に通る道です。 

そして、購入した後にどうするかで、大きく3つのルートに分かれます。 

1つ目は、ガチホ(長期保有)。 
購入した仮想通貨をそのまま保有し続けて、値上がりしたタイミングで売却する方法です。最もシンプルな投資手法で、初心者はまずここから始めるのがおすすめです。実際、ビットコインは過去5年間の年平均リターンが約155%と、ゴールドや株式指数を大きく上回っており、何もせずに持ち続けるだけでリターンを得ている人も多くいます。 

2つ目は、海外取引所やDEXで様々な通貨を購入。
国内取引所で取り扱っている通貨は種類が限られています。「最近SNSで話題のミームコインを買いたい」「上場前の草コインに早めに投資したい」といった場合、海外の取引所やDEX(分散型取引所)を利用することになります。大きなリターンを狙える反面、詐欺や送金ミスなどのリスクも格段に上がります。 

3つ目は、DeFi(分散型金融)運用。
保有している仮想通貨を預けて利回りを得るステーキングや、流動性提供、エアドロップ狙いなどが該当します。自分でウォレットを作成して資産を管理する必要があり、銀行や取引所のような管理者がいないため、自由度が高い反面、操作ミスや詐欺に遭った場合も全て自己責任となります。 

なお、2つ目と3つ目は重なる部分もあります。
例えば、DEXで通貨を購入するには自分のウォレットが必要になるため、DeFiの知識も求められます。 

最初は国内取引所選び!有名=初心者向けではない

このように、仮想通貨投資には複数のルートがありますが、どのルートに進むにしても、最初に通るのは国内取引所です。 そして実は、この最初の段階にこそ、多くの初心者が気づかないまま損をしている落とし穴が潜んでいます。 

結論から言うと、CMで有名なCoincheckやbitFlyerは、初心者が最初に使う取引所としてはおすすめしません。

その最大の理由は、初心者が高コストな「販売所」に誘導されやすい設計になっている点です。 

仮想通貨取引所には「販売所」と「取引所」の2つの購入方法がありますが(詳しくは次章で解説します)、簡単に言うと、販売所は手軽だけどコストが高く、取引所はコストが安いけど少し操作が必要、という違いがあります。 

Coincheckの販売所のスプレッド(買値と売値の差)は約5〜6%です。
つまり、100万円分のビットコインを購入した瞬間に、5〜6万円が実質的な手数料として消えます。 

問題は、Coincheckのスマホアプリでは取引所形式が利用できず、ブラウザからログインする必要があるという点です。一応アプリ内からもアクセスする方法はありますが、「ディスカバー」→「FAQ/お問い合わせ」→メニューバーという非常にわかりにくい導線になっています。 

CMで知ってアプリをダウンロードした初心者が、この導線に気づくことはまずないでしょう。結果として、スプレッド5〜6%の販売所だけを使い続けることになります。 

初心者におすすめの国内取引所3選

では、どこを選べばいいのか。
「取引所形式がスマホアプリから使える」「手数料が安い」「運営元が信頼できる」の3点を満たす取引所は以下の3つです。それぞれの詳細は以下の記事をご覧ください。

初心者におすすめの国内取引所3選
  • GMOコイン
  • bitbank
  • SBI VCトレード

販売所と取引所の違い|知らないだけで数%損する 

前の章で「CoincheckやbitFlyerをおすすめしない」と書きましたが、その最大の理由がここにあります。 

多くの取引所には「販売所」と「取引所」という2つの購入方法があります。
名前が似ているので混同しがちですが、この違いを知らないまま仮想通貨を買い続けると、購入のたびに数%ずつ余計なコストを払うことになります。 

販売所とは:スプレッドが大きい

販売所とは、取引所の運営会社から直接仮想通貨を買う方式です。
株でいえば、証券会社の窓口で「この値段で買ってください」とお願いするイメージです。 

操作はシンプルで、買いたい金額を入力してボタンを押すだけ。
初心者にとっては一番わかりやすい方法です。 

ただし、ここに落とし穴があります。
販売所で表示される価格には「スプレッド」と呼ばれる手数料が上乗せされています。 

スプレッドとは、買値と売値の差のことです。

例えば、ビットコインの市場価格が1500万円のとき、販売所では「買値1530万円・売値1470万円」のように表示されます。この差額の60万円(約4%)が、実質的な手数料として取引所の収益になっています。 

つまり、販売所で買った瞬間に約2%の含み損からスタートし、売るときにもさらに約2%取られるということです。往復で4%近くのコストがかかります。 

手数料が「無料」と書いてあっても、それは取引手数料の話であって、スプレッドは別です。
ここを見落とす初心者が非常に多いのが実情です。 

取引所形式とは:手数料が安い

取引所形式とは、ユーザー同士が直接売買する方式です。株でいう板取引と同じ仕組みで、「この価格で買いたい」「この価格で売りたい」という注文を出し、条件が合った者同士で取引が成立します。 

販売所と違ってスプレッドが発生しないため、コストが大幅に安くなります。取引手数料はMaker(指値注文)で-0.01%〜-0.02%、Taker(成行注文)で0.05%〜0.12%程度です。販売所の往復4%と比べれば、その差は歴然です。 

「板取引」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、やることは「買いたい金額を入力して注文を出す」だけです。前の章でおすすめした3社(bitbank・GMOコイン・SBI VCトレード)はいずれもスマホアプリから取引所形式が使えるので、最初から取引所形式で買う習慣をつけましょう。 

成行注文と指値注文の違い|手数料で損しない方法 

取引所形式を使うべきことはわかった。では、実際にどうやって注文を出せばいいのか。 

取引所形式には「成行注文」と「指値注文」の2種類があります。この2つの違いを知らないと、取引所形式を使っていても無駄なコストを払うことになります。 

成行注文で起きるスリッページとは 

成行注文とは、「今すぐこの価格で買いたい(売りたい)」という注文方法です。ボタンを押した瞬間に、そのとき出ている一番有利な価格で即座に取引が成立します。 

手軽ですが、問題があります。それがスリッページです。 

スリッページとは、注文を出した瞬間の価格と、実際に約定した価格がズレる現象のことです。例えば、1BTC=1500万円のときに成行で買い注文を出したのに、実際には1500.5万円で約定した。この0.5万円の差がスリッページです。 

相場が急変しているときや、取引量が少ない時間帯では、このズレが大きくなります。数千円〜数万円単位でズレることもあり、特に大きな金額を一度に注文するほど影響が出やすくなります。 

maker注文とtaker注文の手数料の差 

取引所形式の手数料には、maker手数料とtaker手数料の2種類があります。 

taker手数料は、既に板に出ている注文に対して即座に約定させたときにかかる手数料です。成行注文は必ずtakerになります。 

maker手数料は、板に新しく注文を並べて、誰かがそれに合わせて約定させてくれたときにかかる手数料です。指値注文を出して、それが板に残った場合にmakerになります。 

ここが重要なのですが、多くの取引所ではmaker手数料がマイナスに設定されています。 

例えばbitbankではmaker手数料が-0.02%です。これは「取引するたびに0.02%分のお金がもらえる」ということです。100万円分のビットコインを指値注文で買ったら、200円が報酬として戻ってきます。 

一方、taker手数料はbitbankで0.12%、GMOコインで0.05%です。同じ取引所形式を使っていても、注文の出し方だけでこれだけ差が出ます。 

2段階認証とパスワード管理|設定してない=鍵をかけてないのと同じ 

ここからは、買い方の話ではなくセキュリティの話です。 

仮想通貨は銀行と違って、不正アクセスで資産を盗まれても補償されないケースがほとんどです。取引所がハッキングされるリスクだけでなく、あなた自身のアカウントが乗っ取られるリスクもあります。 

取引所の口座を開設したら、入金よりも先にやるべきことがあります。2段階認証の設定とパスワードの見直しです。 

SMS認証よりアプリ認証が安全な理由 

2段階認証とは、ログイン時にパスワードに加えてもう1つの確認を求める仕組みです。パスワードが漏れても、2段階認証があれば不正ログインを防げます。 

2段階認証には主にSMS認証とアプリ認証の2種類がありますが、必ずアプリ認証を選んでください。 

SMS認証は、ログイン時にスマホへ届くショートメッセージのコードを入力する方式です。手軽ですが、SIMスワップ詐欺という手口で突破されるリスクがあります。これは、攻撃者が携帯ショップであなたの電話番号を別のSIMカードに移し替えるという手口で、実際に日本でも被害が報告されています。 

アプリ認証は、Google AuthenticatorやAuthyといった認証アプリが生成する6桁のコードを入力する方式です。コードは30秒ごとに変わり、あなたのスマホ内でしか生成されないため、SIMスワップでは突破できません。 

バックアップを取らないと詰む 

アプリ認証を設定したら、必ずバックアップを取ってください。ここを忘れる人が非常に多いです。 

認証アプリのコードはスマホの中にしかありません。つまり、スマホが壊れた・紛失した・機種変更したという場合に、認証コードを生成できなくなります。そうなると、自分の口座にログインできなくなります。 

取引所に問い合わせれば本人確認を経て復旧してもらえることもありますが、数日から数週間かかるケースもあります。相場が急変しているときにログインできない状況は避けたいはずです。 

対策はシンプルです。2段階認証を設定する際に表示されるセットアップキー(英数字の文字列)またはQRコードを、紙に書いて保管しておくことです。スクリーンショットをスマホに保存するのはNGです。スマホごと失ったら意味がありません。 

紙に書いて、自宅の金庫や引き出しなど、他人の目に触れない場所に保管してください。 

パスワードの使い回しが危険な理由と対策 

最後に、パスワードの話です。 

取引所のパスワードを、他のサービスと使い回していませんか。もし使い回しているなら、今すぐ変更してください。 

理由は単純です。どこかのサービスで情報漏洩が起きた場合、流出したメールアドレスとパスワードの組み合わせが取引所へのログインに使われるからです。こうした攻撃はリスト型攻撃と呼ばれ、自動化ツールで大量のアカウントに片っ端からログインを試行されます。 

対策は、取引所のパスワードを他で一切使わない、完全に独立したものにすることです。英数字・大文字小文字・記号を組み合わせた16文字以上が推奨されます。 

覚えられないという方は、1PasswordやBitwardenといったパスワードマネージャーを使うのがおすすめです。マスターパスワード1つで全てのパスワードを安全に管理できます。パスワードマネージャー自体にも2段階認証を設定しておけば、セキュリティはさらに強固になります。 

2段階認証のアプリ設定、バックアップの紙保管、パスワードの使い回し停止。この3つを済ませるだけで、アカウント乗っ取りのリスクは大幅に下がります。お金を入れる前に、まず鍵をかけましょう。 

仮想通貨の税金|知らないと地獄を見る 

ここからはお金を守る話です。せっかく利益が出ても、税金の仕組みを知らなければ手元に残るお金が大きく変わります。 

仮想通貨の税金は、株やFXとは全く違うルールで課税されます。「利益が出たら確定申告すればいいんでしょ」くらいの認識だと、本当に地獄を見ることになります。 

仮想通貨同士の交換も課税対象

まず、一番多い勘違いがこれです。「日本円に換えなければ税金はかからない」と思っている人がかなりいますが、完全に間違いです。 

仮想通貨の世界では、以下のすべてが課税対象になります。 

仮想通貨を日本円に売却したとき。これは当然です。ビットコインを買って値上がりしたところで売れば、その差額が利益として課税されます。 

仮想通貨で商品やサービスを購入したとき。ビットコインで買い物をした場合、購入時点の時価と取得時の価格の差額が利益とみなされます。 

そして、仮想通貨同士を交換したとき。これが盲点です。例えば、ビットコインでイーサリアムを購入した場合、その時点でビットコインを「売却した」扱いになり、利益が出ていれば課税されます。 

DeFiを使ったスワップも同じです。日本円に一切換えていなくても、通貨を交換した時点で税金が発生する。ここを知らずにDeFiで頻繁にスワップを繰り返すと、把握しきれないほどの課税イベントが積み上がっていきます。 

株と違って損益通算ができない 

仮想通貨の利益は「雑所得」に分類されます。これが厄介です。 

株やFXの利益は「申告分離課税」で、税率は一律約20%です。しかし仮想通貨の雑所得は「総合課税」なので、給与所得など他の所得と合算されたうえで、累進課税が適用されます。所得が大きいほど税率が上がり、最大で住民税と合わせて約55%です。 

さらに、株であれば他の銘柄の損失と利益を相殺する「損益通算」や、損失を翌年以降に繰り越す「繰越控除」が使えますが、仮想通貨の雑所得にはどちらもありません。 

つまり、Aというコインで100万円の利益が出て、Bというコインで100万円の損失が出た場合。株なら相殺されて課税ゼロですが、仮想通貨では同じ雑所得内の通算しかできません。雑所得内であれば通算できるものの、給与所得や事業所得の損失とは相殺できないということです。 

年末の利確→年明け暴落で詰むパターン 

税金で一番悲惨なのがこのパターンです。 

12月に大きく利確して、「今年は儲かった」と喜んでいたら、年明けに相場が暴落。含み損を抱えているのに、前年の利益に対する税金の支払いが迫ってくる。 

仮想通貨の税金は、1月1日から12月31日までの利益に対して翌年3月に確定申告し、納税します。年末時点で確定した利益は、その後どれだけ損失が出ても取り消せません。 

2017年末のバブルで大きく利確し、2018年の暴落で資産が激減したにもかかわらず、前年の利益に対する数百万〜数千万円の税金を請求されたという事例は実際に数多く報告されています。 

対策としては、利確するタイミングを分散させること、利確した利益の少なくとも30〜55%は税金用として別口座に確保しておくことです。 

取引履歴を定期的にダウンロードすべき理由 

確定申告のときに困るのが、取引履歴の整理です。 

1年分の取引をまとめて計算しようとすると、どの通貨をいつ、いくらで買って、いくらで売ったのかを全て遡る必要があります。取引所を複数使っていたり、DeFiでスワップしていたりすると、もはや手作業では不可能です。 

しかも、取引所が取引履歴のダウンロードに対応している期間には限りがあります。過去のデータが消えてしまってからでは手遅れです。 

対策は、毎月または四半期ごとに取引履歴をCSVでダウンロードしておくことです。CryptactやGtaxといった損益計算ツールを使えば、CSVを取り込むだけで自動計算してくれます。年末にまとめてやろうとせず、定期的に整理しておくのが鉄則です。 

仮想通貨初心者が知っておくべき詐欺の手口と対策 

仮想通貨の世界には、初心者を狙った詐欺が大量に存在します。「自分は引っかからない」と思っている人ほど危険です。 

詐欺の手口は大きく2つに分けられます。怪しいプロジェクトへの投資を誘う「プロジェクト型詐欺」と、あなた個人のウォレットや口座を直接狙う「ソーシャルエンジニアリング型詐欺」です。 

詐欺プロジェクトの見分け方 

まず、プロジェクト型詐欺の見分け方です。以下の4つに当てはまるものは、ほぼ確実に詐欺だと考えてください。 

1つ目、セミナーや勉強会でトークンを販売してくるもの。そもそも日本で暗号資産を販売するには金融庁への登録が必要です。セミナーでトークンを売っている時点で法律違反の可能性が極めて高く、まともなプロジェクトはセミナーでトークンを売りません。 

2つ目、紹介報酬がマルチ階層になっているもの。「あなたが紹介した人がさらに紹介したら、あなたにも報酬が入る」、これはネズミ講の構造そのものです。新規参入者のお金で回しているだけで、新規が止まった瞬間に崩壊します。 

3つ目、「今後実用的になる」系のプロジェクト。ロードマップは立派、「大手企業と提携予定」、でも現状のプロダクトが何もない。「予定」は実績ではありません。今この瞬間に何ができるのかが答えられないプロジェクトには近づかないでください。 

4つ目、SNSの数字が不自然なもの。Xのフォロワーが10万人いるのに、投稿へのいいねが50しかない。これはフォロワーを買っています。コメント欄が絵文字だらけでbotっぽいアカウントばかりのプロジェクトも危険です。 

個人を狙う詐欺の手口 

次に、あなた個人を直接狙ってくるタイプの詐欺です。 

偽Zoomリンク詐欺。「ミーティングしましょう」とZoomのリンクが送られてくる。クリックすると偽サイトに飛ばされ、「Zoomをアップデートしてください」とファイルをダウンロードさせられる。それがマルウェアです。実行した瞬間、ウォレットの秘密鍵やブラウザに保存したパスワードが全て抜かれます。URLをよく見ると、zoom.usではなくzooom.usのように微妙に違っている。急いでいると気づきません。対策は、送られてきたリンクを直接クリックしないこと。自分でzoom.usにアクセスしてミーティングに参加してください。 

ゲームのテストプレイ詐欺。「新作ゲームを作ったんですけど、テストプレイしてフィードバックもらえませんか?」というDMが来る。ファイルをダウンロードして実行したら、裏でマルウェアが動いてウォレットを抜かれます。知らない人から送られてきたファイルは、絶対に開かない。これは鉄則です。 

詐欺に共通する対策 

手口は違っても、対策の原則は共通しています。 

知らない人からのリンクは開かない。知らない人からのファイルは実行しない。「簡単に稼げる」「確実に儲かる」という話は全て詐欺だと思う。この3つを徹底するだけで、大半の詐欺は回避できます。 

仮想通貨で資産を失う原因は、相場の下落よりも詐欺被害の方が多いと言っても過言ではありません。技術的な知識よりも先に、何が危険かを知っておくことが最大の防御策です。 

仮想通貨の情報収集|どこで集めるべきか 

ここまで読んできた方は、仮想通貨の基本的な買い方と守り方はわかったはずです。ここからは、投資判断に必要な情報をどこで集めるかという話です。 

情報収集の手段を間違えると、詐欺に引っかかるリスクが上がるだけでなく、誰かの売り抜けに利用されることにもなります。 

Xは使える、Threadsは使えない理由 

結論から言うと、仮想通貨の情報収集にはXが一番使えます。 

理由はシンプルで、プロジェクトの公式アカウントや開発者本人がXで発信しているからです。新機能のリリース、提携の発表、アップデートの告知など、一次情報がリアルタイムで流れてきます。ホワイトペーパーやGitHubへのリンクもX経由で共有されることが多く、情報の出どころを自分で確認できるのが大きな利点です。 

一方、Threadsは仮想通貨の情報収集には使い物になりません。「簡単に稼げる」「DMください」系の投稿ばかりで、詐欺師の温床になっています。まともなプロジェクトがThreadsを主要な発信チャネルにしているケースはほとんどありません。 

「〇〇が買った」は売り抜けサイン 

Xが使えるとはいえ、注意すべき点があります。それがポジショントークです。 

インフルエンサーが「このコイン来る」「〇〇が買った」と発信しているとき、その人は既に仕込み終わっています。フォロワーが買って価格が上がったところで売り抜けるのが目的です。 

「〇〇が買った」という情報は、買いのサインではなく売り抜けのサインだと思ってください。有名人やインフルエンサーの発言だけを根拠に投資判断をするのは、相手の利益に貢献しているだけです。 

投資前に調べるべき4つのポイント 

何かに投資する前に、最低限この4つは自分で調べてください。 

1つ目、チームは誰か。開発者やファウンダーの経歴が公開されているか。匿名チームが全て悪いわけではありませんが、実名で活動している方がリスクは低い。LinkedInやGitHubで過去の実績を確認できるかどうかがひとつの判断材料です。 

2つ目、資金はどこから来ているか。VCから調達しているのか、トークンセールで集めたのか、それとも不明なのか。a16zやSequoiaといった有名VCが出資しているプロジェクトは、少なくとも一定のデューデリジェンスを通過しています。資金源が不透明なプロジェクトには慎重になるべきです。 

3つ目、コミュニティはあるか。DiscordやTelegramにアクティブなコミュニティが存在するか。botばかりのチャットルームではなく、開発者と利用者が実際にやり取りしているかどうかを見てください。 

4つ目、プロダクトは動いているか。ホワイトペーパーやロードマップだけでなく、実際に使えるプロダクトがあるかどうか。メインネットがローンチしているか、ユーザーが実際に利用しているか。「今後リリース予定」だけのプロジェクトは、予定通りにいかないことの方が多いです。 

「めんどくさい」で調べないなら、買わない方がいいです。調べた上で、リスクを理解して、それでも買いたいなら買う。それが投資です。 

まとめ|まずは基本を押さえれば大きな失敗は避けられる 

今回の記事で扱ったのは、仮想通貨投資の最初の部分です。国内取引所で正しく買って、正しく守る。ここさえ押さえておけば、大きな失敗は避けられます。 

取引所選びと買い方だけで、投資のコストは数%変わります。販売所ではなく取引所形式を使い、指値注文でmaker手数料を狙う。これを知っているかどうかで、同じビットコインを買っても手元に残る金額が違ってきます。 

そしてセキュリティと税金は後回しにしないでください。2段階認証の未設定やパスワードの使い回しは、ある日突然全てを失うリスクに直結します。税金も、知らなかったでは済まされません。利確したら税金分を確保しておくのは鉄則です。 

詐欺については、手口を知っているだけで大半は回避できます。知らない人からのリンクやファイルを開かない。これだけで被害の大部分は防げます。 

海外取引所やDeFiなど、さらに先に進みたい方向けの内容は別の記事で解説しています。まずはこの記事の内容を実践して、基礎を固めるところから始めてみてください。 

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